片桐提督と艦娘   作:大石蔵良 ショタ 提督

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第34話 研究

医務室ーーー

 

軍医「 な、なぜそのことを!?」

 

大淀「誠に勝手ながら当時の記録を調べさせてもらいました」

 

明石「なぜ私たちに早く言ってくれなかったのですか?」

 

軍医「皆さんに心配をかけたくないと、提督が仰ったからですよ…」

 

大淀「そんなことを…」

 

明石「とにかく話は後にしましょう。大淀さん例の提案を」

軍医「高速修復剤を!?」

 

大淀「はい。艦娘の身体をあの速度で治すほどの特効薬。あれを人間用に転換してみてはいかがでしょうか?」

 

軍医「し、しかしそんなことが…」

 

明石「工作艦として意見しますが、間違いなく可能と思います!人間と我々の組織構成はほぼ同じ、恐らくほんの僅かな改良で可能とおもわれます」

 

軍医「…。なんとも言えませんね。そもそも高速修復剤はかなり高価なもの。研究に使ったとなれば国が何と言うか…」

 

武蔵「今の言葉聞き捨てならんな!」

 

勢い良く医務室の扉が開けられる。

 

大淀「武蔵さん…」

 

武蔵「私は最近建造されたばかりでこの提督のことは正直よく知らん。だが私はこの提督のためなら命や名誉など捨ててでも守りたい。そう思った」

 

明石「確かに…提督が来られてから轟沈数は0という偉業を成し遂げられている。そんなやさしく立派な方になら本望です!」

 

武蔵「この武蔵!この提督のためならばたとえ国を敵にまわそうとも立ち向かい、提督を守る!」

 

軍医「…分かりました。では皆さんも研究にご協力をお願いします!明石さんは私と研究を、大淀さんはそれらのデータ解析を、武蔵さんは万が一このことが政府にばれた時の作戦を練っていてください」

 

「「「了解!」」」

 

それから数多くの実験が行われた。

あるときは化学反応で爆発したり、ある時はただの水になったりと。

 

研究に次ぐ研究の毎日。

そんな中ふと提督が目を開けた。

 

長門「気がついたか?」

 

提督「こ、こは?」

 

長門「医務室だ。どうだ具合は?」

 

提督「良いとは言えんな。なぜおれはここに居るのだ?確か執務室にいたはずだが…」

 

長門「覚えていないのか?あの日金剛がお前に雑煮を持って行ったらお前が血反吐を吐いて倒れたんだ」

 

提督「……。ああ、そうだったな。金剛が運んでくれたのか?」

 

長門「ああ。なぁ、提督」

 

提督「なんだ?」

 

長門「なぜ教えてくれなかった?お前のその体のことを」

 

提督「!?お前!どこでそれを!いっ…!」

 

まだ声を出すと痛むか。

 

長門「あのあと大淀があの量の血を突然吐くのは怪しいとお前の過去の経歴を調べてな。その時に分かったんだ」

 

提督「くっ…!余計なことを」

 

長門「…っ!?」

 

バチンッ!

 

提督「ふぇ?」

 

頬をぶたれたと理解するのに数秒かかった。

さらにそれから間もなく暖かいものに抱きしめられる。

 

長門「馬鹿者…!」

 

提督「すまない。皆に心配をかけたくなかったのだ」

 

長門「そんなことを考えるな!私たちだって頼ってほしい時くらいあるんだ!」

 

提督「すまなかったな。お前達の気持ちや優しさに気付いてやれなかった」

 

そっと長門の髪を撫でてやる。

 

長門「うっ…グスッ」

 

 

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