東方守護執事   作:結城勇気

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 みんな、そんなに映姫様をいじめたのが気に食わんのか。なんか前回から急激に評価平均が減ってるんだけど。

 それとも文章とかストーリーとか、そういうちゃんとしたところがダメだから減ってるの? それなら受け入れられるんだけど……映姫様いじめで下がるのは困るよ。これからも宗次朗と映姫様はケンカするんだから。



 しかし今回は予定通りの時間に投稿できたか……。

 でもなんとなく不調だなぁ。
 そりゃいつでもどこでも右から左へ文章出てくるわけじゃない、ってのは分かるけど。なんとなくいい文章が出づらい。思ったことをうまく表現できる文が浮かばないっていうのかな。

 まぁ、そんなこと言ってもしょうがないか。

 では、どうぞ!


第十二話「マンネリは怖いけど、避けるのはなかなか難しい」 Side 宗次朗

 昼食を食べて眠くなったらしいチルノを連れて、大ちゃんは湖の方へ帰ってしまった。送っていこうか、って申し出はしたんだけど、大ちゃんがそこまでしていただく訳には……って断られちゃったよ。

 

 て訳で二人を見送った僕は、さっきまで大ちゃんがいた位置に移ったルーミアを連れて、迷いの竹林へと入っている。視界に映るのは当然だけど身長の高い竹ばかり。とはいえ先の先にある竹が見えるわけではなくて、自分から半径一メートル前後にある竹だけだ。

 

 森の中よか比較的明るいといえば明るい。けどその代わり(?)にかなり濃い霧がかかっているから、霧の湖よりも先が見えない。それはもう、ちょっと先が見えないくらい。

 

 この視界の悪さと、地味ぃーな景色、微妙な傾斜で斜めに成長している竹などなどなどによって、方向感覚が狂ってしまうらしい。下級妖怪(ザコども)が好んで住み着いていることもあって、よほどの強運持ちじゃない限りは生きて帰ることは出来ないとか。

 

 まぁ、大妖怪とか僕とか、そのあたりには関係ないけどね。それに目的地までの道のりなら分かるし。

 

「お、あったあった」

 

 目的地の永遠亭――じゃあなくって、目印みたいなものかな。

 

 僕は目の前に建てられた小屋の扉の前に立った。コンコン――ノックを数回。

 

妹紅(もこう)、いるー?」

 

 ガタッ、と物音が中からした。

 

『そ、宗次朗か!?』

「そうだけど」

『ま、待てっ。今いく!』

 

 ドタバタと激しい音がしたと思ったら、盛大な音を立てて目の前の扉が開いた。

 

 出てきたのは少女だった。真っ白な髪に、僕やフランたちのような赤い瞳。ブラウスに赤いもんぺを着た、小柄な子だ。

 

 外では有名なかぐや姫に出てくる、車持皇子(くらもちのみこ)藤原不比等(ふじわらのふひと)の娘(らしい)藤原妹紅(ふじわらのもこう)だ。

 

 まぁ実際、本当にかぐや姫に出てくる車持皇子が不比等さんで、本当に車持皇子に娘がいてそれが妹紅なのかは、僕は知らないんだけど。確かめようがないしね、全部同一人物かどうかなんて。そもそも僕はかぐや姫読んだことないし。

 

「ひ、久しぶりだな。宗次朗」

「最近こっち来てなかったからね」

「忙しかったのか?」

「いや、こっちまで出る用がなくってね」

「そ、そうか…………無くっても来てくれりゃいいのに……」

「?」

 

 何やらぶつぶつと言い始めたけど、なんだかんだ言って彼女はいつもこんなだから放っておく。

 

「ん? ってことは、今日はなんか用があるのか?」

「いや、別にそういう訳じゃないんだけどさ」

「今日は休暇なだけよ」

 

 唐突に僕の肩の上にいるルーミアが口を開いた。

 

「!? お、お前! いつの間に!」

「最初からいたわよ。何、気づかなかったの? いくらなんでも緊張しすぎなんじゃない?」

「う、うるさいなっ! お前こそなんで――くそぅ……!」

「羨ましそうな目で見たって譲らないわよ。大体、あなたじゃ乗れないでしょ」

 

 なんか恨みがましそうにルーミアを睨みつけている。

 

 と、何を思ったのか僕の左腕に抱きついてきた。

 

「も、妹紅?」

「うるさい! 黙ってろ!」

「は、はい……」

 

 なんか理不尽だ……。だけど何も言えない。

 

「で? 休暇だっけ。でも言い方からして何の用もないとは思えないんだが」

「いや、ほんとに用ってほどの物はないんだよ。せっかくの休暇だし、久しぶりに妹紅とか永琳たちに会いに行こうかなって」

「輝夜に会いに行くのか……?」

 

 僕は首を横に振った。

 

 誰も輝夜とは言ってないし名前も出してないんだけど……やっぱり永遠亭に行くとなると輝夜の方に頭が行っちゃうらしい。

 

「輝夜だけに会いに行くわけじゃないよ。永遠亭のみんなに会いに行くんだ」

「……はぁ……。もういい、どうせお前はそーゆー奴さ」

 

 何故かジト目で見られる。

 

「まぁいい。私も連れてけ」

「また輝夜とケンカするの?」

「あれはケンカじゃなくて殺し合いだ! 何回言ったら分かるんだよっ」

「僕からしたらケンカにしか見えないんだけど」

 

 妹紅はため息を一つ吐き出した。

 

「目ぇ腐ってんじゃないのか?」

「酷いなぁ」

 

 でも実際、殺し合いって雰囲気じゃないんだよね、二人がやってるのは。

 

 確かに二人とも殺気全開だし、戦闘区域が竹林じゃなくなる事なんて毎度のことだけど、ただそれだけだ。殺し合いなんて当人達にもよるだろうけど、楽しんでようと緊張してようと、それなりの雰囲気というか空気というか、まぁそういうのがある。でも二人の殺し合い(ケンカ)にはそれがない。

 

 まぁ、もしかしたら僕が異常集団の殺し合いの見すぎで、常人からしたら十分殺し合いでもそう思えなくなってるとか、ほんとに目が腐ってるとか、そういうのもあるかもしれないけど。

 

「とにかく。行くならとっとと行くぞ!」

 

 僕は彼女に腕を引っ張られて、迷いの竹林の更に奥へと連れられて行った。

 

 

 

 

 

 

      *  *  *

 

 

 

 

 

 

 何故かそこだけはくっきりとくり抜かれたように霧が無くて、はっきりと見えた。

 

 見えてきたのは紅魔館のような洋式の建物、ではなく、完全なる和風の屋敷だった。

 

 紅魔館ほどの大きさはないにしても、やっぱり人里に多々ある家々とは一回りも二回りもそれ以上に大きい。和風なだけあって二階はないけど、その分広さはある。手入れも行き届いていて、腐ったりボロボロだったりはしない。

 

 正直、こんな広大な竹林の中にひっそりとあるのが勿体ない気もする。

 

 霧の晴れた敷地内に入った。空を見上げれば雲に包まれたように真っ白だ。この永遠亭だけが霧の中になく、その周りは全て濃厚な霧で覆われている。それが誰の仕業だったかは聞いたことが無いから僕は知らないけど、大方永琳あたりだと思っている。

 

 肩に乗っているルーミアが何やら気分良さ気にしているのと対照的に、妹紅は永遠亭が見えた瞬間からムスッとしだした。やっぱりここにいて気分がいい、とはいかないか。

 

 玄関前まで来て、ノックしようと軽く拳を握り――、

 

「だぁあああ! ちょちょ、どいてぇっ!」

「ぶふっ!?」

 

 ガツンッ!! と、側頭部に何かが直撃した。痛みなんて無いけど、能力で出来る限り霊的装甲を薄くしてるから(これがあると面白くないし。でもどうも全部消すとかは無理っぽい)衝撃だけは来た。視界が一瞬横にブレる。情けないことに尻餅までついた。

 

 うおっ、という妹紅の驚き声と共に、ルーミアが頭に抱きついてきた。片目ふさがれて視界が奪われる。

 

「痛たた……ちょっと! 邪魔しないでよ!」

 

 視線を移した先にいたのは、ウサギ耳の生えた黒髪の女の子だった。永遠亭の住人共々付き合いの長い子だ。

 

 因幡(いなば)てゐ。永遠亭(ここ)のウサギの一人だ。

 

「って、宗次朗!?」

「あはは……久しぶりてゐ」

「いいところに来てくれたねっ」

 

 ひょいっ、とてゐは僕の背に隠れた。

 

「てゐ?」

「ひぃっ、来たっ!」

 

 と、前方から何やら駆け足の音が聞こえてきた。数は(いち)。この永遠亭で彼女を追いかける人物なんて、限られてくるけど――。

 

「ふぅ……そろそろ観念しなさい、てゐ。大丈夫よ、ちょーっとこの注射を受けてもらうだけだから」

 

 現れたのは銀髪の女性だった。

 

 手には何やら透明な液体の入った注射器。

 

 そして赤と青の……医療服……? いや、正直分からないんだけど……とにかく黒円卓(うち)獅子心剣(レオンハルト)の私服くらい奇抜な服を着ている女性。スタイルも良いし顔も整っている。咲夜とか紫ちゃんのように美人の部類に入るんだろう。

 

 幻想郷の医者(として扱われている)、永遠亭の影の支配者。八意(やごころ)永琳(えいりん)だ。

 

「あら?」

 

 ぽかん、と小さく口を開けたまま、永琳は僕を凝視しだした。なんか怖い。

 

「ク、クライス……?」

「やぁ、永琳」

「やぁ、じゃないわよっ!」

 

 あれ、なんか怒ってる?

 

「最近全然会いに来なかったじゃないっ、何してたのよどきなさいルーミア!」

「むぐっ」

 

 ルーミアが引きはがされたと思ったら、今度は永琳が抱きついてきた。美鈴(めいりん)クラスの双丘が顔に押し付けられる。……何か今日はよく抱きつかれる日だな。

 

「私も姫様もうどんげも、ついでにそこの幸せウサギも寂しかったのよ?」

「もごもご……」

「やんっ、もう、出会い頭早々にエッチなんだから……」

 

 なんか盛大な勘違いを生んでそうな気がするけど、押し付けられた(これ)でしゃべれない。それどころかますます押し付けられてくる。息できないのは問題じゃないけど、状況はかなり問題あるんじゃないだろうか。

 

 とりあえず永琳の肩を掴んで引きはがす。

 

「え、永琳。相変わらずなのは良いけど、とりあえず他のみんなにも挨拶させてよ。そのために来たんだし」

 

 見上げると、何故か永琳はしかめっ面していた。

 

「……相変わらずはお互い様よクライス」

「?」

 

 首を傾げる僕に、永琳どころか妹紅とルーミアまでため息をついた。

 

 ……なんで?

 

「まぁ良いわ。姫様はまだ寝てるでしょうから、起こしてあげなさい」

「僕が?」

「あなたの方が喜ぶわよ」

 

 よく分からないまま永琳に手を引っ張られて起こされる。

 

 と、永琳は妹紅に目を向けた。

 

「いつものやつなら、永遠亭(ここ)でやるのは止めてもらいたいわね」

「別に今日はそんなんじゃない。ただの付添(つきそい)だ」

「ならいいのだけれど」

 

 薄く笑う永琳は玄関の扉に手をかけ、開けた。

 

 

 

 

 

 

「ははは……こっちも相変わらずだ」

 

 (ふすま)を開けて見えたのは、ごちゃごちゃに散らかった部屋だった。

 

 まず散乱しているのはお菓子の袋。どこから調達してくるのか、外にあるものばかりだ。そしてこれまたどこから調達してくるのか、外で売っているゲーム機とソフトのパッケージ達。ゲームには詳しくないからどれも知らないけど、多分アクションとかRPG? とか、そういうのだと思う。

 

 ゲーム途中らしい画面の映った空中投影モニターがつけっぱなしになったまま、部屋の中心(ゴミのど真ん中)に布団にくるまった何かがあった。掛布団(かけぶとん)の隙間から、ボサボサのくせに綺麗ではある黒髪が(こぼ)れている。

 

 これが――かぐや姫こと元月のお姫様、現永遠亭のお姫様(ニート)蓬莱山(ほうらいさん)輝夜(かぐや)だっていうんだから、外の人が見たら目を疑うに違いない。僕はいい加減見慣れたけど。

 

 隣にいる永琳がため息をついた。反対側にいる妹紅もさすがに引いているのか、顔を引き攣らせている。

 

「……なんていうか、こんなのが私の敵だと思うと情けなくなってくるな」

「返す言葉もないわね……」

 

 さすがに苦笑するしかなかった。

 

 当の本人はもう昼食の時間を過ぎているにもかかわらず寝返りを打って、うへへへ……と(よだれ)を垂らしながら、だらしなく崩れた端正な顔を布団の隙間から覗かせている。もうお姫様止めてるよね、この人。

 

 永琳はもう一度ため息をつくと、(あご)で輝夜を指して、起こしなさい、と言った。

 

 仕方ないので、ほとんど足の踏み場の無い部屋に踏み入り、輝夜のくるまった布団に近づく。

 

「輝夜、輝夜。もう昼すぎてるよ。そろそろ起きた方が良いって」

「うへへ……むにゃむにゃ……」

「輝夜ってば」

「ダメよぅ、くらいすぅ……わたしはおひめさま……なんだからぁ……」

 

 一体何の夢を見ているんだろうか。どうも僕が出ているみたいだけど。

 

「何見てるか知らないけど、昼は夢見る時間じゃないよ。ほら起きて」

「う~ん……」

 

 薄く目を開いた。日本人らしい栗色の瞳を覗かせる。やっと起きたようだ。

「んぅ……?」

 

 未だまどろみの中にいるのか、とろんとした目を向けてくる。

 

「くらいすぅ……?」

「そうだよ輝夜。おはよう。もうこんにちはの時間だけど」

「くらいすぅ……」

 

 すっ、と布団から出した両手をこちらに伸ばしてきた。起こしてくれ、という事なんだろうか。

 

 僕は素直にその手を取った。こんなお姫様でも、お姫様らしくすべすべした柔らかい手だった。

 

 腕を傷めない程度の勢いで一気に引き起こす。布団から溢れ出た黒髪が宙を舞った。ボサボサでいながら日の光に当たって輝きを見せる。きっとこういう髪を羨ましがるんだろうね、世の女性ってのは。

 

 引き起こした輝夜は、ゆらゆらしながらもその足で立ち上がった。

 

 ()かしてないから当たり前だけど、ほんとに髪がボッサボサだ。触角が何本も出来ている。

 

 んっ……と、日の光に眩しそうに眼を細めると、相変わらずゆらゆらしながら僕の胸に頭を預けてきた。むにゃむにゃ、なんて言ってるあたり、まだ寝ぼけてるのかもしれない。

 

「ほら、ちゃんと起きて」

 

 肩を掴んで軽く揺らす。頭がぐらぐらと揺れた。

 

「もぅ……乱暴なんだから……」

 

 輝夜が言った。

 

 目は相変わらずとろんとしているから、完全覚醒とは言ってないようだけど、ようやく自立した。

 

「もう。姫様、お客様が来てらっしゃるんですからしゃきっとしてください」

 

 永琳が少し語気を強めて言った。

 

 聞いているのか聞いてないのか、輝夜は変わらずボーっとしながら、僕を見つめてきた。

 

「……そんなに私が欲しいの?」

 

 唐突にそんなことを言った。

 

「「「は?」」」

 

 僕の後ろの三人を無視して、ゆらゆらと近づいてきたかと思えば、ガッシと僕の肩を掴んだ。ギリギリと肩が軋む錯覚がした。……錯覚、だよね? だって(ゆる)めてるとはいえ一応霊的装甲は展開されてるわけだし、いくら輝夜でも握力だけでなんてそんなミハエルみたいなこと――。

 

 そんな事を考えていて油断していたのが悪かったのだろうか。

 

 気が付けば視界がブレると同時、妙な浮遊感を感じていた。次の瞬間、後頭部に強い衝撃。痛みは当然だけどない。

 

「しょうがないんだから……」

 

 変わらずボーっとした顔をした輝夜はしかし、何故か頬を染めていた。

 

 そして――何故か顔を近づけて……。

 

「んむ!?」

 

 ……キスしてきた。

 

「「「!?」」」

「ん…………」

 

 呆然としてたらなんか口をこじ開けてきた。紫ちゃんの時と同様油断してた。口の中にその柔らかく湿った舌が侵入してくる。輝夜の唾液が入ってきて、それを(まぶ)すように舌を絡めてきた。彼女の舌を噛み千切るわけにもいかず、引きはがすなんて方にも頭が行かないせいでされるがままだ。

 

「んな……なっ……なっ……!」

 

 妹紅がなんかうめき声をあげた。

 

「こ、こ、このバ輝夜!! 何寝ぼけてんだッ!」

 

 炎でも出し始めたんだろうか。視界の上方がやけに明るくなっている。

 

「ちょっと! ここで炎なんて出さないで! 火事にでもなったらどうするのよッ!」

 

 二人の声なんて聞こえてないらしく、輝夜は無視して舌を絡めてくる。途中唇と唇の間に隙間を開けて、一瞬の息継ぎを挟む瞬間に彼女の唾液が零れ、僕の頬を流れていく。

 

 口内に入り込んだ唾液の味と、キスによる快感(・・)で、興奮(・・)が高まってくる。

 

 ………………ん? 快感(・・)? 興奮(・・)

 

「んちゅ……ふはっ……ん……」

 

 舌と舌が絡み合い、彼女の柔らかな匂いが鼻をくすぐる。それを感じれば感じるほど、快感と興奮を覚える。そして当然のごとく……いや、あり得ないことに(・・・・・・・・)ある一点へと血流が集中しだした。能力で止めようにも止まらない。今までずっと発動していたはずのそれが発動しない。

 

 たらり、と輝夜の唾液と共に汗が零れ落ちた。

 

 いや、だって、ねぇ……? いつもならフランと一緒の時にしか感じない窮屈なズボンの感覚が……。

 

 押し当たっている輝夜は確実に気づいてるんだろう。なんか口元がニヤけてるし。

 

「ぷはっ……ふふ、さすがのクライスも私の妖艶(ようえん)さには敵わないみたいね」

 

 いい加減覚醒しているらしい輝夜は、妖しい輝きを持った瞳を見せた。

 

「いいわよクライス……あなただったら、私の――」

 

 

 

 

「いい加減起きろバ輝夜――ッ!!」

 

 

 

 

 ドゴォッ!! と、およそ身体から立ててはいけない音を立てて、輝夜の身体はゴミとゲームのパッケージの中へ突っ込んだ。ゴミとゲームが舞い上がってボトボト落ちる。

 

 いたたた……と、頭をさすりながら起き上がると、犯人である妹紅を睨みつけた。

 

「何すんのよアホ妹紅っ」

「はんっ! いつまでもいつまでも寝ぼけてるから起こしてやったんだ。感謝してほしいね」

「何言ってんのよ。てかなんでアンタがいる訳? ここは月のはず――あれ、ここどこ?」

「はぁ……まだ寝ぼけてるんですか姫様」

 

 あ、永琳。と抜けた声を出す輝夜。

 

「月って、いつの話してるんですか。ここは幻想郷で、その中の永遠亭ですよ」

「えいえんてい……? ――あぁ、そういえばそうだったわね」

 

 はっ、と妹紅は鼻で笑った。

 

「バカなんじゃないのかお前。長生きしすぎて痴呆にでもなったのかよ」

「バカはあんたよ。この私がそんなものなるわけないでしょ、この完全無欠の輝夜様が」

「へぇ、完全無欠のお姫様ってのは、そんなボサボサのだらしない髪してるわけか。案外完全無欠ってのも格の低いもんなんだな」

「なんですってアホ妹紅?」

「やんのかバ輝夜」

「はいはい、ケンカは別でやってくださいね」

 

 言いながら差し出された永琳の手を取って立ち上がる。二人がいろいろしてる間に血流はもとに戻ったので、前屈(まえかが)みになることはない。

 

 しかし……なんで能力が……。って、あの時の紫ちゃんしかないよね……。あの時能力の一部を封印されてから解除されてなかったのか。あとで解除してもらわないと。

 

「ん? ってことはさっきのは夢?」

「何見てたんだか知らないけど、夢だよ夢。どうせロクな夢じゃないんだからいいだろ別に」

「ちぇっ、勿体ないわね。あとちょっとでクライスの初めてを貰えたのに……」

「こいつはもう初めてじゃないぞ、あの吸血鬼姉妹の妹に取られてな」

「やっとあの鬱陶(うっとう)しい老害とバカ男どもから逃れられると思ったのに……残念だわ」

 

 はぁ……とため息をついた輝夜は、視線を前に戻した。僕と目が合う。

 

「…………あれ、クライス?」

「う、うん……今頃?」

「ゆ、夢じゃ……」

「どんな夢見てたんだか知らないが、お前がせ、接吻してたのは、夢じゃないぞ」

「…………(ぱくぱく)」

 

 顔を真っ赤にして、魚みたいに口を開閉しだす。お姫様らしくないそれは、苦笑せざるを得ない物だった。妹紅とかは鼻で笑ってるけど。

 

「せ……せ……」

「?」

 

 

 

 

「責任取りなさい――ッ!!」

 

 

 

 




 ルーミアのしゃべり方がわからん。

 紅魔郷やった時は、「~ね」とか「~わよ」とか「そーなのかー」とか言ってたんで、作中みたいなしゃべり方だけど。

 ほかの作者さんたちは、幼女っぽいというか、子供っぽい喋りかたが多い気がしたけど、実際どうなのかな。私の気のせい?

 そしててゐの「因幡」って「いなば」って読むってことを、調べて初めて知った。今まで「いんばん」とか読んでたよ……恥ずかしい。

 ところで気になったんですが。
 てゐのキャラ説明探したりしてると、ローマ字で「Tewi」って書いてあったんだけど……。
 ……「てゐ」って、「てうぃ」って読むの? 私はずっと「てい」って読んでたんだけど。
 知ってる方教えてください。ルビうてんぜよ……。


 ていうか第一話で書いた通り、私は東方とかDiesについてはニワカ知識しか持ってないんですよね。だから喋りかたわかんなかったり、どんな攻撃してくるのかイメージしづらかったりで、皆さんの思い描く通りにはならなかったりするかもですが、その辺はごめんなさいとしか言えません。

 あ、あと何人かどういう喋りかたするとか、どういう性格とかわかってない人たちもいるんだよね。

 主に聖さん一家。聖さんはなんとなくわかるんだけど、それ以外の人たちはどんな感じなのかさっぱり。調べて出てくるわけじゃないし、ほか作品に出てきたのを参考にするしかないんだけど……。


 なので、正直情けないとは思いますが、気が向いたらとかたまにとかでいいので、出てないキャラクターのこと教えていただけたいいなー、って思います。

 あ、あとキャラクター解説みたいなのしてるサイトとかも教えていただけるとありがたいです。いくつかブックマークはしてあるんですけど、それだけで事足りるか分からないんで……。

 自分で出来ないっていうのはちょっとアレかな、とは思いますが、気が向いたり、「しょうがねえなぁ」って時でいいんで、お願いしますです。


 ではまた次回!


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