東方守護執事   作:結城勇気

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 ごめんなさい! ある意味苦し紛れの投稿です! なのでかなり短いです!

 一か月近くかかったのにごめんなさい!


第四話「あったかいと眠くなる」 Side 宗次朗

 暖かいなぁ、と僕は腕の中にいるフランを少し強く抱きしめる。

 

 今は昼。僕とフランは部屋のベッドの中。別にいやらしいことをしている訳ではなく、単に昼寝の時間だから一緒に寝ているだけだ。毎日昼寝をしている訳じゃないけど、まぁ頻度的には結構あるとは思う。週に三、四回くらい、かな。平均的に。

 

 抱きしめる僕に応えるように、フランも僕の背にまわした腕に力を込める。吸血鬼のちょっとした力は、常人ならヤバいくらい痛いと思うけど、残念ながらというべきなのか、幸福なことに、というべきなのか。僕は常人ではない。

 

 それに、フランの『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』とは対となると言ってもいい僕の能力、『ありとあらゆるものから守る程度の能力』があれば、常人でも腰を折られることはないはずだ。能力同士の戦いになれば、地力の関係になってくるけど。

 

「えへへ……あったかい……」

 

 笑顔を向けてくる彼女の唇にキスを一つ。初心(うぶ)な恋人同士がするようなものではなく、深いディープなキスだ。彼女の唇の柔らかさを感じつつ、暖かな口内へと舌を侵入させる。それを拒むでもなくただ受け入れ、応えるように僕の舌に自分の舌を絡ませてくる。

 

 容姿は確かに幼女だが、生きている年数は違う。交際年数もその大半を占めているだけあって慣れたものだ。軽く荒くなってきた吐息を漏らしながら、それでも舌を止めない。時折一瞬だけ唇を離し、一瞬だけの息継ぎをして再び口づける。

 

 そんな事を繰り返し、ベッドのシーツが少しだけ唾液に濡らされた頃、僕たちはもう一度唇同士を離した。顔を赤くしながら潤んだ目でこちらを見つめ、荒い息を吐く彼女に、僕は興奮を覚える。

 

「そうじろぉ……」

「ダメだよ」

 

 そんな興奮を何とか押さえつけ、ニヤリと笑いながら僕は言う。多分、その笑みは意地悪な笑みになっているだろう。実際いじめようとしている訳だし。

 

「今月の分は先週でヤっちゃったでしょ。レミリアお嬢様がまた怒るよ?」

 

 今月の分、というのはまぁ察してくれるとうれしい。昔は結構な頻度だったんだけど(当時は人里にデートしに行こうにも人里の人たちがフランの事を怖がっちゃってそれどころじゃなかったもんで、必然的(?)にそうなってた)、「毎日声が聞こえて眠れない」と怒られてからは、毎月二回まで、と定められている。

 

 ちなみに僕は特に拒みはしなかった。主云々というより、なんだかあれでは身体だけの関係みたいでちょっと嫌だったし。フランとはそういう風にはなりたくない。

 

 能力で防音すればいいって? やったよそれは。途中でそっちに集中できなくなって結局聞こえちゃったみたいだけど。パッシブにしてるの以外は集中しなきゃだから面倒だよ。

 

 フランは涙目+上目使い+頬紅潮+ほっぺを膨らませるという四連コンボを繰り出してくるが、それでも僕の理性が勝った。

 

 それを悟ったのか、ますますほっぺを膨らませ、「いじわるぅ……」と呟く。

 

「好きな子をいじめたくなるのは、男の子の(さが)みたいなものだからね」

 

 まぁ女の子にもそういう気持ちはあるのだろうが、そんなこと今は関係ない。

 

「だから――今はこれ(キス)だけで我慢して」

 

 と、キスを一つ。特にディープなものではなく、ただ落としただけのキスだ。

 

「ばか……」

 

 フランから返しの一撃(キス)

 まったく……ずるいのはお互い様だね。

 

      *  *  *

 

 昼寝の時間も終わり、三時のおやつの時間。

 

 三食を咲夜が作るときは、僕がおやつを担当している。今日は自作ポテトチップスとストレートティー。ポテトチップスの味付けは、定番のうす塩。コンソメとかのりしおとかもアリかなとは思ったけど、余計に凝るよりシンプルな方が良いかなって思ったんでね。ちなみに、市販されてもおかしくないレベルだと自負しているよ。

 

 さて運ぼうかと、フランとレミリアお嬢様+従者二人の分と、パチュリーと小悪魔の分の乗ったトレー二つを持ちキッチンを出る。と、小悪魔と鉢合わせした。

 

 どうしたの? と問うと、

 

「朝食の分の仕事代わり、みたいな感じです」

 

 なるほど、小悪魔らしい律義さだ。昼食は出来るちょっと前に来てたしね。いつもはささっと図書館まで行ってパチュリーに渡しに行くんだけど……小悪魔が来てくれてるんだし、任せてもいいかな。

 

 僕は左手に持ったパチュリーの分を小悪魔に手渡し、小悪魔が転んだりなんかして中身が零れないように『守って』おく。正確には、今の状態から(・・・・・・)の変化(・・・)から守っている。何があってもその状態から動くな、ってことだね。小悪魔にはちょっと悪いかな、とは思うんだけどさ。一応保険として。

 

 小悪魔は受け取ると、とてとてと小走りで図書館へと向かった。少なくとも僕

の視界から消えるまで転んだりするようなことはなかった。

 

 僕は一応安心しておき、レミリアお嬢様達のもとへ向かった。

 

 

 

 

 パリッ、とフランがポテトチップスを一口。対面に座るレミリアお嬢様はストレートティーを一口。

 

「さすがはスカーレットの執事だわ宗次朗。咲夜に負けず劣らず紅茶が美味しいわ」

「ありがとうございます」

 

 小さく一礼し、僕もポテトチップスを一枚口に放り込む。パリパリ、と口の中で噛み砕かれる音がする。と同時にちょうどいい程度の塩味。自分で言うのもなんだけど、やっぱ美味しい。やっぱ今度はコンソメとかも作ってみよう。今日ポテトチップス作っちゃったし、また今度だけど。

 

「そういえば……」

 

 と、レミリアお嬢様が、僕の方を向く。

 

「今朝は魔理沙がまた来ていたみたいね。宗次朗が撃退したって聞いたわ」

「まぁ、ちょうどそこにいまし、たまには運動しないと体が(なま)りますから」

「魔理沙との弾幕ごっこを『運動』で済ますのね」

「いじわるは言いっこなしでお願いしますよ」

 

 まぁ、確かにそう指摘されてもしょうがないんだけどさ。

 

「でも宗次朗だったら、そう言っても仕方がないかもしれないわね。お父様ですら勝てなかった吸血鬼に勝ったくらいですもの」

「また懐かしい話を持ってきますね」

「昨日ふと思い出したのよ」

 

 あれは確か……まだ執事ではなく、ただの居候の時の話だったかな。レミリアお嬢様もフランも、まだまだ子供のころだ(容姿は今より子供っぽかった。そんなこと言ったらぶっ飛ばされるだろうけど)。

 

「私その時寝てたから知らないんだよねー」

 

 気づいたら紅魔館(うち)に宗次朗がいた、とティーカップを置く。

 

「結構爆音とかなってたはずなのだけれど……」

「全然気づかなかったよ?」

 

 こて、と首を小さく傾げるフランに、僕と咲夜はうっ、と(うめ)いた。咲夜の方を見ると、鼻を押さえていて、その手の後ろから赤い水滴()が垂れるのが見えた。さすがは咲夜、とだけ言っておこう。

 

 レミリアお嬢様は懐かしむように目を瞑り、紅茶を一口飲む。

 ……しばらくの沈黙の(のち)、ふと目を開け僕の方へ視線を向けた。

 

「じゃあ……宗次朗」

「はい?」

「フランにあの頃のこと、話してあげなさい。私は大体は知っていても全部は覚えてないから」

 

 それに続いて教えて教えてー、と可愛らしい笑顔でフランも続く。咲夜も同じく、と言いたげな視線を向けてくる。

 

 ――そんな笑顔で言われたら断るなんて選択肢は消え去ってしまうのが僕だ。元々断る気もなかったけど。

 

「じゃあ……こほん」

 

 一度紅茶でのどを潤し、

 

「あれは……今からちょうど四〇〇年前だったかなぁ――」

 




 はい、短くってごめんなさいです。

 えーっと、試験的に改行を入れてみたりしたんですが……こんな感じで大丈夫ですか? 段落とセリフごとに一行の改行なんですけど。大丈夫ならこんな感じにほかのも編集してこようかなーなんて考えてるんですが。

 改行についてでも、その他についてでも、何かあれば言っていただけると嬉しいです。

 では、また次回!
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