遊戯王5D'sタッグフォース 満足の意志を継ぐ者 作:ゾネサー
アンドレの猛攻をインフェルニティ・ゼロによって回避した鬼柳はアンドレを倒し、セカンドホイーラーのブレオと対峙していた。
「俺のターン、ドロー!」
鬼柳
「鬼柳…お前のデッキは残り19枚。まだ19枚ある?もう19枚しかない?…どっちが正解か教えてやるぜ。俺はカードを4枚伏せてターンエンドだ!」
「く…俺のライフを削ってインフェルニティ・ゼロを破壊しようとはしねえのか」
「ふっ…鬼柳。アンドレが残したこの伏せカード。お前もわかっているだろう?」
「ち…
ブレオ LP4000
フィールド 『ボルテック・バイコーン』(攻撃表示)
セット5
手札2
sc6
「ちっ…だがやりようはある!俺のターン!」
鬼柳 sc10→11 ブレオ sc6→7
(俺のデータによれば鬼柳はあのカードの効果を必ず発動してくる…!)
「へっ…アンドレが伏せたカードの位置はわかっている!ならやることは1つだ!俺はスピード・ワールド2の効果を発動!取り除くscは…10個だ!」
鬼柳のDホイールが急激に減速していく代わりに、ブレオのフィールドにブラックホールが出来上がった。
鬼柳 sc11→1
「スピード・ワールド2の効果でscを10個取り除いた場合、フィールドのカードを1枚破壊できる!俺が破壊するのはアンドレの伏せたカードだ!」
ブレオのフィールドに伏せられていたカードがブラックホールへと吸い込まれていき、あとかたもなく消えてしまった。
「…かかったな鬼柳京介!」
「何!?」
「トラップ発動、デストラクション・トリガー!相手の魔法・罠カードの効果でこのカード以外の俺のフィールドのカードが破壊された時、相手はデッキの上から5枚のカードを墓地へ送る!」
鬼柳のデッキの上から5枚のカードがブレオのトラップによる爆風で吹き飛ばされていった。
「俺があのカードをわざわざあいつらに見せた上で伏せたのはブレオへと引き継がせて使わせるためじゃない。ブレオの作戦への布石だったのさ」
「これでお前のデッキはあと13枚…さあ次はどうする!?」
「くっ…俺はセットモンスターをリリースしてインフェルニティ・デストロイヤーをアドバンス召喚!」
屈強な肉体をもったあらゆるものを破壊し尽くす悪魔がフィールドに降り立った。
インフェルニティ・デストロイヤー 攻撃力2300
「どうやってもあのモンスターは破壊しなきゃ通れねえ…なら一気に攻めるしかねえ!インフェルニティ・デス・ドラゴンの効果発動!俺の手札が0枚の時、1ターンに1度こいつの攻撃を放棄することで相手モンスター1体を破壊しその攻撃力の半分のダメージを与える!インフェルニティ・デス・ブレス!」
黒き龍がはきだした炎が2角獣を包み込み、破壊した。
ブレオ LP4000→2750
「だがボルテック・バイコーンが破壊されたことで互いにデッキの上から7枚のカードを墓地へ送らなくてはならない!」
ツノの片方にブレオのデッキの7枚を、もう片方に鬼柳のデッキの7枚を刺して共に墓地へと沈んでいく。
「だが…お前のフィールドは空いた!バトルだぁ!インフェルニティ・デストロイヤーでブレオへダイレクトアタック!」
悪魔が拳に全ての力を込めて、ブレオに右ストレートをぶち込んだ。
ブレオ LP2750→450
「へっ…その攻撃も想定内なのさ!トラップ発動、痛恨の調律!相手から直接攻撃によってダメージを受けた場合、俺の墓地からシンクロモンスターを特殊召喚することができる!再び駆けろ、ボルテック・バイコーン!」
墓地から地上へとつながる道を駆け、再び2角獣はブレオの前に姿を現した。
ボルテック・バイコーン 攻撃力2500
「そして痛恨の調律によって呼び出したモンスターが攻撃した場合…そのモンスターは破壊される!」
「な…!?」
「鬼柳、お前のデッキの残り枚数は6枚。次のターンでデッキ破壊は完成する!」
「ぐ…!俺はこれでターンエンドだ!」
鬼柳 LP0
フィールド 『インフェルニティ・デス・ドラゴン』(攻撃表示) 『インフェルニティ・デストロイヤー』(攻撃表示) 『インフェルニティ・ゼロ』(守備表示)
セット3
手札0
sc1
「俺のターン!」
鬼柳 sc1→2 ブレオ sc7→8
「バトル!ボルテック・バイコーンでインフェルニティ・デストロイヤーへ攻撃!」
2角獣は4本の足を使ってデストロイヤーへ目にもとまらぬ速さで近づいていった。
「痛恨の調律であのモンスターは破壊されちまう…なら、迷うことはねえ!トラップ発動、インフェルニティ・フォース!こいつは俺の手札が0枚の時にインフェルニティモンスターが攻撃の対象となったら発動出来る!攻撃してきたモンスターを破壊し、墓地のインフェルニティモンスターを1体特殊召喚出来る!」
悪魔が手を振りかざすと2角獣の足並みは依然早く動いているものの、その体は一歩も前に進まなくなる。そして悪魔が手を何かを握りつぶすように閉じると、2角獣が圧迫されていき潰れていった。
「ふっ…悪いな鬼柳。データ通りだ!トラップ発動、神事の獣葬!俺の獣族モンスター1体を破壊することで次のターンのスタンバイフェイズに俺は2枚のカードをドローする!俺はボルテック・バイコーンを破壊!」
2角獣は押しつぶされる前に下に空いた穴へと落ちていった。
「インフェルニティ・フォースはその効果で攻撃モンスターを破壊しないとインフェル二ティモンスターを蘇生することは出来ない…だろ?」
「くっ…その通りだ!」
「そしてボルテック・バイコーンの効果だ。互いにデッキの上から7枚のカードが墓地へ送られる」
鬼柳のデッキが1枚、2枚と墓地へ落ちていく。そして6枚目のカードが墓地へと送られた時、鬼柳のデッキがなくなった。
「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ。…お前の負けだぜ鬼柳。手札も0、ライフも0、デッキも0。お前には何も残っていない」
ブレオ LP450
フィールド 無し
セット2
手札2
sc8
「…くくっ」
「…何がおかしい?」
「いや、この何も残っていない状況。…1度は全てを失った死神にとってはこれ以上ないくらいふさわしく思えてきたんだ」
「この状況で笑うなんて中々面白い奴だ。…たが死神は死神らしく散るんだな」
「いいか…覚えておけ」
「何をだ?」
「死神は…死なねえ!俺のターン…ドローーー!」
鬼柳はデッキに唯一残っていたカードを勢いよく引き抜いた。
鬼柳 sc2→3 ブレオ sc8→9
「ば、馬鹿な!?お前のデッキは0!ドローできるカードなんかありはしない!」
「俺はお前のエンドフェイズ時に最後のボルテック・バイコーンの効果で墓地へと送られていたインフェルニティ・クライマーの効果を発動していたのさ。こいつは俺の手札が0枚の時、墓地に存在するこのモンスターをデッキの1番上に戻すことができる!」
「なん…だと…。アンドレの技に続き、俺の技すらもかわした…!?こいつはどうやったら…倒すことが…!?」
うろたえるブレオ。しかしジャンは自身も驚きながらも隙をつくらせまいとボードで指示を出した。
「このターンを耐え抜け…。そうか、あのモンスターを墓地へと送る術がなければ結局は次のターンデッキが切れる。俺は神事の獣葬の効果によってカードを2枚ドローする!」
「俺も墓地へと送られたsp—スピード・ストームの効果を発動!俺のscを3つ取り除くことで自分のスタンバイフェイズにこのカードを手札へ加えることができる!」
鬼柳 sc3→0
「だがscを0にしてはspを発動することは出来ない!」
「俺はモンスターとカードを1枚ずつセット!」
先ほど窮地を救ったインフェルニティ・クライマー、手札へ加わったsp—スピード・ストームが伏せられ鬼柳の手札は0となる。
「お前のフィールドにモンスターはいねえ!インフェルニティ・デストロイヤーでブレオにダイレクトアタック!」
悪魔は今度こそ確実にブレオを仕留めるため、地面を打ち鳴らすことで衝撃波を生み出し、ブレオへ向けて放った。
「お前が仮にこのターンデッキ破壊でやられていればそのままコナミの攻撃が待っていた…攻撃の対策をしていないと思ったか!カウンタートラップ発動、攻撃の無力化!相手が攻撃してきた時、その攻撃を無効にしてバトルフェイズを強制終了させる!」
だがブレオの前に立ちふさがったホワイトホールがその衝撃を全て吸収し、攻撃が通らなくなってしまう。
「これでお前のバトルフェイズは終了した…!」
「へっ…そんなところだと思ったぜ」
「何…?」
「俺は死神…お前を倒すまでは俺は死なねえ!リバースカードオープン!sp—オーバー・ブースト!scを4つ増やす代わりに俺のエンドフェイズにscは1になる!」
完全にスピードが落ちていた鬼柳のDホイールがスピードを増していく。
鬼柳 sc0→4
「そしてさっき加えたこのカードを使わせてもらうぜ。リバースカードオープン!sp—スピード・ストーム!俺のscが3以上の時、相手プレイヤーに1000ダメージを与える!」
「馬鹿な…ここまでの展開を読まれていたというのか!?」
鬼柳の発動した魔法から竜巻が発生し、Dホイールごとブレオを包み込んだ。
「すまねえ、ジャン…!」
ブレオ LP450→0
「これは驚愕の事態だー!アンドレによってライフポイントを0にされてしまった鬼柳。しかし、そこからまさかの2人抜きだー!」
「だが…これはチーム戦だ。アンドレが繋いでくれたように俺もジャンへと繋ぐ!トラップ発動、ロスト・スター・ディセント!俺の墓地のシンクロモンスター1体をレベルを1つ下げ、守備力を0にして守備表示で特殊召喚する!」
墓地で休息を取っていた2角獣が、地上への道を4本足で駆けて戻ってきた。
ボルテック・バイコーン 守備力0
「だがこの効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効になり表示形式も変更できない…!」
「モンスターを残しちまったか…。エンドフェイズにsp—オーバー・ブーストの効果で俺のscは1となる」
鬼柳 sc4→1
鬼柳 LP0
フィールド 『インフェルニティ・デス・ドラゴン』(攻撃表示) 『インフェルニティ・デストロイヤー』(攻撃表示) 『インフェルニティ・ゼロ』(守備表示) 裏側守備表示1
セット1
手札0
ライフが0となったブレオはユニコーンのピットへと戻っていった。
「すまねえ2人とも!俺は俺の役割を果たせなかった…!」
「そう自分を責めるなよブレオ」
「アンドレの言う通りだ…。どちらにせよ鬼柳は次のターン、俺が間違えてインフェルテニィ・クライマーを墓地へ送らない限りドローすることは出来ない。いわばこの勝負は引き分けとも言える」
ブレオからユニコーンのシールを受け取り、フィールドに残されたボルテック・バイコーンをジャンのDホイールへと移していく。
「それに俺へモンスターを引き継いでくれた。こいつは絶対に無駄にしないさ、後は俺に任せておけ」
「頼んだぜジャン…!」
準備が完了したジャンはDホイールを走らせ、鬼柳へと追いつく。
「中々予想外だったよ。まさかアンドレとブレオがかわされて俺がお前の前に出なくてはならないとはな」
「へっ…このまま押し切って俺たちが勝たせてもらうぜ!」
「確かに予想外だったが…俺のやることは変わらない。チームユニコーンの勝ちを逃さない、それが俺の役目だ」
「おもしれえ。かかってきな!」
「 「 デュエル! 」」
「俺のターン!」
鬼柳 sc1→2 ジャン sc9→10
「俺がこのターンでなすべきことはコナミに出来るだけ戦力を残させないこと。ならやるべきことも自然と決まる。俺はスピード・ワールド2の効果を発動。scを10個取り除き、フィールド上のカードを1枚破壊する!」
ジャンsc10→0
「…!狙いはインフェルテニィ・ゼロか!?」
「いや、俺が狙うのは…インフェルニティ・デス・ドラゴンだ!」
黒き龍の上に漂った暗雲から強烈な雷が落ち、龍を貫いた。
「くっ…そうか。俺がドローできない以上無理にゼロを破壊する必要もないってことか」
「さらにチューナーモンスター、エレファンを召喚!そして俺はレベル6となったボルテック・バイコーンにレベル2のエレファンをチューニング!天駆ける雷よ!漆黒の大地を貫き、その雷撃で大地を燃やせ!シンクロ召喚!照らせ、ライトニング・トライコーン!」
落雷とともに周囲を光で満たしながら現れたのは3角獣のユニコーン。その輝きは思わず目をつぶってしまいそうになるほどまばゆい。
ライトニング・トライコーン 攻撃力2800
「バトルだ!ライトニング・トライコーンでインフェルニティ・デストロイヤーを攻撃!ギガボルト・チャージ!」
3本のツノから出た電気が1つに集まっていき、悪魔へと降り注いだ。
鬼柳 LP0→0
「くっ…500のダメージを受けたことでインフェルニティ・ゼロにデスカウンターが1つ点灯する…!」
鬼柳の周りに浮いていた怨霊の魂に1が刻まれた。
「これは見事だ!スピード・ワールド2とシンクロを駆使して鬼柳の強力モンスターを2体とも破壊したぞー!」
「とりあえずここまでか…カードを2枚伏せてターンエンドだ!」
ジャン LP4000
フィールド 『ライトニング・トライコーン』(攻撃表示)
セット1
手札3
sc0
「インフェルニティ・クライマーが墓地にいかなかった以上俺はドロー出来ねえ。ここからはコナミに任せるか!」
鬼柳はDホイールをネオサティスファクションのピットへと走らせていった。
「帰ってきたぜ!」
「お疲れ鬼柳!後は俺がなんとかしてくるぜ!」
「お疲れ様です鬼柳。私の失態をフォローしていただき感謝の言葉しかないですわ」
「いいってことよ、チームだろ」
「チーム…ですか」
鬼柳はコナミにネオサティスファクションのシールを渡し、フィールドに残った鬼柳のモンスターと幸子の伏せカードをコナミのDホイールへと移した。
「さてと…行ってくるぜ!」
「ええ…頼みましたわ」
「満足してこいよ!」
「ああ!」
そしてユニコーンと同じくネオサティスファクションもラストホイーラーのコナミがコースへと出て行く。
「泣いても笑ってもこれが最後のデュエルだ!優勝候補のチームユニコーンが勝利するのか?それともここまで脅威の粘りを見せたネオサティスファクションが大金星を上げるのか?その答えはこのデュエルによって決まる!1秒たりとも見逃すな!」
コナミはジャンへと追いつき、彼のDホイールと並走した。
「やあコナミ、お互い力を出し尽くそうじゃないか。だがこれはチーム戦だ。俺たちチームの力でお前を倒させてもらう」
「へっ…その口ぶりだと幸子と鬼柳の対策を考えたのはあんたか」
「その通りだ。俺たちチームは個人では実は強くない。チームであるからこそあいつらは力を出し切れるし、俺も力を出せる。そしてチーム戦には個人戦とは違う戦い方が必要だ。俺たちの戦い方についてこれるかな?」
「確かに俺は今までタッグデュエルはやったことはあるけどチーム戦はこれが初めてだ。だからお前らに教えて貰ったぜ、チームで戦うってことの意味をな。今まで意識したこともなかった」
「だろうな。だからお前たちが俺たちに勝てる可能性は…」
「ってことは俺たちはまだまだ強くなれるってことだ!楽しいじゃねえか、デュエルってのはまだまだ俺の知らないことがたくさんあるんだ!それを確認させてくれたお前らには感謝してるぜ!」
コナミは目を子供のように輝かせ、顔がこれでもかというほど緩んでいた。
(こいつ、この状況でも楽しんでやがる…!?危険だ。こういう状況でも精神が下を向かない奴は強い。だが…確実に仕留める。あいつらのためにも!)
「さあ、俺も…満足させてもらうぜ!」
「その期待には応えられないかもな…何故ならお前たちは負けるからだ!」
「言うじゃねえか!なら、行くぜ!」
「 「 デュエル! 」 」
ユニコーンとネオサティスファクション、その勝敗は彼らのデュエルによって決定する。最後の戦いの火蓋が切られた。
ハンドレスコンボ
→ライフレスコンボ
→デッキレスコンボ NEW!