魔法はお前の魂だ(魔法先生ネギま✖天元突破グレンラガン)   作:アニッキーブラッザー

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第3話 よし、まかせろ!

自由を奪われ15年、ようやくチャンスが回ってきた。

あの男の息子がこの学園にやって来る、この機を逃しはしない。

 

「10歳にしてこの力、さすがにやつの息子なだけある」

「あなたはエ・・エヴァンジェリンさん!?なぜあなたが!あなたは何者なんですか?」

「ふん、さすがにまだ善悪の区別がつかないガキか・・・」

 

エヴァンジェリンは目の前にいる子供に笑みを浮かべ、服の中から何かのビンを取り出し投げつけた。

 

 

「この世には・・・いい魔法使いと悪い魔法使いがいるんだよネギ先生」

 

「氷結武装解除」

 

「うあっーーーー」

 

 

割れたものが響き渡り、その響いた音が、あの男の耳に届いた。

 

「何だこの音は確かに向こうから・・・・」

 

シモンは走った。先ほど聞こえてきた女の悲鳴、そして今の音、間違いなくただ事ではない。

何があったのかは知らない。ただシモンはそこへ向かって走った。

 

そして二人の女の子を見つけた。

一人は前髪が隠れ、服がぼろぼろになり、上着がかぶせられている。

どうやら気を失っているようだ。

一方もう一人は黒髪の長い女の子、おそらく上着はこの子のものだろう。

 

「さっき大きな悲鳴と音がした!お前たちここで何かあったのか!?」

 

突然現れたシモンに黒髪の女の子はびっくりしたようだが、すぐにハッとしてシモンに告げた。

 

「あんなウチの友達が襲われてもうて、今犯人を先生と友達が追ってんねん!お願いやウチの友達と先生を助けて!」

 

少し取り乱したかのようにあわてて告げる少女、しかし彼女は言い終わった後にしまったと思った。

 

(ウチ今初めて会った人に何言ってるんやろ、いきなり危険な犯人を追いかけてくれゆーてるもんやないか・・・・でもこのままじゃネギ君とアスナが・・・・)

 

しかし悩む必要なんてない、少女が言った「友達を助けてくれ」目の前にいる男にはこれで十分だった。

 

「よし、まかせろ!君の仲間は必ず助ける、だから安心しろ!!」

 

シモンの言葉に少女は少し驚いたような顔で尋ねた。

 

「ホンマに・・・ホンマにええの?危ないかも知れへんよ?」

 

そんな少女の言葉にシモンはニッと笑って親指を自分の胸に突き、答えた。

 

 

「当然だ!俺を・・・俺を誰だと思っている!」

 

 

その言葉とともにシモンはその場から駆け出した。

残された少女は少しあっけにとられ

 

「・・誰って・・・・知らんけど・・・・」

 

当たり前だが彼女はシモンを知らなかった・・・。

しかし彼女は少し間を置いて、駆け出した男の背を見て思った。

 

 

(でも・・・不思議やなーあの人、初めて会ったのに信用できる。きっとネギ君とアスナを助けてくれる。)

 

 

 

 

 

 

 

ここはとある建物の屋上、今この場で一人の少年が泣き叫んでいた。

 

「さあ、血をいただくぞ」

 

そう言って自称悪の魔法使いは少年の首に噛み付こうとした。

しかし次の瞬間、自分の顔の前に高速で迫る人の足があった。

 

「ウチの居候に何すんのよーーっ」

「はぶぅーーーー」

 

明日菜の超高速飛び蹴りがエヴァの顔面に炸裂し、ぶっとばした。

 

「か、神楽坂明日菜!!」

 

自分がぶっとばした相手を見て明日菜は驚愕した。なぜならそこにいたのは自分のクラスメートだったからだ。

 

 

「ちょっどういうことよ!?何?コイツらが桜通りの吸血鬼なの?もーーネギも泣いてるしワケがわかんない!」

 

「よ・・・よくも私の顔を・・・・おぼえておけよーーー!」

 

「あ・・・・ちょっと」

 

 

ありきたりな捨て台詞を残しエヴァとその隣にいた茶々丸は空を飛び夜の闇へと消えていった。

そこに残された二人は

 

「うっうっうっ」

「何やってんのよアンタは!危ないじゃない、取り返しのつかないコトになったらどうすんのよバカァ」

 

本当に心配していたからこそ怒るのだ。

しかし今の少年にはまったく効果はない年相応の子供らしく明日菜にしがみついて泣き叫んだ。

 

「うわーーーーーんアスナさーーーーん」

「ちょ・・・ちょっと・・・はいはいもう大丈夫よ」

 

最初は怒るつもりだったが、少年の姿に明日菜は怒る気をなくし、まるで弟をあやすかのように、少年の頭をポンポンとたたき落ち着かせようとした。

 

一方かっこつけて飛び出したシモンはいまだに現場に到着しなかった。

なぜなら皆高速で移動しながら戦っていたため間に合わなかったのだ・・・・・

 


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