名刺を渡したせいかよくアリアから連絡が来るようになった。
大体が私的な話ばっかだが、たまにチームとしての連携がといって一緒に訓練していたりする。
『つーか、チーム組むのか?』
寝起きの頭で適当に昨日の夕食の残りを温めているとギンからそんなことを言われた。何の話だ?
『あのピンクチビの話』
ああそれか。
あくまで依頼されたら最低限協力する程度だ。武偵は金で動くしな。
温まった食糧を盛り付けてリビングに運ぶ。
『なんだかんだで流されすぎだろ』
・・・・・・否定できないのがつらいとこだな。いただきます。
『訓練とか簡単な任務とかを一緒に受けると情が出るからな。今からでも縁切ったらどうだ?金の切れ目は縁の切れ目って吹っかければいいし』
あいつ貴族だぞ?
しかも金払いの良さから見るとかなりの大金持ちだ。
『それもそうだな。いいパトロンになるんじゃないか?お前タラシだし口説いてやれば好き勝手に使えるだろ』
金目的で関わる方が嫌だわ。
それに金だけで見てると思考が悪に寄るだろ。
『別にそれで良いと思うがな?ま、最後に決めるのはお前だから俺は知ったことじゃないけど』
いや、お前は勝手に人間関係を引っ掻き乱してるだろ。
むしろアリアとのこの関係はお前が作ったようなもんじゃないか。
『それもそうだったな。じゃ、今まで通り好き勝手させて貰うわ』
やめろ。
ギンが表に出てきて良かったことがねえんだよ。
『そうだっけ?まあいいや。おいそろそろ時間じゃねえか?』
ギンに促されて腕時計(昨日理子に返された)を見ると、まだ結構時間に余裕がある。
『おかしいな?体感だとそろそろ準備始めないとマズいんだが・・・・・・』
そうか?そんなに言うならちょっと早めに出るか。雨も降ってるしチャリもぶっ壊れてるからバスで行くしかないか。
『おー。そうしとけ』
そうと決まれば善は急げだ。残っていた朝ごはんをかきこんで、食器を流しに放り込んで準備を整えて出る。
腕時計をちらっと見るとまだ結構時間がある。一本前のバスに乗るか。
☆ ★ ☆
「ホント、キーくんって思い通りに行かないなあ・・・・・・」
「あのバスに乗り遅らせて、アリアと協力させようと思ってたのにぃ」
「ま、それくらいは許容範囲だよ!」
「アクシデントだって楽しまないとね!」
「それじゃあゲームスタートだよ♪」
☆ ★ ☆
「うげっ。思ったより混んでるな」
早めに出たおかげでバスには間に合ったが雨と言うこともあって結構な乗車率になっていた。
『ん?おいキンジバスの時計見ろ』
どうしたんだよ?・・・・・・おかしいな。時間的に俺が乗るつもりだった一本前のじゃない。まさか!?
「あ、やっぱり時間がズレてる」
理子のやつ悪戯のつもりで時間を少しだけずらしたな?後で釘刺しとかねえと。
『やっぱ体感時間が正しかったんじゃねーか』
そうだな。
「セーフ!間に合ったぜ!」
「この声は武藤か」
『あいかわらずうるせえな』
ハッシャシマス
アナウンスとともに動き出したせいで少しバランスを崩して女子生徒に詰め寄るような感じになってしまった。
「おっと悪い」
「あ、いえ。だ、大丈夫です」
女と近いとか不運だな。うっかりヒステリアモードにならないように気をつけないと。
『え?ヒステリアモードになる気なの?』
ないっての。お前も朝から疲れさせんなよ。
『えー』
えーじゃないっての。
PiPiPiPiPiPi
「あ、私のだ」
目の前の女子生徒が慌てたように携帯を取り出して
「コノ バスニハ バクダンガ シカケテ アリマス」
勝手にスピーカーモードになって合成音声が流れ始めた。おいおいマジかよ。この声って
『意外と早かったな。もう少し時間かかるかと思ってたけど』
何がだ?
『いやチャリジャックされたんだから狙いは
俺が逃げないようにするための人質兼
『
そこは同意してくれよ・・・・・・。
『嫌だね。それよりオロオロしてる役立たず共をまとめろよ。指示するくらいできるだろ』
ギンは口の悪さ直せ、後で絶対問題になる。
『断る』
少しは考えるフリくらいしろよ。まあいい。
「悪いけど電話借りるぞ?」
「は、はい!先輩にお願いします!」
後輩から預かった脅迫電話がかかって来てる電話を片手にバスの中全員に聞こえるように何を言えばいい?
『とりあえず要求に従うことと爆弾探すことだろう』
指示を出す。
「とりあえず事実かどうかは「ジジツ ダ」知らないが要求に従う!手分けして爆弾を探してくれ!」
「わかりました!」
『ん?携帯なってるぜ?』
「なんだ?武偵殺し」
「ツギハ サセツ シヤガリ ヤガレデス」
『いやそっちじゃなくてキンジの携帯な』
ほんとだ大変な状況だったから気付かなかった。このままだと連絡取れないなよし!
「運転手さん次の角を左折してくれ!」
「わ、わかりました!」
とりあえず電話に出ようとしてハタと気づく。
「ん?おい武偵殺し。俺に電話来てるけど出ていいか?」
「ダメニ キマッテ ヤガリマス」
「だよな。おい武藤!
「おい!投げんな!?」
「
「無茶苦茶いうなお前!?キンジは何するんだ!?」
「とりあえず救援を「キュウエンヲ ヨンダラ バクハツ サセマス」だろうな。それなら―――?」
チラッと窓の外を見た時になにか違和感を感じて、外を見るとUZIを搭載した無人の車が見張るように追走していることに気づき
「伏せろおおおおおお!!」
そう叫んで近くの生徒を押し倒すと同時にラジコンからの銃撃がバスを襲い、ガラスが割れる音と聞きなれた銃声が一度止まるのを察知するとすぐに声をあげる。
「被害報告!」
「こっちは無事です!」「あーびっくりした」「軽傷者三名!すぐに応急処置をします!」「かすり傷だ!要らん!」「窓ガラスが割れてます!」「こちらは軽傷者二名!無視できるレベルです!」「おい!?割れた破片刺さってんだけど!?」「重傷者はいません!」「ねえ聞いて!?」
どうやら、ヤバい怪我を負った奴はいないらしい。どうやら殺す意思はなかったようだし、威嚇射撃だったのだろうか?それはともかく
「よし!なら銃撃を受けない範囲で爆弾捜索を再開してくれ!」
『なんか映画みたいだな』
ギンはもう少し緊張感持てよ。
中途半端だな