『島立』超能力者教育学院。敷地面積は直径10km。そこに、本校舎を囲むように創られた3つの寮と4つの学園施設。『塔』『闘技場』『大聖堂』『ドーム』。
5学年6クラス、1クラスの生徒数は30名のこの学園の全校生徒数は900名である。その生徒の全てが超能力者で、強力な者から弱い者まで多種多様な能力が存在している。
そんな学校に知人はいないだろうと、高を括っていた桜逆憐夜だが―――――――
「はいはい、うちが・・・超能力者教育学院の理事長の娘で、生徒会副会長の『舞蝶舞蝶』や、よろしゅうな?」
―――――――思いっきりいた!
年齢的に20歳前半だと思っていた女性が自分と同じ年だと聞かされた時の驚きを抱いたことがあるだろうか?これがそれだ。
目の前には犯罪組織『舞蝶商会』のボス。舞蝶舞蝶がいた。しかし、目の前にいる生徒の大半はそんなことも知らずにドームのステージで挨拶をする少女を呆然と見つめる。
「ん~?20代に見える?う~ん、うん。とりあえずそう思っとった生徒は全員高待遇で受け入れるで?実際年齢詐称しとるけえなぁ。そういうのを見破る術持っとるんやったっら、伸ばさなあかんやろ?」
茶目っ気たっぷりな笑顔で堂々と犯罪者宣言をする少女に戦慄する新入生一同。
「さてさて、こないな真面目な話はこの辺にして、次はうちの小話聞いてくれへん?この学校には
今回こそ真面目な話をするようなので、しっかりと体勢を整える。大半の生徒は『もう、何が来ても驚かない』という目になっている。
―――――――だれも、それを裏切る羽目になるとは思っていなかっただろう。
「ざっくり説明する前に、ちーーっと庶務ちゃん水差しの水をうちに恵んで―――――――――――――」
ばしゃり!
水差しの中の水が勢いよく舞蝶に叩きつけられた。
「な、何すんねん!?うちの胸が水に濡れて恥ずかしがっとる姿見せて―――――――こんな貧乳のノーブラ濡れYシャツ姿見せて、誰得やねん!」
「貴女が長々とふざけた話をするから悪い。後、そこまで言うほどちっさくないでしょう」
「うう、庶務ちゃんはG4の『液体操作』や。水辺で戦ったら勝目あらへんから、きいつけえな?―――――――で、なんのはなしやった?」
「今度は硫酸行きますか?」
「堪忍してえな!・・・・・・軍勢制度、元よりこの学院には委員会、部活動、生徒会とは一切関係ない3つの組織が存在するんや。で、生徒は全員どこかの組織に所属せなあかんのや。この組織は学院行事や現場研修を通してチームワークを知ってもらいたからなんや」
先ほどとは打って変わって真面目な顔で話す少女に顔が強張る。
「そんな緊張せんでええ。さて、次は生徒会長の仙宮・綾の挨拶と、一年生総代、仙宮・矛と、編入生代表の優樹・和奈さんから挨拶があるから、もー少しおとなしくしてえや?」
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「あ~疲れた」
ぐったりとした状態でドームから出てくる。
大半の生徒が同じ表情をしていた。それくらい舞蝶は面倒くさかったのだろう。
「ん?お前もルーク所属?」
後ろから声をかけられたため振り返る。すると、無造作に伸ばした黒髪にイヌ科の肉食獣を彷彿とさせる目つきの少年がそこにいた。