それではどうぞ…!
第30話 無力な鼓動
智花と夏海と怜、3人はクエストを確認しながら
話していた
夏海「まったくもう、私たちも連れてってくれてもいいじゃない!」
怜「そう言うな、緊急出動だったんだ
すぐに行けば間に合うはずだ」
智花「うん、空条さんがいるから
回復魔法は大丈夫だもんね…」
夏海「あんたたち落ち着いていられるわね…
ジョジョが一緒だと言うのに…」
怜「一緒だと何かあるのか?」
夏海「…はあ、これだから……」
『山奥 訓練キャンプ場』
負傷した兵士たちが回復魔法で治療されていた
ジョエルとレット、ゆかりと数人が参加していた
ジョエル「軽傷者は任せろ、波紋で治せる!
魔力がなくなったら言え、すぐに渡す」
レット「おーい!軽傷者はこっちだ!
この兄ちゃんが治すぜ~!」
作業を終え休憩するとゆかりが飲み物を持ってくる
ゆかり「来てくれてありがとね。
落ち着いてきたよ、大丈夫?結構魔力もらったけど」
ジョエル「問題ない、そっちはどうだ?」
ゆかり「私は平気、魔力が満タンだからね
ところでだけど、少し動かない?
少しくらい抜けても大丈夫だろうから
魔物がいるらしいみたいこっちに来る前に倒した方がいいと思って」
ジョエル「そうだな、その方がいいだろう
了解した。」
キャンプを抜け、川を上っていくと
魔物の群れを見つける、その時
ジョエルは凍り付いた
ゆかり「…空条君?どうしたの?」
その魔物の姿は…狼だった
かつて、多くの人間を食らうように殺し
自分の母親をも殺した、北海道の魔物と酷似している
あの光景がフラッシュバックしてしまっていた
ゆかり「空条君、大丈夫?」
ジョエル「……すまない…昔を、思い出した…
大丈夫…今の俺は…戦える……」
そう言いジョエルは立ち上がった
ジョエルたちに気付いた魔物たちが一斉に攻撃する
ジョエル「…問題は、ない!」
魔物の攻撃をするりと避けたジョエルは波紋の攻撃を仕掛けた
オーバードライブ
ジョエル「波紋疾走!」
手刀は魔物の頭部に当たるが弾かれる。距離を置こうとしたとき
魔物は飛び掛かる、しかしゆかりの緑色の魔法弾が直撃し霧散する
ゆかり「空条君!?大丈夫!?」
ジョエル「…ああ、問題はない…」
レット「相棒、呼吸が少し乱れてんぞ?」
ジョエル「…分かってる…」
しばらく歩くと、ゆかりが質問をしてくる
ゆかり「空条君って色んな人と一緒だよね
遊佐さんとかも一緒にいるけど…」
レット「相棒は女好きだからな…」
ジョエル「…俺への認識はそういうものなのか?」
ゆかり「違うよ?最近噂になってるじゃない?
もう一つの世界の事とか、もしかして
空条君知ってたりするのかなって」
ジョエル「噂は聞いているが詳しくはない
じきに分かるだろうが…!気配だ。35m先にいる」
川のそばに数体の魔物がたむろしていた
レット「さて、やりますか。」
ジョエル「俺とレットが前衛を、椎名は援護を頼む」
ゆかり「言っておくけど【強腕】は使っちゃダメだからね?」
ジョエル「…分かってる、行こう」
そう言い立ちあがり、シャボン液を手に垂らした
足音に気付いた魔物たちが一斉に迫った
ジョエル「波紋、シャボンランチャー!」
無数に近い小さいシャボン玉が魔物たちに直撃する
波紋で苦しんでいる間にレットが眉間に針を打ち込んでいく
魔物は力なく唸りながら倒れ霧散する
ゆかり「…空条君!もう1体いるよ!」
振り返るとそこに一回り大きい魔物がいた
その足元には3体の魔物が威嚇している
レット「あれ…また似たようなもんが…」
ジョエル「赤ん坊の魔物と同じだ
油断するな、親は俺がやる!」
ジョエルはシャボンランチャーを繰り出し全面に広げた
親と子が分断されたところをゆかりの魔法で子の魔物を攻撃する
レットの針が魔物の足を貫通し倒れたところをゆかりの魔法で止めをさした
親の魔物の眉間に波紋の手刀を仕掛けたが弾かれる
親の魔物の攻撃を交わしながらちらりとゆかりたちを見るが
すでに戦いを終えこちらに向かってくる
ジョエル(もう終わったのか、こっちも終わらせないと…)
ジョエルが構えると、親の魔物はジョエルを飛び越えゆかりに向かっていく
レットの針が体を突き刺すがお構いなしに噛みついた
ゆかり「…空条君!?」
ジョエルはゆかりの前に立ち魔物の攻撃を受け止める
だが、ジョエル左腕に魔物の牙が食い込む
レット「相棒!」
ストロングアーム・オーバードライブ
ジョエル「波紋、強腕波紋疾走ゥ!!」
ジョエルの右腕が黒い斑点に覆われていきながら
魔物の腹部に拳をめり込ました
魔物は大きく吹き飛びながら地面に倒れる
それと同時にジョエルの右腕が鈍い音をたてながら出血する
ゆかり「空条君!待ってて今回復魔法を掛けるから!」
レット「…んだありゃあ?」
二人が見ると体を引きずりながら倒れている子の魔物に近寄る親の魔物がいた
子の前に辿り着くと、息絶え子と共に霧散した
ジョエル「…親が死ぬも子も死ぬのか…?」
ゆかり「なんだか…可哀想…」
レット「あいつらの新手の精神攻撃かよ…」
魔物の姿は多彩だ、神話の中から人々のちょっとした想像から作り出されることもある
これも誰かの想像から生まれたのだろうか
戻ったあとお詫びを言われると共に椎名に説教をされた。
俺の強腕はまだ制御できていない、それまでは俺は役立たずのままだろう…
キャンプに戻るとほとんどの兵士たちが回復している
智花たちも物資の整理などを手伝っていた
智花「あ、空条さん。どうしたんですか!?」
ジョエル「すまんな、強腕を使った」
夏海「まったくもう、分かってて使ってるんでしょ?」
レット「だな、いくらゆかりがあぶねえからって
使うことねえだろ」
ジョエル「…もういいだろ、俺は行く。」
そう言いジョエルは歩き去っていった
怜「智花、ある程度終わったから…ん?
空条はどうした?」
智花「怜ちゃん、先に行っちゃった」
レット「ほっといてやろーぜ…なんか親近感湧くな…」
夏海「ただ拗ねてるだけじゃないの?」
レット「劣等感を感じてんだよ。オイラも似たようなこともあったし」
夏海「あんたがねぇ…」
『私立グリモワール魔法学園 生徒会室』
スキッド「へぇ、それは面白そうだねぇ」
そこにはスキッド、虎千代、薫子が数枚の書類を見ながら話し合っていた
薫子「面白がっている場合ではありませんよ
今までにない事態なのです」
虎千代「なにせもうひとつの世界が見つかった
想定外の事が起こっている」
スキッド「異世界、か…そこで俺のスローダウンの出番ってことだね?」
その時、スキッドの肩から数体のスローダウンが現れ
辺りを飛び回っている
「デバン!」
「マカセロー!」
「バリバリー!」
虎千代「偵察と探索、二つを頼む」
スキッド「いいよ、2、3㎞が限界だけど
問題ないだろう、何人くらい参加するのかな?」
薫子「出来るだけ多くの人員で臨むつもりです。
何が起こるか分かりません」
スキッド「ふーん、裏の世界…何があるんだろうねぇ…」
『バラ園』
学園生達の憩いの場ともなっているバラ園
様々な色のバラだけではなくハーブなどの植物も植えられている
ガーデニングテーブルが置かれ、ティータイムが行われることもしばしば
そんな中でディアナは椅子に座り、辺りを眺めていた
ディアナ「……安らぐわね…」
「それは良かったですわ」
振り向くと姫が軍手を片手に歩いてくる
ディアナ「野薔薇さん…作業終わり?」
姫「はい、また自由はゲームばかりでしたが…」
このバラ園は野薔薇さんと支倉さんと小鳥遊さんで管理している
小鳥遊さんはサボってどこかに行くことがあって支倉さんは怒ってるけど…
支倉さんは不器用でよく薔薇を薙刀で斬ってるけど……
姫「よろしければ、一緒にお茶でも…」
ディアナ「いいの?」
姫「ええ、少しお話してみたいと思っていましたの」
そう言う姫に連れられ、席につく
そこへ自由がティーカップを置いて紅茶を注ぐ
自由「今日は珍しいすね、ディアナ先輩がお茶に参加するの」
ディアナ「まあ…興味があって。
野薔薇さんの飲んでるお茶ってなんだろうと思って」
姫「ローズティーですわ。お砂糖と入れれば問題はありません」
ローズティーって花弁を乾燥させて紅茶とブレンドするのが一般的だけど、萼付きのつぼみを丸ごとを使う事もあるんだっけ…?
それにしても…すっぱい……恋ちゃんのあの赤い実…梅干し?
あれを食べてる気分…お砂糖を入れればいいんだっけ…
……うん、よくなった…だけどこれって…
ディアナ「アセロラドリンクを飲んでるみたい…」
自由「まあ慣れるといけると思いますよ」
姫「それで、お話ですが…最近空条さんを見ているようですが…」
ディアナ「え?どう言うこと?」
自由「もしかして先輩のこと好きなんじゃないんすか?」
ニヤニヤしながら見る自由と真剣そうな眼差しで見つめる姫
ディアナ「そんなわけないでしょ?空条君がどんな人かも知らないのに」
そもそも、自分の親を殺した一族を好くわけがない
私は彼を殺しにここまで来たのだから
姫はローズティーを口に含みながら、一息つき
姫「そうですか、彼を好きになる方は他にもいるそうですが…」
ディアナ「そうなの?」
自由「思ったよりも多いんすよね、見た目のわりに優しいんで
刀子先輩なんか薙刀で振り回したところを止めてバラ園の手入れを手伝ってましたし
自分なんか雨の日に傘に入れてもらって荷物まで…」
姫「あなたの場合は荷物の7割を持たせましたね?自由?」
自由「げ…なんのことっすかね…お嬢…」
ディアナ「…あのジョースターが…」
姫「ジョースター?、なんですかそれは?」
ディアナ「聞いてないの?空条君のもうひとつの名字はジョースターよ」
姫「は、初耳です!私としたことが…調査を誤ったのですわ…」
自由「もしかしてあのクラッシャーの息子っすか!?」
姫「く、クラッシャー?それは一体」
アメリカ等にはヒーローと呼ばれる魔法使いがいる
その人達はどこかの企業の広告塔をしながら魔物と戦うと言う
その中でも有名で強いのが始祖十家のひとつジェイソン・デラー
ヒーロー名はコズミックシューター、そして9年前までその次に強いのがあのジョースターの父親
クラッシャーと呼ばれるジョリアス・ジョースターだと言う
自由「なんでも9年前の6次侵攻で死んだとか生きているとか言われてるんすけど
死んだと言う話が濃厚らしいですね…」
姫「強いのですか?」
自由「当然、タイコンテロガもバシバシ倒してましたよ
グッズも売れてたらしいす
でも6次侵攻の件からめっきり売れなくなったっすね
大衆を守れなかった【無力な者】とか呼ばれちゃって…」
ディアナ「…よくそんなこと知ってるのね小鳥遊さん」
自由「まあ自分もさわり程度すけど、一応先輩のことなんで」
姫「…何故それを報告しなかったのですか?自由…」
自由「いやぁ、さわり程度の情報いらないかなって…怒らないで下さいよお嬢!?」
姫「…婿候補の情報は何事も重要なものです。」
ディアナ「…ちょっと待って!今婿って言った!?」
姫「はい、空条さんを我が野薔薇の男にする予定です。」
ディアナ「え?どうして?あのジョースターを!?」
野薔薇は軍事の野薔薇と呼ばれ、代々国軍の重要な責務を担っている
それゆえか野薔薇は完璧が求められる。野薔薇さんもその完璧になるべく努力している
野薔薇の嫁や婿になるものも当然それに相応しい者でなければいけないらしく…
それをあのジョースターだというのは正直信じられない
姫「…彼は冷静な判断を下せ、仲間を思いやれる
そんな方なら野薔薇の男にする資格があります。
まだ彼には魔法の実力が不足していますが、そこは私が鍛えて見せますわ!」
ディアナ「…好かれるのね、あんなのでも…」
姫「…そうですね、最初は冗談のつもりでしたが…」
ディアナ「え?」
姫「…野薔薇の人間として様々なお見合いを受けました
けれど、そのようなものが嫌になり反発するように空条さんを婿候補にしました。
最初は遊びのような気分でしたが彼のなりを知り、いつしか本当に婿にしてもよいと」
自由「先輩が…ねぇ、ライバル多いっすよ?
白藤先輩に知られたら…もう知ってるか…」
ディアナ「…彼は…いい人?」
姫「はい、間違いありませんわ。」
ディアナ「…そう、良かったわね。」
姫「ええ、そういえばブランドーさん。
今度の休日、お暇でしたらいらっしゃいな
おいしいお茶を振る舞いましょう。」
ディアナ「…いいの?、そうね…ごちそうになろうかな
それを機に友達になれたら…」
姫「何を言いますか、もうお友達ではありませんの」
ディアナ「…もう?」
自由「そうすよ、今度カラオケでもどうすか?
喉枯らすまで歌いましょうよ~」
姫「…その前に仕事はきちんとしてもらいますよ?」
自由「も、もちろんすよ~」
ディアナ「…友達…いいわ、どっちも喜んで行くから」
姫「…はい、楽しみにしてますわ」
ディアナ「じゃあ私はこれで」
姫「ごきげんよう」
カラオケか…初めてかも、あっちこっち転々としてたし…
あまり友達とかもいなかった。ちょっと緊張するかも…
でも…彼を殺しに来たのに…何してるんだろう…
私は私の役目を終わらせるだけ、私の家族を奪ったあの一族を…今度は私が奪ってやる…!
そういえば…来週辺りに大規模のクエストだっけ…?
調査をするらしいけど…
to be continued……
さて、次はいよいよ裏世界が関わって参ります。
この先、ジョジョの世界観が狂い始めます。
原作みたいにならねぇのか!とか思いますが、それでも読んでくれると嬉しいです。それではまた!