遊戯王5D'sタッグフォース 満足の意志を継ぐ者 作:ゾネサー
ドラガンと交代し、ピットから出てきたチームラグナロクのセカンドホイーラー、ブレイブが鬼柳に追いつく。
「まさかドラガンを倒しちまうとはな。だが、俺から勝利を頂戴出来ると思うなよ?」
「いいや、このまま押しきってやる!」
「 「 デュエル! 」 」
「俺のターン、ドロー!」
ブレイブ
「お前の手札にはデス・ガンマンの効果でドローしたモンスターが残っている。お得意のハンドレスコンボは使えないぜ?」
「それでも俺の場には
「それなら俺の場にもいるんだぜ…神がな!トールの効果を発動、エフェクトアブソーバー!地縛神の効果をエンドフェイズまで無効にし、その効果を得る!」
トールが槌を振るい、風を起こすと地縛神が灰色に染まってしまった。
「これで地縛神の攻撃対象にされない効果は消え、さらにトールは戦闘で破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与える効果を得た!早速勝利を頂戴させてもらうぜ!カードを1枚伏せ、トールで地縛神に攻撃!サンダーパイル!」
トールの頭上に立ち込めた暗雲から一筋の雷が落ち、槌に電気が吸収されていく。そして帯電した槌が地縛神に向けて振るわれた。
「てめえがそうくることなんざ百も承知なんだよ!永続トラップ発動、デプス・アミュレットォ!」
地縛神の胸元にお守りがかけられ、そこから展開された障壁がトールの放った槌を弾いた。
「トールの攻撃を防いだだと!?」
「デプス・アミュレットは俺の手札を1枚墓地へ捨てるごとに相手モンスターの攻撃を1度防ぐことができる。この効果でトールの攻撃を無効にしたのさ!」
「そんな罠を張っていたなんてな。こりゃ一本取られたぜ。ターンエンドだ!この瞬間、トールの効果は終了し無効にされた地縛神の効果も元に戻る!」
地縛神の色が元に戻っていく。すると胸元にかけていたお守りに小さなヒビが入ってしまった。
「何だ?」
「デプス・アミュレットは発動した後、相手の3回目のエンドフェイズに破壊されちまう…だが!その前にお前を倒す!」
ブレイブ LP4000
フィールド 『極神皇トール』(攻撃表示)
セット2
手札5
sc1
「俺のターン、ドロー!」
ブレイブ sc1→2 鬼柳 sc5→6
「このカードは…!俺はカードを1枚伏せる!」
(今俺が伏せたカードはトラップカード、ファイアーダーツ。俺の手札が0枚の時に3つのサイコロを振ることで出た目の数の合計×100のダメージを相手に与えるカードだ!Ccapac Apuの直接攻撃で3000のダメージを与え、このカードで1000以上のダメージを与えれば…!)
「行くぜブレイブ。Ccapac Apuは相手プレイヤーにダイレクトアタックすることが出来る!いけ!」
「しまった!3000の戦闘ダメージを食らっちまう!」
トールの横を通り抜け、地縛神がブレイブに直接鉄槌を下した。
「ああっ…!俺のライフが…ライフが!」
ブレイブ LP4000→1000
「よし!俺はこれで…!」
「…なんてな」
「何?」
大げさに痛がり手を天に伸ばしていたブレイブは、その手を下ろし小気味よくいたずらが成功した子供のように笑いだす。
「ははっ!かかったな鬼柳。俺はお前の攻撃に対して2枚のトラップを使っていたのさ。まず1枚目、ドラガンの残したトラップカード、亜空間物質転送装置によってトールをエンドフェイズまで除外していた!」
「そんなことをしてもCcapac Apuの攻撃を防ぐことは…」
「慌てんなよ。俺が戦闘ダメージを受けた時に発動したもう1枚のトラップカード…それはフリッグのリンゴ。神様からのお恵みさ」
発動されたトラップから黄金色に輝くリンゴが出てきてブレイブの手に収まり、一口ほどかじられる。
「このカードは俺の場にモンスターがいない時に相手から戦闘ダメージを受けた時に発動することが出来る。そして…俺が受けた戦闘ダメージ分のライフを回復してその数値と攻守が同じ邪精トークンを呼び出す!」
「何だと!?」
ブレイブに天から光が注がれライフを回復していくと共に、それによってできた影から幻影が生み出されていった。
ブレイブ LP1000→4000
邪精トークン 攻撃力3000
「ま…トリックスターのブレイブ様の手にかかればこんなところかな?」
「なんて野郎だ…!ターンエンド!」
「そしてこの瞬間、亜空間物質転送装置によって除外されたトールが場に帰還する!」
次元の裂け目を槌によって広げ、再びトールがフィールドへと戻ってきた。
極神皇トール 攻撃力3500
鬼柳 LP700
フィールド 『地縛神 Ccapac Apu』(攻撃表示)
セット1 『デプス・アミュレット』
手札0
sc6
「さあ…第1幕の終了だ。俺のターン!」
ブレイブ sc2→3 鬼柳 sc6→7
「トールの効果を発動、エフェクトアブソーバー!もう1度地縛神の効果を奪い取らせてもらう!」
「くっ…!」
三たび地縛神の力がトールへと吸い込まれていく。
「神を相手によくここまで戦ったぜ。だが、これまでだ!トールで地縛神を攻撃、サンダーパイル!」
トールは電気をまとった槌を大きく振るい、地を蹴り上げ巨大な地縛神のさらに頭上をとる。避ける余地のない攻撃が地縛神へと直撃した。
「ぐおおっ!?」
鬼柳 LP700→200
「そしてトールには地縛神の効果が吸収されている!この効果で戦闘で破壊した相手モンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える!終わりだ鬼柳京介!」
地縛神が倒れたことで衝撃が発生し、鬼柳はそれに巻き込まれてしまった。
鬼柳 LP200→0
「まずは1勝目を頂戴させてもらったぜ!」
ブレイブがパフォーマンスを見せ、観客を沸かしていく。丁度観客席の間を通過するタイミングだったため、ブレイブは凱旋する形となる。
「まだだ…!」
「ん?」
「死神の足掻きを見せてやる…!墓地のインフェルニティ・リベンジャーの効果を発動!俺の手札が0枚の場合に俺のモンスターが戦闘で破壊された時、墓地のこいつをやられたモンスターと同じレベルとして特殊召喚することが出来る!」
地縛神が沈んでいった穴から2丁の拳銃を持った小人が這い出てきた。
インフェルニティ・リベンジャー 守備力0
レベル1→10
「あちゃー。モンスターを残しちまったか。お前のライフが尽きた以上追撃は出来ないし…」
「さらに俺はトラップカード、ファイアーダーツを発動する!このカードの効果で俺はサイコロを3つ振り、出た目の数の合計×100のダメージを相手に与える!」
「なっ…!」
鬼柳の頭上に現れたサイコロが転がっていく。その出目は3、4、3…合計は10。10本の燃えさかるダーツがブレイブを貫いた。
ブレイブ LP4000→3000
「ドラガンを倒しておきながらここまでやってくれるとはな…!鬼柳京介、やはり只者じゃねえみたいだ。…だが」
ブレイブの目線の先にはチームネオサティスファクションのピットで鬼柳と交代しようと準備しているセカンドホイーラーの幸子がいた。
「お嬢さんには神に立ち向かう力はない…。残念だがここからはブレイブ様の独壇場さ」
ブレイブ LP3000
フィールド 『極神皇トール』(攻撃表示) 『邪精トークン』(攻撃表示)
セット0
手札6
sc3
「後は頼んだぜ幸子!」
「任せなさい。あなたの足掻きを無駄にはしませんわ」
ピットに戻った鬼柳は自分の場に残ったカードとこの戦いにかけている想いを幸子に託していく。それを受け取った幸子はDホイールを走らせ、ブレイブに追いついた。
「やれやれ…来ちまったか」
「どういう意味ですの?」
「鬼柳を見てわかっただろ?神との戦いではデュエルの衝撃は実際のダメージになってプレイヤーを襲う。そんな危険な戦いにあんたみたいな女を巻き込みたくはなかったんだが…」
ピットを振り返るとそこには今までの衝撃がこたえたのか倒れこみコナミに支えられている鬼柳の姿があった。
「…女と馬鹿にしていると痛い目を見るのはあなたの方かもしれませんわよ?」
「へえ…言うねえ。なら全力でいかせてもらおうか!」
「 「 デュエル! 」 」
「わたくしのターンです!」
ブレイブ sc3→4 幸子 sc7→8
「鬼柳。あなたが残したモンスターを使わせて頂きますわよ!わたくしはインフェルニティ・リベンジャーをリリースして暗黒大要塞鯱をアドバンス召喚致しますわ!」
幸子のフィールドが水で満たされていき、そこに要塞を携えた巨大なシャチが現れる。
暗黒大要塞鯱 攻撃力2100
「さらに
水に飛び込んだ魚雷の形をした魚がシャチの腹部にある発射口へとセットされる。
魚雷魚 攻撃力1000
「そして暗黒大要塞鯱の効果を発動します!魚雷魚をリリースすることで相手フィールドのモンスターを一体破壊しますわ!」
「おっと…トールを破壊する気かい?」
「トールは破壊してもエンドフェイズには復活してしまいますわ。ならここで狙うべきは邪精トークン!」
発射口から放たれた魚雷魚は幻影を爆発で吹き飛ばした。
「攻撃力3000の邪精トークンがやられちまったな。だけど俺の場にはトールがいる。それだけで十分さ」
「わたくしはスピード・ワールド2の効果を発動しますわ!scを7つ取り除くことでカードを1枚ドローすることが出来ます。…良いカードですわ。わたくしは1枚カードを伏せてターンを終了します」
幸子 sc8→1
幸子 LP4000
フィールド 『暗黒大要塞鯱』(攻撃表示)
セット1 『デプス・アミュレット』
手札3
sc1
「俺のターン!」
ブレイブ sc4→5 幸子 sc1→2
「どうすっかな。追撃のモンスターを出すことは出来る。…いや、そんな手は通らねえか。バトルだ!トールで暗黒大要塞鯱を攻撃!サンダーパイル!」
トールが暗雲を作り出し、鯱が潜む水を目掛けて雷を落とさせる。
「やらせはしませんわ!わたくしは鬼柳の残したデプス・アミュレットの効果を使い、手札を1枚捨てることで攻撃を無効にしますわ!」
水の上へと浮かんだお守りがトールの放った雷を全て吸収し、シャチを感電から守ることに成功する。
「やっぱり使ってきたか。だがその防御もこのターンまでだぜ。俺は場にモンスターを伏せてターンを終了する!そしてデプス・アミュレットは3回目の俺のエンドフェイズを迎えたから破壊されるぜ!」
お守りは雷を受けきると役目を終え、水の底へと沈んでいった。
ブレイブ LP3000
フィールド 『極神皇トール』(攻撃表示) 裏側守備表示1
セット0
手札6
sc5
「じわじわと追い詰められていますわ…。このままではやられてしまうのも時間の問題」
「次のターン、神の衝撃がお前を襲う。今ならサレンダーしても良いんだぜ?」
「誰が…!」
ブレイブと幸子はコースを半周したため、再び中間地点の観客席が囲うレーンへと戻っていく。すると彼らの耳に幸子を応援する声が聞こえてきた。1つは海野財閥の応援団。そしてもう1つの声援は応援団に負けじと声を張っているサテライトの子供達だった。
「…!」
そして彼らはそこを通過し、海の見えるレーンへと飛び出していく。
「…海野。あの子達は一体…?」
「…?どういう意味ですの?」
「ルーンの瞳が見抜いたのさ。あの子たちはサテライトの子供達だろう?どうしてトップス…いや、世界でも有名な海野財閥のご令嬢さんがサテライトの子供達に応援されている?」
「海野財閥…というよりわたくしとわたくしが編成したチームはサテライトで貧困に苦しむ人たちを助けるために救助活動を行いましたの。あの子たちはその時の縁で来てくれたのですわ。…この付近では大きくニュースなどでも取り上げられていたみたいですが」
「…俺たちは世界中の大会に出ているからな。細かいニュースは聞こえてこないのさ。だが意外だったな。お前みたいな立場の人間が下々の人々に手を差し伸べるのって結構珍しいんだぜ?」
幸子はその言葉に少なからず反論できない部分があった。コナミと出会う前の自分ならばそういったことはしなかったであろうと思えてしまったからだ。
「…そうかもしれませんわね。あなたの言い方を察するにそういった状況を目にしたことが?」
「…ああ。俺は10人の紛争孤児を世話している。今では年齢的に大人になってる奴もいるけどな」
紛争孤児。紛争に巻き込まれ親を失い、生きていくすべを幼くして求められる過酷な状況に置かれた子供達。
昔トレジャーハンターをしていたブレイブは宝を探しにいった孤島で偶然にも彼らを見つけ、以降彼らの世話をし、宝を換金した金も全て彼らの為に使っている。
「紛争に巻き込まれるのはいつも弱者…子供達や女だ。紛争を起こすのはそいつらに関係の無い大人たちなのに被害を受けるのはいつも力を持たない奴だ!」
「…!」
「俺は紛争が憎い…!弱者だけが損をし、見て見ぬフリをされる紛争が!そしてイリアステルは歴史上様々なことを裏から操っている。勿論、あいつらのせいで幾多もの紛争が起こされた!俺は子供達のためにもイリアステルを絶対に倒さなきゃいけねえ!」
「ブレイブ…。それがあなたのイリアステルと戦う覚悟なのですわね」
「そうだ!海野。お前にもあるか?イリアステルと戦う覚悟が」
「…ありますわ。コナミから聞いた話によるとゼロ・リバース…サテライトで起こったモーメントの暴走。それは彼らの手で起こされたもの。そのせいで多くの子供達が親を失いました…。あの子達もそう…。あの子たちは1人も親がいないのです」
「そう…なのか。辛い…なんてもんじゃないだろうな」
2人は遠く離れてしまった観客席を振り返る。遠くて見えないがそれでいいのかもしれない。本来彼らの側にいてあげるべき親がいないことを思うと言葉に出来ない感情が湧いてしまいそうだから…。
「そしてダークシグナー。…彼らもイリアステルによって過ちを犯した。あなたたちはそう言いましたね」
「ああ。あいつらは基本的に直接手を下すことはしてこなかった。ダークシグナーの時も影で操り、サテライトを滅ぼそうとした」
「あの時わたくしはあの現場にいた…。地縛神の生贄にされていく人々の声は今でも恐怖としてわたくしに染み込んでいますわ。……」
「ん?」
幸子が声のトーンを落とす。恐怖、確かに彼女はその感情に包まれ一度鬼柳の側から逃げ出した。だが、彼女はそれ以上にある感情に苛まれていた。
「わたくしは…あの時ほどわたくしを無力だと思ったことはありません。状況を飲み込めず、非現実的な光景に圧倒されるばかりで結局知らずのうちにシグナーやコナミの手で守られていた…。先ほどあなたは女や子供は弱者だと言いました」
「…」
「確かに力を持たないならば守る必要があるのでしょう。…ですが」
幸子はカードという名の剣を引き抜く。
「わたくしは今、戦うことが出来る。コナミ達がわたくしを守ってくれたように今度はわたくしが子供達を守るのですわ!」
守るべきものの為に彼女は戦う。
「へっ…なんだよ。お前もか」
「そう…みたいですわね」
デュエルが始まる前には無かった親近感が彼らを包む。しかし今は勝負の最中、すぐに2人とも表情を引き締める。
「負けないぜ」
「こちらこそ」
ブレイブ sc5→6 幸子 sc2→3
「わたくしはダブルフィン・シャークを召喚しますわ!このモンスターが召喚に成功した時、墓地のレベル3か4の魚族モンスターを効果を無効にして守備表示で特殊召喚することが出来ますわ!来なさい、魚雷魚!」
赤と青に染まったサメが現れるとヒレで水を弾き、渦を巻き起こす。すると、渦の中から魚雷のような魚が回転しながら出てきた。
ダブルフィン・シャーク 攻撃力1000
魚雷魚 守備力1000
「もう1度暗黒大要塞鯱の効果を使う気か!だけどトールを破壊しようとしても無駄だぜ?エンドフェイズには…」
「そう…神は破壊され墓地へ送られようと何度でも蘇る。墓地へ送られれば…ね。トラップ発動、異次元グランド!」
空間に歪みが発生し、モンスターの下にそれぞれ次元の裂け目が発生する。
「異次元グランドが発動されたターンに墓地へ送られるモンスターは墓地へは行かずゲームから除外されますわ!」
「しまった…!」
「暗黒大要塞鯱の効果を発動しますわ!魚雷魚をリリースし、トールを破壊!」
魚雷が直撃したトールはバランスを崩してしまい、魚雷もろとも異次元の狭間へと飛ばされてしまった。
「神といえども除外されれば復活効果は使えない…やるな海野!」
「神がいなくなった今がチャンス…バトル!暗黒大要塞鯱で伏せられたモンスターへ攻撃致しますわ!」
「伏せていたのはキラー・トマト。守備力は1100だ」
シャチが起こした津波がトマトを飲み込み、荒波にもまれたトマトは耐えきれず破壊されてしまう。
「だがキラー・トマトは戦闘で破壊され墓地へ送られればデッキから攻撃力1500以下の闇属性モンスターを呼び出すことが…!」
「無駄ですわ!異次元グランドの効果によってキラー・トマトは除外されています!」
「ぐっ…!俺の手をここまで封じてくるとはな!」
「これであなたの場にカードはありませんわ。ダブルフィン・シャークでダイレクトアタック!」
水から飛び出したサメはそのままブレイブへと噛みついた。
「それでこそ戦いがいがあるってもんだぜ…!」
ブレイブ LP3000→2000
「カードを1枚伏せてターンエンドしますわ!さあブレイブ、あなたのターンですわよ!」
幸子 LP4000
フィールド 『暗黒大要塞鯱』(攻撃表示) 『ダブルフィン・シャーク』(攻撃表示)
セット1
手札1
sc3
「俺のターン!…来たぜ」
ブレイブ sc6→7 幸子 sc3→4
「俺は極星霊スヴァルトアールブを召喚する!」
ブレイブのフィールドに紫色に染まった夢魔が現れる。
極星霊スヴァルトアールブ 攻撃力1000
「海野、トールを倒したのは見事だったぜ。だがここからが俺の本領発揮だ!」
「まさか神を…いえ、神を呼ぶには明らかに条件が足りていないですわ!」
「それはどうかな?スヴァルトアールブはシンクロ素材になる場合他のシンクロ素材は手札の極星モンスター2体に限定されるのさ!」
「手札のモンスターとシンクロ…!?」
「俺はレベル4の極星霊リョースアールブ2体とレベル2の極星霊スヴァルトアールブをチューニング!星界より生まれし気まぐれなる神よ、絶対の力を我らに示し世界を笑え!シンクロ召喚!光臨せよ、極神皇ロキ!」
3体の星が天に昇っていくと雲の間から2体目の人型の神が姿を見せる。雲を切り裂くと地上へ猛スピードで降りていき、ブレイブの場へと見参した。
極神皇ロキ 攻撃力3300
「世界を笑え…ですか」
「いい言葉だろ?」
「あなたらしい言葉だと思いますわ」
「褒め言葉として受け取っておくぜ。バトルだ!ロキで暗黒大要塞鯱を攻撃!ヴァニティバレット!」
ロキは2本の指を拳銃のように構え、そこから紫色に染まったエネルギー弾を放ちシャチを破壊した。
「なんて威力…!」
幸子 LP4000→2800
幸子はバランスを崩しそうになるも予め衝撃が来ることは分かっていたため、何とか持ちこたえることに成功する。
「そしてスピード・ワールド2の効果を発動するぜ!scを4つ取り除くことで手札のsp1枚につき800のダメージを相手に与える!俺の手札には2枚だ!」
ブレイブ sc7→3
そんな幸子にブレイブは容赦なく追撃をあびせる。幸子は子供達を守るために必死に戦っている。なら彼も全力を出すのは当然と言えた。
幸子 LP2800→1200
「この…程度!」
「耐えるよな…だけど次のターンにもう1度スピード・ワールド2の効果を使えば俺の勝ちだ!」
「どうでしょうね。勝負は最後まで分かりませんわよ?」
「…そうだな。俺も油断はしないぜ。俺は手札からsp—エンジェル・バトンを発動!scが2以上の時、カードを2枚ドローし、その後手札からカードを1枚墓地へ送る!…ターンエンドだ!」
ブレイブ LP2000
フィールド 『極神皇ロキ』(攻撃表示)
セット0
手札4
sc3
「ブレイブは全力で向かってきています…ならばわたくしも全力で応えるというのが礼儀ですわね。わたくしのターン!」
ブレイブ sc3→4 幸子 sc4→5
「わたくしはチューナーモンスター、深海のディーヴァを召喚しますわ!このモンスターが召喚に成功した時、デッキよりレベル3以下の水属性モンスターを特殊召喚することが出来ますわ。わたくしが呼び出すのはシー・アーチャー!」
歌姫の声につられ、海鳥にのった人魚が近づいてきた。
深海のディーヴァ 攻撃力200
シー・アーチャー 攻撃力1200
「チューナー…シンクロか。かかってきな海野!」
「いきますわよ!わたくしはレベル3のシー・アーチャーとレベル4のダブルフィン・シャークにレベル2の深海のディーヴァをチューニング!破壊神より放たれし聖なる槍よ、今こそ魔の都を貫け!シンクロ召喚!凍らせなさい、氷結界の龍 トリシューラ!」
封印から解き放たれた氷で身を包んだドラゴンが幸子のフィールドの水を瞬時に凍らせ、砕きながら降臨した。
氷結界の龍 トリシューラ 攻撃力2700
「トリシューラ…!神の1人、シヴァが持つと言われる槍か。神に立ち向かうには神って訳だ」
「トリシューラの効果を発動!このカードのシンクロ召喚に成功した時、相手の手札、フィールド、墓地からカードを1枚ずつ除外することが出来ますわ!」
「除外…か。ロキにも復活効果があることを見越されちまったか」
トリシューラが咆哮をあげると砕いた氷が槍となってブレイブの場へと突き刺さろうとした。
「…神といえども無敵ではない。だが、俺とロキのコンビネーションは無敵だ!俺は手札のアーティファクト—ロンギヌスをロンギヌス自身をリリースすることで発動!」
「手札から…!」
ロキへと氷の槍が突き刺さる直前、それを上回る大きな槍が間へと割って入った。
「ロンギヌスの槍は聖槍…こいつならばトリシューラの槍をも止めることが出来る!ロンギヌスは手札からリリースすることでこのターン、互いにカードを除外出来なくさせることができる!」
「…!」
ロンギヌスの槍がトリシューラの放った槍からロキを守り、氷の槍を弾き飛ばす。
「海野…お前が神への対抗策でもう1度除外を狙って来るのは読めていた。どうやら俺の方が1枚上手だったみたいだな」
「それは…どうかしらね?」
「何…!」
ロキを守っていたロンギヌスの槍が横から飛ばされた魚雷によって吹き飛ばされ、守ることがかなわなくなってしまう。
「わたくしはあなたの発動したロンギヌスの効果に対し…さらにこのカードを発動していたのですわ。カウンタートラップ、ギョッ!を。このカードはゲームから除外されているわたくしの魚族モンスターをデッキに戻すことで効果モンスターの効果の発動を無効にして破壊することが出来ます!」
「除外された魚族モンスターだと…?だがそんなカード…あっ!」
「あったのですわ…一度だけチャンスが」
「異次元グランド…!」
「そう、わたくしは異次元グランドを発動したターンに魚雷魚をリリースしていた。魚雷魚も異次元グランドの効果で除外されていたのですわ」
「異次元グランドは2重の攻撃策だったのか…!」
障害がなくなったことでトリシューラの槍が猛威を振るいだす。
「トリシューラの効果でわたくしはフィールドのロキと墓地のロンギヌス、手札の1枚をランダムに除外しますわ!」
氷の槍がロキ、ロンギヌス、手札のカードへと突き刺さり異次元へと飛ばしていった。
「見事な攻撃だったぜ…海野」
「わたくしは持てる力を出し尽くしただけです。それ以上でもそれ以下でもありませんわ。…行きますわよ、ブレイブ。わたくしは手札のカードを1枚伏せ、バトルへ入ります。トリシューラでブレイブへとダイレクトアタック!」
トリシューラが大きく息を吸うと、鋭い息吹をブレイブへと放つ。身も凍るような風を受け、ブレイブのライフは0となった。
ブレイブ LP2000→0
「勝利を頂戴…されちまったぜ」
こうしてセカンドホイーラー同士の戦いは幕を閉じた。