ここは、どこだ。
確かあの後、歓迎会に参加して風呂入ってまだ片付いてない部屋でそのまま寝た・・・・はず。
しかし気が付いたら、周りが霧に包まれた空間の中、俺は一人膝をついて屈んでいた。
しかも、何故か刀を握った状態で。
ーーーーー真実が、知りたいって・・・?
「・・・!?」
誰か・・・いる?
それに、真実って・・・?
ーーーーーそれなら・・・、捕まえてごらんよ・・・。
挑発する口調の中性的な声。
奥から聞こえた気がする。
先に進んでみる事にした。
しばらくして進んだ所に、少し離れた先に人影が見えた。
しかし、霧のせいで輪郭がぼやけてて誰なのか分からない。
ーーーーー・・・・追いかけてくるのは・・・君か・・・・・。
また声が聞こえる。
どうやらあの人影がこの声の持ち主なようだ。
ーーーーー・・・ふふ・・・・・やってごらんよ・・・・・。
「ーーーーーー!?」
最後の一言と同時に襲った、強烈な殺気。
気が付いたら俺は地を蹴り、勢いに乗せて刀を振った。
手ごたえを感じた気がする。
ーーーーー・・・この霧の中なのに、少しは見えるみたいだね・・・・・。
後ろから聞こえるあの声。
今度は振り向くと同時に、また刀を振る。
刀に当たった人影は、衝撃で消えたように塵になった。
しかし、殺気は消えない。
見えない霧の中で神経を張り巡らせる。
その時、頭上から青白い光が現れる。
「・・・・・っ!?」
息を飲んだ。
頭上には、青白い光と共に1枚のカードが回転して宙に浮いていたのだ。
何も考えられないまま、衝動的にカードを握りつぶす。
ーーーパキィィィン!!
ーーーガシャァン!!
握りつぶしたカードは不似合いなガラスが割れた音と同時に、離れた場所に一筋の雷が落ちた。
目の前には、よく見ると輪郭が僅かにわかる透明な巨人が立っていた。
あの雷のせいか、殺気が消えたのを感じた。
(・・・守って・・・・くれた・・・・・?)
ーーーーーこの力はっ・・・。
・・・なるほど、確かに面白い素養だ・・・・・。
また、中性的なあの声が聞こえる。
だが、殺気は感じない。
透明な巨人は、俺を庇うように構える。
ーーーーーでも・・・簡単には捕まえられないよ・・・。
・・・求めているのが『真実』なら・・・・・なおさらね・・・・・・。
(・・・・・真実・・・・・・・?)
ーーーーーまた、君と出会うのだろうか・・・。
霧の中の未来は、どう変わるのか・・・・。
この言葉を最後に、視線が消えたのを感じ、俺の意識は遠のいていった。
完全に意識を失う直前、透明な巨人が俺を見ていた気がした・・・・。