この素晴らしい世界に妖精が!   作:妖精さん

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35話 生き埋め後編 と 宴会

 

わたしは目を覚ます。

狭いくらい箱の中、ザクザクと音が聞こえるってことはエリス様(クリスさん)が掘り返している最中なのかな?

「おーい?クリスさんですか?」

 

「コニファー!?目が覚めたんだね!よかった、もう少しだから待ってて!」

クリスさんに続いてルナやサニー、スターたちの声も聞こえて来た。

「コニファー!生きているのね!!」「うぅ、よかった。よかった・・・」「今助けるよ!」

みんな、わたしが不死だって忘れてたのかな。でも、みんなの所に戻れてよかった。

 

棺桶のふたが開けられるとルナやサニー、スターの他にも妖精の皆が集まって来てくれていた。

 

私達は再開を喜んだ。皆、手を取って泣いたり抱き着いたりしてきた。不死の事を忘れられ棺桶に入れられたのを見た時はすごくびっくりしたし、ちょっと怖かったけどこうしてまた会えたんだからもう大丈夫。

 

「じゃあ、コニファーが生きてるってギルドの皆に教えてこなきゃね!」

 

そう言ってサニーは一足先にギルドの酒場に駆けだしていった。

「あらあら、あの子ったら。」

ルナはすこし表情を綻ばせて見送った。そして、わたしの方に向き直り

「もう、あんな無茶はしないでね。あんなの見せられたら私・・・」

ルナが悲しそうな顔をする。

「ごめん・・・もう、あんな無茶はしないよ。」

「うん、いくら不死だからって・・・もうやめてね。」

ルナがわたしを優しく抱きしめて来たので、わたしもそれに応じて優しく抱きしめ返す。

「ルナ」「コニファー」

 

 

「あー、コホン!もうギルドの前よ。そういうのは自分達の部屋でなさいな。」

スターが少し顔を赤くしてそっぽを向きながらギルドを指さす。

「ルナとコニファーって///」「二人って大人な妖精さんなのね///」「きゃー///」

周りの妖精たちも顔を赤くしたり、顔を隠して指の間から覗いている。

なんだかちょっと恥ずかしい。ルナもスッと離れる、でも手はつないだまま。

 

スターがイタズラっぽい顔でわたしたちの肩に手を置いて追い打ちをかける。

「さらに言うとギルドの扉・・・全開だから中から丸見えよ。」

 

「「//////////」」

は、はずかし~!!

 

 

 

「ご結婚はいつですか?」

「ラブラブですな。」

「キャーかわいい!!」

うわわ、冒険者のみんなが茶化してくるよ。もう、はずかしいからやめて!!

 

「くっそー!こんなちんちくりんな妖精だってイチャついてるのに何で俺には相手がいないんだぁー!!」

くっさ!?ダストさん酒くっさ!?そして、見た目子供な妖精に嫉妬すな!!

あ、服脱いでウェイトレスの女の子達に突撃して・・・沈められた。あ、店の外に捨てられた。

裸で・・・明日は牢屋の中かな?猥褻物陳列罪とかで?

 

 

その後もアクアさん?女神様だから様付けした方がいいのかな?

とにかくアクアさん達から謝られた。死者蘇生して助けようとしてくれたんだからお礼こそいえども怒るような理由もない。

 

「あ、あまり気にしないでください。わたしも死んでないので」

 

「そ、そうよね!わたしもがんばったのよ!あ痛っ!?なにすんのよカズマ!!」

「お前は女神なんだから一番気が付かないといかんだろう。」

「いや、あ、うん。ごめんなさい。」

 

この二人の掛け合いも漫才みたいでおもしろい。それにわたしもぜんぜん気にしてないし・・・。

それに、これ以上つづけるとアクアさん本当に泣きそうだし・・・

「あなた、やさしいのね。なにか、今度加護つけてあげるわね。」

瞳を潤ませてるアクアさん、ちょっとかわいいかも・・・

 

「カズマも見習いなさい!!コニファーみたいに私にやさしくしなさい!!」

これさえなければなぁ・・・

 

 

そんなこんなで、みんなどんちゃん騒ぎでお祝いだ。ベルディア討伐記念とわたしの復活祭で・・・復活祭!?

 

「コニファーは妖精の王族だから神聖にして不可侵。神々に愛されているから死から遠い存在なのよ!」

ちょっと!!スター!!変なプロパガンダはやめて!!なんかこうむず痒いし、今後苦労しそうだからやめて!!

で、なんでルナはわたしをギルドの宿泊施設に連れ込もうとしてるの!?

「今夜は離さないから・・・」

ルナさん?酔ってますよね?完全に酔ってますよね?力強い!?

だれか!!だれか止めて!!サニー!今、目が合ったよね!!助けて!!なに・・・「ゴメン、あきらめて」って、そ、そんなー

 

ああ、ドアが・・・部屋のドアがぁあああああああ

 

「今夜は楽しみましょう。」

ルナは空になったウィスキーのボトルを床に放り投げた。ついでに割れなかった。ゴロンゴロン言ってた。

「わたしの事・・・いやなの?」

「い、いやじゃない」

 

いやじゃないけど!?そういうのはちゃんとぉおおおおおお!!

うわぁああああああ!!服が!!服が脱がされていく!!ぎゃああああああああ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

目を覚ます。小鳥のさえずりが聞こえる。裸のわたしの横に寝てるこれまた裸のルナ。

うん、何もなかった!!何もなかった・・・

 

わたしたちは服を着てギルドの宿泊施設の階段を下りる。

徹夜で飲んだと思われる素行の悪い冒険者たちに「ヒューヒュー」言われた。

カップルや既婚者の冒険者たちに暖かい視線を送られた。

 

やっぱり、何もなかったんだ。うん、間違いない。

 

ルナがしなだれかかってくるのも昨日の酒の影響だね!

 

 

さてと、支払いをすませようか。ルナを近くの椅子に座らせて待っているように言ってから、受付のお姉さんのところで支払いを済ませようかな。たしか、1泊2500エリスだったような。

「昨晩はお楽しみでしたね。5000エリスになります。」

あれ?2500エリスじゃ?

受付のお姉さんが小声で「私…彼氏いないんです。あと昨日は休日出勤です。」、そして

「5000エリスになります。」

ん?カウンターの裏に…酒瓶が5本ぐらい転がってるぅううう!?これは逆らわない方がいい。

「はい。」

 

ちょっと怖かった。

 

 




久しぶりの更新、以後も鈍亀更新ですがよろしくお願いします。
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