この素晴らしい世界に妖精が!   作:妖精さん

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14話 寄り道に廃墟荒らし

アクセルに向かう道のり・・・

今日は暗くなってしまったので途中にあった廃城に泊まることにしました。

 

別にアンデットやゴーストが現れたりすることはありませんでした。

なんだかんだで夕食を済ませ寝る前に食後の休憩と場内のラウンジのようなうところでみんなで休憩していました。

すると、妖精の冒険者であるリリーブラックさんが唐突にこういったのです。

「アクセルについたら、やっぱり金は必要だよな。」

「そうね。」「確かに」

ローソクの火を頼りに持ち出した備品の売値や所持金を計算している二人は「ああでもない。こうでもない。」と話し合いながら今忙しいのにと迷惑気に応じた。

ルナと私は少し離れたところでルナが持ってきていた魔導書で勉強中だ。

「だからさ、ここ廃城のわりに金になりそうなの多いし・・・全部もらっちゃえばいいんじゃない?」

スターとシャロンは目を見開いて叫ぶ

「「そ、それだ!!」」

二人の普段とは比べ物にならない大声に妖精も人間も関係なく一斉に注目した。

私はおずおずと手をあげて言ってみる

「でも、それって泥棒なんじゃ・・・」

リリーホワイトがにへらと笑いかけながら答える。

「廃城なんてダンジョンと一緒よ~。ダンジョンで手に入れた宝物もここの備品もみんな同じよ~」

「そうだぜ~。お嬢ちゃん、俺たち冒険者は討伐クエストだけじゃねぇ!ダンジョンで手に入れた宝を売って生活の糧にするんだぜ!」

なぜか人間の冒険者のダストさんもリリーホワイトの肩を持っていう。

ダストさんはミツルギさんの次に救援に到着した冒険者さんだ。リリーさんの胸をよく見ている人でもある。

「ダストさん~。手が胸に近づいてますよ~。」

リリーホワイトがそういいながら腰に下げている2本のショートソードのさらに短い方(ほぼナイフ)を抜いてダストの手に向ける。

「っちぇ・・・リリーちゃんはガードが堅いぜ。」

「その気もないくせに~」

 

ああ、なんか・・・これって

冒険者の馴れ合いっぽくいいな・・・

 

 

 

そんなことを考えているうちに周りが騒がしくなってきた。

手持ちの皮袋に銀杯などの盃を放り込む人間の冒険者。

宝物蔵を探しに駆け出したリリー姉妹。

執務室でまだ使えそうな筆記用具やその他書物をどこからか見つけてきた木箱に入れるシャロンとスター。

サニーとダストさん達も武器庫を探しに行ったようだ。

ルナは書斎を探して魔導書や使えそうなものを採りに行くと言って大きな麻袋を抱えてどっかに言ってしまった。

他の妖精達も厨房でさびてない調理道具や食器を回収し、いい生地だからとカーテンを引きずり下す妖精達。

何か使えそうな農具はないかと外に駆け出した農業組。

パニラは事務方妖精に連れられて城主の寝室で宝石や価値のあるものがないか探しに行くと言って言ってしまった。

ミツルギさんの取り巻きのフィオとクレメアもどこかに行ってしまったようだ。ちなみにフィオが盗賊職でクレメアが戦士職だ。夕食中に自己紹介してもらった。

ミツルギさんは乗り気ではないようで壁の片隅に寄りかかり騒動が始まる前に妖精に次いでもらった紅茶を飲んでいた。

私もノリが楽しくてカーテンを引きずり降ろしたり、燭台を袋に詰め込んだりしてみんなの手伝いをした。

 

なんだかんだで一晩中、廃城の備品をそれなりに使える備品をはぎ取られた廃城は掃除こそされていないが家主が引っ越したワンルームよろしくすっからかんだった。

ちなみに箪笥や鏡台、シャンデリア、果ては階段の手すり飾りの部分や、風呂場のマーライオンの部分に蛇口も壁から取り外されて庭に並べられていた。

 

フィオとクレメアが廃城の備品を抱えて「臨時収入ゲーット!」と喜んでいたのはミツルギさんも苦笑していた。

 

それは置いといて城中の備品を庭に置いた訳だが全部乗せられるわけがない。とりあえず全体の半分ほどの妖精達がぎゅうぎゅうになりながらも一つの馬車に乗り込んで、残りの3台で庭に置いた備品を詰め込めるだけ詰め込んで先行してアクセルに運び込むことにした。

ちなみにスターとシャロンが先行してこれからの仮住まいを確保するとのこと。

 

私たちはスター達がアクセルで新たに馬車を雇って大規模なキャラバンで残った備品を一回で運び込むことになった。

私たちはここで待機だ。

ミツルギさんたちは本来アクセルに用はなく。スター達第一陣を送ったら別れて本来の目的地に行くらしい。

あと、ダストさん達はこの場に残って私たちの護衛を引き受けてくれた。臨時報酬が大きかったらしく「そのお返しだ!」と言っていた。

 

 

ちなみに第一陣のメンバーは

スター、シャロン、リリー姉妹、農業組、事務方妖精達

護衛にミツルギさんのパーティとその他冒険者パーティ×3

である。

 

留守番は

サニー、ルナ、パニラ、私、兵士組、その他職妖精達

護衛はダストさんのパーティとその他冒険者パーティ×1

 

留守番組が少ない理由は城にモンスターがあまり寄ってこないこと。むしろ道中の方がモンスターに襲われる可能性が高いからだ。

 

 

とにかく留守番組の私たちはスター達が新たな馬車を雇って戻ってくるまで、ただじっと待っていればいいだけだ。

 

そして、第一陣を送り出して1時間ほど。パニラちゃんがこんなことを言い出した。

「この城の壁・・・いい石材になると思うんだよね。」

そんなことばを聞いて暇を持て余していた私たちは、サニーを筆頭になんとなく城の壁をたまたまあったツルハシや石切り包丁でなんとなくギコギコやり始めた。

一晩中城の物をあさり続けて寝ていないわけで特に考えもなく始まってしまった。

昨日のようなキャッキャワイワイではなく。ただ黙々と壁や階段の石材を外していく、特に何も関上げてないため。1階の壁やら2階の階段やら屋上の壁のぼこぼこしたやつとかを外して庭まで運んでいる。妖精の浮遊術を使って持ち上げれば4人ほどいれば普通に運べる。さすがにダストさん達はそれには参加せず各々適当に時間をつぶしていた。

 

 

夕方、馬車が10台と護衛の冒険者が10パーティに増えて戻ってきた。

夜間に移動させる強行軍のつもりらしい。

 

スター達は現地で確保した仮住まいで準備しているらしいと同行していた事務方の妖精が言っていた。

 

そして、特に何もなくもぬけの殻の廃城を後にした。

 

 

 

 




はい、この廃城後にあの方の城になります。
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