たどり着いた場所はコロッセオのような空間。
客席には誰もおらず、闘技場には敵が二人いるだけ。
『そこをどけ……マシュが待ってる』
「う…辛いですが、そういうわけにはいきません。これは私からの挑戦なのですから」
ドスを聞かせた声で、ジャンヌに退くように言うが効果はない。
同じく天草も涼しい顔をして立っている。
改めて思うが、この二人のメンタルはどこかおかしい。
「では、ルール説明をしましょう。サンタアイランド仮面さん」
「はい、それでは。……こほん、ルールは至ってシンプルです。私達を倒して先に行く、それだけです。反則行為も特にはありません」
『……つまり、そっちが2対1でかかって来ても問題はないと?』
「ええ、反則ではありませんので」
天草ことサンタアイランド仮面が、落ちついた声で肯定する。
まずい。数で不利、体力的にも限界に近い。
こんな状態で二人を相手にするなんて不可能に近い。
「お察しのように、ぐだ男君が圧倒的に不利です。ですので―――チャンスをあげます」
『チャンス…?』
天草の言葉に眉をひそめる。
そんな俺のことを見ることなく、天草はあるものを取り出す。
「この聖杯をマシュさんの代わりに選んでください」
『それだけ?』
「勿論、それだけではありません。ぐだ男君には全人類の不老不死化を願ってもらいます」
『不老不死…?』
ラスボスのようなことを言い始めた天草に、思わず言葉を失う。
「全人類を不老不死にし、救済を図るのです」
「サンタアイランド仮面さん、私聞いてないんですけど?」
ジャンヌも何故か驚いている。
「おや、失礼。説明していませんでした。ついでですので、マシュさんにも説明をしましょう」
そういってコロッセオの内部に入っていき、マシュを連れてくる天草。
何やらいかつい手錠がかけられているようだが、特に外傷は見られない。
『マシュ!』
「先輩…? どうしたんですか、その姿は!? 一体誰がそんなにボロボロに!?」
まさか、あなたのお父さんとは言えまい。
というか、ランスロットさんが後で困るので言わない。
『取り敢えず、無事でよかった』
「はい。ちょっぴり暇でしたけど、囚われのお姫様役はずっと憧れだったので」
そうか、だからみんな素直に攫われていったのか。
女の子だし、一度はそういう役をやってみたいよね、うん。
「さて、それでは説明をしましょう。初めに言った通りにマシュさんを取り戻したいのなら私達二人を倒してください。ですが、聖杯を選ぶのなら―――マシュさんを見捨ててください」
何を言っているんだ、天草は…?
世界を救うことと、マシュを救うことは全く別のことだ。
そもそも聖杯を取った上で、マシュを救うことだってできるはず。
「因みにですが、これはマシュさんに着けていただいている手錠と
そう言って、天草は懐から手錠を取り出し遠くに投げ捨てる。
一体何を、と誰もが思った瞬間―――手錠が大爆発を起こす。
「天草四郎!?」
爆発したものと同じ手錠、それがマシュの手についている。
これはつまり―――聖杯を選べばマシュは死ぬということだ。
本当に知らなかったらしいジャンヌが、怒声を上げて天草に旗を突き付ける。
「ふふふ、安心してください、ジャンヌ・ダルク。ぐだ男君がマシュさんを選び私達に勝てば爆発
だが、天草は冷ややかな笑みを浮かべて笑うばかりである。
間違いない……聖杯を選んだ瞬間、マシュを殺す気だ。
「せ、先輩……」
『安心してマシュ。俺がマシュを見捨てるはずないでしょ?』
「本当にそうですか? 全ての願いが叶うのですよ、この聖杯さえあれば」
心底不思議そうに尋ねてくる天草に殺意が湧いてくる。
マシュが居ない世界になんて興味もないし、マシュ以上に欲しいものもない。
初めから選択肢などないも同然―――
「例えば、世界を救った後に―――マシュさんを生き返らせることも」
天草の言葉に目を見開く。
「いいですか? どんな願いも叶えられるのです。他の願いを叶えた後に、マシュさんを生き返らせれば問題はありません。そもそも
そうだ。無かったことにすればいい。
リスクを冒さずに、自分の願いを叶えられる。
全て元通りにできるのなら、犠牲にしたって構わない。
「私は世界平和という願いを叶えられる。あなたは全ての願望を叶えることができ、尚且つマシュさんも手に入れられる。誰も損はしません」
『……どうして自分で願わない?』
「聖杯を手にするべきは勝者です。私にはその資格がない。だから、代わりに勝者であるあなたに叶えてもらうのです」
変なところで律儀なのか、はたまた制約があるのか。
とにかく、天草自身が願うことはないらしい。
「天草君、マシュさんに被害が出るようであれば、私もあなたに敵対させてもらいます」
「それは全てぐだ男君、いえ、立香君が決めることです。これはそういう挑戦でしょう?」
「く…ッ!」
本気で敵意を向けるジャンヌであるが、実力行使はできない。
ただ悔しそうに唇を噛むばかりである。
「さあ、それでは選んでもらいましょう。聖杯とマシュさん、どちらを選びますか?」
静かに問いかけてくる天草。
祈るように視線を向けてくるジャンヌ。
不安そうに俺を見つめるマシュ。
そして俺は感情のままに口を開く。
『聖杯なんて下らないものより、マシュが欲しいに決まってるだろ、クソ野郎がッ!』
全力で殴り飛ばしてやりたい気持ちを込めて叫ぶ。
だが、俺の暴言にも天草は怒った様子も見せずに、不思議そうに尋ねる。
「聖杯を選べば無かったことにできるのですよ?」
『無かったことになんかならない! 例え誰の記憶から消えても、俺の心に残り続ける!!
一度見捨てた人間が生き返ったところで、見捨てた事実は決して消えないッ!!』
仮に多くの人間を殺されたとしよう。
全てが修正され、虐殺は無かったことになる。
人々は生き返り、何事もなかったように元の生活に戻っていく。
でも、それを犯した人間の罪は消えないし、消えてはならない。
だって、おかしいだろう。
罪を犯してでも何かを守ろうとした意志も。
失った者への嘆きや、それを乗り越えて強く生きた人生も。
無かったことになるなんて、俺は認めない。
「例え、ここで見殺しにしても過去ごと修正してしまえば、見捨てた事実すらなくなる。
ここにマシュさんが来ないという、新たな歴史が刻まれればいい。
新たな可能性の中でマシュさんと幸せになればいいではないのですか?」
確かにそれならば見捨てられたマシュは居なくなる。
捨てられた絶望も、悲しみも抱かなくて済む。
でも、何の意味ない。
『俺が愛しているのは、今ここにいるマシュだけだ!!』
俺が抱きしめたいのは、俺がキスしたいのは、俺が抱きたいのは。
今この瞬間、ここにいるマシュだけだ。
『違う過去じゃ意味がない。同じ過去でも意味がない。どんなに綺麗に辻褄を合わせたって愛せるもんか! 違うんだ! 今ここにいるマシュじゃなきゃダメなんだ!!』
「……無限にある
『無限のもしもよりも、目の前に居るマシュを選ぶ! それ以外はいらないッ!!』
声を張り上げる。これが俺の愛だ。
マシュしか愛せないし、愛さない。
だから、もう少しだけ待っててくれ。
これが終わったら―――
『失せろ…ッ。目障りだ…!』
―――君とキスをしたい。
「そうですか…そうですか…ええ、予想通り。いえ、それ以上ですかね。マシュさんは観客席まで下がっていてください」
「私としては全力で天草君を旗で殴りたいですが、挑戦である以上、今は立香君の敵を務めます」
『かかってこい…!』
啖呵を切り、拳を構えるが心と違い体は思うようには動いてくれない。
勝たなくては意味がない。だが、不利な条件しかない。
でも、何とかして勝たなくてはならない。
「容赦はしませんよ。神があなたを見捨てていないのなら、あなたは生き残れるはずですから」
天草の黒鍵が一気に3本程飛んでくる。
頭はそれを避けろと命じるが、体は思うようには動いてくれない。
2本は避けることに成功したが、1本が右足に刺さってしまう。
「すいません、立香君!」
『ぐあぁッ!』
思わず右膝をついてしまったところで、ジャンヌの旗が俺を吹き飛ばす。
一応、死なないように手加減はしてくれたようだが痛いものは痛い。
転がるように吹き飛ばされながら、何とか姿勢を整えようとするが膝が笑って立てない。
「先輩…もう無茶をしないでください!」
『いや…だ。まだ、戦える…!』
観客席から今にも泣きそうなマシュの声が聞こえる。
精一杯に強がって、そう言ってみるが体を起き上がらせるだけで精いっぱいだ。
「立香君、マシュさんは必ず守りますので、もう諦めてください」
『いいから……かかってこい!』
「…ッ! もう、どうして男の子はこんなに意地っ張りなんですか!? 知りませんからね!」
ジャンヌが心配そうに声をかけてくれるが、それを払いのける。
だが、それがジャンヌの覚悟を決めさせたのか、俺を気絶させるべく旗を振りかぶる。
やっぱり、ボロボロの体で2対1じゃ、どうしようもない。
『くそ…! せめて……仲間がいてくれたら』
この絶望的な状況を覆せるかもしれないのに―――
「―――俺を呼んだな!」
振り切られた旗を受け止める背中。
ボロボロのコートに帽子、体からは稲妻のように黒い波動が湧き出ている。
片手でジャンヌの攻撃を受け止めつつ、彼は邪悪な笑みを浮かべ声を上げる。
「仲間の名を! そうとも、俺こそ貴様の友。
エドモン。ナイチンゲール先生に治療されたはずの彼がそこに居た。
『エドモン……』
「どうした、何を呆けている。お前は救うのだろう? マシュを」
『…ッ。ああ!』
その声につられて、前に並び立つように進み出る。
勇気が湧いてくる。ただ、仲間がいるというだけで立ち向かう力が出る。
「まさか、エドモン君が来るとは…でも、立香君は戦えないも同然。私達の方がまだ有利です!」
「ええ、その通りです。離れてください、ジャンヌ。―――
天草の声が頭上から聞こえる。
そこには両手に膨大なエネルギー弾を備えた彼がいた。
あれはやばい。
「
光と闇、異なる存在が交じり合うかの如く、交差しながら二つの魔弾が襲い来る。
避けなければ死ぬ。そう思わせる攻撃。
だというのに、エドモンは受け止める動作すら見せない。
まるで、自分には当たらないと分かっているかのように。
「―――
俺達の後ろから斬撃の波動が走り抜けていく。
それは天草の魔弾とぶつかり合い、相殺する。
「遅れてすまない、助太刀に来た」
『ジークフリート…!』
颯爽と現れたのはエミヤとの
続々と集まってくる仲間達に、思わず涙が出てくる。
「ぐだ男、お前は早くマシュの下に行ってやれ」
『でも、マシュの手錠をどうにかしないと……』
「よぉ、お困りのようだな、坊主」
不意に足元から声が聞こえてきて見下ろす。
得意げに手錠のカギを回して見せる、クマのぬいぐるみ、オリオンの姿があった。
『オリオンまで! 一体いつの間に鍵を…?』
「ほらよ、ちょいと天草の坊主の腰からスっといた。この体は目立ちづらいからな」
『みんな……どうしてここが』
次々に助けに来てくれる仲間達。
でも、どうやって俺が苦戦していることを知ったのだろうか?
「ああ、デカい盾を持った兄ちゃんに頼まれてな」
「俺もだ。片目が隠れている男性だったな」
「フン……大方お節介を焼きに来たのだろうよ。あの騎士は」
俺には誰のことを言っているのか分からないがありがたい。
とにかく、今はマシュのことを優先しないと。
「ここは俺達に任せて先に行きな」
「ああ、お前の背中は俺達が守ろう」
「行け、真実の愛とやらをお前には掴む資格がある」
『みんな……ありがとう…!』
感謝の気持ちが溢れてくるが、それしか言葉にできない。
零れる涙を袖で拭い走り出す。
しかし、ジャンヌがそれを阻む様に立ちふさがる。
「ここまでくれば手加減をする必要もありませんね」
「残念だがお前の相手は俺だ。ジャンヌ・ダルク!」
「エドモン君ですか……いいでしょう、あなたも救ってみせます」
エドモンがジャンヌと交戦し、俺の道を切り開いてくれる。
その隙間を縫うように俺は駆ける。
「最後の足掻きとなりそうですが……これも使いましょう」
『なッ! 客席への道を壁で塞いだ!?』
客席へと続く通路を無数の壁がシャッターのように封鎖する。
シャッターという表現をしたが、それは石でできたもので、RPGなどで見るレベルのものだ。
俺には壊すなんてとてもじゃないができない。
乗り越えるしかないのか? そう思った瞬間だった。
「
無数の石壁がバターのように斬り裂かれる。
ただの一振りしただけだというのに、そこには人一人が通れるだけの道ができていた。
「……行きなさい」
『ランスロットさん…!』
「しまった。まだ仲間がいましたか…ッ」
俺の方を見ることもなく、先に行くことを促すランスロットさん。
そんなランスロットさんに天草は黒鍵を投げるが、届く前に弾き落される。
「すまないが、君の相手は俺だ」
「ジークフリート君……どうやら、神は今度も私の声を聞き届けてはくれなかったようですね」
「友とはいえ、手加減はするつもりはないぞ」
刀と大剣がぶつかり合い火花が散る。
そんな光景を脇目にとらえながら、マシュの下に走っていく。
足が重い。体が痛む。息が続かない。
それでも、心だけは強く保っていた。
『マシュ!』
「先輩…!」
マシュも俺の方に向かって歩いてくる。
それでも俺は足を緩めずに向かっていく。
そして、遂に二人の距離がゼロになる。
「立香先輩! 大丈夫ですか!?」
『大丈夫、マシュの顔が見れたから。それより早く手錠を外そう』
オリオンからもらった鍵で手錠を解き、遠くに放り投げる。
手錠は甲高い金属音を上げて地面に打ち付けられるが、何故か爆発はしなかった。
もしかして、天草は嘘をついたのだろうかと思うが確認する手段はない。
『とにかく、これで無事―――』
「先輩の馬鹿!」
手錠から目線を戻したところで、マシュに抱き着かれる。
体が疲労でフラつき倒れそうになるがなんとか踏ん張る。
「どうして無茶ばかりするんですか! 先輩にもしものことがあったら私……生きていけません」
『マシュ……俺もだよ』
「え?」
『マシュにもしものことがあったら生きていけない。だから無茶だってする』
彼女の華奢な体を抱きしめ返す。
マシュが俺に依存しているように、俺もマシュに依存している。
『君がいないと俺はダメなんだ。きっと壊れてしまう』
「そ、それは、私も……先輩がいないと」
『うん。だから―――ずっと一緒に居よう』
少し距離を離し、マシュの瞳を真っすぐに見つめる。
藤丸立香、一世一代の告白だ。
「俺が君を一生守るから、君も俺を一生守って欲しい」
「せ、先輩……それは…まさか…」
『うん。結婚してくれ、マシュ』
顔を真っ赤にして、口をパクパクさせるマシュ。
自分では見えないが、恐らくは俺も顔が真っ赤になっているだろう。
「その…まだ…先輩は結婚可能な年齢では…ないのでは?」
『じゃあ、結婚を大前提にした上で付き合ってください』
「あ、あの…その……」
あうあうと目を白黒させるマシュ。
混乱しているのは分かるが、俺も我慢できないので早くして欲しい。
「私で良いんですか…?」
少し自信なさげに尋ねてくるマシュ。
俺はそんな彼女の唇を奪い去る。
驚き、目を見開いている表情に、もっといじめたくなるがここは我慢する。
『マシュの全てが欲しいんだ。心も体も記憶も、全て俺のものになって欲しい』
俺の目は狂気に満ち溢れているのかもしれない。
それでも、隠すことなんてできない。
この激情は決して収まらないのだから。
すると、マシュの瞳から涙のしずくがこぼれ落ちてくる。
「はい…はい…ッ! 私も先輩とずっと一緒にいたいです! 愛してます…この世の誰よりも!」
泣きじゃくりながら、俺の胸に顔を埋めてくるマシュ。
そんな愛しい人の頭を優しく撫でながら、俺も静かに涙を流す。
飛び切りの嬉し涙を。
「好きです…! 大好きです! もう絶対に離しません!」
『うん、俺も君を一生離さない』
きっと、俺とマシュが出会えたのは偶然じゃなくて―――運命なのだから。
「……父さん、いつまで見ているんですか。聖杯も回収しましたし、二人きりにさせてあげるべきでしょう」
「しかし……湧き出す感情が収まらなくてな…うう…マシュ…」
「はぁ…。ほら、マシュの思い出話にぐらい付き合ってあげますから、飲みに行きましょう」
「ああ……そうだな。マシュ…幸せになるんだぞ…グス……」
「まったく、頼りになるのか、ならないのか……」
~6years later~
荘厳な教会の中、今日のメインである俺は、緊張と喜びが混ざった顔で待つ。
結婚式の主役ともいえる―――
「それでは花嫁の入場です」
盛大な拍手に迎えられマシュが付添人の
そんな父親にマシュは困ったように笑うが、嫌悪感はない。
普通の仲の良い親子だ。
「先輩、私、綺麗ですか?」
『天使かと見間違えたよ』
「ふふ、ありがとうございます」
純白のウェディングドレスに身を包んだマシュは、お世辞抜きに天使に見える。
こんなに可愛いお嫁さんをもらえる俺は、きっと世界一の幸せ者だ。
そして、誓いの宣誓が始まる。
「汝、藤丸立香は、この女、マシュ・キリエライトを妻とし
良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も
共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い
妻を想い、妻のみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?」
『死が二人を分かっても誓います』
少し、いたずら気味に答える。
神父を務めてもらっている天草は、少し困ったように笑うが何も言わない。
天草とは結局あれからも良き友人であり続けている。
もっとも、世界の救済は諦めていないらしいが。
「汝、マシュ・キリエライトは、この男、藤丸立香を夫とし
良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も
共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い
夫を想い、夫のみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?」
「誓います。死が二人を分かっても」
マシュも茶目っ気を出して合わせてくれる。
傍から見ると俺達の愛は重いのかも知れないが、これぐらいでちょうどいい。
「それでは指輪の交換をしてください」
マシュの触れれば折れてしまいそうな指に、指輪をはめる。
永遠の愛をこめて。
「ではベールをあげてください。神の下で誓いのキスを」
ベールが上がると、化粧で普段よりも大人びたマシュの顔が見える。
もう、何度もキスをしているが、未だに胸のドキドキはなくならない。
『これからもっと幸せにするよ』
「はい。よろしくお願いしますね、先輩……いえ」
一旦言葉を切り、少し頬を染めるマシュ。
何事かと見つめる俺に、彼女は飛び切りの笑顔でこう告げるのだった。
「―――あなた」
~FIN~
ふう、マシュ√完結しました。
余談ですがジャンヌ=セイバー 邪ンヌ=凛 マシュ=桜 こんな感じにSNを意識して書きました。
作者的に一番好きなのはジャンヌ√ですが、書きやすかったのはマシュ√。
邪ンヌ√はシリアス封印しようとした結果すっごい苦労した。ギャグ続けられる人尊敬します。
さて、次回はアストルフォかモーさんか清姫のどれかにしますがせっかくなんでアンケート取ります。活動報告の方に書いておきますね。
それでは感想評価ありましたらお願いします。