修練の門での修行も終えて合宿も終わり、レーティング・ゲームの当日になった。
皆、合宿が始まる前よりも強くなった。特にイッセーは一時的にではあるが上級悪魔に匹敵するほどの攻撃ができるようになった。
試合が始まるまであと2時間になった。初の上級悪魔との真剣勝負だ。身を引き締めていかないとな。
「亮ちゃん、そろそろ部室に向かいましょうか」
朱乃姉ちゃんが俺を迎えにきてくれた。
「亮ちゃん、その格好は?」
俺の服装を見て朱乃姉ちゃんは戸惑っている。
「この格好じゃまずかった?」
「いいえ、亮ちゃんのことだから考えがあるのですね」
俺達は部室に向かった。
部室に着くと、イッセーとアーシア以外は揃っていた。みんな試合の前にリラックスしている。俺も準備体操をゆっくりと始めた。しばらくしてイッセー達もやってきた。
「亮吾、その格好はなんだ?」
イッセーが聞いてくる。
「カッコいいだろ」
「全然カッコよくないだろ」
かっこよくないだと!
「イッセー、カッコよくないだと!これは師匠から貰った胴着だぞ!」
そう、俺の格好はオレンジ色を基調に背中と胸の所に亀の文字が刻まれている亀仙流の胴着だ。
こんな話をするのも試合前に緊張しないようにするためだ。
開始10分前、グレイフィアさんがやってきた。これから始まる試合の説明をしてくれた。
「なお、魔王ルシファー様も今回の試合を拝見されていますのでお忘れなきように」
「そう、お兄さまが・・・」
部長が呟く。
「亮吾、今、部長が魔王様をお兄さまって言ったのは聞き違いか?」
「いや、正真正銘、部長のお兄さんは魔王だぞ」
イッセーの問いに答えると、
「魔王ぉぉぉぉぉっ!?部長のお兄さんって魔王様なんですか!?」
「ええ」
イッセーが驚く中で部長がさらりと答えた。
それから準備が整い、時間が来たので俺達は魔方陣の光に包まれて試合会場に転移した。
転移した先は駒王学園とそっくりな場所だった。グレイフィアさんのアナウンスが聞こえ試合が始まった。始まったと言ってもまずは準備段階、木場と小猫ちゃんがトラップを仕掛けに行き、朱乃姉ちゃんも幻術などを張りに行った。
しばらくして、俺達は動き出す。小猫ちゃんとイッセーが体育館に向かった。木場と俺で罠に掛かったライザーの眷属を迎え撃つことになった。
イッセー視点
俺と小猫ちゃんで体育館のライザー眷属と戦っていた。小猫ちゃんは相手の戦車の方と戦い、俺は3人の兵士の少女と分担して戦っている。
「見るがいい。これが俺の新必殺技『
パチッ
「「「キャー!!!」」」
俺の新必殺技で少女達の服が消し飛んで裸になる。これはいい光景だ。
「変態!」
「女の敵!」
少女達が俺を罵ってくる。俺は甘んじて受けよう。
「・・・見損ないました」
向こうで戦っている小猫も引いているようだ。
「食らいなさい!」
小猫ちゃんの相手のチャイナドレスを着ている方が足に炎を纏って蹴りにいった。しかし、小猫ちゃんは小さく身を屈めてその蹴りを避けて後ろに回り込んだ。
そして、後ろから飛び乗り足を相手の足に絡めて、両腕を掴んで相手を拘束する。
「くっ、こ、こんなもの!」
相手の方が外そうともがけばもがくほど、どんどんと技が食い込んでいく。
「パロ・スペシャル。逃がしません」
「ぐぅぅぅぅっ・・・」
どんどん締め上げていく。
これが小猫ちゃんの修行の成果か。うん、怒らせないようにしよう。
『イッセー、小猫、聞こえる?』
通信機から部長の声が聞こえてきた。
『朱乃の準備が整ったわ。作戦通りお願いね』
俺と小猫ちゃんは出口に向かって駆け出した。俺達が体育館から出ると、
ドォォォォォオオオオオオンッ!!!
轟音と共に朱乃さんの雷が体育館に降り注いだ。
『ライザー・フェニックス様の戦車1名、兵士3名、戦闘不能』
グレイフィアさんのアナウンスが聞こえる。
「やったね、小猫ちゃん」
俺がハイタッチしようとしたら小猫ちゃんはさらりと避けた。
「触れないでください。最低です」
ジトーと小猫ちゃんは俺を睨んできた。
「大丈夫だって、味方には使わないから」
「それでも最低です」
本格的に嫌われたかな。
次に木場と亮吾と合流するために向かおうとしたその時、
ドゴォォォォッン!!!
俺の目の前で爆発が起きた。