私立グリモワール魔法学園~命懸けの波紋疾走~   作:カミスケ

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長らくお待たせしました、すみません。
暫くはストーリーを進めていきます。どうぞ!


第16話

第16話 タイコンテロガ討伐

 

ジョエルが教室にはいると、智花の席を囲み智花と夏海、怜が話していた

 

ジョエル「おはよう」

 

智花「あ、空条さん、おはようございます。」

 

怜「おはよう空条、今日も元気そうだな」

 

ジョエル「まあな…まだ時間があるな…どうするか…」

 

夏海「だったらあんたも加わりなさいよ、聞いてるわよ

最近クエスト多く出てるじゃない……あれ?」

 

智花「夏海ちゃん?、どうかしたの?」

 

夏海「ジョジョ…あんた前より背が伸びてない?」

 

怜「言われてみれば…前より少し大きく感じるな…」

 

ジョエル「ああ、もうそんな時期か…これは俺の家でよく起きることだが

15,6歳辺りになると背が急激に伸びてな、正直困っているところだ

なにせ服を買い換えなければならなくなる…」

 

夏海「ジョジョの所って、ホントに変わってるわね」

 

智花「今身長はどれくらいでしょうか?」

 

ジョエル「…恐らく……176ぐらいだとは思う

4センチ伸びただろうな」

 

夏海「あんたの頭を触るのも一苦労だわ…」

 

怜「何をしようとしているんだ夏海は…」

 

その時だった、ジョエルのデバイスが鳴り、確認すると

指名のクエストが出てくる

 

ジョエル「…どうやら出たようだな…、すまないがクエストに行ってくる」

 

智花「は…はい、気を付けてくださいね。」

 

ジョエルは鞄を置き、波紋メタルが入った革袋を背負って走っていった

 

怜「空条は大丈夫なのか?、最近クエストに出ているが…疲れてはいないのだろうか…」

 

智花「空条さん…大丈夫かな…」

 

夏海「当たり前じゃない、またすぐに戻るわよ」

 

 

 

『校門前』

 

ジョエルが校門前まで行くと、そこには道着を着て武士の鎧の大袖が付いたマントを身に纏っている

虎千代がジョエルを待っていた

 

虎千代「すまないな、クエストに付き合ってもらいたい」

 

ジョエル「ついに出たんだな…」

 

虎千代「ああ、アタシに指名が来たと言うことは十中八九タイコンテロガだ」

 

ジョエル「…で、これが今回のクエストの情報か…」

 

虎千代「車を用意してある、途中からは徒歩で行く」

 

ジョエル「了解した…」

 

車に乗り、山の麓に着き。途中からは徒歩で向かった

そこには精鋭部隊や生徒会が集まっていた

そしてその奥に、入り口が大きい洞窟がみえる

ジョエルはリュックサックの中身を再確認する

 

ジョエル(…二日分の食料と簡単な医療品、朱鷺坂の助言には従うが…

彼女は何故、危険だとわかるんだ?、可能性があるとすれば…朱鷺坂は予知の魔法使いだと言うこと…

それに、今回の地図…クエストの詳細が細かい…どういうことだ?)

 

虎千代「どうした?」

 

ジョエル「…いや、なんでもない…俺たちが最初でいいんだな?」

 

虎千代「そうだ、恐らく奥にいるはずだ。気を引き締めていくぞ」

 

ジョエル「…ああ、雑魚は任せてくれ、武田はタイコンテロガに備えててくれ」

 

虎千代「アタシなら平気だ、心配するな」

 

二人は先に洞窟の中へと入っていく

 

だがその時、突如洞窟の天井が崩れる

虎千代の真上に岩が降ってくる

 

ジョエル「…!!、間に合え!波紋ウィップ!!」

 

波紋メタルは虎千代の腰に絡み付き、元に戻る性質でジョエルの元に引き寄せた

岩は次々に積み立てられ、入り口を完全に閉ざしてしまった

 

ジョエル「武田、無事か!?」

 

虎千代「ああ、お前のおかげで助かった。だが他のみんなとは分断されてしまったな」

 

ジョエル「…このまま進むか?、どうせ俺らの目的はタイコンテロガの討伐だ

それに途中で合流できるかもしれない…」

 

虎千代「そうだな、なら行こう。」

 

進んでいくと、小さい緑色の魔物が彷徨いている

鱗のような皮膚からドラゴン種だとわかる

 

虎千代「ドラゴン種か、だとするとタイコンテロガもドラゴン種の可能性が高いな」

 

ジョエル「あれは俺がやる、武田は待っててくれ」

 

そういうとジョエルは魔物に駆け寄り、波紋メタルを打ち付け奇襲する。

魔物は反応するが、ジョエルの容赦ない攻撃により霧散する

そして暗く、肌寒い洞窟の中を二人は進み続ける、ジョエルは腕時計を確認しつつ虎千代に飲み物を渡す

 

ジョエル「武田、飲んでおけ。あれからもう二時間は経っている」

 

虎千代「ああ、すまないな。そんなに経っていたのか」

 

ジョエル「こんな冷えた場所だ、それに倒したところで出口も分からないことが体力を消耗させる

こまめに休んでおいた方がいい。」

 

虎千代「だが、よく用意してあったな…二日分の食料を持ってくるとは」

 

ジョエル「…朱鷺坂からの助言だ、彼女が今回の事を教えてくれた

確か朱鷺坂は生徒会に入ったんだよな?」

 

虎千代「ああ、朱鷺坂の実力なら十分に生徒会へ入ることができる

だが、それがどうかしたのか?」

 

ジョエル「朱鷺坂は…予知の魔法使いなのか?」

 

虎千代「なんだと?、どういうことだ?」

 

ジョエル「さっきも言ったが俺が準備したのは朱鷺坂の助言があったからだ

つまり朱鷺坂は前からこうなることを知っていたことになる

彼女が予知の魔法使いなのか、それとも別の方法でそれを知ったのかだ」

 

虎千代「…そんなことは聞いてないな、それは後で考えよう。今は奴を探すぞ」

 

ジョエル「…朱鷺坂…あいつは何者なんだ…?

敵ではないのは確かだ…敵意は感じない…だが…あの気配はなんだ?

東雲に似た気配、少し違うが似ている…」

 

奥に進んでいくと、ジョエルは立ち止まる。

その先に範囲外でも感じるほど巨大な気配が漂ってくる

 

ジョエル「…いた、タイコンテロガだ

53mからでもわかるぞ、タイコンテロガがいる」

 

虎千代「任せろ、お前は周囲を頼むぞ」

 

ジョエル「…ああ…」

 

ジョエル(ただ…見ているだけなのか…魔法を使えないから…

ただ一人…なにもしないのか俺は……く…)

 

虎千代はタイコンテロガに素早く懐に入り込み、拳を突き出し

タイコンテロガに悲鳴をあげさせる

タイコンテロガは噛みつこうとするが、虎千代はそれを避けて雷属性の魔法を撃ち出す

 

ジョエル(…あれが、学園最強の実力…身のこなしだけではない

魔法もかなりの威力だ…天と地の差か…)

 

それからどれだけの時間が経ったのかジョエルも戦闘に夢中で確かめていなかった。

ジョエルが眺めていると、タイコンテロガの尾が浮き上がる

察したジョエルは虎千代に叫ぶ

 

ジョエル「武田!、尻尾に気を付けろ!」

 

ジョエルの声掛けで気づいた虎千代は飛び上がり、タイコンテロガの尻尾の攻撃を避ける

だがその時のタイコンテロガの頭突きが直撃し、虎千代が吹き飛ぶ

ジョエルは虎千代を抱き止め、容態を確認する

 

ジョエル「武田!、平気か!?」

 

虎千代「だ、大丈夫だ……それよりも来るぞ…!」

 

ジョエルがタイコンテロガを見るとタイコンテロガは火を吐き出してくる

ジョエルはシャボン液を手に垂らし、細かい泡の幕を作り出す

 

ジョエル「波紋!シャボンバリアー!!」

 

ジョエルのシャボンバリアーは火を受け止めるが、きめ細かい泡は次々に割れていく、だが泡はどんどん作り出され

幕の一部に取り込まれていく

 

ジョエル「武田!動けるなら急いで岩影に逃げ込むぞ!

これ以上は耐えきれない!」

 

虎千代「分かった!」

 

虎千代が飛び出すと同時にシャボンバリアーを止め、ジョエルも岩影に隠れる

タイコンテロガは火を吐き終えると、徐々に岩影に近付いていく

 

虎千代「まずいな、来るぞ…」

 

ジョエル「俺が先に行って攻撃を仕掛ける

武田、強力な魔法を頼む、次で決めよう」

 

虎千代「平気なのか?」

 

ジョエル「やるしかない、これ以上の長期戦は危険だ

気づいてないと思うが

かなり時間が経っている、武田、これを逃したら俺たちは重傷を負う確率が高くなる」

 

虎千代「…無茶はするな、いいな?」

 

ジョエル「ああ…分かっている…やるぞ!」

 

そう言いジョエルは飛び出し波紋メタルを振りだす

波紋メタルはしなやかになり、近くの岩に絡み付き、ジョエルを岩に近づけるように高速で引いていった

 

ジョエルは着地し、鞭になった波紋メタルを振りだす

           メタルウィップオーバードライブ

ジョエル「喰らえ!波紋!鉄鞭波紋疾走!」

 

ジョエルの放った波紋メタルはタイコンテロガの目に命中し、波紋を目から全身に流し込む

目を潰されたタイコンテロガは火を吐き出すが、波紋ウィップの元に戻る性質で高速移動するジョエルに避けられる

虎千代はその背後で、魔法を発動させる

 

虎千代「…これで…最後だ!」

 

虎千代が放つ雷属性の強力な魔法がタイコンテロガを貫いた

貫かれたタイコンテロガは倒れ、大量の霧が散っていく

 

虎千代「…終わっ…たか…」

 

虎千代が倒れそうになるのをジョエルが支える、虎千代を寝かせ、リュックから医療キットを取り出し

虎千代の傷口を確認すると、青紫に変色した肌が痛々しく残っていた

 

ジョエル「骨折に打撲…切傷…思ったより酷いな…」

 

虎千代「アタシなら問題ない…出口を探すぞ」

 

虎千代が立ち上がろうとするがジョエルは虎千代の肩を地面に押し付ける

 

ジョエル「ダメだ、内出血も起こしてる、下手に動くな」

 

ジョエルは波紋を虎千代に流す、すると骨折した部分が音をたてながら元に戻っていく

 

虎千代「…これが、波紋か…」

 

ジョエル「もう少し待っててくれ、傷口を塞ぐ」

 

傷口を消毒し、ガーゼと包帯をあてがう

ある程度終わらせ、魔力補充をしながらリュックから食料を取り出す

 

ジョエル「あれから1日経っている、食った方がいいだろ?」

 

虎千代「すまないな…お前には助けられているな」

 

ジョエル「いや、俺は…まだだ…弱いさ、俺は…」

 

虎千代「…お前はよくやっている、お前の魔力譲渡がなければやられていたところだ

慌てなくていい、お前が入学してまだ日が浅い」

 

ジョエル「……悠長な事を言ってはいられない!

いつ大規模侵攻がやって来るか分からないんだぞ!」

 

虎千代「…お前が慌てるのは分かる、だが焦ってもいい方向には進まない」

 

ジョエル「…………」

 

虎千代「…さて、他のみんなと合流できるか試そ…」

 

虎千代が立ち上がろうとするが力が入らず、立ち上がることができなかった

 

ジョエル「無理をするな、タイコンテロガと戦ったんだ

かなりの消耗だろう、掴まれ」

 

そう言うとジョエルは虎千代の腕を首に回し、肩を貸す

 

虎千代「…っ…すまない」

 

暫く歩いていると、数人の影が見えてくる

メアリーが率いる精鋭部隊だった

 

メアリー「まさか二人で片付けたのか?」

 

虎千代「ああ、少し苦戦はしたが勝てたぞ…

全力を出し続けられたからな」

 

メアリー「ほう、だが魔法は体に負担を与える

しかもこんなくらーい冷えた洞窟の中で見えない出口を探す

それがどれだけの体力を消耗させるか分かるか?」

 

虎千代「アタシなら元気だ、すぐにでも次のクエストを受けられる」

 

ジョエル「人の肩を借りながら言っても説得力は皆無だぞ?」

 

虎千代「…ふ、その通りだな。戻るとしよう」

 

ジョエル「椎名に怪我を診てもらえ、俺がやったのはあくまで応急処置だ

処置に長けたものがした方がいいだろう」

 

学園に戻ると、皆が心配をしてくれた。

やはり2日もクエストを行っていた

生徒会室にはいり、虎千代が椅子に座る

 

虎千代「…ここは落ち着くな、空条…今回は助かった

お前がいなければやられていた」

 

ジョエル「やるべき事をやっただけだ、一番の功労者はお前だ、武田…」

 

虎千代「………」

 

ジョエル「…?、武田?」

 

虎千代「…っ、すまない、ついな…やはり疲れていたようだ…体も動かん…」

 

ジョエル「それもそうだろう、なら邪魔しないよう俺は出る

ゆっくり休んでくれ」

 

ジョエルが立ち去ろうとすると虎千代がジョエルを止めた

 

虎千代「…空条…お前が躍起になっているのは家族のことか?」

 

ジョエル「…それだけじゃない、風飛に住んでいる友人やグリモアの仲間たちを死なせないようにだ

俺は…自分の無力さで父さんや母さんが死んでしまった。

俺がもっと力があれば…守れたものを…」

 

虎千代「お前は悪くない、大丈夫だ。誰も死なせはしない

アタシがそれを宣言する」

 

ジョエル「…そうか、なら俺はそれを嘘にしないようにしないとな

それじゃあ失礼する、しっかり休んでおいてくれ」

 

ジョエルが生徒会室をあとにし、廊下を歩いていると

梓と出会った

 

梓「あ、先輩、お疲れ様ッス、大変でしたね…お怪我はありません?」

 

ジョエル「ああ、問題ない。すまなかったな、風槍たちには心配をかけた」

 

梓「まああれは事故だったんで仕方ないッスよ

あ、そうだ先輩、ちょっと聞いていいッスか?」

 

ジョエル「…?、どうした?」

 

梓「先輩が街に出掛けたときに変な気配とか感じました?」

 

ジョエル「…気配…か、確かに、少し前まではあったが

最近はない…ひとつを除いては…」

 

梓「…ひとつ?」

 

ジョエル「分かりにくかったが、かなりの実力者だ

恐らく一般人、軍人よりだ…そいつが現れてから

他の怪しい気配が消えた」

 

梓「それが他の人を追い払ったってことですか…」

 

ジョエル「なんとも言えない、その隠しなれた気配は敵意はない…

一体何が目的なのか、三日前にはその気配もなくなっているからな…」

 

 

『イギリス ロンドン…メディカルジョースター本社』

 

社長室でジョーガンが仕事をしていると、副会長が入ってくる

 

「会長、今回は国連軍から会談の件が」

 

ジョーガン「全く、最近は随分多いのう…

お主が代わりに行ってくれんか?ニコラス」

 

ニコラス「そういうわけにはいきません、大事な内容です。

それにまたIMFの方々が修道院跡の探索を計画したいと」

 

ジョーガン「世界が危うい事態にのんきなもんじゃのう

とにかく、各病院に医療品を運んで、国連軍にも対応…

IMFには第7次侵攻が終わってからだと伝えてくれ」

 

ニコラス「はい、分かりました…」

 

その時ドアが開き、サングラスをかけたスーツ姿の男が入ってくる

 

「ただいま戻りました。会長…」

 

ジョーガン「おお、戻ったか。マーカス…どうじゃった?」

 

マーカス「何人か、嗅ぎ回っている輩がいたので、告発しておきました。

これで少しは大人しくなるかと」

 

ニコラス「マーカスさん!、あなた、こんな時にどこに!?」

 

ジョーガン「ワシが向かわせたんじゃよ、ジョエルの身辺を掃除してほしくての

ところでマーカス…お主、最近退屈じゃろ?

【特等席】を用意してやったぞ?来るな?」

 

マーカス「はい、やはり自分は動き回る方が性に合っています」

 

ニコラス「………まさか、特等席って……」

 

ジョーガン「そう、最前線じゃ。やっぱり激戦区が一番の特等席じゃろう」

 

ニコラス「いけません!会長、あなたは何を考えいるのです!」

 

ジョーガン「いいじゃろう?無償で手助けをしてやれば

借りができるじゃろう。そもそもワシの元いた場所じゃ。

ちょっと手伝うくらいいいだろう?」

 

ニコラス「ですが…会長にもしものことがあったら…」

 

ジョーガン「ワシもマーカスも元は軍人、そして特殊部隊の出じゃぞ?

雑魚くらいは朝飯前よ、それにコードJの連中にも会いたいからの」

 

ニコラス「…え…コード…J?」

 

マーカス「コードJは国連軍独立小隊の別名だ

Jはジョーカー、切り札を指している。兵士の中でも選りすぐりの精鋭を集めた部隊、会長はその隊長だった」

 

ニコラス「…えっと、つまりそれはすごいと言うことですよね?」

 

マーカス「当時の会長は普通の魔法使いと同じくらい魔物を倒していたぞ」

 

ジョーガン「当時とはなんじゃ、今でも十分戦えるわ!」

 

マーカス「失礼しました。では自分は準備がありますので…」

 

ジョーガン「まったく…それで?、どこで会談がある?」

 

ニコラス「あ、はい、それはですね…」

 

ジョーガン(IMFの連中はやけに修道院跡にこだわるのう

あそこには確かに魔法の力が眠っておる、奥に何があるんじゃ?)

 

だが今は…目の前の…【嵐】に集中しておこう…

 

 

to be continued……




最後まで読んでいただきありがとうございます。
次回もお楽しみに!
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