この素晴らしい世界に妖精が! 作:妖精さん
「おお、よう来た!よう来た!。お主たしかコニファーとか言うたか?近う寄って酒でも飲むがよい。」
そう言って酒瓶を掲げているハラグーロはすぐにワイーロの方を向いて軽く怒鳴るような声で命じる。
「ダイコク屋!この娘にグラスを!」
「はいはい、ただいま・・・・・・・どうぞ。」
ワイーロも慣れた手つきでワイングラスを棚から出して、わたしに渡す。
「飲め飲め!一介の冒険者では中々味わえん高級品だぞ!」
ハラグーロが継いだワインをクピクピと音を立てて飲む。甘くておいしい・・・
「気にったようじゃの!どんどん飲むがよい!」
言われるがままに飲むわたし・・・だんだんアルコールが全身に回ってきたようで体がぽわぽわする。
「おっと、マルルも飲むがよいぞ。」
「あら、ありがとうございますわ。伯爵様。」
ハラグーロの勧めでマルルもお酒をあおる。その横でワイーロが酒瓶のラベルを見て言う。
「これはアイスワインですな。これは珍しいものを・・・」
「うむ、収穫前のブドウにフリーズの魔法をかけて果物の甘さを含んだまま凍結させて長時間発酵させた世にも珍しいワインなのじゃ。そこのマルルに以前頼んで取り寄せさせたのじゃ。」
「さすが伯爵様、お目が高いですな。」
「伯爵様、少し熱くなってきましたわ。」
そう言って服をはだけさせるマルル。
ハラグーロはエロそうな顔をしてマルルの肩を抱き、わたしの顎をくいっと上げる。
「そろそろ、じゃのう。」
そう言ってワイーロに目配せするハラグーロ。ワイーロは奥の両開きの部屋の戸を開ける。
薄暗い光の中、大人が5人は眠れるであろうキングサイズを超える巨大なベットが見える。
「ほ~れ!」
ハラグーロがわたしとマルルをベットに放りなげる。
ふかふかのベットにボフンと音を立て倒れこむ、わたしたち。
あうぅ・・・わたしはここで・・・・ルナ・・・サニー・・・
これから自分の身に降りかかる事を想像し涙をためつつ目を固くつむる。
「おい!何をやっておるのじゃ!?さっさとこれを巻かんか!」
ハラグーロが帯を投げ渡し、その横でマルルが自分の体に帯を巻いていた。
っは!?!?!?!?!?!?!?帯!?!?!?!?!
「ハラグーロ様、はやく、はやくきて~」
自身の体に帯を巻いたマルルがハラグーロにせがむ。
「マルル、おぬしはうい奴じゃのー。せがまずとも、このハラグーロが遊んでやるわ!それ!」
ハラグーロがマルルの帯を力強く引く。するとマルルがまるで独楽のようにくるくるとまわる。
「あ~~~~~れ~~~~!」
「よいではないか~!よいではないか~!ふはははは!!」
ど、どういうことなの!?えっちい展開じゃないのは嬉しいんだけど!?
なんだこれ!?ほんとうに何なの!?
「おや、手が止まっておりますな。帯の結び方は難しいようですな?お手伝いしましょう・・・・・・・・・・これは、妖精のみなさんには非常に人気な遊びなのですぞ。きっとコニファー様も気に入りますぞ・・・・それっ!」
ワイーロは慣れた手つきでわたしの帯をしめてから勢いよくハラグーロの方に突き飛ばす。
わたしはハラグーロの目の前に突き飛ばされ・・・
「おお!準備できたのじゃな!!では、お主も・・・えいや!!」
「あうぅ・・・目が・・・・目が回る~」
「ふははははは!!ふははははははは!!」
くるくると回るわたしの目に入ったのは香炉に妖精の粉を入れ火を入れるワイーロの姿だった。
1時間後
「これ!ちょー楽しい!!あはははっはは!!マルル!これすごい楽しいよ~!!」
「でしょ~癖になりますわ~あぁん!」
これはそう!小さいころにお父さんや力自慢の親戚のおじさんに遊んでもらった時と同じ感覚。何という快感!!楽しすぎる~!!
「これこそ、我がハラグーロ家の伝統!帯回しよ~!!」
興奮するハラグーロの大声につられたのか。サニーやルナ達妖精と酒にベロンベロンに酔ったハラグーロの家臣達もこれに加わり、寝室にクッションや布団を敷き詰めて帯回し祭りが深夜まで続いたのであった。
「きゃははっははは!!」「もっと~、もっと~!!」「わ~~~~い!」「気持ちいい~!!」
「うぇ~~い!!」「ひゃっはー!!」「うひょひょひょ!!」
「ふはははっははははっははは!!!帯回しは最高じゃー!!!ふはっはははははは!!」
そして、皆がその場で眠りについたころ、それはやってきた。
「ハラグーロ様!!ハラグーロ様!!敵襲!!敵襲にございます!!」