真剣で私に恋しなさい!SK-大切なものはココにある-   作:夏みかん

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いちいちサブタイトル考えるのって面倒くさいですね


それでは、どうぞ


1章ー1話 「護衛としての一日」

「なんかこの部屋暑くないか?」

 

 

言ってはみたものの俺の主張には誰も反応しない。

 

あの清楚まで何食わぬ顔で本を読んでいる。よし、もう一度…

 

 

「こんな狭い部屋にこんなに集まってるから、暑いんだろうなあ。な、皆?」

 

 

「うるさいなあ、ちょっと静かにしててよ、寝てるのに。別に暑くないし、何言ってるの?」

 

 

弁慶に反撃までされる。まあそれはごもっともなんですけど、俺が言いたいのはそういうことではなくて…

 

 

「何で俺の部屋にナチュラルにみんないるんだよ!? さっさと自分のとこに帰りやがれー!!」

 

 

俺は爆発した。だが、みんな無反応。こいつら…

今の状況はこうだ。

 

まず、弁慶は俺のベッドを独占して寝ていやがる。

俺が寝ていたら、いきなり部屋に入ってきたと思ったら、襟を掴まれて無理やりどかされた。俺の扱い方がひどい。俺はお前らの護衛だろ…?

 

与一は部屋にあるテレビを独占して借りてきた自分の好きなアニメを見ている。いかにも与一が見そうなアニメだった。そういうのは自分の部屋でやれ、こちとらいい迷惑だ。

 

清楚は部屋にあるソファにちゃっかり座って読書している。そういうのって自分の部屋で落ち着いてするのが良いんじゃないの?

 

そして義経は床に座って地べたに横になる俺に勉強を聞いている。その顔は悪びれるどころか、俺に必死に頼っている顔だった。なあなあセニョール、ちょっと待てよ…

 

 

「ここって俺の部屋、だよな…?」

 

 

「ここは俺たちの部屋だ。 奴らが来るいざという時、ここが一番安全だからな」

 

 

「ちげーよ、俺の部屋だよ!? 与一、黙ってろ!」

 

 

「まあまあ、みんな集まってた方が楽しいよ。蓮君もそう思うでしょ?」

 

 

「清楚、お前本読んでるだけじゃん」

 

 

「ZZZ…ZZZ…」

 

 

「おい、弁慶、起きろ。マジで寝るんじゃあない」

 

 

「なあ、蓮。ここはどうやって解けばいいのだ?」

 

 

「…もう分かったよ。俺の降参。追い出すのも面倒くさい。好きにしてろ」

 

 

俺が音をあげるとマジで寝ている弁慶以外のみんなの表情は満足したような表情をしていた。こいつら本当に英雄のクローンかよ。だったら、当時の英雄たちも結構だらしがねえな。俺、歴史上の武蔵坊弁慶、けっこう好きだったんだけどな。

 

俺は一応、九鬼で働いている身なので、確かに部屋がとても居心地の良いものだった。

…義経たちの部屋と対して変わらないような気もするが。

だからと言って他のメイドや執事の部屋にどかどかと入ってくつろぐのも失礼極まりない。なので、同い年で、かつ気心の許している俺の部屋にみんなくつろぎにくる。まあ、その気持ちは理解できる。

 

いくら俺でもヒュームの野郎の部屋でこんな風にしていたら、良くて俺の腕一本、ヒュームの機嫌が悪かったら、全身が二か月使えないものにされるだろう。

いや、あいつの場合は性格の問題か…

 

 

まあ、それほどこいつらから信頼されきっていると考えると、仕事も問題なく出来ており問題が無い証拠なのでとても嬉しいのではあるが。

 

 

「そういや、お前たちって今度川神だかなんだかに編入するらしいな。そのための準備とかしなくていいのかよ」

 

 

 

だから、前まで過ごしていたあの島を離れて九鬼本社ビルの極東本部に来ているんだし。

 

 

「みんなもう済ませているから心配ないよ、蓮君」

 

 

「そうだ。それより、蓮の方こそ、準備したのか?」

 

 

「何のことだ?」

 

 

「なんのって、蓮も一緒に編入するんだぞ」

 

 

「え゛」

 

 

「知らなかったのか? てっきりヒュームさんに聞いているのかと思った」

 

 

義経は驚いていた。まさか、護衛である俺が知らされていないとは夢にも思わなかったようだ。

まあ普通の反応だろうが、いやいやそんなの初耳だし。いや待てよ、こいつらのお守りが仕事なんだからそれもまあ当然と言えば当然か。

 

 

「んだよ、面倒くさいなあ。俺のお守りなんかなくてもお前らで充分だろ、学校なんか」

 

 

「ヒュームさんの伝言があります「断ったら殺す」だそうです」

 

 

清楚が俺を見てヒュームの真似を一生懸命にしているのが可笑しかった。あの清楚が、しわを頑張って寄せているのが可愛かった。まあ可愛い顔して言う言葉じゃないが。

 

その口ぶりからすると、どうやら俺に拒否する権利はないらしい。

俺はヒュームにむかつくことは山ほどあるが、それでも一生の恩があるため頭が上がらない。

 

あの時のことが無かったら、俺は今ここにはいない。

 

 

「あそこは英雄とかあずみもいるんだよな」

 

 

「そうだ。なんでも、義経たちは武士道プランによって編入するらしい」

 

 

「へえ、武士道プラン、ねえ」

 

 

「なぜ、義経が蓮に教えているのだ? 普通は逆ではないのか?」

 

 

確かになんで俺は知らないんだ?

それはもっともなんだが義経に指摘されると何だかムカつく。

俺はむっとしたので、義経の頭にデコピンしてやった。

義経は躱すことが出来ず本気で痛がっていた。その様子を見て俺はゲラゲラと笑った。義経はデコピンをされたところを押さえて不満そうな顔をしていたが俺はそんなの気にしない。

 

 

「じゃあ、俺はそろそろ体鍛えに行く時間なんで」

 

 

俺はそう言って立ち上がった。部屋を出る前に「部屋を荒らすなよ」と言っておいたが、義経の表情は微妙だった。さっきのデコピンの仕返しをするつもりなのかもな…俺は溜息をつきながら、クラウディオさんとヒュームが待っているトレーニング室へと向かった。

 

 

 

 

 

 

------------第三者視点----------

 

 

 

「蓮君、やっぱり優しいな」

 

 

「そうだな」

 

 

彼女たちには分かっていた。自分たちが蓮と一緒に川神に行くと聞いて、彼は自分たちの為に修行しに行ったのだということを。

 

少しでも強くなって、自分たちを守れるように。彼は一見、というか実際、かなりの面倒くさがりやで、態度も悪いし、仕事本当にしているのか?

 

そう思えるような彼だが、なんだかんだで彼女たちのことは大事にしている。

 

 

「さすが、義経が惚れただけのことはあるね」

 

 

弁慶はいつの間にか起きていた。と言っても眠たそうではあったが。

 

義経は弁慶の言葉に顔を赤らめた。

 

 

義経は中二のころか、修行の最中に自分が大怪我を負ってしまったとき、蓮は義経のことを一瞬たりとも休まず面倒を見てくれた。

 

そして、俺の目が届いてなかったばっかりに怪我をさせてしまいすまない、と何度も謝っていた。

そんな彼の優しさに義経は心惹かれた。

 

その時から、義経は蓮を見続けた。ずっと気になっていたのだ。

 

度々、買い物に誘っていたが、もちろん彼は仕事のうちだと思っているためあまりデートと言う感じには絶対にならなかった。

 

人の感情の揺れや、心境を鋭く見抜ける彼だが、何故か彼自身に対する義経の恋愛感情だけには鈍かった。

 

 

「蓮もいつ義経の気持ちに気づいてくれるのか…罪な男だな」

 

 

「べ、弁慶。蓮に、し、失礼だろ」

 

 

「慌てる義経も可愛いねえ」

 

 

弁慶はベッドから降りて義経の頭を撫でた。その撫で方は義経を可愛がっている撫で方だった。

 

 

 

 

 

 

------------神崎蓮視点-----------

 

 

「今日も一日、ありがとうございました!」

 

 

「お疲れ様です。いい返事ですね。気合が入っているようですね」

 

 

 

一日分の鍛錬を見てくれたクラウディオさんに深くお辞儀をした。

俺はこの人を本当に尊敬する。多分、九鬼にやってきてから一番尊敬したと思う。

 

何やってもできるし、礼儀正しいし、この人は俺の目標だった。

俺はこの人みたいになれるように目指しているが、実力以外の部分ではまあ俺の怠惰が邪魔してなかなか近づけないでいる…

 

それに比べて

 

 

「ふん、まだまだ赤子だがな」

 

 

うっせーよ、ヒューム! 俺には何でこんな他人に対して失礼、しかも弟子を可愛いとも何とも思わないこんな奴が九鬼従者部隊の永久欠番をもらっているのかが謎で仕方がない。

 

俺も人のこと言えないぐらい失礼な奴だと皆には思われているだろうが…まあ、確かに爺のくせにバカみたいに強いけど…

 

 

「おい、貴様。今バカにしているだろ」

 

 

「し、してねえよ」

 

 

俺は顔が引きつった。心まで読めるとは、本当に化け物極まりない。こんな爺なのに…

 

 

「ふん!!」

 

 

「ぐはぁ! いっっってえぇえ!!!」

 

 

「ここまで鍛えてやったことへの感謝が足らんぞ」

 

 

「か、感謝してるっつの」

 

 

いきなり蹴りを入れられて壁まで吹っ飛ばされた俺は悶絶しながら答えた。これは本音だ。

それが分かったのか、それとも俺を蹴れて満足したのか、ヒュームは納得したような顔をして俺にさらに仕掛けようとしていた蹴りを止めた。

くそ、蹴られたところが痛い。俺は蹴られた腹をさすった。うう、覚えてろよ。一日分の鍛錬が終わったら毎回、必ずこんな風に攻撃されるが、俺はよく死なないなと、自分で思う。くそっ、いつか、てめえをギャフンと言わせてやる。

 

 

 

「ですが、今の蹴りでその程度のダメージで済むとはやはり蓮様は強くなられております。今のは、あずみでさえ、気絶はするであろう威力でしたから」

 

 

「そ、そうなのか?」

 

 

「はい。自信を持ってください」

 

 

俺は意外に思った。俺はクラウディオさんとヒュームにずっと鍛えられてきてどのくらい強くなっているのか今一つ分からなかったからだ。

 

褒めてくれるクラウディオさんはやっぱり優しいなあ。嬉しくなった俺は頭を掻いた。俺ってここまで強くなっていたんだ…いや、やっぱり具体的には分からないが

 

 

「まあ、この程度で調子に乗ってもらっては困るがな」

 

 

「分かってるよ。いつか、あんたから永久欠番の座を奪ってやるつもりだからな」

 

 

「ふん、いい心意気だ」

 

 

ヒュームにも褒められた。まあ、実力とは関係がないところでだが、ヒュームに褒められることは滅多にないため、より嬉しくなった。今日はいいことづくめだ。俺はもう一度二人に深くお辞儀をして部屋を出た。

 

 

 

 

 

しっかり汗をかいた俺はまっすぐに自分の部屋に戻った。だが俺は忘れていた。部屋にみんながいることを。

そして俺は自分の部屋の風呂にさっさと入りたいがために通路の途中で上半身を脱いでいたのだ。

 

部屋にはやっぱりみんなまだいた。なんでまだいるんだか。

そして俺を見た女性陣からいろんな反応が飛び交った。

 

 

「きゃあ! れ、蓮君、は、早く服をき、着て!」

 

 

「よ、よよよ義経は見ていないぞ…」

 

 

「おお、蓮もいよいよ本能を剥き出しにしてきたね」

 

 

義経と葉桜は顔を赤らめていた。義経はぼそぼそと声が小さすぎたので何を言っているのか聞き取れなかった。弁慶は何も気にしていなかったが、俺がそういう対象として見られていないと思うとちょっとがっかりした。というか、何で弁慶は逆にこんなに落ち着いているんだよ。与一は何かやらかしたのか、何故かゴミ箱に突っ込まれて気絶させられていた。恐らく、俺がいない間に弁慶の怒りに触れたのだろう。頼むからゴミ箱はやめてあげてよ。

 

俺はもちろん恥ずかしかったので

 

 

「早くでていけー!!」

 

 

と叫ばさせてもらった。

 

 

 

 

これが主に俺の一日だ。俺の部屋に皆が来るのも、俺がヒュームに理不尽な暴力をされるのも、悲しいことに毎回のことだ。まあ退屈はしていない。面倒くさいことは嫌だけど、つまらないのはもっと嫌だからな。

 

これが川神学園に入ったらどうなるのだろうか。俺は少々不安だった。




ストックはまだまだあるので暇なときに更新していきます


ちなみにタイトルのSKは

S=主人公
K=神崎蓮

の略です

主人公は義経たちによく懐かれている設定です、あと英雄とかあずみたちメイドにも


それにしても義経はくっつけようかくっつけまいか悩み中です

文章はなかなか上達しませんが、暖かく見守ってください
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