闇商人の猟犬と執行者の番犬   作:ベクセルmk. 5

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10話 ○ 二日目の昼下がり

「相席いいかしら?」

DQNpizzaの校内販売店で見つけてきたズワイガニとタラバガニ(ツインクラブ・ビッグクランチ)のシーフードピザMサイズのハーフとスープパスタのパイの包み焼きのトマト味、サメフライを食べていたところ、黒髪とツリ目が特徴的な美少女が現れた。

「魅上弥栄子・・・・・・だっだか?」

「美金夜宵よ。どうやら貴女、他人に興味がないみたいね」

二人の間には険悪な空気が流れる。

「何故、あの生徒を殺そうとしたのかしら?」

「・・・・・・緊急生命維持装置があったからな。あの程度では死なんと踏んだまでだ」

「だとしても実弾はやり過ぎよ」

「・・・・・・」

領は戦慄した。この女は何といった?実弾が、やり過ぎ?

「陸に上げられて今にも死にそうな顔で口をパクパクさせてないで、何とか言ってみなさい」

「実弾でやり過ぎはないだろう?」

「なんですって?」

「命を尊むのはいいことだ。だが、そんなものは実際に戦場に出てみれば、直ぐに無価値だと思い知らされる」

二人の間に流れる空気はさらに険悪なものへと変わっていく。

「おーい、ヤヨちゃーん。っと、領領!」

「鴉谷鶫か」

海のように蒼い髪をポニーテールにした少女がカツ丼の載ったプレートを持ったままやって来る。鶫は制服の上に白衣を纏っていた。

因みに、学院の制服は自由に改造することが許されていて、領の場合様々な武装が仕込まれている防弾、防火、防水、防塵、防刃、防爆、防電仕様の黒いコートを羽織っている。

「領領はヤメれ」

「え~いいじゃん。呼びやすいでしょ?」

「・・・・・・随分と仲がいいのね」

「そんなことはない。理々奈の会社の製品のテスターだから面識があるだけだ」

「こ~ら、義理とはいえお母さんなんだから・・・呼び捨てはダメでしょ」

「それより、もうすぐ昼休み終わるぞ?」

~~~

「馬鹿馬鹿しい」

実弾ではなくゴム弾の入ったマガジンを交換する。

ここは即席の隠れ家の中。しつこく追い掛け回してくる生徒達から逃げ、装備を整えていたのだ。

「さて、外の状況をば――――――――――」

「そそそんなこと、しなくてもいいんですよ?」

腕を薙いだ。腕には高周波ブレードが握られており、人間なら軽く真っ二つに出来る性能がある。

「フフフフ・・・いきなり斬りかかるなんて、酷い人」

しかし、声の主は一切傷ついた様子がない。

制服姿で髪の毛で目を隠している少女、狂姫清三。領に付き纏っているストーカーだ。

閃光手榴弾(スタングレネード)焼夷手榴弾(フレアグレネード)、低周波グレネードを投擲し、背を向ける。

ぎぃぃぃんという音と閃光、で感覚を潰された清三に対して炎が襲いかかる。その間に脱出し、別の隠れ家に逃げ込む。

すると何かに追いかけられているかのような音が聞こえる。

「・・・・・・ん?」

まさかもう追ってきたのか?と思ったが、それは聴き慣れた稼動音だった。

「げっ!」

重厚なボディ、九つの仰々しい武装、12枚の浮遊するシールド。

「『ヘラクレス』!」

アンタレス・インダストリー製の第二世代機のそれは、未だに実験機。そして、そのテスターは・・・・・・

「やっほー。領領、覚悟ー」

鶫だ。ヘラクレス越しに話しかけてくる為顔は分からないが、笑顔であろうと予想する。

・・・・・・想像してみてくれ、童顔だがスタイルのいい少女が笑顔でガトリングみたいな超電磁砲(レールガン)とか、水陸両用ミサイルとか、地対空ロケットとか、144mm野戦砲とか、焼夷迫撃砲(ナパーム砲)とか、挙句の果てにはビームランチャーとか共振破砕磓にレーザーアックスにビル解体用巨大電動ノコギリ(ビッグチェーンソー)を持った非対人用戦術兵器でを自分に向けている姿を。

――――――――――殺す気満満?

 

 

 

 

 

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