「お、お茶です。」
「すまないな。」
「おっ、気が利くじゃねえか。」
2人が出されたお茶を飲む。
ちょっと待て!なんでこの人達がいるんだ!朱乃姉ちゃんが堕天使って言うから自分で調べたら、バラキエルとアザゼルって聖書にも乗ってる凄い堕天使だろ。ラスボスみたいなもんじゃねえか!
「亮吾くん。」
「は、はい!」
バラキエルさんが俺の名前を呼ぶ。
「そんなに固くならなくても良い。まずは・・・」
バラキエルさんが頭を下げてきた。
「朱乃を守ってくれて感謝する。」
え?ってことは、
「もしかして朱乃姉ちゃんのお父さんって、バラキエルさんですか?」
バラキエルさんは頷く。
「朱乃姉ちゃんが悪魔になるって知ってるんですか?」
「ああ、知っている。」
「良かったんですか?」
「これで、朱乃の安全が保証されるなら・・・それに、情愛で有名なグレモリーなら信用できる。」
少し暗い顔をしているが、どこか安心もしていた。
「さてと、バラキエルの用事も終わったし、俺の用事を済ませるか。」
アザゼルさんが言う。
「友人の娘を救ってくれたことは、俺も礼を言う。しかし、お前さんは何者だ?子供が、姫島の下の者とはいえ、撃退出来るわけがない。どんな力を持ってるんだ?」
んー、どうしようか?朱乃姉ちゃんにも神器のことは話してないんだよな。
「親がいないから、自分の身を守るために鍛えていただけです。」
誤魔化せたか?
「まあ、言いたくないならそれでいい。」
誤魔化せてないな。
「なら、俺の実力を見せましょうか?」
まあ、今の自分がどこまで通用するか見てみたい。
「ならアザゼル、俺が相手をしよう。」
バラキエルさんが言う。
「朱乃を守った力、見せてもらいたい。」
「わかりました。」
でも、どこで戦うんだ?
「じゃあ行くか。」
アザゼルさんが手を掲げると、床に魔方陣?が現れた。すると、目の前の景色が代わり、無人島のような所にやってきた。
「えっと、どこですかここ?」
「俺がたまに釣りに使う無人島だ。ここなら誰の邪魔も入らない。」
こんな、瞬間移動?転移?することができるなんて堕天使は凄いな。
「では、始めようか。」
バラキエルさんと向き合う。
「行きます!」
俺はバラキエルさんに向かって行った。
「オラっ!」
俺は殴りに掛かる。バラキエルさんは受け止める。
「でりゃっ!」
今度は蹴るが、また受け止められる。
くそっ!結構本気でやってるんだけどな。
今度は、数で攻める。
「オラオラオラ!!!」
俺の拳による連打。しかし、それらを全て避けられ、受け止められる。
「ふんっ!」
バラキエルさんが殴りに掛かってきた。これは避けられない。腕でガードするが、
「ぐぅ・・・」
ダメージがデカイ。本気どころか力も全く入れていないだろう。
「そんなものか亮吾くん。」
バラキエルさんは平然としている。さすがは、堕天使の幹部だ。あとで倒れるかも知れないがしかたないか。
「堅!」
オーラを通常以上出して留める。これで攻守が上がる。しかし、オーラの消費が激しい。
(むぅ、雰囲気が変わったか。)
バラキエルは思う。
「だりゃ!」
俺は殴りに掛かる。さっきよりスピードもパワーを上がってるはずだが、避けられ、受け止められる。
「なら、りゃあ!!!」
俺は地面を思いっきり殴り、砂煙を起こす。
ここだ!俺は右手にオーラを集中させる。全ての念の能力の応用技、硬だ。オーラを集中させるところ以外の防御は皆無に等しく、諸刃の剣だが、今の俺が出せる最大の攻撃だ。
「うおりゃゃゃあああ!!!」
バラキエルさんの腹部を思いっきり殴った。
「ぐぉっ!」
バラキエルさんは衝撃で後退する。殴られた箇所を手で押さえる。
「はぁはぁはぁ・・・うぅ・・」
俺は力が抜けて倒れそうになる。それをバラキエルさんが支えてくれた。
「亮吾くん、いい一撃だったぞ。」
「あ、ありがとうございます。」
硬の一撃でもほとんどダメージがないか。
「いや~、いいものを見せてもらった。」
アザゼルさんが拍手をしながら近づいてきた。
「体が光って見えたけど、ありゃなんだ?神器か?」
見えてたのか。そういえば、キメラアントでも念使いでないのに見えてたのがいたな。
「念といいます。体から出る生命エネルギー、オーラを操っていました。オーラを操る者の事を念使いといいます。」
別に隠さなくても良いだろう。
「念ね。最後の攻撃は下級の悪魔を倒せるレベルだったな。中級でも重症レベルだろう。しかもその若さ、将来は俺達と対等に渡りあえるくらいになるか。」
アザゼルさんが顎に手を当てながら言う。
「亮吾くん、朱乃のことは頼んだぞ。」
「はい、もっと強くなって朱乃姉ちゃんは守って見せます。」
アザゼルさんの魔方陣?によって俺達は自宅に帰った。
一撃入れましたが、バラキエルはめちゃくちゃ手加減していたということで。
雷光も使ってなかったですしね。