あの日から一年程たった。
「亮ちゃん、ご飯できたわよ。」
「ありがとう、朱乃姉ちゃん。」
一緒に暮らすようになって朱乃姉ちゃんは元気を少しずつ取り戻した。姉ちゃんと呼んでいるのは、年上だと知ったからだ。食事は交代で用意している。
「朱乃姉ちゃんの料理は美味しいね。」
「うふふ、ありがとう。亮ちゃんが作った時も、美味しいですわ。」
2人で食事をする。友達が少ない俺にとっては心地のいい時間だ。少ないと言ってもいない訳じゃないからな。
「食べた、食べた。朱乃姉ちゃん、ちょっと出掛けてくるね。」
「うふふ、亮ちゃん、いってらっしゃい。」
俺は家を出て、森に向かった。そこには男達がいた。
「今日もいやがったな。」
「また貴様か!」
「今日こそあれの居場所を吐かしてやる!」
あの日以来、たまにあのおっさん達の仲間がこの町に来るようになった。
「くらえ!」
火の玉のようなものを飛ばしてくる。
「よっ!」
俺は避ける。全く、いつも同じような攻撃してきやがって。
「だらっ!」
とりあえず、意識を失う程度にボコボコにした。
「さて、帰るか。アイスでも買って帰ろう。」
俺はコンビニによって自宅に帰った。
「ただいま!」
「おかえり、亮ちゃん。」
うん?なにやら真剣な顔をしている。
「どうしたの?」
「亮ちゃん、大事な話があるの。」
とりあえず、テーブルに向かい合い座る。
「話って?」
「ある悪魔の方から眷属悪魔にならないかと、話をいただいているの。」
「悪魔?」
悪魔がいることは聞いていたが、眷属悪魔ってなんだ?
「私を悪魔として転生させて迎えてもらうことで、私の家の問題を全て受け入れてくれるそうです。これで姫島の者が私を狙うことがなくなります。亮ちゃんも、もう姫島の者と戦わなくてもいいのよ。」
「あれ?追い返してたのバレてた?」
「うふふ、亮ちゃんのことはお見通しですわ。」
「襲われないのはいいけど、悪魔になっていいの?」
「亮ちゃんが良ければ、この話を受けようと思うの。」
そんな大事なことを俺に決めさせるのか!
「えーと、朱乃姉ちゃんが人でも、堕天使でも、悪魔でも、朱乃姉ちゃんは朱乃姉ちゃんだから襲われないようになるなら話を受けてもいいんじゃないかな?」
「わかったわ、ありがとう、亮ちゃん!」
朱乃姉ちゃんは俺に抱きついてきた。うっ、成長中の朱乃姉ちゃんの胸があたる。
「朱乃姉ちゃん、恥ずかしいよ。」
「うふふ、いいじゃないの。」
朱乃姉ちゃんは俺から離れる。
「では、この話を受けます。しばらくあちらに行くと思います。」
数日後
「では、亮ちゃん、行ってきますわ。」
「行ってらっしゃい、朱乃姉ちゃん。」
朱乃姉ちゃんは悪魔になるために出掛けて行った。
さて、朱乃姉ちゃんもいないし、家で修行するか。
ピーンポーン
うん、誰だ?
「はーい」
扉を開けると、二人の男がいた。
「どちら様ですか?」
って、この二人、ものすごいオーラだ。
「君が、剣 亮吾くんだね?」
体格が良い風貌の方が聞いてくる。
「そうですけど、誰ですか?」
「俺は、バラキエルという者だ。」
そして、もう一人の方も、
「俺は、アザゼルだ。」
どうやら、とんでもない人達が来たようだ。
子供になって精神も結構幼くなっているかな。