「
波乗りから帰ってきたエドモンからのトスを受けた天草が強烈なスパイクを放つ。
バレーボールは光と闇に分裂したような残像を見せながら敵陣に襲い掛かる。
しかし、敵も一筋縄でやられる程貧弱ではない。
「甘い!
エドモンの帰還により人数が奇数になったために助っ人に入ったエミヤがそれをブロックする。
七つの花弁が咲き誇るかのごとき強固なブロックを見せるエミヤだったがボールは相手のコートではなく後ろに逸れてしまう。
『必殺! 回転レシーブ!』
だが、ぐだ男が回転しながら飛び込みボールを何とか拾う。
打ち上げられたボールは絶妙な角度でエミヤの頭上に上がり絶好のチャンスとなる。
すかさずエミヤは高々と舞い上がり相手を鷹の目で射貫く。
「ではな―――
最高の決め顔で渾身のアタックを叩き込むエミヤ。
狙った位置はとてもではないが天草、エドモンともに届く範囲ではない。
それでも―――エドモンは不敵に笑っていた。
「理想だと? くははは……俺の中にあるものは一つ―――憎悪だ」
瞬間、エドモンの姿が青い光となり消え去る。
それだけでも信じ難いが本当の絶望はその先にあった。
『エドモンが……増えた?』
死角にあったボールを難なく拾うエドモン。
それをトスするエドモン。
どういう理屈か空中で最後の一撃を叩き込むために停止しているエドモン。
彼の力が具現化した奥の手。
「ファリア神拳奥義―――
―――それはレーザーであった。
超高速の打球は空気摩擦により膨大な熱量を生み出し一筋の青い閃光となる。
脳が筋肉に信号を送る間もなくボールは無人の地帯に突き刺さる。
その一撃にこれでどうだと言わんばかりのドヤ顔を見せるエドモン。しかしながら。
「ダブルコンタクト! エドモン君は今二回連続で触れたので反則です」
普通にルール違反である。
「なん…だと? 今のは俺の分身だ! 俺自身ではない!」
「だとしたら人数制限をオーバーするので反則ですね。というわけで失点です」
「貴様…! これだから
『いや、ルールは守ろうよ』
審判のジャンヌに毒づきながらコートに戻るエドモンに誰もがツッコミを入れる。
マリー提案のビーチバレーはこのように白熱した戦いが繰り広げられていく。
因みに、総当たり戦を行った結果マリーとジャンヌの鉄壁のペアが優勝したのであった。
「すまない、これも皆のためだ」
男の手により振り上げられる身の丈を超える大剣。
だが、真に恐ろしいのは担い手だ。
佇まいには油断はなく、隙など存在しない。
ただ斬るために、戦うためにこの身は存在する。
男は無言。されど、醸し出す空気は雄弁である。
どれだけの修練に身を置けばこのような空気を纏えるのか、想像することすらできない。
それ故に彼は恐怖も怒りもなく驚くほど自然に理解するのだった。
この一太刀は―――死、そのものだと。
「―――
振り下ろす
―――一閃。分かるのはそれだけであった。
斬られた感触など無い。故に彼が自身の終わりを悟ったのは数秒後。
己の半身が重力に従い―――別れていくのを見届けた時であった。
寒気が走るほどの切れ味ゆえに赤い飛沫すら上がらず、音すら立たない。
まるで元からそうであったように真っ二つのまま崩れ落ちながら
『スイカ割りに……呪いあれ…ッ』
「おかしなナレーションを付けるな。スイカが食べづらくなる」
『夏になる度に撲殺されるスイカの気持ちが知りたくて、つい』
ふざけてナレーションをつけていたぐだ男の頭を叩くエドモン。
現在、一行は楽しくスイカ割りを行っている最中だ。
まずはアストルフォ、ジャンヌが挑戦したが失敗。
続いたジークフリートが惚れ惚れする様な腕前で見事に成功させたのだ。
「……すまない、俺達のために犠牲にしてしまって本当にすまない」
『ごめん、ジークフリート。そこまで心にくるとは思ってなかった。調子に乗ってごめんなさい』
「いや、正義とはなんなのか……もう一度見つめなおす為には通らねばならない道だった」
「スイカ割り程度で大げさだなぁ。そんなことより早く食べようよ! ボク、ちょうどお腹減ってたんだ!」
ぐだ男のナレーションのせいで自身の正義について考え込むジークフリート。
一気に暗くなりそうな場であったがそこは空気を読まないアストルフォが粉砕していく。
悩むことより食べることの方がアストルフォにとっては重要であるのだ。
「しかし……」
「私は供養のためにも美味しくいただくべきだと思うわ。さ、みんなで食べましょう」
まだへこむジークフリートだったが、マリーの純粋な言葉に立ち直る。
ぐだ男はそんな彼への謝罪の意味を込めて少し大きめに切り分けて渡す。
「でも、本当に甘くて美味しいスイカね。そう言えば何かをかけたらもっと甘くなると聞いたことが……」
『ハーウェイカレー……いや、塩だよ、マリー』
「それだわ! せっかくだし試してみましょうか。でも肝心の塩がありませんね」
どこかに塩でも落ちていないかとキョロキョロと辺りを見回すマリー。
当然、そんなもの都合よく落ちているわけもなく―――
「あったよ、塩!」
『よし、でかした!』
再び焼きそば作りに戻っていったエミヤの調味料セットから落ちたらしい塩をアストルフォが見つける。
「これを少しふりかけて食べると……本当に甘くなってるわ!」
「本当ですね。面白い現象です」
マリーはアストルフォから受け取り早速試した結果、驚きの声を上げる。
ジャンヌも物は試しと挑戦し驚きで顔をほころばせる。
「へー、面白そう。ボクにも貸して!」
「あ、そんなに勢いよくかけたら」
「えい!」
ジャンヌから塩を受け取り、勢いよく振りかける。
スイカに塩をかければ甘く感じられるのは程よくかけるからである。
つまり、今のアストルフォのように大量に振りかけてしまうと。
「しょっぱーい!」
『スイカが白くなるまでかけたら当然』
普通にしょっぱく感じられるのである。
失敗したと顔をしかめるアストルフォを見ながらぐだ男は自身のスイカに塩を振りかける。
そして、そのままアストルフォの口の前まで持っていく。
『はい、これなら大丈夫だよ』
「あーん……うん、うん! これだと甘いね!」
ぐだ男から差し出されたスイカに齧り付き表情を一変させるアストルフォ。
彼はコロコロと変わるアストルフォの表情に笑いながら自身もスイカを齧る。
先程、アストルフォが齧ったばかりのスイカを。
「あ、間接キスだね、これ」
「か、間接キスですか!? いけません! 不浄です、異性でそのような……同性でしたね、そういえば」
何食わぬ顔で間接キス発言をするアストルフォにジャンヌが食って掛かる。
しかしながら、アストルフォとぐだ男は同性だったことを思い出し押し黙る。
同性であれば特に問題はないのだから仕方がない。
『……気づかなかった』
「もう、恥ずかしがらないでよ。君が恥ずかしがると……ボ、ボクも恥ずかしくなっちゃうし」
今更ながらに間接キスに気づき顔を赤らめるぐだ男。
そんな彼に気にしていなかったアストルフォの方も意識してしまい頬を染めてもじもじとする。
二人の間に流れていけない甘い空気が流れ始める。
しばしの沈黙の後、ちらりと上目遣いを見せ、アストルフォが小さな口を開く。
「ねぇ……キス…してみる?」
尋ねるようでいて、乞うようなしっとりとした声がぐだ男の耳を包み込む。
思わず脳内に『アストルフォとキスをする』という選択肢が出る程にその言葉は危険であった。
「何言ってやがりますか、このピンクは!!」
だが、次の瞬間には混乱故に口調がおかしくなったジャンヌがアストルフォの頭を叩いていた。
「いったーい。もー、叩かなくてもいいじゃん」
「そうですわよ、ジャンヌ。誰だってベーゼをしたくなる時はありますわ」
「ダメです! そもそも、そういうことは結婚を前提にした相手とやるものです! 後、今のはマリーのべーゼとは絶対に違う何かです!!」
日頃のおしとやかさはどこに行ったのか、一気に捲し立てるジャンヌの姿に目が点になる一同。
しかし、それでもアストルフォは懲りることなく爆弾発言を繰り出す。
「もしかして―――ぐだ男とキスしたいの?」
一瞬相手が何を言っているのか分からなくなり無表情になるジャンヌ。
だが、次の瞬間にはアストルフォの言葉を理解しトマトのように顔を真っ赤にする。
「だ、誰がそんなことを言ったんですか!? 私は別にぐだ男君とは……」
『そうか…うん、そうだよね』
「あ、いえ。決してぐだ男君が嫌いというわけではなくてですね! な、何と言えば……」
アストルフォの言葉を否定するジャンヌの姿に若干落ち込むぐだ男。
それに対して慌てて誤解を生まないように努めるジャンヌだったが、徐々に何を言えばいいのか分からなくなり黙り込んでいってしまう。
「そ、そうです。みなさん喉が渇きましたよね? ですね! 飲み物を買ってきますね、では!」
そんなジャンヌが取った行動は一旦退却し体勢を立て直すことであった。
呼び止める間もなく一目散に海の家まで駆けだしていくジャンヌの後ろ姿に一同は呆然としながら呟くのだった。
『財布忘れてる』
一人で裸足では熱く感じる砂浜の上を歩きながらジャンヌは息を整える。
つい、勢いで逃げてきてしまったので後で彼にはしっかりと謝罪をしなければいけないだろう。
それにしても何故自分は逃げてしまったのだろうか。
さらに言えば、自分は彼のことをどう思っているのか。
彼女の頭の中では答えのない問いが繰り返され続ける。
「……あ、財布を忘れていました」
ふと、今更ながらに自身の失態に気づき声を零す。
当然取りに戻らねばならないが雰囲気的に戻りづらい。
「どうしましょうか……」
「デュフフフ。お困りのようでござるなぁ」
「へいへい、可愛いお嬢さん。良ければ俺達が力になりましょうか?」
明らかに不審な声をかけられて警戒しながら顔を上げるジャンヌ。
目の前にいたのは黒い髭が特徴的な巨漢。
そして、彼の肩に乗ったクマのぬいぐるみ、のようななまもの。
「拙者はエドワード・ティーチ、通りすがりの海賊でござる。あ、因みに今は絶賛フリーでござるよ、デュフフフ」
「神々に地上の獣をすべて狩り尽すと恐れられた狩人オリオンとは俺のことさ。お嬢ちゃんのハートも射貫いてみせるぜ?」
二人は夏の海にはつきもののナンパ野郎である。
ついでに近所で有名な不審者コンビでもある。
そんな変質者二人に対してジャンヌは。
「さて、どうしましょうか……」
「まさかの無かったこと扱い!?」
「流石の拙者も泣くでござるよ! あ、でもこの冷たい対応も中々……デュフ!」
ガン無視を決め込んで歩き去っていく。
「ねえ、ねえ。お金貸すから一緒に遊ばない?」
「仕方がありません。取りに戻りますか」
「あの、すいません。自分の存在に不信を抱きそうなんでせめて視線ぐらいは向けてください」
なおも懲りずにナンパをしようとするオリオン。
しかし、ジャンヌの
『おーい、ジャンヌー』
「あ、ぐだ男君」
そこへ、自身の財布を持ったぐだ男が手を振りながら現れる。
知っている者の登場にホッと胸をなでおろすジャンヌ。
だが、男の登場に二人組は露骨に態度を変える。
「申し訳ない、拙者達という先約がいるのでお引き取りを願いますぞ。デュフフフフ」
「オラオラ、怪我したくねーならさっさとすっこみな!」
黒髭の2m越えの体格を生かしてぐだ男に脅しをかける二人。
因みにオリオンの方は欠片たりとも脅威にはなっていない。
そんな二人に対しぐだ男はどこまでも冷静に対処してみせる。
『あ、ドレイク姐さんだ』
「デュフフフフ……嘘はいけないでござるよ。どこを探しても水着姿のBBAなんて見当たらナッシング」
『いや、ちょうどあそこの陰に隠れてさ。いやー、際どいビキニでダイナマイトボディだったなー』
「デュフ、フフフフ―――急用を思い出した、ここで帰らせてもらうぜ」
ドレイクの水着姿と聞いて真顔に戻り、人生最高の速度で駆け出していく黒髭。
残されたのはぐだ男とジャンヌ、そして置いて行かれたオリオンである。
無言で見つめ合うぐだ男とオリオン。初めに動き始めたのはオリオンの方であった。
「……あー、あいつも帰ったことだし、俺は帰らせてもらうわ。じゃあな」
『オリオン、電話』
「え、俺?」
逃げ出そうとしていたオリオンを捕まえスマホを彼の耳に近づけるぐだ男。
オリオンはどうしようもなく嫌な予感を感じながらも律儀に電話に出る。
「もしもーし?」
【ダーリン、今どこ?】
「―――人違いです」
アルテミスの声に一瞬で反応し電話を切るオリオン。
しかし、その行動こそが本人だと言っているようなものだ。
ぐだ男に捕まれた状態でオリオンはガタガタと体を震わせる。
「あー、坊主。離してくれないか?」
『ちょっと待って、GPS情報でアルテミスに場所教えている最中だから』
「マジ、すんません! 自分調子に乗ってました! 後生だから下してくださいぃ!!」
もはや嫁と呼んでも差し支えのないアルテミスの接近に恐れおののくオリオン。
そんな彼に対してぐだ男は何を思ったのかオリオンを砂浜に下す。
「おお! この恩は一生忘れな……あれ? なんで俺の下に穴が掘られていくのかなー?」
『下してあげているだけだよ。但し、逃げられないように埋めるけど』
「あー、そっかー。嘘は言ってないなぁ、うん。―――て、誰か助けてー!!」
『大丈夫、五分もすればアルテミスが来てくれるから楽になれるよ』
「その救世主どう考えても死神も兼任してるよね!?」
丁寧に身動きが取れないように頭以外のすべての部分を埋めていくぐだ男。
そして、作業が終わると良い仕事をしたとばかりに汗を拭い立ち上がる。
『じゃあ、行こうかジャンヌ』
「はい、行きましょう」
「誰でもいいから、助けてーッ!」
そのまま良い笑顔でオリオンを置いて歩き去っていく二人。
二人が砂浜に何かが落ちてきたような巨大な穴が開いたと伝え聞いたのは後日のことである。
『大丈夫だった、ジャンヌ?』
「はい、ぐだ男君が助けてくれましたから」
『ジャンヌは無防備だよ。もっと気を付けないと、可愛いんだから』
「へ? あ、その……すみません」
可愛いという言葉に頬が熱くなるが、ぐだ男のムッとした表情を見て素直に謝る。
ジャンヌはなぜ、彼がムッとしているのか理由がわからず混乱する。
「あの……怒っていますか?」
『ジャンヌにじゃないよ。あの二人に対して』
彼の怒り、というには些か小さなものであるが、それは黒髭とオリオンに向いていた。
無いとは思うが、もしかしたら彼女が傷つけられたかもしれないという怒りだ。
『ジャンヌは怒らないの?』
「私ですか。確かにああいった行為はいけないと思いますので怒りといえば、怒りになるのでしょうか?」
『そうじゃなくて、もっとこう……一人の人のために怒るとかさ』
ジャンヌは滅多に怒らない。寧ろ、心の底ではいつも人を憐れんでいる。
それは彼女が人ではなく罪そのものに怒りや憤りを抱くからだ。
確かにそれは怒りだが、近しい者に関する怒りとは全くの別物であろう。
例えば、目の前で子供が傷つけられているのを見た時、多くの者は虐待に怒りを抱くだろう。
しかし、それを見ている人物がその子の母親であれば怒りの種類は異なる。
母親は虐待という行為ではなく、愛する子を傷つけられたことに怒る。
そして、傷つけた相手を憎悪する。それが一般的な人間だ。
「それはどういうことですか?」
『自分の好きな人が危ない目にあったら、そんな目に合わせた存在に怒らない?』
「……すいません。よく分かりません」
だが、彼女は人を憎まない。人に対して怒りを抱かない。
彼女が怒るのは罪としての行為であり、誰かのためだけに怒りを抱くことはない。
罪を恨み、人を憎まずという高潔な精神性を持つ。
美しい生き様だ。普通の人間にはできないからこそ美しい。
星を見上げるのが好きな人間は多い。だが、星を追い続けることのできる人間はいない。
『そっか。なら、仕方ないか』
「え?」
しかしながら、彼はそれを否定しない。
そこが彼女の良いところだと知っているからだ。
彼女の全てに惚れ込んだ。ならば、何があっても追い続けるしかない。
『ジャンヌは今のままでもいいってこと』
「はぁ、そうですか。……あれ?」
『どうしたの?』
「い、いえ、なんでもありません」
そんな彼の決意はジャンヌには分からなかったが一つだけ分かることがあった。
彼は黒髭とオリオンに怒っている。そして話の流れからして、それは好きな人のため。
つまり、どういう意味でかは分からないが彼は―――自分のことが好きだということだ。
それに気づくと同時に、急に気恥ずかしくなってしまい鼓動が少し早まる。
『ほら、早くジュースを買ってみんなのとこに戻ろう』
「はい……あの、その手は」
『いや、人が多いから逸れるといけないし……』
差し出された手に顔を赤らめ戸惑うジャンヌ。
ぐだ男の方も理由付けはしてあるがやはり恥ずかしいのか頬を掻きながら目を逸らす。
しばらく、無言の状態が続いていたがやがてどちらからともなく笑いが零れる。
「では、エスコートお願いします」
『お任せあれ』
少女のやわらかい掌と少年の分厚い掌が重ね合わされる。
どちらもおっかなびっくりで力強くは握れない。
しかし、そのことがお互いのほんのり暖かい体温を深く感じさせ、意識させる。
それでも、しっかりと離すことなく二人は手を握り続けるのだった。
『ねえ、ジャンヌ』
「はい、なんでしょうか」
『今度―――二人きりで出かけない?』
~おまけ~
「忘れないようにカレンダーに予定を書いておきましょう」
海から帰ってきたジャンヌは忘れない為にぐだ男との約束をリビングのカレンダーに書き込む。
これがジャンヌ・オルタであれば自分の部屋の物に書くであろうが彼女は天然であった。
「よし、これでいいですね」
少し拙い字ではあるがしっかりと予定を書き込み満足げに頷くジャンヌ。
どこか心が浮足立つような感覚を不思議に思いながらも自分の部屋に戻っていく。
誰も居なくなったリビング。そこへ父親のジルが現れカレンダーに目をやる。
「おや、これはジャンヌの字。前よりも一段と上達し…た……」
途中までは娘の成長に喜んでいたジルであったが内容を読み取り凍り付く。
ジャンヌが書いてあった予定は―――
【ぐだ男君と二人きりで遊園地へ】
―――どこからどう見てもデートの予定であった。
「おおおお! ジャンヌゥウウウッ!!」
「うるさいわね、この糞親父! ポチ、黙らせなさい!」
「■■■■■ッ!!」
ジャンヌ・オルタの名を受けたファブニールのポチに押し潰されながらジルは考えるのだった。
このデートを何とかして邪魔しなければと。
ジャンヌの可愛い姿をいっぱい書こうと思ったら何故か超人バレーを書いていた。
何故かジークフリートがスイカワリをしていた。
何故かアストルフォと間接キスをしていた。
いやー、人生って何が起こるかわかりませんね(棒読み)