真剣で私に恋しなさい!SK-大切なものはココにある-   作:夏みかん

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自分の表現したいことを文章にする

これがこんなに難しいことだとは思わなかったです


引き続き、どうぞ




1章ー2話 「東西交流戦」

俺も義経たちと一緒に川神に編入すると知ってからは、俺は今まで以上に修行を厳しくした。

川神と言えばあれだ、武神とかいう世界が誇る化け物がいるからな。しかも、揚羽さんを倒したそうな…おっかね

 

そんな奴が万が一義経たちに危害を加えようとなったら、大変だからな。俺が守ってやれるようにしなくては、という思い一心で修行をしていた。

 

 

「最近は真面目にやっているようだな」

 

 

「まあ一応、ね。ったく、なんで川神なんだよ? わざわざ俺の仕事が増えそうなところに編入させやがって」

 

 

「ふん、文句を言っても何も始まらんぞ。もう決まったことだ」

 

 

「へいへい」

 

 

ホント、川神って確か決闘とかいうシステムもあるじゃねえか。それって、川神はそれほど戦い好きなんだろ? そしたら絶対、義経たちが人気者になるじゃねえか。俺はそれをいちいち見なくちゃいけない、と。はあ、面倒くせえ

 

 

「無駄口叩くな!」

 

 

「何も言ってねえよ!」

 

 

最近、さらにヒュームの指導も厳しくなったような気がする。全く、つかれ…っと、アイツは心まで読んでくるからな、これ以上どつかれないように無心でやらなきゃ。

俺はずっとヒュームからいつ理不尽な暴力がきても大丈夫なように警戒しながら鍛錬を積み重ねていった。集中できねえよ、クラウディオさんと変われや

 

 

 

 

一日分のノルマを終えて俺は自分の部屋に戻った。今は九時だし、流石に誰もいないだろうと思っていたのだが、与一がベッドでふんぞり返ってラノベを読んでいやがった。ベッドにダイブしたかったのに、邪魔だな。

 

 

「お前、少しは遠慮しろ」

 

 

「ふん、そんなもの。連中の前ではくその役にも立たないからな」

 

 

その無遠慮さの方が、かえって役に立たないと思うが…

俺に気がついた与一はかっこつけているのか、頭を悩ましく押さえながら、足を組んでポーズを決めている。これだから中二病は鬱陶しい…

 

 

「ハイハイ、分かった。分かったからそこ退け」

 

 

与一は仕方がないなと言わんばかりに表情を歪ませてベッドから離れた。舌打ちまでしやがった。いちいち行動がやかましいな。

 

 

「お前の部屋は無防備だな、簡単に侵入できてしまう。罠の一つでも仕掛けておけ、心配で夜も眠れないだろう」

 

 

「そんな心配してねえよ!」

 

 

与一がドヤ顔で言うので、すかさず突っ込みを入れる。呆れた。こいつはそれだけの為に俺の部屋に来たのか? このままだとこいつのペースに乗らせることになるので話を変えた。

 

 

「俺たちは明日から川神に編入だな」

 

 

「ああ、そうだな」

 

 

与一の顔は余り明るいものとは言えなかった。普段通りのけだるい顔をしているが、それ以上に嫌嫌オーラが顔に出ている。俺は何かあるのかと勘付いた。

 

 

「どうした、不安か?」

 

 

「ああ、川神なんて世界に知られているじゃないか。そんなとこに俺たちが通っていたら、いつ“奴ら”に気づかれるか分かったもんじゃない」

 

 

与一のその言葉は全力でスルーした。いちいち反応していると会話が全然進まなくなるから。この中二病って病気に特効薬無いの?

 

 

「他にもあるんじゃないのか?」

 

 

「…」

 

 

「図星だって顔に書いてあるな」

 

 

与一の表情は曇っていた。どうやら、俺になにか用があったのは間違いないらしい与一はしばし硬直していたが、観念したかのように表情が砕けた。手をオーバーにあげて肩をすくめていた。本音を言う気になったのは良いが、その中二病による鬱陶しい動作はどうにかならんのかね

 

 

「…蓮にはお見通しだな。そうだ、俺は学校なんて行きたくねえ。行く気なんかねえよ。馴れ合いな

んて、意味がねえと思っているからな」

 

 

与一は他人とは余り関わりたがらない。それは知っている。だから、こんなひどい中二病になっているのだし。この調子だと川神学園で面倒くさいことが起きそうだ。やれやれここは一つ、行ってもいいな、くらいにはさせないとな、護衛として。そして、友として…

 

 

「そんなことかよ。…関わりたくないなら関わらなければ良い」

 

 

「蓮?」

 

 

「学校なんて、ただ勉強しに行くだけだと考えればいいんだよ。周りなんか気にしなくていいんだ

よ。お前が自由に過ごしたいようにすればいい。護衛の俺も何とかするさ。俺だって面倒事は嫌だからな」

 

 

「…ふーん、学校つってもそんなもんか」

 

 

俺は力強く頷いた。何も気負う事なんてないんだ。なんか嘘を教えているような気がしなくもないが、面倒くさいことは避けるに限るとは思う。与一はほっとしたのか先ほどまで真剣だった表情は消え、またいつものけだるそうな表情に戻った。

これで、学校に行く気にはなったかな

 

 

「部屋に勝手に入って悪かったな。じゃあな」

 

 

「おう、悪いと思ってんなら今度来るときいいもの持ってこいよ」

 

 

こんなこと言ったって絶対にアイツは何も持ってこないけどな。

与一が部屋を出て、俺はベッドに横になった。そして俺は風呂に入ろうと思っていたのだが、いつの間にか寝てしまっていた。

 

 

 

翌日になって、早朝に俺はシャワーを浴びて準備をした。もちろん、川神に編入する準備だ。正式に通うのはいよいよ明後日だ。

 

ホントは今日から学校に通うのは今日からなのだが、あいにく今日は川神と天神館との東西交流戦だったらしく、俺たちのことを知っているのは、まだ英雄とあずみぐらいしかいない。

天神館の奴らが川神に修学旅行がてら勝負を吹っ掛けてきたらしい。勝負を仕掛ける天神館も天神館だが、それを受ける川神もなかなか血の気が多い。

 

 

 

俺は義経たちと一緒にヘリコプターに乗って戦場を見に行くことになった。なぜ、わざわざ向かうのかというと、自分たちに何かできるコトがあるはずだと義経が張り切っていたからだ。

清楚と弁慶と与一は何で一緒に来るのかは分からないが。

 

 

ヘリコプターではそこには見慣れない光景があった。義経が制服を着ていたのだ。

 

 

「制服かあ。なかなかにあってんじゃん」

 

 

「そ、そうか…」

 

 

義経は照れていたが嬉しそうであった。

 

 

「何で蓮まで制服なの?」

 

 

「あのなあ、俺だってお前と同い年だぞ。制服を着て何が悪い」

 

 

「いやあ、新鮮だなあと思って」

 

 

俺はごまかしたが、制服を着ていたのは義経の護衛としてこいつが万が一にもこれから向かう戦場に降りて戦う時に見守るためだ。

弁慶は俺をからかうのが楽しいらしく、意地悪な笑みを浮かべている。それを機に、皆の表情がいつも通りになり楽しそうに会話をしていた。

 

 

「お、そうこうしているうちに戦場に着いたぞ」

 

 

ヘリコプターから真下を覗いてみると、生徒同士が戦っているのが分かった。今は二年生の試合らし

い。形勢は今のところ川神の制服を着ている方が押され気味であった。

川神頑張れよ! 俺は心の中で叫んだ。

 

二年生ということは英雄がいるはず。俺はそう思い、英雄を探してみた。大体全体を見渡したところでようやく見つけたと思ったら、隣にあずみもいた。どうやら、自分からは戦っていないらしい。俺は義経がはしゃぎ過ぎないようにするために来ただけだが、英雄たちと話したくなった。

 

 

「んじゃま、俺英雄の様子見てくるわ」

 

 

そうみんなに言い残してヘリコプターから飛び降りた。

義経が心配だったが、まあ降りてきたら分かるだろ。

 

ヘリコプターから飛び降りるというものは気持ちよかった。風が突き抜け何とも言えぬ爽快感がそこにはあった。しばらく俺はその爽快感に感動していた。

 

 

俺は着地に備えて空で体勢を整えて、迫りくる地面に意識を集中した。

俺は足にめいいっぱい力を込めて、着地の瞬間に足を屈折して地面との衝撃を少なくした。

見事に音を立てずに着地することが出来、英雄もあずみも後ろにいる俺にはまだ気づいていなかった。おいおい、あずみは気づかなきゃダメだろう。あとでこいつの上司であるヒュームに報告だな。

 

 

「おい、あずみ。気づかないなんて情けないぞ」

 

 

俺の言葉にその場にいる者全員が警戒の目で俺の方を振り向いた。どうやら、敵がやってきたと思ったらしい。ほとんどが俺は知らない顔ぶれだった。当たり前だけど。

 

 

「お前、いつの間に!」

 

 

「おお、蓮ではないか! よく来てくれたな!」

 

 

俺の顔を知る英雄とあずみは敵ではないことに安堵していた。他の生徒も二人の知りあいだと気がついて、警戒していた目を緩めた。英雄はクラスでリーダーのような存在なんだなと理解できるシーンだ。

 

 

「英雄、この方は?」

 

 

「我が友トーマよ、紹介しよう。こいつは我が九鬼家で働く最年少執事、神崎蓮である。年は同じだ

から、よろしくやってくれ」

 

 

「よろしくな。訳ありで今日から川神に編入することになった。彼女募集中!」

 

 

若干褒められたような気がした俺は調子に乗ったことを言ってみたら何人かの女子が反応してくれた。俺はいい印象のルックスらしく嬉しくなった。

…あともう一人、反応する男が英雄の近くにいたけど。

 

 

「どうです、今度一緒に水族館にでも」

 

 

「英雄、こいつ誰だ」

 

 

「蓮よ、紹介しよう。我が友の葵冬馬である。仲良くしてやれ」

 

 

「う、うん。分かった。考えてみるよ…」

 

 

俺は葵という男のさっきの発言に妙な寒気がした。どうやら、あまり深くかかわらない方が身のためだな。俺は直感した。

 

 

「ち、来るならもっと早く来い」

 

 

「おいおいあずみよー。俺の到着に気づかなかったくせにやけに偉そうな態度だな」

 

 

「うるせー、とにかく今は状況を見てわかるようにこっちが押されている。折角だからお前、行ってこい」

 

 

「そうだな、我らの最高戦力が来たのだ。大将退治は貴様に任せよう」

 

 

二人ともノリノリだな、おい。表情もどこか緩んでいるような気がする。二人とも俺に久しぶりに会えて嬉しいのだろう。

俺の仕事は主に義経たちの護衛だが、時々英雄とあずみに連れられて一緒にどこぞの会議に参加させられることもあった。そのおかげか英雄は俺のことを気に入っていて、呼び捨てで良いと言ってくれた。まあもとから俺に忠誠なんて意識はあんまりないんだけどね。

 

 

「やれやれ、あずみだけ言うんだったら断ってたが英雄にそう言われたら行くしかなくなるじゃねえか。わーったよ、ちゃっちゃと行ってくるよ」

 

 

俺としてはただ久しぶりあった英雄とあずみと話していたかったのだが英雄に言われたので、まあ九鬼で働いているわけなので、行くしかなかった。

面倒くさいが行くか。俺は渋々、激化する戦場に向かった。

 

 

 

大将を倒して来いと言われたは良いが、特徴教えもらい忘れたし、俺の知らない奴ばっかりだったのでとりあえず一番強そうな気を持っている奴がそうなのだろうと見当を立てて探しに行った。

歩いても歩いても右も左も戦闘をしていた。なんともやかましいんだ。

 

 

俺は気を探って、誰が一番強いかなー、と調べていたが、今のところ特に強そうな人無し。

変な軍人さんに気づき、なかなか強そうだから大将か? と思ったのだが、天神館の女の子をめったくそに殴っていたので違った。俺は引き続き探索をする。

 

 

しばらく歩いていて、いつの間にか川神の制服を着ている方が圧しはじめたので俺は帰ってもいいかな、と思った。だって、結構倒してるぜ、川神の奴ら。俺もういいだろ、と俺ははるか上空に漂っているヘリコプターに戻ろうとしたら、いきなり気が跳ね上がった奴を感知した。

ようやくお出ましか。

そいつが大将だと思った俺はその気がある方に急いで向かった。

 

 

到着してみると髪が金髪に輝いている男が刀を川神の生徒に振り回していた。その川神の生徒の避け方はあまりにも滅茶無茶でとてもお世辞にも綺麗だとは言えなかった。

このままではいずれやれてしまうだろうと思い、俺はそいつの下に駆け寄ろうとした。

 

が、空から、いや俺が乗っていたヘリコプターからといった方が正確か、降りてきて金髪野郎の後ろの太いパイプを駆けて降りてきている存在があった。俺はそれが誰なのかすぐに分かった。何やってんだ、あいつは?

 

 

「源義経、推参!」

 

 

義経は素早く降りてくると一直線に金髪野郎目がけて走った。金髪野郎はその存在に気づくも一歩遅く、すでに義経が切りかかっていた。

 

 

「ぐはぁ!」

 

 

金髪野郎に鋭い一撃が決まった。するとさっきまでの髪の勢いがなくなり、黒色になっていた。その男は為すすべもなく、地面に倒れた。なんか、気絶する前にゴニョゴニョ言っていたが聞こえなかった。

 

 

「た、助かった…。君は川神の生徒だっけ?」

 

 

「源義経だ。義経は今日から川神に編入したので問題ない」

 

 

「そ、そうなのか。俺は直江大和。改めて、助けてくれてありがとう、義経」

 

 

大和という男はそう言って義経に握手を求めた。義経もそれに応えた。俺は義経が何をしに来たのかを問い詰めるため二人に近づいた。

 

 

「おーい、義経。お前、何やってるんだ?」

 

 

「あ、蓮。というより、なぜ直江君を助けてやらなかったんだ?」

 

 

「今来たばっかだっつーの。偉そうに、するな」

 

 

なるほど、やられそうになっていたこの男の助けに来たわけか。とりあえず、俺は義経の頭にデコピンしてやった。義経は痛そうにしてこっちを涙目で訴えていたが、俺はそんなの気にしない。

前にもあったな、こんなやり取り。というか、このやり取りはいつものことか。

 

そのやり取りを傍から見ていた川神の生徒らしき男は困惑していた。

 

 

「えーと、あんたは誰だ?」

 

 

「うん? こいつは義経だ。よろしくやってくれ」

 

 

「蓮、義経はもう自己紹介をした。蓮のことを言ってるんだぞ」

 

 

「あれ、そうなの」

 

 

いや、こいつらの会話は聞こえていたから知っていたけどね。

 

 

「俺は九鬼で働いてる神崎蓮だ。仕事は主にこいつとかその他もろもろの護衛だ。俺も川神に今日から編入することになった。2-Sに入る。よろしくな」

 

 

「そんな年で九鬼で働いてるなんてすごいな。俺は直江大和だ。こちらこそよろしく」

大和はそう言って手を差し出してきた。なるほど、こいつが英雄の言っていた直江大和、か。英雄から話を聞いていた通り、どこか違った雰囲気を持っている。大和の差し出した手を俺は応えてやった。すると、あっちの方で赤い髪のポニーテールの女の子が相手の制服着た先生(?)を倒していた。どうやらこれで完全勝利らしい。

 

 

「ふぅ。じゃあ、帰るぞ義経」

 

 

「分かった。じゃあな、直江君」

 

 

「ま、待ってくれ。義経には勝鬨を上げてもらわなきゃ」

 

 

行こうとする俺たちを大和がそう言って呼び留める。

 

 

「よ、義経がしてもよいのか?」

 

 

「ああ、ぜひやってくれ」

 

 

「良かったな、義経」

 

 

義経は少し照れながら、ごほんと咳払いした。まあ、今までこんなことは島にいるときでもなかったからな。嬉しそうだな。義経は改まって深く息を吸っては吐いてから

 

 

「敵将、全員倒したぞー!」

 

 

すると、そこここから怒号のような雄叫びが飛び交った。勝ったと知って、みんな喜んでるようだった。やれやれ、川神は血の気が多い奴ばっかりだな。俺は仕事が多くなりそうな予感がして、辟易した。義経の勝鬨に満足した様子の大和はうんうんと頷いて手を振ってどこかに行ってしまった。さてと、俺たちも帰るとしますか…

 

 

「ところで蓮。義経たちはどこに帰ればいいのだ」

 

 

「むっ」

 

 

俺は義経がやってきた空の方を見てみるがヘリコプターはどこにも見当たらなかった。そこは残っていろよ、なんで帰っちまうんだよ。

俺は帰り道は知っていたが故、その遠さに絶望した。まあ、俺が全力で行けばどうってことはないが…

義経は俺の方を向いて心配そうな顔をしていた。帰れるのか、と涙目で俺に訴えている。それぐらいで不安がるなよ。

 

 

「やれやれ、ヘリコプターがないとはな…。ちっ、仕方ない。義経、俺にしっかり掴まれ!」

 

 

「蓮、何をするのだ? て、うあ!」

 

 

俺は義経を無理やり抱き寄せて、体を持ち上げた。俺はそのまま俺の胸板に寄せて、義経の膝の裏と肩を手で抱えた。まあ、いわゆるお姫様抱っこをした。

 

 

 

 

---------第三者視点--------

 

 

「れ、蓮。こ、これは!?」

 

 

義経は顔を真っ赤にしてひどく狼狽した。それもそうだ。思いを寄せている男にお姫様抱っこをされて困惑しない女の子はいない。

義経は急にこんなことをされて恥ずかしい気持ちになった。

自分の体温がどんどん上昇していくのが分かる。心臓はこの男に聞こえてしまうのではないかというぐらいに激しく脈を打っていた。顔も近くて、まともに見られない。蓮はそんな義経の気持ちなんか知らないので、その様子にどこか具合が悪くなったのか心配になった。

 

 

「どうした義経。苦しいか?」

 

 

「い、いや、あの。そ、その…」

 

 

「? なんか大丈夫そうだな。じゃあ俺の首に手をまわして、しっかりつかまってろよ!」

 

 

「……は、はい」

 

 

義経の声は消え入りそうだった。今の義経はそう答えるので精いっぱいだった。

 

 

 

 

---------神崎蓮視点--------

 

義経のやつ、俺の顔もまともに見てくれない。まさか、俺が落すと思って不安になっているのか? ったく、なめられたもんだぜ。

 

 

「心配するな。死んでも離さねえからなあ!」

 

 

「ふぇ!?」

 

 

なんか間抜けな声出してる。

そしてますますうつむき小さくなる義経をみて、がっかりした。

少しは信用しろよ…。護衛の身としては泣きたくなった。

 

が、ひるまず俺は足に思いっきり力を込めて空に向かってジャンプした。

うーん、空を飛ぶのって気持ちいいなあ。俺は思わずその気持ちよさににやけてしまった。

 

義経は相変わらずだんまりしていて、俺は少々つまらなかった。ちぇ、喜んでくれるかと思ったんだけどな。俺は、なるべく義経が地面に着地した時に衝撃を受けないように気を遣った。しかし、人の体って温かいんだな。俺は改めて人間の体温というモノを認識した。

 

 

俺は飛んでいる気持ちよさに途中から、義経の首を掴む力が強くなっているのに俺は気がつかなかった。

 

 

 

 

 

「お、戻ってきたみたいだ」

 

 

九鬼のビルに着いてヘリコプターから降りた弁慶は俺が帰ってきたことに気がついてくれた。丁度よかった。何とか義経を離してくれ。俺、多分人生で一番醜い顔をしていると思う。

 

 

「どうしたの、蓮。目が充血しているけど?」

 

 

おう、そうなんだ。助けてくれ。俺は今、声が出せない。というか、本当にこのままだと息が止まる。

 

 

「喋らないけど、本当にどうしたんだ」

 

 

「ねえ、弁慶ちゃん。蓮君の様子、何か変だよ」

 

 

そうなんだよ、変なんだよ。流石は清楚。俺は手が使えないから身振りで今の状況を伝えようとしたが、とても無理だった。

 

 

「なんか変だね、蓮君」

 

 

「踊ってないでさっさと手を離しなよ」

 

 

無理だ、今苦しすぎて手の感覚がなくなりかけてる。

 

 

「義経、何やってるんだ?」

 

 

そうだ与一、いいところに目が行くな。流石は弓兵だ。

こいつが俺の首を折るのか!?ていう力でつかんでいるんだ。早く気づいてくれ!

 

 

「…なるほどそういうこと。義経、早く離してやりな。蓮が死んじゃう」

 

 

「…べ、弁慶? あ、着いたのかってああ! す、済まない蓮!」

 

 

忘我していた義経は気づくと素早く蓮から離れた。お、俺もう死にそう…。

 

 

「た、たすか、たすかたあ。し、死ぬかt、げほっげほっ!」

 

 

「れ、蓮!」

 

 

義経は倒れる俺に素早く駆け寄ってくれた。さっきから気づいてなかったのかよ。

意識がだんだんと薄れていく。与一が俺に何か叫んでいたが、俺は聞き取れなかった。

なんとか落ち着こうと思ったが、俺の意識はとうとう途切れた。

 

俺は意識が途切れていて知らなかったが、あの後クラウディオさんが助けてくれたらしい。

 

全く、義経に殺されかけるとは思わなかった。




字数が安定しなくてすみません


自己満足の小説ですが、楽しんでいただけたら幸いです


それにしても、A-2,発売遅れないといいですね
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