遊戯王5D'sタッグフォース 満足の意志を継ぐ者 作:ゾネサー
「 「 デュエル! 」 」
デュエルディスクによってランダムに先攻が選ばれる。先攻のランプがついたのはコナミ。
「よし、俺のターンからだ。ドロー!俺はモンスターを裏側守備表示で召喚するぜ、さらに1枚カードを伏せてターンエンドだ!」
2枚のカードは裏向きでカードの模様しか見えない。デュエルは幸子との戦いと同じく静かなスタートで始まった。この時、ホテルの入り口でこのデュエルの様子をのぞくものがいたがそれに気づく者はいなかった。
コナミ LP4000
フィールド 裏側守備表示1
セット1
手札4
「堅実に来たのお、ワシのターンじゃ!ワシは魔法カード、苦渋の決断を発動じゃあ!こいつはのお、デッキからレベル4以下の通常モンスターを1枚墓地へ送ることで同名カードを加えられるんじゃあ!ワシはエーリアン・ソルジャーを選んじゃる!」
モンスターを墓地へ送る場合、デュエルディスクにある専用のゾーンに送らなくてはならないが、秀行はエーリアン・ソルジャーをそのまま投げ捨てた。
「おい!自分のモンスターをそんな風に…」
「じゃかあしい!効果でエーリアン・ソルジャーを加えてそのまま召喚じゃあ!」
水色の球体を所々に身につけた異形の剣士が剣をかざし、相手の伏せモンスターに狙いを定める。
エーリアン・ソルジャー 攻撃力1900
「いきなり攻撃力1900か…!」
「さあバトルじゃあ!エーリアン・ソルジャーでそのセットモンスターを粉砕じゃあ!」
エーリアン・ソルジャーは足についている水かきを生かし最短距離で獲物に近づく。剣を振りかざした瞬間伏せられていたモンスターの正体が明らかになる。
「かかったな!俺が伏せていたのは大木炭
その正体は巨木が完全に燃え尽きて出来た真っ黒な木炭。しかし、その木炭は意外にもエーリアン・ソルジャーの剣を弾く。
大木炭18 守備力2100
「なっ…エーリアン・ソルジャーで切れないモンスターじゃと!」
秀行 LP4000→3800
「へっ…ジャックとのデュエルでそいつが出てたのは見てたからな。このデュエルでも出してくると思ったぜ!」
「ちぃ…カードを1枚伏せて、永続魔法、強者の苦痛を発動じゃあ!これでターンは終わりじゃ。さあ来んかい!」
秀行 LP3800
フィールド 『エーリアン・ソルジャー』(攻撃表示)
セット1 『強者の苦痛』
手札3
「俺のターン、ドロー!こいつで行くぜ、来てくれ!華麗なる
現れたのはとても魅惑的なレディ。その美しさに目が釘付けになってしまいそうだが、着ているドレスからちらりと見える太ももにはナイフを収めているベルトが付いている。しかし、彼女がフィールドに降り立った瞬間に突然3つの星が降り注ぎ、彼女に突き刺さる。
華麗なる密偵ーC 攻撃力1200→900
「何!攻撃力が下がった!?」
「甘いのう、強者の苦痛の効果でお主のフィールドの表側表示モンスターはそのモンスターのレベル分攻撃力を下げられるんじゃあ!」
「つまり…強力なモンスターを呼べば呼ぶほど攻撃力が下がっちまうわけか!」
「そういうことじゃあ!攻撃力900程度のモンスターじゃワシのエーリアン・ソルジャーに歯が立たなかろうて!」
「いや…そうでもないさ!俺はスパイーCの効果を発動するぜ、ミッションスタートだ!」
スパイーCはドレスを着ているとは思えない素早い動きで秀行に近づき、彼のエクストラデッキの1枚のカードにキスをする。
「おおっ?な、なんじゃあ!?」
「スパイーCは相手のエクストラデッキのカードをランダムに1枚確認し、そのカードの攻撃力で効果が変わるのさ!」
フィールドにキスマークの穴が空き、そこから1枚のカードが現れる。そのカードはシンクロモンスター
「確認したモンスターの攻撃力が2000以上の時、スパイーCの攻撃力は1000上がるぜ!」
ゴルガーのカードから光線が放たれ、スパイーCに降り注ぎ力を与える。
華麗なる密偵ーC 攻撃力900→1900
「強者の苦痛を受けながらエーリアン・ソルジャーと並ぶじゃと!?」
「だけどこのままじゃ相打ちだ…どうする気だコナミ!」
「うーん…ど、どうすっかな。でも秀行の奴にモンスターを残しておくとさっきのシンクロモンスターを呼ばれちまうかもしれねえしな。こっちには大木炭18もいるしここは行くぜ!スパイーCでエーリアン・ソルジャーに攻撃!」
「ならこのまま相打ちじゃあ!」
「だけどこのままタダじゃやられねぇぜ!永続トラップ発動、バックファイア!こいつは俺のフィールドの炎属性モンスターが破壊されるたびにお前に500のダメージを与える!」
「なんじゃと!?」
スパイーCはベルトを外し、ナイフでエーリアン・ソルジャーに切り掛かる。エーリアン・ソルジャーも自らの剣を振るいナイフをはじきにかかった。互いに持てる剣術を出していき、最後に両者は相手に刃を立てて文字通り相打ちとなった。
「当然、スパイーCは炎属性だ!」
スパイーCの破壊による爆破のエフェクトが秀行をも包み込む。
「げほっ!やってくれたのう…」
秀行 LP3800→3300
「っし…!俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」
コナミ LP4000
フィールド 『大木炭18』(守備表示)
セット1 『バックファイア』
手札3
「いいぞコナミ!大木炭18も炎属性だから仮に破壊されてもあの野郎に500ダメージを与えられるぜ!」
「そう上手くいくかのう、ワシのターンじゃ!まずは伏せていた永続トラップを発動、チャリオット・パイルじゃ!こいつはのう、1ターンに1度ワシのメインフェイズにお主に300のダメージを与えるんじゃい!」
秀行が発動したカードからローラーのように巨大なタイヤが出て、そのままコナミを轢いていく。
「くっ…このくらい!」
コナミは咄嗟に飛んで直撃を免れる。
コナミ LP4000→3700
(ま…チャリオット・パイルには1ターンに1度、直接攻撃して来たモンスターを800ライフ払うことで破壊する効果もあるがのう…)
そして秀行は自身のエーリアンデッキを支えるキーカードを場に出す。
「ワシは手札からチューナーモンスター、エーリアンモナイトを召喚じゃあ!」
構造がオウムガイに似ている殻に顔が付いている気色の悪い生物が現れる。顔の下からは触手のようなものが伸びており、先の方は爪のように尖っている。
エーリアンモナイト 攻撃力500
「へ…やっぱりチューナーを握ってたか!だけどシンクロに必要なモンスターはさっき俺が倒してやったぜ!」
「それくらい分かっちょるわ!エーリアンモナイトの効果発動じゃあ、こいつは召喚に成功すれば墓地のレベル4以下のエーリアンを1体呼び戻せるんじゃあ!さっきお主に破壊されたエーリアン・ソルジャーを復活じゃあ!」
エーリアンナイトの触手が地面にあいた穴に伸びていき、エーリアン・ソルジャーに触手を絡め引きずり出す。
エーリアン・ソルジャー 攻撃力1900
「しまった!遊星のジャンク・シンクロンみたいにチューナーに蘇生効果が付いてやがるのか!」
「今更気付いても遅いわい。ワシはレベル4のエーリアン・ソルジャーにレベル1のエーリアンモナイトをチューニングじゃあ!」
再びエーリアンモナイトから触手が伸びるが、さっきのように絡めるのではなく爪の部分を直接刺すことで自身の体と一体化させ同調していく。
「異邦より解き放たれし難攻不落の要塞よ、惑星を侵略し我が手中に収めよ!シンクロ召喚!出てこんかい…宇宙砦ゴルガー!」
現れたのはまさに要塞、頭部にはレーザー砲、側面に並んだ穴は主砲口が設置されており容易に突破ができないことが伺える。
宇宙砦ゴルガー 攻撃力2600
「くっ…大木炭18の守備力を超えてきやがったか!」
「そんな単純な手じゃないわい!ゴルガーの効果発動じゃ、こいつは1ターンに1度フィールド上の表側表示の魔法・罠カードを好きなだけ手札に戻してその数だけ表側モンスターに
ゴルガーの側面の穴からミサイルが発射され、3枚の永続カードを吹き飛ばす。同時に大木炭18に光線を放ち、3箇所に毒を打ち込む。
「何!俺のカードまで戻せるのか!?」
「その通りじゃあ!さらに大木炭18のAカウンターを2つ取り除くことでワシは手札からエーリアン・リベンジャーを特殊召喚できるんじゃあ!」
打ち込まれた2箇所から抜かれた毒が地面に放たれ、毒沼から紫色の球体を所々に身につけた6本の腕を持つ異邦人が湧き出てきた。
エーリアン・リベンジャー 攻撃力2200
「さらに上級モンスターを特殊召喚しただと!?」
「これがワシの実力じゃあ!さらにエーリアン・リベンジャーの効果発動!1ターンに1度お主のフィールドの表側表示モンスター全てにAカウンターを置けるんじゃあ!」
エーリアン・リベンジャーが身につけている球体から光線が放たれ、大木炭18に再び2箇所目の毒が注入される。
「そして仕上げじゃあ!ゴルガーは1ターンに1度フィールドのAカウンターを2つ取り除くことで相手フィールドのカードを破壊できるんじゃあ!ワシは大木炭18のカウンターを2つ取り除き、大木炭18を破壊するんじゃあ!」
大木炭18から取り除いた2箇所分の毒をエネルギーに変え、ゴルガーは頭部からレーザーを放つ。レーザーは大木炭18の繊維を粉砕し、跡形もなく消し去った。
「うっ…バックファイアが戻されてるからダメージが与えらんねえ!」
「そんなことを気にしている余裕はないわい!強者の苦痛を再発動し…バトルじゃあ!ワシはエーリアン・リベンジャーでお主にダイレクトアタックじゃあ!」
エーリアン・リベンジャーは素早くコナミに近づくと腕を器用に使い、6本の腕を同時に振り下ろしコナミを引っ掻く。
「うあっ…!?」
コナミ LP3700→1500
「…!大丈夫かコナミ!」
「終わりじゃあ!ゴルガーでお主にダイレクトアタックじゃあ!」
「この攻撃が決まったらコナミのライフはゼロになっちまう…!」
ゴルガーは側面の穴から大砲をコナミに向かって放つ。あまりにも圧倒的な攻撃で避ける余地はない。大砲が直撃し、コナミの周りを爆煙が包み込んだ。
「がはは!ワシの勝ちじゃあ!」
勝ち誇る秀行、それに対しコナミは爆煙の中から返事をする。
「それはどうかな!」
爆煙が晴れるとコナミの周りには半球形の障壁が貼られており、コナミはその中に立っていた。
「何じゃと、ゴルガーの攻撃を受けておいて何で無事ですむんじゃ!」
「俺はトラップカード、ガード・ブロックを発動していたのさ!こいつは相手ターンの戦闘で俺がダメージを受ける時に発動できる。効果で俺へのダメージを0にしてさらにカードを1枚ドローできるんだぜ!」
「馬鹿な…ワシの攻撃を耐えきったじゃと。くっ…ワシはカードを1枚セットしてターンエンドじゃ!」
秀行 LP3300
フィールド 『宇宙砦ゴルガー』(攻撃表示)『エーリアン・リベンジャー』(攻撃表示)
セット1 『強者の苦痛』
手札2
「や、やれやれ…首の皮1枚じゃねえか」
「危なかったぜ…俺のターンだ!へへっ…さっきのガード・ブロックのドローでいいカード引いたんだぜ!速攻魔法、ツイスター発動!こいつは俺のライフを500払うことでフィールド上の表側表示の魔法か罠を破壊できるんだぜ。当然強者の苦痛に消えてもらう!」
コナミが発動したカードから竜巻が出てきて秀行の場にある強者の苦痛を吹き飛ばし、破壊する。
コナミ LP1500→1000
「ちぃ…強者の苦痛が破壊されおったか」
「これで攻められるぜ!俺は手札から予想
何もない所に突然放電とともにジェネクス・コントローラーが現れる。ジェネクス・コントローラー自身も突然のことに戸惑っているようで、周りをキョロキョロと見渡している。
ジェネクス・コントローラー 攻撃力1400
「さらに俺は手札から5つ星モンスター、ジェネクス・ヒートをリリース無しで召喚するぜ!」
煙突付きの溶鉱炉型ロボットが場に現れた。元気がいいようで溶鉱炉の口から空に向かって火を吹き出している。
ジェネクス・ヒート 攻撃力2000
「レベル5のモンスターを生贄無しで召喚じゃと?」
「こいつは俺の場にジェネクス・コントローラーがいる時は生贄無しで召喚する事が出来るんだぜ!」
「なるほどのう…。チューナーとそれ以外のモンスターを並べたということはお主もシンクロをする気かい!」
「当然だ!俺はレベル5のジェネクス・ヒートにレベル3のジェネクス・コントローラーをチューニング!」
ジェネクス・コントローラーは左右のアンテナから電波を飛ばすことなく、元から設置されてあったコアに装填されていく。ジェネクス同士なため元から連携が取れているのかもしれない。
「炎のエレメントを司る者よ、燃え上がる心を制御し討ち倒れし同胞の意思を継げ!シンクロ召喚!燃え盛れ、サーマル・ジェネクス!」
ジェネクス・コントローラーの力で炎の力を制御することで、熱を利用して火力発電を行う役目を果たせるようになった。そのせいか所々から青白い高熱の水蒸気が吹き出ている。
サーマル・ジェネクス 攻撃力2400
「残念だったのう、折角のシンクロ召喚もワシのゴルガーには及ばぬわ!」
「いや、サーマル・ジェネクスは熱いハートを持っている!倒されていった仲間たちの力を糧に強くなるんだぜ!サーマル・ジェネクスは効果で俺の墓地の炎属性モンスターの数×200の数値分を自身の攻撃力に加える、俺の墓地にはスパイーC、大木炭18、ジェネクス・ヒートの3体!よって攻撃力は600上がる!」
墓地から3体のモンスターの霊魂が出てくる、それぞれ溶鉱炉に自らの炎を託すと再び消えてしまった。
サーマル・ジェネクス 攻撃力2400→3000
「何…攻撃力3000じゃとお!?」
「こいつは倒されていった仲間たちのことを思い、パワーアップする。仲間を大事にしている証拠だ。もちろん俺もこいつらのことを大事にしているけどな。…ジャックがお前に本気で戦わなかった理由、今なら俺にも分かるぜ」
コナミの目線の先は秀行の足元に落ちているエーリアン・ソルジャーのカード。心なしかカードに描かれている彼の表情が寂しそうに見える。
「何じゃと?」
「ジャックは昔言っていた、デュエルとは相手との語り合いだと。だが、語り合うためには己自身がデッキと語り合えなければ相手に話す言葉など持てるはずもないとも言っていだぜ。お前は自分のデッキを大切にしていない。だからジャックはお前と語り合おうとしなかったんだ」
「じゃかあしい!ワシに説教をするつもりならデュエルに勝ってからやるんじゃな!」
「ああ、やってやるさ。サーマル・ジェネクスでゴルガーに攻撃だ!」
サーマル・ジェネクスは大量の水蒸気を出しながら、ゴルガーめがけ溶鉱炉の炎を螺旋回転させながら放つ。ゴルガーは大砲、ミサイル、レーザーを用いて炎を撃ち墜としにかかるがどれも螺旋状の炎をすり抜けてしまい、炎が要塞の爆薬庫に直撃し大爆発を起こす。
「おのれえ…ワシのゴルガーを!」
秀行 LP3300→2900
「まだだ!サーマル・ジェネクスが相手モンスターを戦闘で破壊した場合、俺の墓地のジェネクスモンスターの数×200のダメージを相手に与える!俺の墓地にはジェネクス・コントローラーとジェネクス・ヒートの2体だ!」
螺旋状の炎は要塞を貫き、そのまま秀行を包み込んだ。
「熱いんじゃあ!小賢しいダメージを!」
秀行 LP2900→2500
「へっ…お前を守る要塞は崩れたぜ。俺はカードを3枚伏せてターンエンドだ!」
「1枚はさっき戻されたバックファイアだな…このまま押し切るんだコナミ!」
コナミ LP1000
フィールド 『サーマル・ジェネクス』(攻撃表示)
セット3
手札0
「調子に乗りおって…ワシのターンじゃあ!ちっ…ここでこのカードかい。速攻魔法、サイクロン発動じゃあ。ワシから見て一番右のカードを破壊じゃあ!」
ツイスターよりも規模の大きい竜巻がコナミの伏せていた1枚のカード、ストライク・ショットを撃ち抜いた。
「あれは…自分モンスターの攻撃時に発動でき、攻撃力を700アップして貫通ダメージも与えられるカード!あの野郎…悪運だけは残ってやがる」
「危ないのう…。ワシはチャリオット・パイルを発動してもう1度300のダメージじゃあ!」
再び出てきたタイヤがコナミを轢こうとするも、コナミはジャンプで乗り越え余裕で回避する。
「同じ攻撃なら余裕で避けられるぜ!」
コナミ LP1000→700
当然だがダメージは免れない。
「じゃがこのままじゃ押しきられる。プロとしてのワシの勘がそう言っちょる。永続トラップのチャリオット・パイルを墓地に送ることでマジック・プランターを発動じゃあ。効果でカードを2枚引いちゃる!…!ワシはエーリアン・リベンジャーを守備に変えてモンスターをセットじゃあ!さらにカードを1枚セット!これで終いじゃあ」
エーリアン・リベンジャー 守備力1600
(エーリアン・リベンジャーの効果でAカウンターを置かなかった?使い忘れか?)
秀行 LP2500
フィールド 『エーリアン・リベンジャー』(守備表示) 裏守備表示1
セット1
手札1
「俺のターン、ドローだ!ここは攻めるしかねえだろ。バトルだ!サーマル・ジェネクスでエーリアン・リベンジャーに攻撃!」
「かかったのう、ワシはセットしてあるエーリアンモンスター、エーリアン・グレイを生贄にすることでトラップカード惑星汚染ウイルスを発動じゃあ!」
エーリアンを媒体としたウイルスがコナミの場に蔓延する。サーマル・ジェネクスがそのウイルスに触れると拒否反応を起こしてしまう。
「な、なんだ!?」
「こいつはのお、エーリアンモンスターを生贄にすることでお主の場のAカウンターが乗っていないモンスターを全て破壊するんじゃあ!エーリアン・グレイはワシの勝利のための犠牲になったんじゃあ!」
「俺はもう1度バックファイアを発動だ!」
「そんなせせこましいダメージなど傷に入らんわ!」
拒否反応を起こしていたサーマル・ジェネクスはやがて崩れ落ち、消滅してしまった。サーマル・ジェネクスの消滅による爆発が秀行を再び包みこむ。
秀行 LP2500→2000
「これでお主のエースモンスターは消え失せたわ!仲間の力を糧にするとか言っておったがそれも脆かったのお!」
周りに舞っていた煙が晴れ、フィールドを確認する秀行。彼の目に映っていたのは…氷河だった。
「な、なんじゃこりゃあ!」
「仲間の力はこいつに受け継がれたのさ!トラップカード、ヘイト・クレバスにな!こいつは俺のモンスター1体が効果で破壊された時に発動出来る!効果で相手モンスターを1体墓地に送れるんだぜ。サーマル・ジェネクスがいなくなったことで気温が下がってお前のフィールドは氷河になっちまったようだな」
エーリアン・リベンジャーは爬虫類なので寒さは苦手なようだ。そのため少しでも体を暖めようと1歩踏み出すと途端に氷河に亀裂が入る。やがてそれは大きな裂け目…クレバスとなりエーリアン・リベンジャーを飲み込んでしまう。
「ちぃ…これでお互いモンスターが消えたっちゅうわけかい」
「ああ…だがもう勝負はついたぜ!」
「何じゃと?」
秀行の頭上に異次元からの穴が出現し、そこからエーリアン・リベンジャーが現れる。
「ヘイト・クレバスのさらなる効果!墓地に送ったモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与えるぜ。自分のモンスターにヘイトを溜めすぎたな!やれ、エーリアン・リベンジャー!仲間を大事にしない持ち主に復讐してやれ!」
「や、やめんかー!」
エーリアン・リベンジャーは墓地に捨てられた仲間の力を込め持ち主を全力で引っ掻く。こうして勝負は決したのであった。
秀行 LP2000→0
「馬鹿な…ワシが初心者デュエリストに負けるじゃとお!?何かの間違いじゃあ!」
「見苦しいぜ、学生からカードを盗んでも心が痛まないのはお前は自分のカードすら大切にしてなかったからだ」
「救いようはねぇな!」
「うう…ちくしょう!まだじゃあ!」
秀行は慌ててホテルの出口に走り出し逃げようとするも、それを予測していた弥生に飛び蹴りを喰らい気絶してしまう。
「ひゅー、流石姐御。動きが素早いぜ」
「へっ…ギャングのボスなめんなよ」
そんなやりとりをしている2人に話しかけてきたものがいた。
「あのーすいません!」
「ん?」
話しかけてきたのはアカデミアの服を着た学生。純粋そうな瞳があまりにも真っ直ぐ突き刺さるため後ろめたいことがある人間は直視出来なさそうだ。
「どうしたよ」
「えーと、セキュリティのDホイールがこのホテルの駐車場に入っていったのが見えたのでもしかしたらと思ってついてきたんですが…」
「あ!融合のカードを盗まれたのってもしかして?」
「はい私です!宮田ゆまと言います、よろしくお願いします!」
「俺はコナミだ、ちょっと待ってな」
気絶している秀行のポケットを探り目当てのカードを見つける。
「これが融合か、不思議な絵柄だな。ほらよ、もう盗まれないようにな」
「ありがとうございますコナミさん!私このご恩一生忘れません!」
「そ、そう?そこまで感謝されると頑張ったかいがあるってもんだぜ」
「おいコナミ、こいつが気絶している間にさっさと突き出した方がいいぜ」
「それもそうだな。じゃあなゆま!また会えたら会おうぜ」
「はい!」
コナミは秀行を担いで外に出る。彼を無理やりDホイールの後方に固定させ、コナミはDホイールを治安維持局へと走らせた。