聖杯くんが別世界線の人理がヤバイと言ってきた 作:クレイジー松本キヨシ
「貴様、キャスター!ナゼ漂流者ノ肩ヲ持ツ……!?」
アサシンが杖を持つ男――キャスターに向かってそう叫ぶ。
それに対しキャスターは片眉を上げる。
「あん?テメエらよりマシだからに決まってんだろ。それとまぁ、見所のあるガキは嫌いじゃない」
こちらの隣まで近寄ってくると、ロッドを前に出す。
「そら、構えなそこのお嬢ちゃん
「は……はい、頑張ります!」
「よーし!」
キャスターの言葉に2人は戦意を再び奮い立たす。
お嬢ちゃん
『間違いなくマシュとアストルフォのことですね……。もしかしたら皆、アストルフォのことを女性と勘違いしてるのでは?』
あー……。白野君たちも勘違いしてる可能性高いな。
でも仕方ない。アストルフォは男性だけど、時たま女性何じゃないかって思っちゃうから……。
『同意します』
アルトリアと脳内会話をしていると、隣にいた白野君が僕に訊いてきた。
「あの、あの人は味方だと思っていいんですか?」
「今はそう思っても大丈夫だと思うよ?とにかく今はこの状況を打破する為に使えるモノは使うべきだ」
「わかりました」
そして白野君はキャスターの方へと近寄った。
○○○
「アンザス!」
「グッ……!」
アサシンはキャスターから放たれる魔術弾を身体を捻ることで何とかギリギリ躱す。
キャスターがこちらに加わると今まで劣勢だった状況が徐々にこちらが優勢になっていた。
「これで……ッ!」
「ヌ……!」
マシュの盾での突撃をランサーは手に持つ薙刀で防ぐが、勢いがあり後ろへ後ずさる。
キャスターがアサシンを抑えてるおかげで、マシュとアストルフォでランサーを相手取っている。
アサシンとランサーは共に距離を取り、一度集まる。
「コレ以上の戦闘は無意味ダ」
「一度仕切リ直シダ」
そう言ってアサシンとランサーは後退して行った。
「マスター、追撃は?」
「いや、今は深追いしなくていいよ」
「そうだな。俺もボウズの意見に賛成だ」
キャスターはロッドを軽く回しながら白野君の意見に賛同した。
そこでマシュがキャスターにお礼を言った。
「あ、あの……ありがとう、ございます。危ないところを助けていただいて」
すると、キャスターはニカッと笑う。
「おう、おつかれさん。この程度貸しにもならねぇ、気にすんな」
「それより」と言って、マシュの後ろに回り
「身体は大丈夫か?俺が来るまでアサシンにしつこく尻を追いかけ回されてただろ?」
と言って、マシュの尻を一揉み。
一揉み……?
『どこの英霊かは知りませんが、とんだセクハラサーヴァントですね』
アルトリアが辛辣なコメントをする。
うん、僕もそう思う。
それよりもだ。
「所長、キャスターにこちらの状況を説明して協力してもらうのはどうでしょうか?」
僕がそう提案すると、所長は顎に手を当て暫く考える。
「……そうね。あの様子だと話が通じるサーヴァントのようですし。ロマ二!キャスターに事情を説明して」
『えぇ僕ですか!?』
「当たり前でしょう?こっちよりもそっちの方が状況を把握出来てるでしょう?」
『……それもそうですね』
その後、ロマンがキャスターにカルデアの事情を説明。
こちらの目的はこの冬木の異常の調査。
キャスターの目的はここで行われている聖杯戦争の幕引き。
利害が一致しているということで、協力を結ぶことが出来た。
そして、キャスターは僕達が探している物を知っているという。
「オマエらが探してんのはきっと大聖杯のことだろうよ」
みんながそれがどんな物か?それが何処にあるのか?という説明を受けている間、僕は誰にも聞こえない声で呟いた。
「大聖杯、ね……」
少しこの後の予定を話すと、アルトリア顔に出会い強くなっていくストーリーです。