遊戯王5D'sタッグフォース 満足の意志を継ぐ者   作:ゾネサー

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自分達の可能性を信じて

チームネオサティスファクションのボードによって鬼柳へチーム太陽の狙いが伝えられる。その情報はMCにも流れていった。

 

「…なんと!ここに入ってきた情報によるとチーム太陽の狙いは…なんと!あの眠れる巨人ズシンの召喚だー!」

 

「…!気づかれたか…!」

 

チーム太陽のラストホイーラーの太郎が少し焦りを覚える。何故なら狙いが露呈してしまえばあるモンスターが狙われてしまうからだ。

 

「このモンスターの召喚にはレベル1の通常モンスターを自分のターンで数えて10ターン存在し続けることが条件となっている!このモンスターを公式戦で呼び出した者は未だいない!だが、チーム太陽の場には8ターンの間キーメイスが存在している!我々は歴史的な快挙の目撃者となれるのかー!?」

 

この実況を聞いたスタンドの観客の態度が変わっていく。先ほどまでブーイングをしていた者達やネオサティスファクションに声援を送っていた者達ですらチーム太陽をコールし、応援している。

 

「俺たちのことをこれほどの人たちが…!?」

 

レーンへと出てきた太郎はスタンド中から聞こえてくる声援に打ち震える。

 

「へっ…太郎よ。ズシンを召喚する気とは満足させてくれるじゃねえか」

 

「鬼柳…。ああ、俺は必ずズシンを召喚してみせる!ここまで繋いでくれたあいつらのためにも、俺を送り出してくれた親父達のためにも!」

 

「「 デュエル! 」 」

 

「俺のターン!…これで9ターン目!」

 

太郎 sc(スピードカウンター)9→10 鬼柳 sc7→8

 

「スピード・ワールド2の効果を発動!scを10個取り除くことでフィールド上のカードを1枚破壊する!インフェルニティ・アーチャーには消えてもらう!」

 

太郎 sc10→0

 

「あのモンスターが破壊されれば手を繋ぐ魔人すら超えられなくなってしまいますわ!」

 

弓兵へと降り注ぐ雷。彼に向かって一直線に落ちていった。

 

「させるかよ!俺は墓地のインフェル二ティ・ビショップの効果を発動!手札が0枚の時、このカードを除外することでインフェルニティモンスターの破壊を防ぐことが出来る!」

 

そんな彼の前に本を持った司書が立ち、雷の身代わりとなった。

 

「…防がれたか。俺は聖なる輝きの効果で北風と太陽を守備表示で召喚!」

 

寒い風を運ぶ北風と暑い日照りを照らす太陽が共に現れる。彼らは旅人の上着を脱がせる勝負をしており、北風が力を示そうと強風を起こす。

 

北風と太陽 守備力1000

 

手を繋ぐ魔人 守備力4200→5200

 

「場に1枚のカードを伏せる!ターンエンドだ!」

 

太郎 LP4000

 

フィールド 『キーメイス』(守備表示、9ターン目) 『悟りの老樹』(守備表示) 『ドレイク』(守備表示) 『手を繋ぐ魔人』(守備表示)

 

セット2 『聖なる輝き』 『スクラム・フォース』

 

手札4

 

sc0

 

「このターンで仕留めるしかねえ、俺のターン!」

 

太郎 sc0→1 鬼柳 sc8→9

 

「俺は伏せてあるsp(スピードスペル)—オーバー・ブーストを使いscを4つ増やす!だがエンドフェイズにscは1になる…!」

 

鬼柳のDホイールがスピード・ワールドによって出せる最大のスピードへと達する。モンスターのレベルの上限が12なようにscも上限が12までなのだ。

 

鬼柳 sc9→12

 

「そしてスピード・ワールド2の効果を発動!scを10個取り除きフィールドのカードを1枚破壊する!」

 

鬼柳のこの宣言に観客は動揺する。彼らはもはやズシンの姿を渇望しており、キーメイスが破壊しようとすることを汚いと罵り、悲鳴をあげる者もいた。既にこのスタジアムはネオサティスファクションにとってはアウェイとなっている。

 

「スクラム・フォースを何とかしねえとキーメイスは効果破壊出来ねえ…!まずはスクラム・フォースを狙う!」

 

鬼柳のDホイールから放たれた雷が彼らの砦を撃ち抜く。

 

「だけど君にキーメイスが破壊できるかな!」

 

「やってやるよ!俺はインフェルニティ・ビートルを召喚!」

 

体が黒に染まったヘラクレスオオカブトが両羽を羽ばたかせフィールドを舞う。

 

インフェルニティ・ビートル 攻撃力1200

 

「インフェルニティ・ビートルは手札が0枚の時にリリースすることでデッキから2体まで同名モンスターを呼ぶ効果があるが…。全弾発射(フルバースト)で墓地へ1枚既に送っちまってる!だが!俺はレベル6のインフェルニティ・デストロイヤーにレベル2のインフェルニティ・ビートルをチューニング!」

 

「シンクロ召喚か…!」

 

「死者と生者、ゼロにて交わりしとき、永劫の檻より魔の竜は放たれる!シンクロ召喚!いでよ、インフェルニティ・デス・ドラゴン!」

 

胴体や顔、翼までもが漆黒に染まった竜がフィールドに飛翔した。

 

インフェルニティ・デス・ドラゴン 攻撃力3000

 

「インフェルニティ・デス・ドラゴンは俺の手札が0枚の時相手モンスター1体を破壊し、その攻撃力の半分のダメージを与える効果がある!これでキーメイスを…!」

 

「かかったね鬼柳!トラップ発動、はさみ撃ち!俺の場のモンスター2体と鬼柳の場のモンスター1体を破壊する!」

 

「しまっ…!?罠か!」

 

「俺は悟りの老樹とドレイクを破壊しインフェルニティ・デス・ドラゴンを破壊する!」

 

老樹の枝とドレイクのくちばしによって左右から挟まれた黒き竜は消滅してしまった。

 

手を繋ぐ魔人 守備力5200→2900

 

「くそ…!キーメイスが破壊出来ねえ!このままズシンを呼ばれちまうのかよ!」

 

キーメイスが守られたことに安堵する観客。スタンドからはズシンコールが響いてくる。

 

「なら、せめてお前に大ダメージを与えてやる!インフェルニティ・アーチャーで太郎にダイレクトアタック!」

 

もう幾度となく矢を放っている弓兵が最後の力を振り絞り、手を繋ぐモンスター達の頭を超えて太郎へと矢を放つ。

 

太郎 LP4000→2000

 

「っし!ここまで削れればまだ勝つ可能性はある!」

 

「甘いね鬼柳!ズシンをデッキに組み込んだ時点で君たちがズシンを避けて攻撃してくることは予測済みさ。トラップ発動、白衣の天使!俺がダメージを受けた時に発動でき、俺のライフを1000回復する!」

 

「な…!?」

 

白衣を着た天使が手から小さな光を灯し、それが太郎へと降り注がれる。

 

太郎 LP2000→3000

 

「鬼柳の最後のあがきも効果は薄かったか!太郎はダメージを受けるのを想定していたぞー!」

 

「ありがとうジン…俺にこのカードを残してくれて」

 

「俺に出来ることはねえ…!ターンエンドだ!」

 

鬼柳 sc3→1

 

「…!来た…!」

 

鬼柳 LP4000

 

フィールド 『インフェルニティ・アーチャー』(攻撃表示)

 

セット0

 

手札0

 

sc1

 

スタンドから沸き起こるズシンコール、その期待に応える瞬間が訪れた。

 

「俺のターン!」

 

太郎 sc1→2 鬼柳 sc1→2

 

「このモンスターは自分フィールドに存在する10ターンの間生存し続けたレベル1の通常モンスターをリリースすることで特殊召喚することが出来る!俺はキーメイスをリリース!これが俺達の絆の結晶!俺達の希望!現れろ、眠れる巨人ズシン!」

 

海に面しているレーンの一角が崩れ落ち、そこから出てきたのは…巨大な大男。手にはその体と比べても遜色ない杖を握っており、少し杖を振るうだけでフィールドに暴風が巻き起こる。

 

眠れる巨人ズシン 攻撃力0

 

「やっと会えたなズシン!」

 

太郎の呼びかけにズシンは野性味あふれる咆哮を放つ。その咆哮を受けてスタンドは今までにない以上盛り上がっている。もはや観客の誰1人としてチーム太陽の勝利を疑っていない。

 

「く…でけえ!でかすぎる!太郎…敵であるお前らに俺がこんなことを言うのは場違いだが…お前らはすげえよ!」

 

「諦めなければ必ずそこに可能性はある!たとえ低くても自分達の可能性を信じれば奇跡は起こるんだ!行くよ鬼柳!ズシンは相手のあらゆる効果の対象にはならず戦闘を行う効果モンスターの効果は無効になる!」

 

「だ、だが攻撃力が0ならばインフェルニティ・アーチャーを倒すことは…!」

 

「鬼柳、分かっているだろう?ズシンの力はそれにとどまらないことを!ズシンが戦闘を行う場合、このモンスターの攻撃力及び守備力は必ず戦闘を行う相手モンスターの攻撃力+1000となる!」

 

「な…!つまり、必ず戦闘で勝てるじゃねえか!」

 

「その通り、ズシンは無敵なのさ!さらに俺は物陰の協力者を攻撃表示で召喚する!」

 

ズシンの影から出てきたのはとんがり帽子をかぶった2人の小人。冷静沈着な青髪の小人とお調子者の小人は太郎にバトンを繋いでくれたチームメイトを連想させる。

 

物陰の協力者 攻撃力1000

 

「さらに、北風と太陽と手を繋ぐ魔人を攻撃表示に変更!」

 

太陽は自分の力を生かして暑さによって旅人に上着を脱がせることに成功する。勝負は太陽の勝ちのようだ。

 

北風と太陽 攻撃力1000

 

手を繋ぐ魔人 攻撃力1000

 

「行くよ、鬼柳!場に2枚のカードを伏せてバトルだ!ズシンでインフェルニティ・アーチャーに攻撃!ズシンパンチ!」

 

眠れる巨人ズシン 攻撃力0→3000

 

巨体から放たれるパンチの大きさに反撃の矢も全く効かず、圧倒的体格差に押しつぶされる。

 

鬼柳 LP4000→3000

 

「ぐおっ!なんて衝撃だ…!」

 

「さらに物陰の協力者、北風と太陽、手を繋ぐ魔人でダイレクトアタック!」

 

1人1人ではあまり大きな力を持たないモンスターが手を繋ぎ、鬼柳へと突進してきた。

 

鬼柳 LP3000→0

 

「ちくしょう…。満足させられちまった…!」

 

「太郎が鬼柳を倒したぞー!ネオサティスファクションのラストホイーラー、コナミはズシンを相手に0から挑まなくてはならない!これは勝負が決まったかー!?」

 

太郎 LP4000

 

フィールド 『眠れる巨人ズシン』(攻撃表示) 『北風と太陽』(攻撃表示) 『物陰の協力者』(攻撃表示) 『手を繋ぐ魔人』(攻撃表示)

 

セット2 『聖なる輝き』

 

手札1

 

sc2

 

ピットに戻ってきた鬼柳。しかしその顔に覇気はない。

 

「すまねえコナミ…!ズシンの召喚を止められなかった!」

 

「どんまいだ。だけどあれはすげえな…。俺はあのモンスター相手に立ち向かわなきゃなんねえのか」

 

「ちょ、ちょっと始まる前からそんな弱気じゃ勝てるものも勝てませんわよ!」

 

「幸子もすまねえ!あいつらがターンを伸ばすのが目的だってことに気づきながらも止められなかった!」

 

「終わったことをぐちぐちとうるさいですわよ!」

 

「…!」 「…!」

 

幸子の一声にネガティヴが入っていた鬼柳も落ち着きを取り戻した。

 

「呼ばれてしまったものをあーだこーだいっても仕方がないでしょう。庶民、やれるだけやってきなさい」

 

「…分かった!ありがとな幸子、おかげで目が覚めたぜ」

 

「わたくしに勝ったあなたがここで負けてもらっても困りますの。巨人だろうと神だろうと打ち払ってきなさい」

 

鬼柳からシールを受け取ったコナミは幸子の言葉に頷くと、レーンへと出て行く。そして…ラストホイーラー同士のデュエルが始まる。

 

「行くぜ太郎。俺は最後まで諦めずにズシンに立ち向かう!」

 

「悪いね。ズシンは無敵だ!絶対に倒すことは出来ないよ!」

 

「 「 デュエル! 」 」

 

「俺のターン!」

 

太郎 sc2→3 コナミ sc2→3

 

「…待てよ。このモンスターなら!俺は大木炭18を守備表示で召喚!」

 

聖なる輝きに照らされて燃え尽きてしまった巨木の化身が姿を見せる。

 

大木炭18 守備力2100

 

「通常モンスター…!?君も通常モンスター使いだったのか!?」

 

「へっ…俺のカードはほとんどが拾ったカードだぜ。少しだけ貰ったカードが入ってるけどな。そしてこのモンスターはズシンを防ぐ鉄壁の盾となるぜ!」

 

「…ズシン唯一の弱点に気がついていたか。やるねコナミ」

 

「ズシンの攻撃力と守備力は必ず相手モンスターの攻撃力+1000になる。逆に言えば守備力が攻撃力より1000以上高ければ戦闘で破壊するのは無理だ!こいつの攻撃力は100!これでしばらく防ぐ!俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ!」

 

「だけど言っただろう?ズシンを組み込んだ時点でズシンを避けるのは想定していたと!永続トラップ発動、悪夢の迷宮!各ターンのエンドフェイズにターンプレイヤーのフィールド上の表側表示モンスターの表示形式を変更する!」

 

「な、何ぃ!」

 

守備の体勢を取っていた巨木は無防備な姿をさらけ出す。

 

大木炭18 攻撃力100

 

「そしてもう1枚の永続トラップも使わせてもらおうか。神の恵みを発動しておくよ」

 

コナミ LP4000

 

フィールド 『大木炭18』(攻撃表示)

 

セット2

 

手札3

 

sc3

 

「これで君の戦略は崩れた!俺のターン、ドロー!」

 

太郎 sc3→4 コナミ sc3→4

 

「そしてこの瞬間に神の恵みの効果が発動するよ!俺はカードをドローする度にライフを500回復する!」

 

「…!折角鬼柳が削ったライフが…!」

 

太郎のDホイールに恵みの雨が降り注ぎ、そのライフを回復していった。

 

太郎 LP3000→3500

 

「これでスピード・ワールド2の効果で削り切られるというわずかな可能性も消えた!バトルだ!ズシンで大木炭18に攻撃!ズシンパンチ!」

 

眠れる巨人ズシン 攻撃力0→1100

 

巨人のパンチが巨木へと触れた瞬間、すでに木炭としてもろくなっていたためか一瞬で崩れ去ってしまう。

 

「だが…トラップ発動!」

 

「ズシンはトラップの対象にはならない!」

 

「これはズシンを対象にしたトラップじゃねえ!ガード・ブロックは俺への戦闘ダメージを0にしてカードを1枚ドローできる!」

 

ズシンのパンチで発生した衝撃波はコナミの周囲に張られた半球型の障壁で防ぐことができた。

 

「だけどそれも一時の壁!物陰の協力者、北風と太陽、手を繋ぐ魔人でダイレクトアタック!」

 

3体のモンスターの力を合わせた攻撃がコナミを襲った。

 

「ズシンがモンスターを倒し、残りのモンスターでの総攻撃…!これはやべえ…!」

 

コナミ LP4000→1000

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ。この瞬間、悪夢の迷宮の効果で俺のモンスターは全員守備表示となる!」

 

眠れる巨人ズシン 守備力0

 

物陰の協力者 守備力1000

 

北風と太陽 守備力1000

 

手を繋ぐ魔人 守備力1600→3600

 

「しかもまた手を繋ぐ魔人で攻撃をシャットアウトされちまってる…隙がねえ!だが俺もモンスターの力を合わせて戦うだけだ!永続トラップ発動、人海戦術!このターン戦闘で破壊された俺のレベル2以下の通常モンスターの数までデッキからレベル2以下の通常モンスターを特殊召喚する!俺はデッキからファイヤー・アイを特殊召喚!」

 

炎に包まれた目玉がまつげの代わりに付いている羽を羽ばたかせて飛んできた。

 

ファイヤー・アイ 攻撃力800

 

太郎 LP3500

 

フィールド 『眠れる巨人ズシン』(守備表示) 『物陰の協力者』(守備表示) 『北風と太陽』(守備表示) 『手を繋ぐ魔人』(守備表示)

 

セット1 『聖なる輝き』 『悪夢の迷宮』 『神の恵み』

 

手札1

 

sc4

 

「もう余裕はねえ、このドローで逆転のカードを引けなきゃ多分負ける…。だが、俺もあいつらみたいに可能性を信じて道を切り開く!覚悟を決めろ俺…!…ドロー!」

 

太郎 sc4→5 コナミ sc4→5

 

「…俺は手札からギガテック・ウルフを召喚する!」

 

鉄によって作られたオオカミが吠えながら現れる。…が、目の前にそびえ立つ巨人を前にして小さくなってしまう、

 

ギガテック・ウルフ 攻撃力1200

 

「さらにsp—サモン・スピーダーを発動する!scが4以上ある時、手札からレベル4以下のモンスターを特殊召喚できる!来てくれ、ジェネクス・コントローラー!」

 

頭の左右にアンテナのついたロボットが既に場に出ている2体の真ん中へと降り立つ。

 

ジェネクス・コントローラー 攻撃力1400

 

「おっと!これはどうしたことだー!?今度はコナミが通常モンスターを場に並べだしたぞー!?」

 

「コナミ…君は一体何をする気なんだい?」

 

「お前たちが通常モンスターの力を合わせて戦うための答えがズシンなら俺も通常モンスターの力を合わせてお前たちに立ち向かうってことだ!」

 

コナミの3体のモンスターが集まっていく。彼らはコナミに呼応し、力を合わせようとしているようだ。

 

「行くぜ、俺はレベル2のファイヤー・アイとレベル4のギガテック・ウルフにレベル3のジェネクス・コントローラーをチューニング!白銀の翼はためかせ敵を魅了しろ!シンクロ召喚!降臨せよ、蒼眼の銀龍!」

 

ジェネクス・コントローラーを中心に彼らが1つの姿へと変わっていく。その姿は気高きドラゴン。白い翼が太陽に反射し、神々しくすら見える。

 

蒼眼の銀龍 攻撃力2500

 

「これが君の答え…」

 

「こいつは通常モンスターがシンクロ素材にならないと呼ぶことの出来ねえモンスターだ。こいつで俺はお前に立ち向かってみせる!」

 

「だけどそのドラゴンの攻撃力では手を繋ぐ魔人にすら届かないよ!」

 

「まずはズシンと同じ立ち位置に立たせてもらうか!銀龍の効果発動!このモンスターがシンクロに成功した時、次のターンのエンドフェイズまで効果の対象にはならず効果で破壊されない!」

 

「…!」

 

銀龍の周りを白銀のベールが覆っていく。

 

「そして俺は2枚のカードを伏せて…ターンエンドだ!」

 

「…悪夢の迷宮の効果によってそのドラゴンは守備表示となる!」

 

蒼眼の銀龍 守備力3000

 

コナミ LP1000

 

フィールド 『蒼眼の銀龍』(守備表示)

 

セット2 『人海戦術』

 

手札0

 

sc5

 

「何かを狙っているのか…?いや、ズシンは負けない。俺のターン!神の恵みの効果によってライフを回復する!」

 

太郎 LP3500→4000

 

太郎 sc5→6 コナミ sc5→6

 

「そしてスピード・ワールド2の効果を発動する!scを4つ取り除き、相手に手札のsp1枚につき800のダメージを与える!」

 

「…!」

 

「俺の手札には1枚!よって800のダメージだ!」

 

太郎のDホイールから発生した衝撃波がコナミを襲う。

 

コナミ LP1000→200

 

「あ、危ねえ…!」

 

「行くよ、コナミ。俺は手札からレッド・エースを召喚!」

 

赤い衣装に身を包んだ仮面道化がフィールドに現れる。

 

レッド・エース 攻撃力1000

 

「そしてフィールドの守備表示モンスターを全て攻撃表示に!」

 

眠れる巨人ズシン 攻撃力0

 

物陰の協力者 攻撃力1000

 

北風と太陽 攻撃力1000

 

手を繋ぐ魔人 攻撃力1000

 

フィールドに揃った5体のモンスターが銀龍とコナミを見つめる。

 

「くっ、まだだ…!」

 

「コナミ、君がまだこの状況に勝機を感じているのは恐らくズシン以外のモンスターなら防げる可能性があるからだ!銀龍は守備表示、ズシンで破壊してもダメージはない。そしてこの4体のモンスターを防ぎきればあるいはと思っているはずだ」

 

「……!」

 

「だけどズシンなら!俺たちが繋いできたズシンの攻撃は防げない!トラップ発動、メテオ・レイン!このターン、俺のモンスターが守備モンスターへと攻撃してきた時、超えた数値分のダメージを相手に与える!」

 

「ってことは銀龍が攻撃されれば…」

 

「3500−3000。つまり500のダメージを受けて君のライフは0になる!」

 

太郎は自分達が繋いできたズシンに全てを託した。

 

「バトルだ!この攻撃で終わらせる。ズシンで銀龍へと攻撃!ズシン…パンチ!」

 

今日3度目となるズシンの拳が銀龍を襲う。その拳はメテオ・レインの力でさらに勢いづいていた。

 

ズシン 攻撃力0→3500

 

「…俺はこの時を待っていた!」

 

「無駄だよ、ズシンはトラップの対象にはならない!」

 

「俺は…俺の場にトラップをかける!トラップ発動、アルケミー・サイクル!このカードを発動したターンのエンドフェイズまで俺のフィールドにいる全ての表側表示モンスターの元々の攻撃力を0にする!」

 

「な…自分の場にトラップを発動した!?」

 

コナミの発動したトラップから発生した霧は銀龍のベールをすり抜けて力を奪い去った。

 

「そしてこの効果で銀龍の攻撃力は0になった。…ということはだ!」

 

「し、しまった…!」

 

銀龍の攻撃力が下がったことで…ズシンのパンチの勢いが落ちていった。

 

眠れる巨人ズシン 攻撃力3500→1000

 

「君はこれを狙っていたのか…!だが、まだデュエルは終わらない!次のターンで…!」

 

「確かにここを逃したら俺に勝機はねえ。だから…ここで決める。トラップ発動、クロスカウンター!」

 

ズシンのパンチを正面から受け止めながらもパンチの外側から銀龍の翼が返され、ズシンの頬を弾き飛ばした。

 

「クロスカウンターの効果、攻撃された守備表示モンスターの守備力が攻撃モンスターの攻撃力を超えていた場合、相手に与える戦闘ダメージは2倍になりダメージ計算後に攻撃モンスターは破壊される!」

 

「そん…な…!?」

 

翼を防御する間も無くまともに食らった巨人はふらつき、やがて…崩れ落ちた。

 

太郎 LP4000→0

 

「…あっ。き、決まったー!な、なんと!無敵と思われたズシンをクロスカウンターによって撃沈し、勝利したのはチームネオサティスファクションだー!」

 

「負けた…のか」

 

Dホイールを止め、ヘルメットを外した太郎は明らかに落ち込んでいた。

 

「何落ち込んでるんだよ太郎。周りをよく見てみろよ。」

 

「え?」

 

コナミに言われ、周りを見渡す太郎。彼の目にはスタンドからの惜しみないチーム太陽への拍手が沸き起こる光景が映っていた。自分達の可能性を諦めず、奇跡を起こしたチーム太陽。彼らの可能性は…認められたのだ。

 

「全く…これじゃ俺たちが悪者みてえじゃねえか」

 

「はは…ありがとうコナミ。俺たちはズシンという可能性を示した。だけど可能性ってのは1つじゃないんだね」

 

「おお…格好いいな。とりあえず…俺もお前達と戦えてよかったよ」

 

2人は握手をし、このデュエルの幕を閉じる。だが…空気の読めない警告音がその幕を閉じさせまいと邪魔をする。

 

会場のスクリーンに映し出された映像。そこにはゴーストのようなDホイーラーがWRGPに乱入し、参加者達をクラッシュさせていく様が映し出されていた。

 




というわけでvs太陽も終了です。

チーム太陽に対してコナミ君もメインデッキの使用モンスターは通常モンスターのみで立ち向かうというのはこの小説を書き始めた当初からやりたかった展開なので、少しでも楽しんで頂けたら幸いです。
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