この素晴らしい世界に妖精が! 作:妖精さん
キャベツ軍団を撃退した後はみんなで宴会です!
わたしたちは妖精のみんなと一緒にギルドの一角を借り切っての団体さん、
もちろん飲み物はカズマさんの奢りです!!さすがは異邦人の方!太っ腹です!!
「おい待て・・・全員って、お前ら全員って事じゃなくて、この街の妖精全員って事かよ!!」
「こりゃあ、この子に食わされたね!あはははは!!」
クリスさんが笑いながらポンポンとわたしの頭を軽くたたく。
「ねえ、コニファーもう戻りましょう?みんな待ってるわよ?」
ルナがわたしの手を引っ張ってきた。
そうだね。席に戻ってもわたしたちの席は端の席でカズマさんたちのパーティと隣なんですけどね。
先ほどからアクアさんがしている芸はわたしたち妖精に特に大うけで拍手喝采だ。本人もそれがうれしいようで「普段よりも倍でやってます」って言ってそうなくらいにノリノリだ。
テーブルではサニーやスターが待っていた。
「あら、もう人間の友達が出来たのね?」
とスターが話しかけてきた。スターは外壁の中にいたから知らないもんね!今日は話したいことがいっぱいあるんだよ!!
「うん!スター!あのクリスさんはすごく早くて強いんだ!!風のように速く走ってね、忍者みたいに気配を消してキャベツをサクッ!サクッっと音もなくやつけちゃんだ!!」
「ニンジャってのがわからないけど。すごく楽しかったみたいね。それにしてもコニファーったら、普段はボーっとしててあんまりしゃべらないのに今日はやけに饒舌ね?」
そういえば、そうだね?なんでだろう?
「ふふ、コニファーったら、そこの紅魔族のめぐみんさんの爆裂魔法を見てから、すごく興奮気味なのよね。」
「そりゃそうでしょ。あんだけ派手な爆発、なんか見てて楽しくなるよ!」
「そういうものなのかしら?」
不思議そうにこちらを見て来るルナにサニーがそう言って説明してくれていた。それでもルナは納得いかなそうにこちらを不思議そうに見ていた。
「で、コニファーはダクネスさんみたいに強くてかっこいい騎士様になりたいんだもんねー?」
サニーがそう言ってこちらの方を見て来る。
「そうだよ!見ててね。・・・倒れたものを見捨てるなど・・・出来るものか?!・・・」
ちょっと、モノマネ・・・そっくりでしょ?
「じゃあ、もしもの時は守ってちょうだいね」
「もちろんだよ!スター!」
ん?隣のテーブルのダクネスさんが顔を伏せてる・・・・わたしが安易にモノマネなんかしたから、怒っちゃったのかな・・・謝らないと・・・
「あ、あの・・・ダクネスさん・・・かっこよかったから・・・スター達にも教えたくて・・・ごめんなさい・・・おこらないで・・・ね?」
するとダクネスさんは顔を横に背けた感じで
「い、いや…そうじゃないんだ。こう改めて自分の言ったことをだな・・・見せつけられると少々胸に来るものがあってだな。」
ダクネスさんが言葉に詰まらせながら言っていると、その横からクリスさんが
「ダクネスー、そんなんじゃ怖がられちゃうぞー。」
そう言ってダクネスさんの顔をこちらに向け頬を引っ張り無理やり笑顔を作った。
するとダクネスさんは
「こ、こら?!やめんか!?」
その隣でカズマさんは何とも言えない表情でこちらを見ていた。どうしたんだろう?
「ダクネス・・・この子たちの前で、あれは見せるなよ・・・」
あれってなんだろう。
「こほん、とにかく私は怒ってなどいないから気にすることなどないぞ。だが、さすがにモノマネをされると恥ずかしいから控えてほしい。」
確かに、自分の物まねを見るのってちょっと気恥ずかしいよね。
「うん、わかったよ。」
席に戻ってみるとアクアさんとスター達が話している。
「私がアクシズ教団が崇拝する水を司る女神。そう、私こそがあの女神アクアなのよ!!だから私を崇めなさい!!」
花鳥風月の立体効果付きで自己紹介するアクア。
どことなく、エリス様と同じような神々しさ?があるような・・・???
もしかして、本当にもしかしたら・・・アクアさんってほんとうに・・・
「・・・・と、思い込んでいるかわいそうなお姉さんなのよ!!」
アクアの自己紹介にサニーが補足を加えている。
「なんでー!なんで私、こんな小さな子達にも信じてもらえないの?!」
ないか・・・カズマさんの服の裾を引っ張り大泣きするアクアさん。
その横で酔った勢いなのか爆裂魔法を唱えかけためぐみんさんを取り押さえたカズマさんとダクネスさん。とても楽しそうなパーティだね。
「ねえ、コニファー?あの、アクアさんって女神アクアにそんなに似ているの?」
スターがわたし達にたずねる
「そうみたいね。水の女神なんだし青や水色が多いのは間違いないみたいね。」
ルナの返事にわたしとサニーがコクリと頷いて答えた。
「あら、そうなの…」
スターはなんだか考え込んでしまった。
その後もクリスさんやアクアさんにダクネスさん、それとめぐみんさんやカズマさんに他の妖精のみんなや冒険者の人ともたくさんお話してたくさんシュワシュワやネロイドを飲んで楽しく過ごした。
「ルナ、なんだか眠くなってきたから先に帰るね。」
わたしはルナに先に帰ると伝えて立ち上がろうとすると
「じゃあ、いっしょに帰りましょうね。」
「私も、もうかえるよ!明日は私たちの装備を買わないといけないしね!いつまでも鉈と洋服でなんて戦えないよ!」
「じゃあ、私たちは先に帰るわね。スター、あとお願い。」
「わかったわ、三人ともおやすみなさい。」
「「「おやすみ」」」
わたしは一足先に倉庫に戻り眠りについた。
翌日、私たちは武器屋にいた
わたし達はキャベツ討伐で得た37万5000エリスとスターからもらったお金3万エリスを
武器屋のおじさんに渡すとわたし達の武器は武器屋のおじさんがすぐに見繕ってくれた。
サニーは鉄製のバトルアクスと投擲もできるトマホークタイプの手斧が見繕われ、ルナはマナタイトという宝珠が埋め込まれた自分の背丈ほどもあろう大きな杖を、
わたしはスモールソードと言う70センチ程の剣と予備にナイフを宛がわれた。スモールソードと言ってもわたしたち妖精自身が小柄なので十分大きく見えた。
しかし問題なのは防具であった。
ルナは洋服屋さんでローブを買うので大丈夫だけど。
わたしとサニーは前衛職だし鎧は必須だ。
だけど武器屋のおじさんは
「お前たちのような子供向けの鎧なんて王都の貴族のガキが買うようなもんじゃなきゃねぇ。しかも実用的なのって言われたらなおのことだよ。」
と言われてしまった。
リリー姉妹はどうしたんだろう?と思い聞いてみると一番最初の時に特注で皮鎧を作ったが今は王都で買っているらしい。
なので、わたしたちも特注で何とかならないのかと相談したのだが・・・
サニーの戦士用の皮鎧なら既存の皮鎧の最小サイズを詰めなおして何とかできるらしい(それでも3日は必要らしい)が、わたしの騎士の鎧は時間がかかるらしい。
わたしも皮鎧でいいと言ったら、「プリンセスナイトの嬢ちゃんに対して適当な仕事はできない!」と答えたが、絶対にわたしの役職の姫騎士の姫の部分で絶対に誤解していると思ったが、武器屋のおじさんがすごく真剣そうだったので黙っておくことにした。ちなみに私の防具が完成しるまでは2週間かかるらしい。
仕方がないけど、それまでは街の周りで薬草の採取クエストとかいわゆるお手伝いクエストをやるしかなさそうだった。
すぐに討伐クエストが出来ると思ったんだけど残念。
倉庫に戻ると
スターとシャロンがパニラちゃんにアクアさんをモデルにして石像を作らせていた。
「やっぱり、精霊に近い種族妖精ね!わたしの神聖さが分かるのね!!やっぱりわかる人にはわかるのよ!!私の神々しさが!!私を褒めて、崇め奉りなさい!!」
先ほどから大喜びでモデルを買って出ているアクアさん・・・普段よほどパーティ内の風当たりが悪いのだろうか?
ん?シャロンの手から完成図だろうか書類が一枚落ちる。
わたしは思わずそれを拾って読んでみる。
岩塩製アクア像・・・・塩の圧縮乾燥・・・・アクア像空洞型・・・・継ぎ接ぎ隠し・・・・こ、これって・・・
すっと書類が引き抜かれる。
「コニファーさん・・・このことはくれぐれもご内密に・・・」
そう言ってシャロンさんは再びスターの隣に戻っていった。
うん、忘れよう
「ルナ!サニー!夕飯の支度手伝うよ!!」
妖精の村を脱出してアクセルに流れ着いた妖精は50人程。
カズマの出費はだいたい50000エリスくらい。