この素晴らしい世界に妖精が!   作:妖精さん

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うん、わかってるんだ・・・
反省してる・・・きっと、読者の皆さんはリスペクト元に気が付いて怒ってると思う。
でも、この前映画を見てからと言うもの、あの音楽が頭から離れないんだ・・・


10話 シン・オレタチ 前編

そのころ

 

後方の木造の小さな村役場の玄関先に仮設され臨時指揮所から指揮を執るスター。

「避難状況は?」

シャロン以下事務系の妖精が状況を整理しスターに伝える。

「住民と重要物資を乗せた荷車はすべて村外へ退去しました。まだ徒歩の避難者達の非難が済んでいません。」

「なら、急がせなさい。馬鹿みたいに荷物を持っている子がいたら捨てさせてなさい。」

「もう櫓からの連絡も途絶えました。避難者の状況も確認できません。」

 

スター怒鳴りこそしないが声のトーンがだいぶ強くなっている。普段冷静なスターも焦っているのだと妖精たちは感じていた。

「だめです!!やはり前線と連絡が取れません!!サニーさんやルナさん達は・・・もう・・・」

「めったなことは言わないで・・・怒るわよ。それに、私たちは 諦めず 最後まで この村を見捨てずに やるのよ。」

 

シャロンはスターの目を見る。サニーさん達をやられた(暫定)復讐心からか、村長から任された役割に対する責任感からかはわからない。だが、間違いなく覚悟を決めた目をしていた。シャロンも覚悟を決めてスターに告げる。

「私達はスター様と残りますが、おそらく村の8割以上が野菜たちの占拠下です。村長達にはコンドル籠にてアクセルの街に避難してもらいましょう。あそこなら冒険者たちが多くいますので・・・」

「そうね、シャロン。あなた、村長に伝えてきてちょうだい。」

「はい、かしこまりました」

 

シャロンはスターに深く頭を下げて臨時指揮所から退出した。

オレタチがカラカラと奇声に近い笑い声をあげて徐々にこちらに迫ってきていた。

 

 

 

 

 

視点切り替え村長室

 

「うむ、すまぬ。そのように取り計らってくれ。」

村長は通信用の水晶玉でどこかと連絡を取っているところでちょうど今終わったようだ。

村長室に入ったシャロンは扉の近くに控えていた側近に現状を耳打ちする。

側近は速足で村長に駆け寄り

「村長、野菜たちの侵攻が抑えられません。ここは非難を・・・」

「本当に避難しなくてはならんのか?妾にはこの村の最後を見届けるという責任があるのじゃ。」

側近の言葉を否定する村長。

側近は何度か避難を促すが村長はそれを拒否する。シャロンは見ていられないと村長のそばまで歩いて行き。村長の目を見て諭す。

「いえ、村長にはこの先、生き残った住人たちを導くというここに残るより重要な責任があります。どうか避難を・・・」

村長は退去を渋るがシャロンに説得され避難を決意する。

「本当にそこまでしないとダメなのじゃな?」

「はい」

 

「わかった、避難しようぞ」

「屋上にコンドル籠が待機しています。お急ぎください。」

「うむ」

 

シャロンの言葉に渋々ではあったが退去を決めた村長であった。

「私は指揮所に戻ります。」

「ぬしらは馬車か徒歩で避難するのか?」

「はい」

「気をつけてな。それと王都の竜騎士団に救援を要請しておいた。都合よくこのあたりを哨戒していた部隊がいるようでな。まもなく攻撃を開始するそうじゃ。急いだほうがいい。」

 

 

 

指揮所に戻ってきたシャロンはスターに報告する。

「スター様、間もなく村長がコンドル籠で避難されます。」

「よかった。」

心なしかスターに余裕が戻っているように感じた。

「スター様?サニー様やルナ様、それにコニファー様とも連絡が取れたのですか?」

「えぇ、先ほど一瞬だけだけども連絡が来てね。みんな合流したみたい。すぐに村を捨てて避難するように言ったわ。正門からは遠いから、倉庫に近い通用口から逃げるって言ってたわ。私達も避難しましょう。私も他の子達も待ってたのよ。」

 

すでに避難準備も終わってはいた。

重要な書類や物はすでに荷車に積んである。役場の裏にいるすでに家畜扱いでなく愛玩動物として飼われていた老ロバに荷車を引かせてその後ろから他の妖精達が押してやっと動けるような状態であった。そんなものでもないよりはマシ。

二人は速足で歩きだす。走ると荷車が付いて来れないからだ。

 

「カラカラカラカラカラ」

公会堂を破壊するオレタチの姿が見えた。

「あれがオレタチか・・・」

 

首を横に向けてオレタチを見ていたスターがぽつりとつぶやいていた。

さらにその上空を王都の竜騎士達が旋回していたことには気が付かなかった。

 

 

 

 

視点切り替え役場屋上

 

側近たちがコンドル籠の御者に行き先について相談している。

 

「村長、籠の支度が整いました。」

側近が近寄ってきて村長に告げる。

「わかった、今行く。」

村長が空の方に視線を向けると王都から要請していた援軍の竜騎士団がオレタチの上空を旋回していた。

「王都の竜騎士団が来たようじゃ、これで一安じゃな。」

王都の竜騎士団を見て村長や側近たちは安心した表情を浮かべる。

 

 

 

 

視点切り替えオレタチ上空

 

壮年の竜騎士隊長に若い竜騎士が報告する。

「隊長、あの果樹は対空攻撃の手段を持っていないようです!」

「これなら、我々の独壇場だな。」

オレタチの上空で旋回していた竜騎士達は飛行能力のあるキャベツやレタスをあしらいながら鶴翼の陣に切り替えた。

「飛竜のブレスで焼き払ってやる!!掛かれ!!」

「「「「「おう!!」」」」」

6騎からなる王都の竜騎士の地方哨戒部隊によるブレス及び炎系スキルによる攻撃によって火に弱い植物であるオレタチはもがき苦しむ。

 

 

 

 

 

視点切り替え役場屋上

 

村長は最後に乗るつもりで屋上から見えるオレタチの姿を確認する。

竜騎士達の攻撃が始まりオレタチを圧倒しているように見えていたがオレタチのそばに他の野菜たちが集まっている。なにをしているんだ・・・

村長は目を凝らす。

オレタチが他の野菜を根っこや枝で巻き込み吸収合体している。

「やつめ・・・いったい何をするつもりなのじゃ」

オレタチは枝からキャベツやハクサイの葉を生やし、根っこも白や赤に変色している。

幹からはカブコンが生えてきている。何というゲテモノだ。

 

オレタチに生えていたカブコンが不自然に光りだす。

「いったい何をしようとしているのじゃ。」

オレタチの異常に気が付いた側近たちは焦りを隠さず大声で村長を呼ぶ。

「村長!!はやく!!乗って!!」

「ああ、わかってるのじゃ!」

そう言って村長はコンドル籠に乗りこんだ。

 

 




映画を見て、思いっきり影響受けて急遽書いてみました。
本当にすいません。
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