遂にあの技が!?、それでは始まります!
第7話 受け継がれし波紋
校門前へ走ってくる人影が二つ出てくる、戦闘服を着た智花と夏海だった
二人はそこにいた兎ノ助に駆け寄る
智花「兎ノ助さん、怜ちゃんと空条さんは!?」
兎ノ助「ああ、もう出発したぞ?」
夏海「遅かったかぁ、智花、早くいきましょ!
今からならまだ間に合うはずよ!」
智花「うん、それじゃあ行ってきます。」
そう言うと二人は走り去っていく、一方怜とジョエルは森を突き進んでいく、ジョエルが怜を止めるとある方向に指を指す
ジョエル「…止まれ、18m先、2時方向に魔物だ…確か討伐対象は人面樹だったな」
人面樹、人の顔をした木でしなやかな枝で攻撃してくる
ただの木を使い分身を作ることが可能だがかなりの体力消耗があるため多用はできない
怜「…?、ただの木だぞ?」
ジョエル「よく見ろ、他の木と動きがおかしいぞ
風で受ける動きとは異なっている、自分の意思で枝を動かしている」
ジョエルはそこらの石を木に投げつけると、人面樹の根っこが引き抜かれ、根っこをうねらせながら近付いてくる
怜「…!?、まさか本当にいたとは…」
ジョエル「枝に気を付けろ、あの枝で組付かれたら抜け出すのは難しい!」
怜「わかった!」
怜は腰に掛けている刀を抜くと、中段の構えをとる
襲い掛かる枝をよけ、枝を切り捨てていく、怜は人面樹の胴体に魔力を帯びた刀で大きく斬り霧散させる
怜「…智花や夏海からは聞いていたが魔物の気配がわかると言うのは本当だったんだな…」
ジョエル「ああ…だが感じるのは20mまでだ、昔は40までいけたんだが…」
怜「十分だ、索敵を頼む、私が全て斬っていく」
ジョエル「無茶はするな、家族が心配なのはわかるがここで倒れたら子も元もないからな」
怜「…元も子もないではないのか?」
ジョエル「え…ああ!、すまない…やはり完全に日本語はマスターしてなかった…」
怜「…フフ、すまない、そういえばアメリカ出身だったか」
ジョエル「9年も学んでいたはずだが…と、とにかく急ぐぞ!」
進むうちに二人は疑問に気付く
怜「おかしいな、人面樹は周囲の木に魔力を送って分身を作るが体力を消耗するから多くは作れないんだ」
ジョエル「だが数が多いし、しかもその分身の一体一体が強い……でももう少しでボスがいるはずだ」
その後、人面樹を倒しながら進んでいくやがて神社に到着した
怜の実家である神凪神社は大きな損傷もなく、中央には3体の人面樹がいる、その中で1体一際大きい人面樹がいる
ジョエル「あれがボスだ……!?、おい!気配だ!、神社の中に数人がいるぞ!」
神社の中を注視すると、そこにはカップルらしき男女と神主が隠れていた
怜はその瞬間、人面樹に駆け寄っていく、ジョエルは今ので確信したその神主の男が怜の父親だと、そしてそれに気づいた怜は判断を誤ったと
人面樹の群れに一人で突撃してしまったと、人面樹達のしなる枝は避ける怜をしつこく攻撃してくる
ジョエルは急いで魔力供給をしながら波紋の呼吸をする
ジョエル「…まだ練習不足だが…やるしかないな…」
そこに急いで逃げようとするカップルと神主に人面樹の枝が迫っていく
怜「そんな…よせ!!」
怜は人面樹達の攻撃で動くことができなかった、人面樹の枝が神主にあたる瞬間、人面樹の枝が砕け散った
枝の断面には焼けるようなオレンジ色の傷があり、神主の前には複数の電流が走るシャボン玉が宙に浮いていた
ジョエル「…第4章…47ページ…シャボン液に波紋を流し波紋付きのシャボン玉を作り出す…
波紋、シャボンバリアーだ!」
人面樹はジョエルの存在に気付くとジョエルに近寄り攻撃を仕掛ける
ジョエルはそれを踏み台に跳躍し、手を合わせる、引き離した時に泡の幕が出来ていく
ジョエル「喰らえ!、波紋、シャボンランチャー!!」
泡の幕から生み出される大量のシャボン玉が一斉に人面樹に飛び掛かる、触れた瞬間シャボン玉が弾け、人面樹の体が焼けていき、霧散する
ジョエルが着地すると、人面樹に睨み付け
ジョエル「俺の前で誰も死なせない…覚悟しろ人面樹ども…俺の鼓動が止まらない限り、お前ら魔物は一匹残らず俺が殺す!」
ジョエルの言葉が心強く感じ、怜は気を引き締める
怜「空条…すまない…取り乱してしまった、魔力供給を頼む、一気に片付ける」
ジョエル「三人は俺に任せろ、人面樹は任せた」
怜は魔力を刀に帯びさせると刀の刃が青く輝き出す
人面樹の攻撃を避け、人面樹の胴体に一太刀入れた、人面樹は霧散し、ボスがジリジリと近付いてくる
怜「神凪怜、いざ推して参る!」
人面樹の枝が怜を攻撃するが、怜はそれを避け、枝を斬り捨てていく
怜が跳躍し、人面樹を縦に斬る、人面樹の体が縦に割けていき、霧が散っていった
その直後に、階段から智花と夏海が走ってくる
智花「怜ちゃん、空条さん、大丈夫ですか!?」
夏海「ウソ!?、もう終わっちゃったの!?
ジョエルの戦う姿を撮りたかったのに~」
怜「すまないな、もう終わらせてしまった、空条…父を助けてくれてありがとう。」
ジョエル「気にするな、俺がやりたいからやっただけだ、それよりも家族に会ってやったらどうだ?」
怜「そうだな…すまないが先に行っててくれ、後から追い付く」
そう言うと怜は父親の元へと向かっていった
ジョエルは帰ろうとすると夏海に襟元を捕まれ
夏海「ちょっと待った~~!!」
ジョエル「うぐ!?、なんだ?」
夏海「取材…させて…全然捕まらなかったから締め切りが危ないのよ、だから取材させて!」
ジョエル「…いいが、答えられるものに限界がある、プライパシーは尊重してくれ」
夏海「え~、わかったわよ、それじゃあ報道部に行きましょ!じゃあね智花」
智花「え?その前に報告しないと…」
夏海「そうだった…それじゃあ報告してからね」
学園に戻り、怜と合流したジョエルは報告をしに生徒会室に向かう
生徒会室に入り
虎千代「ご苦労だった、報告が終わったら家族に会いに行くといい」
怜「先ほど会って確認しました、怪我人はいません。
お気遣いありがとうございます。」
虎千代「そうか、あとは授業免除だ…ゆっくり休んでくれ」
怜「いえ、早退したら父に叱られるでしょうから、このまま授業に出ます。」
虎千代「相変わらずだな、まあいい」
そこに薫子が一回咳払いをし、報告を促す
怜「…では、空条やクラスメートの助力もあり、魔物討伐はつつがなく終わりました。
先ほど申し上げた通り、一般人に怪我人はいません。」
薫子「不審な点はありましたか?
街、神社と続いて出現したのは注目に値します。」
怜「いえ、特には…」
ジョエル「…いや、あるだろう?」
怜も何かに感づいた、それを見知ったあとジョエルが続けて口を開く
ジョエル「資料によると人面樹が実体化したのは2日前だ、だが数が多いし、各個体が強いと感じた
街にいたスライムも下水で力を貯めていたとはいえそれも強いものばかりだ……人通りの多い場所は比較的実体化はしにくい、それでもしたと言うのは……まさかな…」
薫子「何か心当たりでも?」
ジョエル(…確証が得ない状態で言っても要らない混乱を招くだけだ…いや、生徒会のことだ…薄々感づいているはずだ…だが念のために…)
ジョエル「…一つだけ言いたいことがある…」
虎千代「…なんだ?」
ジョエル「備えあれば憂いなし…それだけだ」
虎千代「…そうか、わかった」
二人は生徒会室を出る、怜は手を顎に当てながら
怜「確かに言われてみれば強かったような気がするな、気に留めなかったが…
それよりも空条…さっきの言葉はなんだ?」
ジョエル「…え?昔から言わないか?備えあれば憂いなし…ん?、もしかして間違えたか!?」
怜「いや、合っていたが…何に対する言葉か分からなくてな…」
ジョエル「いや、気にするな…それじゃあ俺は報道部に行く。
岸田に取材の約束をしたからな」
怜「授業免除だが、出ないんだな?」
ジョエル「次は英語だ、もうほとんど学ぶことはない
まだ俺にとって英語は故郷の言葉だからな」
怜「故郷には帰らないのか?」
ジョエル「…イギリスにもアメリカに行けば色々面倒くさいことになるからな
もう9年も経っていてもまた騒ぎ出すしな…」
怜「…?」
ジョエル「…とにかく、授業には出ない。
またな、神凪…」
怜「…ああ…それと空条…」
ジョエル「どうした?」
怜「…ありがとう、父も感謝していた。」
ジョエル「気にするな、それじゃあまた」
怜「…ああ」
ジョエル(…目の前で家族を失う苦痛は、10代になっても耐えがたいからな……
俺も今ぐらいの実力があれば…後悔しても遅いか……)
報道部に着くと、中でバタバタと音がする。
ジョエルは中に入ると、夏海が机を置いたりとあわただしく歩き回っていた
ジョエル「…大丈夫か?」
夏海「あ…もう着たんだ、大丈夫!
それで今日は転校生特集を書いてて、実は明日締切なのよ…」
ジョエル「なら手っ取り早く済ませよう、俺も早めに終わらせたい」
夏海「わかったわ、え~と…」
夏海はボイスレコーダーを取り出し、テストを行う
そして簡単なインタビューが始まる
夏海「それじゃあ先ずは自己紹介から」
ジョエル「名前は空条ジョエル、クラスはリリィ、歳は16、身長は172cm体重は66だ
好きな飲み物はコカコーラ、嫌いな食べ物は特徴的な物は納豆、主にネバネバしたものは苦手
得意科目は英語、苦手科目は国語、特に古文など古いものは難しい
趣味はのんびりすること、特技は…瓶コーラの栓を手も足も使わず開けること…これでいいか?」
夏海「そうね…波紋のこと教えてよ」
ジョエル「…波紋は…すまない…それはちょっと…」
夏海「なんで?、別にいいじゃないの?」
ジョエル「波紋は俺の出生に関係あってな、あまり公言されると面倒くさいことになる…」
夏海(…どうしても教えない気ね…絶対聞き出してやるわ!)
夏海「そう言えばジョエルはアメリカ出身だったよね?」
ジョエル「…ああ、父親はイギリス人で母親はアメリカ人、俺はその間に生まれたハーフだ」
夏海「じゃあ両親の職業は?」
ジョエル「…悪いが……」
夏海「…確か他界…しちゃったんだって…」
ジョエル「…ああ…分かった、言おう…俺の両親は魔法使いだ…
俺の父親の名前はジョリアス・ジョースター、母親はセシリア・ジョースター
俺の波紋は父さん譲りだ…他界の原因は第6次侵攻だ…目の前で殺され、俺は1週間港を探してさ迷った
自分の母親の右腕を抱えてな…」
夏海は完全に青ざめていた、だが一応メモはとっていた
ジョエル「国軍はそんな俺を見て、紅雪の恨み子、腕抱えの子、スノーサバイバーなどと呼ばれていた覚えがある
保護されたあと俺は一時的に精神病院に送られた、母親の腕を抱え歩いてたからおかしくなったと思われたんだろう
問題ないと判断され、俺は出所しジョースター家の親戚の空条家に引き取られた
あとは普通の生活をしていた、イギリスの祖父母もアメリカの祖父母にも頼れない
ジョースター家は人気があったから世間がうるさかったんだもし両家に引き取られたと情報が流れればマスコミが押し掛けてくるだろうから…」
夏海「…そう、なんだ…」
ジョエル「色々話してはなんだが、できればこの部分は伏せてもらいたい
あまりこういうのは嫌だからな、お前を信頼しているから話した、それだけは覚えててくれ」
そう言うとジョエルは出ていった、夏海は気まずくなり
夏海「あんなこと言われたら書けるわけないじゃん…」
ジョエルは訓練所に着くと、命令式を確認する
ジョエル「現象魔法は諦めるとして、あとは具現化と強化魔法か…マシな適正はこの2つしかないからな…」
その後ジョエルは練習を開始した
時計に目にやると、放課後になっていた
ジョエルは教室に忘れ物があると気付き、教室に向かっていく
ジョエルが階段を上がろうとしたとき、突然視界が暗くなる
ジョエルの胸が暖かく、人の体温を感じる、ジョエルが見ると目の前に顔を赤くしながら、顔との距離が数センチしかない少女の顔が見える
「う~ん、あれ?痛くない?、それにこのたくましい感触…!?せ、先輩!?
ご、ごめんなさい、大丈夫ですか!?」
少女が頭を下げるとジョエルが気が付く、少女がMOMOYAで働いている桃世ももだと
ジョエル「桃世か、どこか怪我はないか?」
もも「わたしは大丈夫です。それよりも先輩は大丈夫ですか!?
どこか痛いところは、血は出てませんか!?」
ジョエル「落ち着け、平気だ、だがなぜ階段から落ちたんだ?」
もも「そ、それが…バイトのことでつい舞い上がっちゃって…」
ジョエル「バイトで…舞い上がる?
バイトが好きなのか?」
もも「はい、大好きですよ!ああ!早くしないとバイトに遅刻してしまいます!
すみませんがわたしはこれで!」
そう言うとももは走り去っていった
ジョエル「…慌ただしいな…全く…やれやれだな」
一方生徒会室では………
虎千代「いちおうカリキュラムを警戒用に変えておく」
薫子「短期間で学園全体での戦力増加をはかりましょう」
虎千代「用意をするためにも金がいるな、聖奈」
すると、書類を持ったショートカットの眼鏡を掛けた少女が歩み寄り
聖奈「はい、執行部に支給金増額の通知をしておきます。」
そこに結希が話し掛ける
結希「おそらく学園執行部はなにもアクションを起こさないわ
国軍の装備が更新されているから学園の出番はないという見解よ」
虎千代「それが本当ならケチにもほどがあるぞ…通知はしておく
それでこちらはこちらで金を集める、まずはクエストの受け入れ数を増やす」
聖奈「魔物討伐数が増えれば政府からの報奨金も増えますね」
結希「私もできるだけ協力するわ、些細な事だけど…」
虎千代「十分だ、北海道のようなことが二度とないようにするぞ」
結希「…まだ第7次侵攻だと決まってないわ。
…でも詳しく分かったら連絡するわね」
聖奈「しかし、本当に来るのでしょうか?
確かに連続で数の多い魔物の出現は怪しいですが…」
虎千代「大げさかもしれないが、準備をするに越したことはない、備えあれば憂いなしというだろう
買い被ってる訳ではないがジョエルのあの目は何か確信を持っていたからな」
薫子「あの男…ですか?」
虎千代「ああ…彼は経験者だ、あの目を見れば可能性があると語っていた
それにもし来なくても、損ばかりではないからな」
用心した方がいい…魔の手は…すぐそばまで来ているかもしれない……
最後までありがとうございました!
今回は早く投稿できましたが!
遅くなったらすみません、それではまた!