昼頃ーー
提督「ああ、この時間は鳳翔が来てくるのか」
鳳翔「はい」ニコッ
それから慣れた手つきで花を変え、食事は榛名のしていたようにして食べさせてくれた。
食後ーーー
提督「なぁ、鳳翔」
鳳翔「はい?」
提督「俺は、死ぬのだろうか」
鳳翔「そ、それは…」
提督「あ、いや悲観的になっているのではない。少し考えていたのだ」
鳳翔「なにを?」
提督「俺に課せられたこれが俗世に言う罰ではないかと思ってな。俺は若くして子供を殺した。それは神から見れば大きな罪だ。奪った命は数知れず、その償いとして今この死が近づいているのではないかとな」
フッと子供に似合わない台詞を吐き、軽くはなで笑ってみせる。
鳳翔「そんなことはありません!提督は提督なりに頑張ってきたではありませんか!各方面の危険海域の大規模作戦でも大戦果を挙げそれだけではなく全員小破で抑え、轟沈はゼロという偉業を成し遂げられました。たしかに奪った命は多いです。ですが!それと同じくらい救われた命だってあるんです!」
提督「鳳翔…」
鳳翔「きっと神様がいるのならそこも見てくださっているに違いありません!だからこれは試練なんですよ!必ず乗り越えられます!」
そうだな。
部下がこうして前を向いているのに、俺はなにをしているのだ。
提督「ありがとう、鳳翔」
鳳翔「いえ。こんなことでしかお力になれなくて申し訳ありません」
提督「なに、それだけで…うっ…!」
またあの時の胸の痛みが襲う。
鳳翔「提督!」
ガタッ!
そのままベッドから転がるように落ち、意識が朦朧とする。
提督「はぁっ、はぁっ」
鳳翔「深呼吸を!ゆっくり!」
鳳翔の言われるがままに、深呼吸を繰り返し、なんとか落ち着いた。
提督「ふっ…。たった2日でもここまで悪化したか…」
鳳翔「提督…グスッ」
提督「?鳳翔?」
ふと顔を上げると、ぐしゃぐしゃのかおでこちらを見つめる鳳翔の顔があった。
鳳翔「お願い、まだ、まだ死なないで…!もっと、あなたのそばにいたい…!だから…!だから…!うっ!ううっ!」
重く力の入らない腕をなんとか鳳翔の頬まで挙げそっと片手で鳳翔の頬を包む。
提督「大丈夫だ。鳳翔、お前の励ましや、皆がいるのに、もう誰1人一人ぼっちになんてさせない。だから泣くな」
鳳翔「うっ!グスッ!うわぁぁぁん!」
提督「泣くなと言ったそばから…やれやれ」
普段なら抱きしめてやるが、今となってはそれすらできない…!
無力しか感じられない。
鳳翔「だって…!提督がそのようなことを、仰るから!グスッ」
提督「悪かった。だがあれは本心で俺の覚悟でもあるのだ」
鳳翔「グスッ…!信じますよ!だから絶対に死ぬなんて言わないでください!」
提督「ああ。約束だ」