ある日の朝
提督「ふあぁ…眠い…」
ふとカレンダーに目をやる。
気がつけば12月の後半になっていた。
ふと半年前を思い出す。
そして日にちには休日のマークの赤印が付いていた。
提督「そういえば吹雪に用があったな」
重い体を起こし、眠気覚ましに顔を洗い、歯を磨く。久しぶりに秘書艦のいない静かな朝のコーヒーを飲む。
提督「では行くとしよう」
朝7時この時間ならばちょうど吹雪がランニングから帰ってくる時間だ。
途中にある鎮守府内の自販機で冷たいジュースを買っていく。
グラウンドーーー
吹雪「はぁっはぁっ!あと一周!」
提督「ふむ。まだ走っていたのか」
グラウンドの草地に腰を下ろし、走る吹雪を眺めることにした。
ちょうど一周を走りきった直後にそのまま地面にヘナヘナと座り込んでしまった。
吹雪「ふぅ…もっと体力つけないとなぁ…」
提督「頑張っているな吹雪」
目の前から後ろに手を組み、歩み寄る。
吹雪「あ!司令官!おはようございます!っとと!」
慌てて立ち上がったせいで倒れこむ。
提督「おっと」
小さいながらも元兵士、全身に力を込め、倒れこむ吹雪の体を体で押しながら支える。
吹雪「あ!す、すみません!もう、大丈夫です」
提督「いや、問題ない。ほら、差し入れだ」
そっと買ってきたジュースを渡す。
自分の好みでサイダーにしてしまったが良かっただろうか。
吹雪「ふぇ?あ、ありがとうございます。その、服…私汗だくなのに…汚してしまって…」
提督「ん?俺は別に気にしないが」
なぜ顔が赤い?
火照っているのか?
吹雪「そ、そうですか…!いただきます!」
ゴクッゴクッと良い音を立てながら勢いよく飲み込んでいく。
提督「ふっ」クスッ
少し鼻で笑う。
吹雪「プハーッ!美味しかったです!ってどうしたんです?」
提督「普段からはあまりイメージはなかったのだが、案外そういう一面もあるものなのだな」
吹雪「?」
提督「なに、そんなに気にしなくて良い。それよりも吹雪、今日は休みか?」
吹雪「あ、はい!えっとなにか?」
提督「うむ。先日金剛からお前が俺と話をしたがっていたと聞いたのでな。俺も今日は休みでな」
吹雪「では!どこか遊びにいきませんか!?」
提督「あ、ああ。良いぞ?」
吹雪「やった!ありがとうございます!司令官!」
提督「いつもの睦月や夕立はどうするんだ?」
吹雪「2人は今日は出撃なのでちょうど1人で暇してたんです!」
提督「それは良かった。ではゆっくりと準備をしてくると良い。朝食は外食にしよう」
俺の奢りだと言いそうになったがやめておいた。
真面目な吹雪のことだ。
気を使って準備まで時間がかかる。
加えて汗だくの女子を長々と立ち話させるのも心苦しいだけだ。
吹雪「わかりました!えっと待ち合わせは?」
提督「執務室で待っていよう。準備が出来次第呼びに来てくれ」
吹雪「はい!了解しました!」
ビシッと敬礼をして、鼻歌を歌いながら走って行った。
いったいどこがそんなに嬉しいのかわからんな。
あとから金剛あたりからごちゃごちゃと言われそうだ。