これはゾンビですか?~純白の翼は飛翔する~《完結》 作:nightマンサー
あれから2週間近くが過ぎた。ユーとはあれから毎晩会って話をしている。
いつの間にかユーと話をするのが一日の中での一番の楽しみになっている。
べっ別にユーが綺麗だからとか超可愛いとかたまに話してる時に顔を赤くして俯くのが心惹かれるとかあと、あと…………………
「たくさんありすぎて逆に困る!!」
『飛翔、何言ってるの?』
「え!!あっ、な何でもないよユー」
『?』
しまったぁぁ!!つい自分のことに対して突っ込んでしまったぁぁ!!
ま、まぁ本当のことだし…問題ないか…な?
ああ、ついでに今の状況を説明するといつもの公園でユーと雑談しているのだ。
月は今日はほとんど隠れてしまっているため公園の街灯が公園を照らしている。
ふとユーに視線を落とすとユーは空のファミOキの袋を見つめていた。
「また買って来ようか?」
『いい』
Gyuuuuuuuuuuuu
「!」
何だ今の音は!!っと普通の人は思うだろう。
しかぁぁし!!ユーと2週間もいる俺にはこれが何の音だか手にとるようにわかるのだ!!
ずばりこれはユーのお腹の音なのだ!!!
………えっ、初めてでもわかるって?そんなことは知らん!!
「お腹減ってるんでしょ?俺に遠慮しなくていいからさ〔ニコッ〕」
『!!』
そういうとユーは恥ずかしそうに下を向いた。
〔はぅぅぅぅ、お持ち帰りぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!〕
なっ何だ!!今変な声が聞こえた気が
…いや、気にしないでおこう。そうしないといけない気がする。
「じゃあ俺買ってくるから、少し待っててな」
コクコクッ
うなずくユー………やっぱ可愛い。
そう思いつつ俺はファミOキを買うためにコンビニへ向かった。
『〔やっぱり飛翔はやさしい。……でもこれじゃ私が騙しているみたい…〕』
そう言って私は手を握る。
『〔言わなきゃ、飛翔が帰ってきたら…私のことを。飛翔は自分のことを話してくれた、
それなのに私が言わないままなんてだめ〕』
そう思い公園の入り口に目を向ける。
『〔飛翔、早く戻ってこないかな…〕』
するとこちらに歩いてくる人影が見えた。
『飛翔話が「こんヴァんわ~。冥界のネクロマンサーさァん」…!!!』
私はベンチから立ち上がってくる相手を見る。
「あっはははは!!!みんなが恐れているからどんなもんだと思えば
…随分かウヮいい女の子じゃないですかァ~~~〔クスッ」
『あなた、誰?』
「ウァたし?ウぁたしの名前はヘレ。リフレイン年フォレスト組、出席番号は…長いからしョウ略~~。グループ[リベリオン]に所属してるよォ~~。それで…貴方を殺しに来ましたァ」
ダッ!!
『!』
ガキィィィン!!
いきなり接近してきて振るわれた斧に私は持っていたボールペンをヘルサイズ〔鎌〕に変えその一撃を受け止めた。
「へぇぇ。意外ですゥ、反応できるなんてェ。まぁ無駄ですけどねェ~~、あははは」
飛翔………
「ちょっと遅くなっちゃったな、ユーお腹空かせてないといいけど…」
いつものコンビニのファミOキが売り切れだったから、もう少し先のコンビニに行ってきたのだ。
周りはもう遅いこともあってか、いやに静まりかえっている。
民家からの光もほとんど消えているから街灯頼りだ。
そんな暗闇の中でも一角だけ明るいところがある。
「おっ、やっと戻ってこれたか」
ユーがいる公園だ。しかし、
「なんか変だな…」
そう確かに公園は周りに比べて明るい…が、少し明るすぎるんじゃないかと思う。
まさにその場所だけ野球のナイターゲームでもやっているのかって思うほどの明るさだ。
「何かあったのかな?」
そう思い俺は小走りに公園へ向かった。
公園の入り口に着いて中をのぞいたとき、俺は絶句した。
「ユー!?」
そこにはうつ伏せで倒れているユーの姿があったからだ。
俺はユーの下へ走り寄った。
「ユー!!おいユー!!しっかりしろ!!」
咄嗟にユーを抱き支え声をかけ反応を待つ。
「んっ………」
するとユーは声をかけたおかげか瞳を開く。
「ユー!!よかった」
ユーは俺の顔を確認すると驚いたように瞳(め)を見開いた。
そしてメモを突きつけた。
『飛翔!!逃げて!!』
「えっ逃げるっていったい「アレレェ~、何でこんなところに一般人がいるのかなぁ~~」…!!」
驚いて俺は声がした方に顔を向ける。
するとそこには紫色の短髪をなびかせる、片手に斧を持った13歳ぐらいの女の子が立っていた。
「君はいったい…」
「キャハハッ!!まさか一般人が迷い込んでくるとは思わなかったなァ~~。
あッ、もしかしてネクロマンサーが此処に来てたのって君に会うためェ~、けなげだねェェ~」
「ネクロ、マンサー?」
「あれェ~、ネクロマンサーは君には話していないようだねェ~」
その言葉にユーの体が震えた。
「知らないんならァ~、ウァたしが教えてあげますよォ~」
『やめて!!』
ユーがメモを突きつける。しかし彼女は話すのをやめようとはしない。
「彼女は冥界のネクロマンサーでェ、人を生き返らせたりィ、殺しちゃったりィ、
できちゃう人なんですよォ~。彼女の言葉には絶対の力があッてェ、
その言葉を聴いた人は必ず言った通りになるんですよォ~。
そりャあもう彼女が[寒い]って言ったらァその人はたとえ炎の中だろうとォ寒さを感じますゥ。
それにィ、血液には不老の力があってェ~、心臓は膨大な魔力を放出しっぱなしなんですよォ~。
しかもォ~例え彼女が死んでもォ、その力は永遠続くんですからァ~、
もう化け物以外の何者でもないですよねェ~。あはははは!!」
「なんだよ、それ…」
「どうですかァ~、貴方が抱き支えているのは化け物なんですよォ~。
それに彼女はそのことを隠していたんですゥ、とんだ嘘つきですよねぇ~、あははは!!」
『〔もう駄目だ。あの子が全部話してしまった…〕』
そう私はあの子の言うように化け物だ。ここにいてはいけない存在、それが私。
飛翔は今私のことをどう思ってるんだろう?
そんなこと考えなくてもわかる。こんな私が近くにいたのだ
………嘘つきで、化け物な私が…。
『〔でもこれでいい、飛翔はこれ以上私にかかわらなくて済むから…〕』
あの子の狙いは私、私が付いて行くといえばこれ以上飛翔に対して何もしないはず。
そう思うと自然と瞳から涙が出てきた。
飛翔に会えなくなるのが悲しいんじゃない、飛翔に嫌われる事が悲しいんだ。でも…
『〔そんなこと、無理に決まってる〕』
わかってる。これは私が悪い、飛翔の優しさに甘え招いた結果。
自業自得だ。
もうやめよう、人に甘えるのは
もうやめよう、此処にくることを
もう……やめ…………よ………う…。