遊戯王5D'sタッグフォース 満足の意志を継ぐ者   作:ゾネサー

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走り出せその足で

鬼柳に敗れたプラシドはイラつきを微塵も隠さずにニューワールドのピットへと戻っていった。

 

「何故だ!何故俺は奴に勝てなかった…!」

 

「気に病むなプラシドよ。奴らを倒すための準備は整っている」

 

「そんなことはどうでもいい!俺の手で奴を倒さねば意味はない…!」

 

「…鬼柳はワシが倒す。だが、いずれお前達にも出番は来るやもしれぬ。気持ちを切らすなよ」

 

「…ちっ」

 

ラストホイーラーのホセはピットから出ていく。そしてレーンを自らの足で走り出したかと思うと後方からホセに向かってDホイールが発進していた。

 

「一体何を…。いや、まさかあいつもプラシドみてえに…!?」

 

Dホイールがホセの体に合わせて変形していき、ホセの体もDホイールに合わせて変形していった。

 

「やっぱりホセもロボットか!ってことはDホイールと合体してパワーを上げてくる…!」

 

鬼柳の予測通りホセの体はプラグによってDホイールと繋がれ、完全にDホイールと一体化してしまった。ホセが鬼柳に追いつくと2人のDホイールが∞のマークで囲われていった。

 

「これでダメージも実体化するってわけか…。頼むぜ!オーガ・ドラグーン、Ccapac Apu(コカパクアプ)!」

 

「さあ、鬼柳京介よ。始めるとしようか…!」

 

「望むところだ!」

 

「 「 デュエル!」 」

 

「ワシのターン。ドロー!」

 

鬼柳 sc(スピードカウンター)0→1 ホセ sc6→7

 

「…ワシは手札からsp(スピードスペル)—ライトニング・ロッドを発動させてもらおう。このカードはワシのscが2以上ある時に発動可能だ」

 

「…!」

 

「このカードの効果によってワシは自分フィールドのカードを1枚破壊する!ワシが破壊するのはワイゼルT(トップ)!」

 

「コアモンスター以外のカードを破壊するだと…?それにお前は忘れてるぜ!オーガ・ドラグーンは俺の手札が0枚の時、1ターンに1度魔法か罠カードの発動を無効にして破壊出来る!」

 

「ふふ…。そうだったな。使いたければ使うといい」

 

(この余裕は何だ…?待てよ、オーガ・ドラグーンの効果は1ターンに1度!奴は本命のカードを発動するためにこの効果を使わせようとしているに違いねえ!なら俺が取る手は…)

 

「俺は…オーガ・ドラグーンの効果を発動しねえ!破壊されちまいな、ワイゼルT!」

 

一筋の雷がワイゼルのパーツの一部を貫き、破壊してしまった。

 

「…ワイゼル(インフィニティ)の攻撃力はパーツを失ったことでその分攻撃力が下がる」

 

機皇帝ワイゼル∞ 攻撃力2500→2000

 

「どうやら目論見が外れたみてえだな!」

 

「…ああ、残念だ。鬼柳京介、お前自身に潜む欲がお前の目を(くす)ませてしまったのだからな」

 

「何だと!?」

 

「人の中に潜む欲。それによって私たちの未来は破滅を迎えた。今お前がした選択は私たちの未来そのもの」

 

「どういうことだ…!」

 

「私たちの未来はシンクロ召喚を求める人々の欲を危険だと判断したモーメントによって滅ぼされたということだ」

 

「な…!?お前達の未来がシンクロ召喚によって滅ぼされただと!?」

 

「そうだ。それは紛れも無い事実。決して背けることの出来ない人類の行き着く先だ。私たちはそれを修正しにこの世界へとやってきた!」

 

「簡単に信じられるような内容じゃねえが…あいつが本気で言っているのは伝わってくる!」

 

「もしワシ達を止めたければ力づくにでも止めればいい。だが、鬼柳京介。お前の勝ちは既に消え失せた!ワイゼル∞の効果を発動!その力をお前から奪い去ってやろう…オーガ・ドラグーンを吸収する!」

 

「くっ、ルチアーノとプラシドとの戦いで俺にはもう守るカードがねえ…!」

 

ワイゼルの胸元に空いた∞の形をした穴から光に包まれた触手が伸びていき、オーガ・ドラグーンを絡め取ってしまった。

 

「ワイゼル∞の攻撃力は吸収したオーガ・ドラグーンの攻撃力だけ上昇する!」

 

機皇帝ワイゼル∞ 攻撃力2000→5000

 

「すまねえ…オーガ・ドラグーン!」

 

「ふふ…これで貴様に残ったのは地縛神のみ」

 

「だがCcapac Apuの効果で相手はCcapac Apuを攻撃することが出来ない!例え機皇帝でもCcapac Apuを倒すことは出来ねえぜ!」

 

「ワシが無意味にプラシドの残したモンスターを破壊したと思うか?ワシは手札から自分フィールドに唯一残されたモンスターゾーンへグランエルTを召喚する!」

 

「…!遊星の言っていた未知の機皇帝…!」

 

白色のワイゼルに対して茶色に染まったパーツがフィールドに現れた。

 

グランエルT 攻撃力500

 

「プラシドはワイゼルG(ガード)3によって機皇帝は強化を重ねられることを示したな。ならばワシも見せてやろう。機皇帝は自身の名前と異なるパーツとも一体化することが出来る!」

 

「なっ…グランエルTが!?」

 

先ほど失われたパーツを補うようにグランエルTがワイゼルに取り込まれていった。

 

機皇帝ワイゼル∞ 攻撃力5000→5500

 

「また完全体に戻っちまったか…!だが、Ccapac Apuはそいつを通り越してダイレクトアタック出来る!」

 

「鬼柳京介よ、お前に次のターンはない!グランエルTの効果を発動する!1ターンに1度、エンドフェイズまで相手フィールド上のモンスター1体の効果を無効にすることが出来る!」

 

「…!し、しまった…」

 

機皇帝から放たれた光線を浴びた地縛神は色が灰色となり、身動きが取れない状態にされてしまった。

 

「鬼柳京介、お前はよく戦った。ワシはワイゼルA(アタック)とワイゼルC(キャリア)を守備表示に変更する。そしてバトルと行こうか」

 

ワイゼルA 守備力0

ワイゼルC 守備力600

 

「ワイゼル∞で…地縛神 Ccapac Apuへと攻撃!」

 

ワイゼルの胸部から光線が放たれ、地縛神を焼き去ってしまった。

 

「ここまでか…!うおっ!?」

 

ダメージが実体化され、地縛神でも抑えきれない衝撃が鬼柳を襲った。

 

鬼柳 LP2000→0

 

「…耐えたか。地縛神の働きに感謝するのだな」

 

地縛神が極力鬼柳への衝撃を防いでくれたことで鬼柳はクラッシュを何とか免れていた。

 

「助かったぜCcapac Apu…」

 

「敗者はレーンを去るといい。だがお前達3人の中ではお前が最も力が強い。残りの者達でワシを倒すことは出来ないだろう」

 

鬼柳はルール上早めに立ち去らなくてはならないことを理解しながらも、あえてそのまま並走を続けた。

 

「…どうかな?ホセ、さっきお前は欲が未来の人達を滅ぼしたって言ったな」

 

「ああ。人の持つ欲こそが悪であり我々が立ち向かわなくてはならない敵だ」

 

「確かに欲ってのは危険だ。俺も…それのせいで一度チームを崩壊させちまった。けどな、俺たちがここまでたどり着いたのは強くなりたいって欲があったからだ」

 

「愚かな。その精神こそが未来を滅ぼしたのだ」

 

「…俺は違うと思うぜ。強くなりたいって感情が悪いことなんて思わねえ。現に俺はこの感情のおかげでお前らにここまで食い下がる事が出来た」

 

「だが、その強さを求めた人の欲が破滅を導いたのは事実だ…」

 

「強さを求めた…か。俺たちとは違うな。俺たちは強くなろうと努力を続けたんだ」

 

「何が違うというのだ…?」

 

「例えば俺にはCcapac Apuやオーガ・ドラグーンみてえな強力なカードがある。だが…そこで俺たちは終わってねえってことさ。強いカードがあるってだけで満足しちまう奴はそこで欲が無くなり、ただ強い力を振るうことしか出来ねえ。それとこれとは明らかに違うだろ?」

 

(こやつ…気づいているのか?ワシ達が未だ託すことのできない僅かな希望に…)

 

「『欲』っていう漢字を見てみな。谷が欠けるって字だ。どこがで進化をやめちまう奴は谷だ。クラッシュタウンにいたころの俺のようにな。だが…その谷が無くなれば、つまり欲を持ち続ける奴は進化をやめねえ。どこまでいっても満足することはねえんだ。なぜなら進化を続ければさらなる満足が待ってるからだ!」

 

「満足…だと?」

 

「ああ。俺たちネオサティスファクションは尽きることのない満足を持ってる!だから絶対に諦めねえぜ俺も、あいつらもな」

 

そう言い残し鬼柳は去っていった。

 

ホセ LP4000

 

フィールド 『グランエルT』(攻撃表示) 『ワイゼルA』(守備表示) 『ワイゼルG3』(守備表示) 『ワイゼルC』(守備表示) 『機皇帝ワイゼル∞』(攻撃表示)

 

セット0 『無限牢』 『無限霊機』 『スカイ・コア』(セット状態) 『ワイズ・コア』(セット状態) 『煉獄龍 オーガ・ドラグーン』

 

手札4

 

sc7

 

やがて鬼柳の後を任された幸子がピットから出てきてホセのDホイールへと追いついた。

 

「次はわたくしですわ…!」

 

「…来たか。全力を持って迎え撃たせてもらうぞ」

 

幸子のDホイールとホセのDホイールを∞のマークが囲んでいった。

 

「ダメージの実体化…。鬼柳によるとラグナロクの神の衝撃も上回っているらしいですわね。ですが、それに怯むわたくしではありませんわ!」

 

「良いだろう。鬼柳の言う通り諦めないというなら叩き潰すのみ!それがワシ達の答えだ!」

 

「 「 デュエル! 」 」

 

「わたくしのターン、ドロー!」

 

幸子 sc1→2 ホセ sc7→8

 

「わたくしはチューナーモンスター、氷結界の風水師を召喚します!」

 

「チューナーモンスター…やはり狙いはシンクロか」

 

青と白が混じった羽衣に身を包んだ風水師がフィールドへと降りる。手には託宣に用いる鏡を持ち、鏡には何かが映し出される前兆である波紋が広がっていた。

 

氷結界の風水師 攻撃力800

 

「さらにフィールドに水属性モンスターが存在する時、サイレント・アングラーは手札から特殊召喚することが出来ます!」

 

鏡に映し出されのは頭の上に魚を誘う光を照らしているアンコウだった。鏡がその光によって発光し、鏡に照らされた場所にアンコウが出現していた。

 

サイレント・アングラー 攻撃力800

 

「わたくしはレベル4のサイレント・アングラーにレベル3の氷結界の風水師をチューニング!氷の槍を身に宿す龍よ、その凍える吐息で幾千の敵を凍らせよ!シンクロ召喚!全てを貫け、氷結界の龍 グングニール!」

 

身体の全てが氷によって覆われたドラゴンがフィールドに飛翔した。

 

氷結界の龍 グングニール 攻撃力2500

 

「機皇帝の前にシンクロモンスターを呼び出したか…。だが、そのモンスターで何が出来る?」

 

「この状況を打破することが出来るのですわ。グングニールの効果を発動!わたくしの手札を2枚墓地へと送ることで相手フィールド上のカードを2枚破壊します!」

 

「なるほどな。だがワイゼル∞は相手の効果の対象にはならぬ!」

 

「勿論存じていますわ。わたくしが狙うのはワイゼルG3とオーガ・ドラグーン!機皇帝の呪縛から鬼柳のモンスターを解放して差し上げなさい!」

 

グングニールが咆哮を上げると天より2つの氷の槍が降下し、1つは機皇帝のパーツを、1つはオーガ・ドラグーンを捕まえていた光の触手を貫いた。

 

「ぐっ…装備していたシンクロモンスターが場を離れたことでワイゼル∞の攻撃力は下がる」

 

機皇帝ワイゼル∞ 攻撃力5500→2500

 

「だがそのシンクロモンスターとワイゼルの攻撃力は同じ。相打ちを狙うつもりか…?」

 

「いいえ、機皇帝は5つのパーツからなるモンスター。そのパーツを崩していけばいつかは本体を確実に攻略出来ますわ。わたくしが狙うのは…グランエルT!行きなさい、グングニール!」

 

グングニールは氷の息吹を吐き、パーツを凍らせることで機能を停止させた。

 

「攻撃表示のグランエルTを狙ってきたか…!」

 

ホセ LP4000→2000

 

無限霊機 霊機カウンター40→60

 

機皇帝ワイゼル∞ 攻撃力2500→2000

 

「わたくしはカードを2枚伏せてターンエンドですわ!」

 

幸子 LP4000

 

フィールド 『氷結界の龍 グングニール』(攻撃表示)

 

セット2

 

手札0

 

sc2

 

「ワシのターン!」

 

幸子 sc2→3 ホセ8→9

 

「…来たか。ワシはsp—テイク・オーバーを発動!このカードはscが4以上ある時、カウンターが乗っているカードを1枚破壊することが出来る!ワシが破壊するのは…無限霊機!」

 

「…!プラシドが発動した不気味なトラップカードを破壊した…」

 

無限霊機が破壊され、乗っていたカウンターがホセの使用したspへと吸収されていく。

 

「さらに破壊したカードに乗っていたカウンターの数×100ポイントのライフを回復する!」

 

「無限霊機に乗っていた霊機カウンターは60…!」

 

「よってワシが回復するライフは6000だ」

 

ホセ LP2000→8000

 

「何てこと…」

 

「そして海野よ。お前は過ちを犯した。機皇帝の前にシンクロモンスターを残すという過ちをな。ワイゼルの効果を発動する!グングニールを吸収せよ!」

 

三度ワイゼルの胸部から光の触手がうなり出て、グングニールを絡め取ろうとした。

 

「…わたくしは彼らと共にいて学んだことがあります。何だと思います?」

 

「…知らぬな。ワシの知ったことではない」

 

「わたくしが学んだのは力がある者はその力を力の無い者に貸すべきということですわ」

 

「…ふ。自らが力のある者だと?」

 

「いいえ。ネオサティスファクションのメンバーで天に浮かんでいるであろうアーククレイドルを視認できないのはわたくしのみ。力が無いのはわたくしの方ですわ」

 

「それならばお前が学んだことは生かせそうにないな。そろそろワイゼルがグングニールを吸収し終える頃だ…」

 

「それはどうかしらね?」

 

「何?」

 

氷の竜はロボットの光の触手に絡め取られた瞬間に異次元へと繋がる裂け目へ吸い込まれてしまい、触手は空を切ることになってしまった。

 

「一体何が…。むっ!?この力は…!?」

 

「わたくしに力が無いのならば…今度はわたくしが貸してもらうとしましょうか。その力を」

 

異次元の裂け目から今度はあるドラゴンが突き破るように飛び抜け、機皇帝の前に降り立った。

 

煉獄龍 オーガ・ドラグーン 攻撃力3000

 

「なん…だと…。何故そのドラゴンがお前の場にいるのだ!?」

 

「わたくしはワイゼルがグングニールを吸収しようとした瞬間にこのカードを発動していましたの。トラップカード、竜の転生をね。このカードはわたくしの場のドラゴン族モンスターを除外することで手札または墓地のドラゴン族モンスターを特殊召喚することが出来ますわ」

 

「機皇帝の吸収を躱し、なおかつ鬼柳が神に与えられたドラゴンを呼び戻しただと…!」

 

「これがわたくしなりの足掻きですわ!さあ、どうします?」

 

「ならば…スピード・ワールド2の効果を発動!scを7つ取り除くことでカードを1枚ドローする!」

 

ホセ sc9→2

 

「このカードならばオーガ・ドラグーンを破壊することが…!」

 

「spでの突破を図ろうとしているのならばやめておいた方が賢明ですわよ?」

 

「何…?」

 

「忘れたわけでは無いでしょう。オーガ・ドラグーンは1ターンに1度、相手が発動した魔法または罠カードの発動を無効にして破壊出来ますわ!」

 

「だがそのためには手札が0枚でなければならない!…まさかここまでの展開を読んでいたのか」

 

ホセはある事実に気づいた。それは…幸子がハンドレス状態であるということ。

 

「ハンドレスは鬼柳だけの特権ではありませんのよ?もっとも本場のハンドレスコンボには敵いませんが」

 

「くっ…ワシはワイゼル∞を守備表示に変更し、カードを1枚伏せてターンを終了する!」

 

機皇帝ワイゼル∞ 守備力2000

 

ホセ LP8000

 

フィールド 『ワイゼルA』(守備表示) 『ワイゼルC』(守備表示) 『機皇帝ワイゼル∞』(守備表示)

 

セット1 『無限牢』 『スカイ・コア』(セット状態) 『ワイズ・コア』(セット状態)

 

手札5

 

sc2

 

「わたくしのターン!」

 

幸子 sc3→4 ホセ sc2→3

 

「わたくしは場にカードを1枚伏せ…バトルですわ!頼みましたわ、オーガ・ドラグーン!ワイゼル∞を攻撃なさい!」

 

赤黒く染まった煉獄より生まれし竜は獄炎のブレスを吐き出し、ワイゼルを炎で包み込んだ。

 

「まさか…力を持たぬ者に機皇帝が破壊されるとは」

 

炎は本体を含めた全てのパーツを燃やし尽くし、跡形もなく焼け尽くした。

 

「くっ、凄まじい衝撃だ…!」

 

ドラゴンが与えた衝撃は大きく、ホセはロボット故に痛みは感じないが衝撃の大きさは十二分に感じ取っていた。

 

「機皇帝を突破しましたわ…!わたくしはこれでターンエンドです!」

 

幸子 LP4000

 

フィールド 『煉獄龍 オーガ・ドラグーン』(攻撃表示)

 

セット2

 

手札0

 

sc4

 

「ワシのターン!…まさかこいつをここで解放せねばならぬとはな」

 

幸子 sc4→5 ホセ sc3→4

 

「ワシはグランド・コアを召喚する!」

 

「3つ目のコア…!あれがグランエルを呼び出すキーカード!」

 

茶色に染まった球体が場に現れる。

 

グランド・コア 攻撃力0

 

「そしてリバースカードを発動させてもらおう。トラップカード、ハイレート・ドロー!自分フィールド上のモンスターを全て破壊し、破壊した機械族モンスターの数だけカードをドローする」

 

ホセの場にブラックホールが発生し、球体を飲み込もうとしていた。

 

「コアモンスターを破壊させるわけにはいかないですわ!オーガ・ドラグーンの効果を発動します!ハイレート・ドローの発動を無効にし…破壊します!」

 

オーガ・ドラグーンが衝撃波を発生させるとプラックホールへと放ち、ブラックホールを消滅させてしまった。

 

「だがその効果も1ターンに1度まで!手札からsp—ハイスピード・クラッシュを発動する。scが2以上ある時、互いのフィールドのカードを1枚ずつ破壊する!」

 

「く…!」

 

「ワシが破壊するのはグランド・コアとこちらから見て右側に伏せられたカードだ!」

 

2人の場に速度制限を無視した車がそれぞれのカードに突っ込み、爆風と共に破壊してしまった。

 

「グランド・コアが破壊されたことでその効果が解放される!デッキ・手札・墓地のいずれかからグランエルを形成するパーツを呼び出すことが出来る」

 

「グランエル…。一体どんなモンスターが来るというの…?」

 

4つのパーツが本体の機皇帝グランエル∞を中心として合体していき、1つのロボットとして姿を現した。

 

グランエルT 守備力500

グランエルA 守備力0

グランエルG 守備力1000

グランエルC 守備力700

機皇帝グランエル∞ 攻撃力0

 

「なんて巨大なロボット…。やはりステータスはパーツの攻撃力の合計で決定するのでしょうか?」

 

「ふふ…。グランエルは他の機皇帝と一線を画した存在だ。グランエルの攻撃力・守備力はパーツモンスターに左右されず、ワシのライフの半分の数値となる!」

 

「…!まさかさっきライフを回復したのは!?」

 

「このモンスターのため…というわけだ」

 

機皇帝グランエル∞ 攻撃力0→4000

 

「攻撃力4000…!しかもワイゼルが破壊された後すぐさま呼び出して来るとは…」

 

「まさかワイゼルが破壊されてしまうとは思わなかったが…ワシの機皇帝グランエルで勝利を確実に掴むとしよう。グランエル∞の効果発動!再び煉獄龍 オーガ・ドラグーンを取り込ませてもらうぞ!」

 

グランエルの胸部から光の触手が伸びていき、オーガ・ドラグーンを内部へと取り込んでしまう。

 

「そしてグランエル∞の攻撃力は取り込んだシンクロモンスターの攻撃力分だけ上昇する!」

 

機皇帝グランエル∞ 攻撃力4000→7000

 

「くぅ…!攻撃力7000なんて…」

 

「一矢報いたその足掻き見事だった。だが、もはや防ぐ術はないだろう。このままではグランエルの衝撃がダイレクトアタックによって直接襲い掛かり、お前は致命的なダメージを負う。悪いことは言わない、サレンダーを勧めよう」

 

「…断りますわ。わたくしたちは絶対に諦めることはしません」

 

「…そうか。ならば潔く散るがいい!ワシはカードを1枚伏せる。バトルだ!グランエル∞で海野へとダイレクトアタック!グランド・スローター・キャノン!」

 

シンクロモンスターのエネルギーを取り込んだグランエルが胸部にエネルギーを貯めていく。やがて溜まりきったエネルギーは1つの弾となり砲弾となって幸子を襲った。

 

「っぐ…!?きゃあああ!」

 

幸子 LP4000→0

 

幸子のDホイールが多大な衝撃を受け、宙に浮いてしまう。抵抗を失い、横からの衝撃に耐える術がなくなった彼女のDホイールはレーンを外れてしまった。さらに運が悪いことに彼女たちが走っていたレーンはちょうど海上レーン。レーンを外れた彼女のDホイールが向かった先は——海。

 

「愚かな選択をしたものだ…」

 

ホセは海へと落ちていく幸子を見ながらそう呟いた。

 




シャドー・インパルスは蘇生制限をクリア出来るアニメ版での採用です。そのため竜の転生での蘇生が可能となっています。
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