それではどうぞ!
第28話 星の光
俺は……死んだ……のか?
攻撃を受けたとき、なにも感じなかった…
痛みも、殴られる感覚も…
「…う……ぐ……」
なんだ?、誰の声だ…?
いや、聞き覚えがある。ブランドー…彼女の声だ…
ジョエルが目を開けると、そこには、ゴシック風ワンピース、パフスリーブの袖
少し開いた胸元にDの銀のアクセサリーが付いている
ディアナ・ブランドー
その横にいるスタンド…プロテクタースーツに関節部分が機械になっている前頭部分は丸みを帯び赤い瞳のような光が見え、ベルトと膝の部分にハートがある
ムーンライトシャドウ
ジョエル(…俺は…生きてる?、何故……)
よく見ると、ディアナの足元に血痕があった
ディアナの拳に傷ができ、血液が垂れていた
ジョエル(…なに!?、一体なにが…!?)
ディアナ(どういうこと!?、なんで…拳が…)
ジョエルのすぐ横の岩にはヒビが入っていた
ジョエルの前には巨大な卵のようなものがいる
中央に大きな星が描かれ、斜めに大きな割れ目があり、隙間から目が覗かれる
突如現れたジョエルのスタンドだった
ジョエル(…とにかく今がチャンスだ!)
ジョエルは立ちあがり駆け出した。
それを見たディアナはラッシュを繰り出した
ディアナ「ムゥダムダムダムダムダ!!」
しかしムーンライトシャドウのラッシュはジョエルとスタンドを貫くが
何事もなく走っていく
ジョエル(…一体何をしているんだ?
何故…【俺の横に】攻撃しているんだ?)
ムーンライトシャドウのラッシュはジョエルとスタンドのすぐ横で空を殴る
ジョエル(このスタンドの能力なのか!?
能力が、ブランドーになんらかの影響を与えているのか!?)
ジョエルはそのまま森の中へ走っていく。
ディアナは転移しながらラッシュを繰り出すがどれも空を殴る
ディアナ(なんで!?なんで奴に【触れることができない】の!?
まさか、【物体をすり抜ける】能力!?)
ディアナは走りながら監視すると、ジョエルの先の木に当たる
だがジョエルは木をすり抜けていった
ディアナ(…やっぱり!、あのスタンドは本体をすり抜けるようにする能力!
そんな能力なら、長くは持たない。終わったときが奴の最期…!)
ジョエル(…俺を…監視しているのか?、学園はまだ先だ…
やはりこうなれば……)
ディアナ(…まだなの!?、物体をすり抜けるような強い能力なら1分以内には解けるはず
それとも……違う!?)
森の木々を走る二人、ジョエルは自分の横を攻撃するディアナを見ながら逃げ回り
ディアナは攻撃を全てすり抜けられながら追いかける
ジョエル(あとは…何とかして…)
それから、ジョエルは方向を変えて移動を繰り返し
後ろを振り向きながら走る
ディアナは翻弄されながらも跡を追う
ディアナ(…さっきからなにをしてるの?
あっちこっち行ってはこっちを見てる?なんのために?
…ダメ、体力が続かない…)
徐々にディアナのスピードが下がり、ジョエルの姿が見えなくなっていった。
ジョエル(…波紋で骨折は直せた、関節の骨折だったのが幸運だった
この能力の正体も分かった、何とかなる。)
ジョエルの目の前にディアナが転移しラッシュを繰り出す
しかし、それもジョエルの横に繰り出し空を殴る
ディアナ「あんたのスタンド能力、一体なに!?
物体をすり抜ける能力にしては長すぎる、もう10分は経っているのよ!」
ジョエル(…ああ、違う。こいつの能力は……)
その時、ジョエルの足が枝を踏みつけパキッと音がなる。
ディアナは音のした方向を見る
ディアナ「……!!、そこ!」
ムーンライトシャドウのパンチがジョエルを攻撃する
しかしジョエルは間一髪のところで避けた
それと同時に能力が解けたのか、ディアナの目に入っていた
ジョエルの姿は消え、5m右にジョエルが見えるようになる。
ディアナ「…そう言うことだったのね。
スタンド能力、物体をすり抜ける能力ではなく
【虚像を見せる能力】ということだったのね…」
ジョエル「…ああ、そうだ。ブランドー…今のうちだ。
今降伏すれば、気を失わなくて済むぞ」
ディアナ「…調子に乗るな!、あんたの能力
目眩ましや錯覚を産み出す程度で、私を攻撃する力は持ってない。
そんなので勝てるわけないでしょう!?
私のムーンライトシャドウに!!」
ディアナはラッシュを繰り出そうとしたその時、ジョエルのスタンドから強烈な光が放たれる
ディアナ「…ムダよ!、逃げ出そうとしてもね!
右側に虚像を作り出す能力、なら…」
微かに目を開くと、ジョエルがディアナに向かって走り出す
ディアナはジョエルの虚像から左側に向けてラッシュを繰り出した
ディアナ「ムゥダムダムダムダムダ!!」
ジョエル「…お前は勘違いをしている。確かに右側…
俺から見て左側に虚像を作り出せる。
だが…」
ラッシュが空を殴る、そこにはジョエルはいなかった
そしてその虚像は両手を伸ばした
ジョエル「…このスタンドは八方に向けて虚像を作り出せる
だが倒す力はスタンドにはない。
だからこそ……コォーーーー…」
ディアナの耳に謎の呼吸音が聞こえる。
その瞬間頭に何かが触れられる。
何処か暖かく感じるが、徐々に痺れるような感覚が頭から始め全身に広がる
そしてディアナは倒れた、そのそばには手から電流のようなものが流れるジョエルがいた
ジョエル「…波紋でお前を倒す…ブランドー…何故…
俺の爺ちゃんがお前の家族を殺したと思い込んだのか分からない…」
彼女は危険だ……やはり…
そしてディアナの首にジョエルの手が迫った……
『私立グリモワール魔法学園~保健室~』
暗闇のなか、ディアナはひたすら思い続けた…
私は負けた…ジョースターに負けた……
私がジョースター家を殺そうとしたのも、この先の調査で私が【あの男】に関わったのも知られるかもしれない。
そうすれば、私は仇を取れなくなる。
私は……。
ディアナが目を覚ますとそこは保健室だった
起き上がると少女が寄ってくる
「もう起き上がって大丈夫?まだ寝てた方がいいから」
ディアナ「…椎名…さん?」
そこにいたのは、紫の長い三つ編み、ネクタイ付き制服の上にセーター
ロングスカートを穿いたリリィのクラス委員長。椎名ゆかりであった。
ディアナ「…えっと…ここって…」
ゆかり「来るのは初めて?ここは保健室。
クエストや対抗戦とかで怪我したら大体ここで治療するの
でも驚いた…まさかあなたが……」
そう……知られてしまった……私がジョースター家である空条ジョエルを殺そうとしたこと。
それに失敗したこと、そして…。
あの男から情報を得たこと、それらが知られた以上ここにはいられない
このあと私は……
ゆかり「…山で倒れてたなんて…」
ディアナ「…………え?」
ゆかり「記憶ない?、山で迷って倒れたんじゃないの?
空条君、薬草を採った帰り道にあなたが倒れてるところを見つけてここまで運んできたのよ?」
どう…いう…こと?、あいつが……ジョースターが…!?
ディアナ「…彼が…言ってたの?」
ゆかり「ええ、そうよ」
一体……どういうつもり?
これをネタに脅迫…?、あいつは何を考えているの…?
『風紀委員室』
レットや沙妃、怜や風子がジョエルを囲んで問い詰める
風子「………ホントーですか?」
ジョエル「…ああ、そうだが?」
怜「だがブランドーは昼休みに突然姿を消している!
お前のその傷も、普通の怪我ではないはずだ!」
ジョエルの顔や体には包帯が巻かれていた
四人から見て転んだ程度では付かない傷ばかりだ
レット「だってお前言ってたじゃんか!
命狙われてるって!、それがあのディアナなんだろ!?」
ジョエル「だが、彼女には何もされなかったぞ?」
沙妃「今回、準備室に保管されていた薬草が急になくなったことと
彼女の転校、あなたがそれを取りに行くことを知ったのも偶然が重なりすぎています!」
ジョエル「ブランドーがやった証拠は何処にもないだろう?」
沙妃「う…それは…」
怜「…空条、これが全てブランドーの仕業なら、厳罰を下さなければならない
それどころか、殺人を犯そうとした罪で七枷矯正センターに連行しなければならない」
ジョエル「………だが証拠はない…そうだろ?」
怜「それはそうだが…しかし!」
風子「もういーでしょ、そこまで言うんならとやかくは言いませんよ」
沙妃「委員長!?もし本当に殺そうとしたら…」
風子「それがないんなら問題ねーじゃないんですか?
ねえ、空条さん?」
ジョエル「…ああ。」
風子「ならこの話は終わりにしましょー。
これ以上長引くと傷に障りますしね、空条さんは取り敢えず
傷の回復に集中してくだせー」
ジョエル「ああ、了解した」
風子「レットさん、ちゃんと見てやってください。」
レット「お、おう…」
ジョエル「なら、これで失礼する、体育は休むか…」
そう言いながらジョエルとレットは部屋を出た
怜「本当に良いのですか?」
風子「何がです?」
怜「ディアナ・ブランドーが空条を殺そうとした。
空条はそれを隠しているのでは…」
風子「ですが、本人はされてないと発言し、証拠も何一つない
そんな状況で勝手に罰することなんて出来るわけねーでしょ?」
怜「それはそうですが…」
風子「だいじょーぶでしょ、それよりも仕事です仕事、
見回りも行かなきゃなりませんよ」
廊下を歩いていると、レットは騒ぎ立てながら話し掛ける
レット「おい相棒!ほんとうのこと教えてくれよ!
本当はやられたんだろ!?
それに、おめぇさんから微かに感じるぞ、スタンドが!」
ジョエル「ああ、スタンド…俺にも発現できたぞ?」
レット「……一体どうやってだ?」
ジョエル「さあな、突然出てきた」
レット「オイラ石当ててねーぞ?
なのに発現?」
ジョエル(それじゃあやはり、あの夢か…?
あの妙な声、黒い禍禍しい腕、そして…手の中にあった…矢じりのような…)
レット「………相棒?」
ジョエル「何でもない、急ごう。予鈴がなった。」
授業が終わり、ジョエルは報道部部室に入る
鳴子が書類を整理していた
鳴子「…ジョエル君、平気だったかい?
みんな心配していたよ」
ジョエル「ああ、何とかな。
まさかスタンド使いだとは予想外だったが…」
鳴子「…どうして、彼女を庇ったんだ?
また狙われるかもしれないぞ?」
ジョエル「分かってるだが、彼女がいなければたどり着けないと思ったからだ」
鳴子「…何を探すんだ?」
ジョエル「…真実だ、何故…ブランドーは俺の爺ちゃんが殺したと思い込んだのか
誰がブランドーの家族を殺したのか、それを知りたい
そして潔白を証明したい…」
鳴子「…そのために彼女にはビクビクしながら学園生活を送るのかい?」
ジョエル「恐らく彼女はこれをネタに脅迫すると考えているはずだ
下手に手を出せないだろう」
鳴子「…その間に証明出来ると?それは無理じゃないか?
それに彼女のスタンド能力は明らかに暗殺向きだよ
影さえあれば何処からでも殺すことができる。」
ジョエル「…これに賭けるしかない。
とにかく、情報が必要だ…協力を頼みたい。」
鳴子「…僕が何でも知ってると思う?
すまないが、そこまでは分からない。何せ【あっちの世界】は謎が多いからね」
ジョエル「…あっちの世界?」
鳴子「最近噂になってる。この世界の他にもうひとつ【別の世界】があると
僕はそこに行ったことがある」
ジョエル「…それと今回の件に関係があるのか?」
鳴子「どうだろうね、まあ僕の方も探っておくよ
今は待っていてくれ」
ジョエル「…分かった。何かあれば頼む。」
そう言いながらジョエルは部室を出た
鳴子「…無茶ばかりするな、彼は…もしかすれば、何かを変えるかもしれないな…」
寮に帰ったあと、レットにスタンドを見せてくれと言われた
ジョエルはスタンドをレットに見せる
レット「ほう、これが相棒のスタンド…」
ジョエル「そうだ、能力は俺の八方5m以内に俺とスタンドの虚像を生み出すことと
光を放つことだ」
レット「…それで名前は?」
ジョエル「…いや、まだ決まってない」
レット「…それじゃあよ……
【スターライト】ってゆーのはどーよ?」
ジョエル「スターライト、…星の光か…?
それはスタンドの中央の星と光る能力から来てるんじゃないか?
これはなんというか…安直だな…」
レット「なんだよ、嫌かよ!」
ジョエル「……いや、気に入った!
スターライト…俺のスタンド…スターライトだ。」
レット(マジでどこで発現したんだこいつ…
石は当ててねー、だとすると…いや、あり得ねぇ
【矢】は誰も持ってねぇ、あるとすればあそこの奥の奥…そう簡単には取れやしない
………矢……か…)
あそこでオイラ、死んだんだよな?
でも…妙に記憶が飛んじまってる…
何体魔物が現れたか、誰が死んだか…オイラが死ぬ直前に何を思ったか…そして、どうして【石がオイラの手に】あったのか…
レット「……相棒、もう寝よーぜ?」
ジョエル「…?珍しいな。今日はテレビでバラエティーやってるぞ?」
レット「…今日はいいや、そんじゃおやすみ…」
そう言いレットは波紋メタルに戻る
ジョエルは部屋の電気を消し、眠りについた
『チベット~修道院跡~』
古ぼけ、廃墟と化した修道院
かつて、波紋使いたちが鍛練を行っていた場所
そこに数人の魔法使いと、探検隊のような服装をした大柄な老人と軍服を来た男が修道院跡の奥へと足を運んだ
「…会長、ご無事ですか?
この先は密閉され霧が余り入っていなく弱いばかりとはいえ…」
探検隊のような服装をした白髪白髭の老人
ジョーガン・ジョースター
ジョーガン「じゃからお主がおるじゃろう?
しっかりと守ってくれよ、マーカス」
軍服を来たサングラス、黒髪の男
マーカス・コズロフ
マーカス「分かりました。それで、質問があるのですが?」
ジョーガン「なんじゃ?」
マーカス「先程から魔法使いの方々が会長の横を見てますが、それに会長、たまにその横に話し掛けていますが
それが例の?」
ジョーガンの左側に一体のスタンドがいた
執事服でチェック柄の異様な目をし手もどこか角張っていて肌の部分が真白だった
その名は、メモリーズ。
メモリーズ「旦那様、この先に魔物が存在する可能性があります。
ご注意を」
ジョーガン「メモリーズ。お主は下がっとれ。」
マーカス「会長?」
ジョーガン「安心せい、こやつはワシの味方じゃ
今度コーヒーでもどうじゃ?こやつのコーヒーはうまいぞ?」
マーカス「ありがたく頂戴いたします。
その前に、目の前の調査対象物を確保しなければ」
そこには数体の骸骨、そして錆び、どれも崩れた武具がそこにはあった
ジョーガン「派手に殺られたようじゃのう
かなり激しい戦いだったようじゃ…」
マーカス「また、使われるのですか?」
ジョーガン「当然じゃ、調べなければ何も始まらん。」
とにかく、スタンドについて知らなければ、他にも秘密はあるはず……
to be continued……
次回 【影の冷気】
最後までありがとうございました。
それではお待ちかね、ジョエルのスタンドと
ディアナのプロフィールです。
名前:ディアナ・ブランドー
クラス:リリィ
年齢:16歳
誕生日:4月9日
血液型:O型
身長/体重:178㎝/54㎏
スリーサイズ B :86 W:55 H:84
所属:なし
好きな食べ物/嫌いな食べ物:
グラタン/アサリ
趣味/特技:読書/新体操
説明:私立グリモワール魔法学園に転校してきた少女
学園トップを争えるほどの美貌を持っている。
父の急死後スタンド能力を発現したと同時に覚醒
日本の魔法学園に入学、ジョエルを殺そうとするも失敗し
次の手を考えるが、ジョエルに暗殺を明かされるのを警戒し日々監視している。
父は探検家であり将来は助手になりたいと考えていた
スタンド発現の原因は幼少時代父親の書斎にあった何かに触れたらしいが、その後の記憶が薄れている
彼女はまだ日本語に慣れていないのか無駄が『ムダ』と発音が変わっている。
名前:スターライト
破壊力:E スピード:E 射程距離:C(5m)
持続性:C 精密動作性:D 成長性:A
外見:120㎝という巨大な卵、中央に一つの星が描かれ
斜めに大きな割れ目がありそこから目が見える
能力:光の屈折で射程距離内八方に虚像を生み出すことができる
また、強い光を放つことができ、目眩ましが行える。