地名は実在の場所を使っていくんですけど、その方が便利っていう理由でやってるので、あまり気にしないでくださいm(_ _)m
それでは、ごゆっくりどうぞ!!
「お疲れ様です!」
規制線をくぐり、近くの憲兵に挨拶をする。すると、さっきの現場と違い、男の憲兵に止められた。
「今回は女性は見ない方がいい。多分ショックで眠れなくなる」
「そうだ、沖田。解剖所見を聞いて倒れるぐらいだったら今回は本当にやばい」
課長にも制される。その課長の顔はとても真っ青だった。
「そんなにすごいんですか?」
「この事件は、間違いなく快楽殺人だ。しかも、相当な精神異常者だ。とりあえず支局に戻って捜査会議だ」
「わ、分かりました」
私達、強行犯係は一旦支局に戻ることになった。
支局では、早速帳場が立っていた。
「今回は、過去に類を見ない猟奇的な殺人事件だということで支部の捜査一課から応援が来ている。くれぐれも失礼のないように」
「えー、東京支部の捜査一課からまいりました、二階堂です。この事件の指揮をさせていただくことになりましたので、よろしくお願いします」
真ん中にいるおとなしそうな人が挨拶をする。私は今回の事件の資料に目を通していた。
「えー、じゃあ、まずは先ほど井口で起きた方について、大まかな概要を城之内係長、お願いします」
「はい、まずは資料の六ページをご覧ください。被害者は中山 健、31歳。職業不詳で三日前から捜索願が出されておりました。死因は大量出血によるショック死なのですが...」
ここで、係長が言い淀む。
「どうしたんだね?」
「えー、被害者は全身の血を抜かれて死んだようです。また、詳しい解剖結果はまだですが、死後に手足が切り離されており、さらにその切り離したパーツといいますか、その部位を逆の方に縫い付ける。
つまり右腕を切り落としてわざわざ左に縫い付け、反対側も足も同じようにする。そして、さらに異質なのが、頭部が骨までもぐちゃぐちゃに砕かれて肉片となっていました」
「ご、御苦労」
想像を超えるグロい話に会議に参加している局員の殆どが顔を青ざめさせていた。それは私も例外には入らなかった。
「続いて、井の頭との事件の関連性について、高山くんお願いします」
「どうも、東京支部の高山です。この2件の事件ですが、共通点が二つあります。一つ目はメッセージです。井の頭の現場には『小童よ、汝の道は此処で終わる』と血で書かれており、井口の現場には『人の身など我が前には紙の如し』と書かれておりました。二つ目はこれです」
とういうと、二つの小袋を取り出した。二つとも、木の玉が入っていた。
「それは?」
「鑑識結果によると、数珠の玉のようです。井の頭の方は別の個室に転がっていたようなのですが、井口の現場では遺体の口の中に入っていたとのことです。以上二つのことから、この事件は快楽殺人者による連続殺人と見て間違いないと思います」
「分かった。よし、情報が少ない今、私達に出来る事は情報を集めることしかありません。支局の皆さんは聞き込みをお願いします。高山と柄本は周囲の防犯カメラの洗い出し
「二階堂二正っ、ニュースで井口の事件を見たと言う人が下に来ています!!」
突然、部屋のドアが開いて、男の人が激しく興奮しながら飛び込んできた。
「なに、本当か!」
「はい、ただ...」
「なんだ」
「女性なんですが、男の人が怖いって言って詳しいことを話してくれないんです」
部屋にドヨンとした空気が流れる。
「私、行きます!」
その空気を打破しようと、私は名乗り出た。
「君は?」
「三鷹支局刑事部強行犯係の沖田 涼子準特士ですっ!」
「支局側か...分かった、任せたぞ。その目撃者はどこに?」
「二階の生安にいます」
「沖田くん、すぐに向かってください」
「はい!」
私は駆け足で二階へと向かった。
今は文字数少なくしてるけど、事件が進むにつれて多くなると思います。そのへんもお楽しみに!
これからもよろしくお願いします!