再び執務を始めて、昼食になるころ。
提督「そろそろ昼にしようか。キリも良いしな。昼からの執務は屋内で行う」
霧島「は!お任せください!」
そう言って、書類を霧島に預け、提督は一足先に食堂へと向かった。
鎮守府内廊下ーーー
金剛「テーーートーーークーーー!」
後方から超高速で茶髪の女が走ってくる。
金剛だろう。
提督「またか」
金剛「バーニング!ラーブ!」
すかさず半歩引いてかわす。
提督「良い加減懲りるということを覚えろ、金剛」
金剛「ふえぇ…痛いデース…」
提督「はぁ…。立てるか?」
そっと手を差し出すと、きょとんとした顔をしてその手を取る。
金剛「なんだかテートク優しくなりマシタ♪」
提督「そうか?自覚はないのだが」
金剛「テートクはこれからlunchデスカ?」
提督「ああ。午前の分はちょうど終わったのでな。お前の妹の霧島には頑張ってもらってるよ。助けてもらってばかりだ」
金剛「霧島は賢いから頼りになるデース!♪」
提督「そういうお前こそ長女なんだからしっかりしろ」
ペシッとデコピンをかましておく。
金剛「あうっ!テートク!女の子に手をあげちゃダメデース!」
頬を膨らませて、巫女装束の袖をパタパタとはたかせる。
器用な奴だ。
提督「怒るのか?せっかく一緒に昼でも食べようと思ったのだが…?」
帽子を深くかぶり、覗くように見つめる。
金剛「エ?ナンデスカ?怒ってないヨ!」
提督「そうか。なら行くとしよう」
金剛「Yes!let's go!」
食堂ーーー
鳳翔「あら?今日は金剛さんとですか?」
提督「ああ。さっき」
金剛「デートに誘われたのデース!」
鳳翔「まあ!提督もませてらっしゃいますね♪」
提督「金剛…。鳳翔、お前までからかうな」
苦笑いしながら金剛を睨んでおく。
鳳翔「ふふっ♪そんなに怖い顔をなされてはせっかくの可愛らしい顔が台無しですよ?」クスッ
提督「…」
なにも言い返す気にもならない。
金剛「鳳翔の言う通りネ!cuteなんだからもっとsmileデス!ってアレ!?テートクは!?」
鳳翔「もう席に向かわれましたよ?」ニコッ
金剛「ふぇ!?テートク!まってクダサイ!」
スタタタタ!
テーブルーーー
提督「で、なんで隣なんだ?」
金剛「良いじゃないデスカ♪」
提督「前に座ればいいと思うのだが?」
金剛「この方が、テートクのほっぺについた汚れとかを拭きやすいのデス♪ホラ!」
フキフキ
提督「ム、ムグッ!ンー…」
恥ずかしい。
たしかに生まれてこのかた一向に頬に汚れをつけて食べるのは治らない。
かと言って人にこうしてやられるのも正直なところ好きではない。
金剛「どうかシマシタカ?」
提督「いや、なんともない。それにしてもお前は英国人だというのに納豆が好きだな」
金剛「このネバネバしたのが…ってキャー!」
提督「ど、どうした!?」
あまりの悲鳴にこちらも慌ててしまう。
金剛「うぇぇ…ネバネバ胸についたネ…。お茶碗とか置いたらますますつくし…テートク拭いてクダサイ」
提督「はぁ。驚かせるな。じっとしていろ?」
そっと手元の手拭きを取り、袋を開けて絞りを出す。
そっと金剛の巫女装束から見える谷間あたりについたネバネバを取る。
金剛「ヒャンッ…!」
提督「へ、変な声を出すな」
金剛「sorry…でも冷たかったネ.」
提督「はぁ…」
フキフキと拭き取り、絞りを捨てる。
金剛「thank you!食べるのは良いですが、付くのは嫌いデース…」
まったく真昼間からなにをさせるのかと頭を抱えたが、気にせず目の前の高級料理に近い味の食事に没頭することにした。