続きを楽しみにしていた方、本当にすみません
しかし、話の展開は予想外の方向に行くのではないかと思います
気がついたら赤ん坊になっていたという経験はないだろうか?
ない?
だろうな
しかし、今私は絶賛赤ん坊になっているのだ
どうなってるの?
確か私はサーティ○ンの安売りセールに釣られて並んでいたはずなのに
なぜ赤ん坊に?
パニクって声を出しても
「オギャー」
これしか言えない
赤ん坊って泣くだけで親に何を望んでいるのか伝えていたんだな……すごいね
じゃなくて!
この状況、どう打破する?
いや、誰かこの状況について説明しろ
そしてついでにサーティ○ンのチョコ&ミント奢れ
しばらく泣いていたらおっさんが部屋に入ってきた
「元気があってよいよい。お前は未来の王の姉だ。しっかり支えるのだぞ」
おっさんは私をあやしながら呟いた
いや、ちょっと待て
それはどういう意味だ?
未来の王の姉?私が?
頭がこんがらがってきた
意味わかんない!
あっ、眠気走ってきた
泣き疲れか?
もう無理………寝る
人間の欲望は限りない
その欲望が新たな変革をもたらす
例えば、中世の世界で言う"フランス革命"
あれは平民達の欲望によってできたものだ
その欲望に神々は恐れた
欲望によって神が必要ではなくなるのではないかと
いわゆる"神様なんて必要無くね?"と思われるのではないかと
そこで神々はあることを思い付く
"じゃあ、中立なモノを作ろう"
で、出来上がったのは神と人間の間に生まれた……いや、作られた子供
それが"杭"である私と、"楔"である弟のギルガメッシュ
簡単に言えば、神々と人間両方の視点で見れる者である
人間でありながら、神の陣営の者を
しかし━━━
私は神々の思惑から外れることにした
勝手に作られたレールの上をただ走るだけの人生なんてもってのほか
せっかく新しい人生の始まりだというのに、なぜ決められた人生を送られねばならないのか
「私は私だ。神々の思惑なぞ知るか」
良い天気だ
今日は快晴だろう
でも私の心は曇り空
「どうしたのですか?姉さん。そんなに人に囲まれるのがイヤなのですか?」
「…………」
転生して早数年
私は着々とこの世界の事を知った
今の時代は紀元前2000年程
ウルクと言う都市らしい
そして私はこの未来の王ギルガメッシュの姉にあたる
なんだ?
流行ってるのか?
転生
………ギルガメッシュ、勝手に私の思考を読むな
「だって姉さん、読みやすい顔してるんだもん」
イラッときた
決めた
ポーカーフェイスになってやる
「そう怒らないでよ」
「…………」
この弟はとてもできた少年だ
頭もよく、笑顔も可愛い
どこからどうみても完璧少年だった
毎日周りに人が集っていた
弟もそれが当たり前の様にしている
では私は?
私は弟の付属品みたいな感じだった
ムカついた
別にちやほやされたいわけではない
何かここまで差を突きつけられたらムカついてるだけだ
だから私は何かギルガメッシュに無いものを欲した
あのギルガメッシュの姉だ
絶対何か持ってるはずだ
あれこれ調べていたら自分の魔力量がウルク1であることが分かった
これもギルガメッシュが見つけたんだけどね
ムカつくね、本当に
私の身体の中にとんでもない核があるらしく
ギルガメッシュ曰く無限に近い魔力量だそうだ
私はこの魔力の使い道を考えた
これが魔術の確立の逸話
それとこれが最古の魔術師"原初の魔術師"の誕生である
魔術で色々な事をした
主に農業に力をいれた
この時代、狩猟がメインであった
つまり肉がわりと頻繁に出るのだ
周りは特に何も思ってないと思うが、私はしんどい
確かに身体は前世と比べりゃむちゃくちゃ頑丈になった
しかし、精神的には最悪だった
気分は阪○タイガースが暗黒期に入った時の阪○ファンみたいなものだ
その例えじゃ分からない?
なら……サーティ○ンのアイスが食べれない
これなら分かるだろ
分からない?
分かれ
話が逸れたな
とりあえず私は自分の胃のために民に農業を教えた
稲は私が魔術で創り、道具や畑や田の作り方は手作業で教えた
両親が農家で良かった
このおかげでウルクは飛躍的に発展した
民は
「賢者だ!」
「賢王に賢者、我々は安泰だ!」
だとか騒いでる
気づけば私は"エンムルク"と呼ばれるようになった
意味は簡単に言えば"知識の豊富な人"という意味らしい
ネーミングセンスは………言いやすいからいいか
メソポタミアの連中の考えることは分からん
お米作りの他にも土器やら何やら必要そうなものをガンガン教えて作らせた
ギルガメッシュも外の魔獣対策に城塞の強化、川の水をウルクまで引っ張ってきて貯水湖を作ったりした
なんでガキの私たちが大の大人たちより働いているのだろうか?
あれか?メタル○アの無能兵士のようなものか?
国が潤ってきて、私にも自由時間というものが生まれてきた
そこで私は剣を覚えることにした
生前、OLになっても辞めなかった剣道を思いだしたのが主な原因である
ここで、"剣道をやってたのになんで剣を覚えるんだ?もう覚えてるんじゃ?"と思う人がいるかと
これはあくまで私の考えだ
剣道……というより武道というのは、相手をたたえるものである
自らの業を相手に見せて、互いに高めあう……そういうものだと思う
対し剣術……武術というのは高めあうのではなく、蹴落としあうようなもの
相手に自分の業を見せるのは同じ
だが、それで敵を斬り捨てる
武道とは真逆である
ここまでちんたら語っていたが、簡単に言ったら"剣道とカテゴリーが違うから覚え直さないといけない"ということ
こうして私は魔術の勉強をしつつ剣術の勉強をした
たまに政治に絡み、助言などした
これが私の幼少期
ギルガメッシュもたくさん勉強し、色々な事を知った
しかし、私は気づかなかった
成長してギルガメッシュが変容していることに
「殺せ」
幼少期が終わり、成人期を迎えた頃
彼はそう告げた
私はギルガメッシュに宣言したようにポーカーフェイスを身につけた
まあ、周りの評判はイマイチだったのだが
なんか妙に怖いらしい
無表情で淡々と作業こなすところが
………現実に戻ろう
この男なんつった?殺せ?
「なぜ?」
「なぜ?決まっていよう。こやつらは我に逆らったからだ」
「…………」
言葉が出なかった
なぜ彼は逆らっただけで殺すと決めたのか?
分からない
「我の決定に従わなければ貴様らも殺すぞ」
結局私は何も言えなかった
殺されたモノたちを呆然と眺めていた
「どうした?エンムルク。そんなに我の決定が気に食わぬか?」
「なぜ?」
同じ言葉しか出なかった
たくさんの言葉を彼にぶつけたいのに
「なぜ逆らっただけで奴らを殺したのか?我は王だ。王に逆らうだけで重罪だ。それだけだ」
この後も彼は人を殺し、財を奪い納めた
姉である私ですら止めることができなかった
ああ、なぜこうなってしまったのか
彼は理想の王になるのではなかったのか?
待て
理想の王?
その理想は誰の?
神々の理想
民の理想
そして私の理想……
そうか彼は、彼なりの王を目指すことにしたのだ
略奪の王
暴君
それが彼の理想の王なのだ
彼は、彼が感じたままに生きてるだけだ
神々は予想していた悲劇が起こって頭を抱えていた
ギルガメッシュが暴走したときの装置として私が動くはずだったのに、私が動かないからギルガメッシュはどんどんやりたい放題している
そこで神々は新たな手を打ちに出た
ある朝
私が魔導書を作っている時の事
ギルガメッシュがスゴく嫌そうな顔をして私の部屋に入ってきた
ノックくらいしろよ
「何かありました?」
今日の朝飯に嫌いなものでもあったのか?
私は好きだったが
ポトフみたいな何か
もう一度言う
ポトフではない、ポトフみたいな何かだ
「予知夢を見た」
「…………」
予知夢ねぇ
見れるの?
そんなの
「あれは神が見せたものだ。必ず奴はやってくる」
顎に手を当てて考えてたらニヤリと笑った
あ、これダメなやつだ
「そう。じゃあ━━」
「エンムルクよ、頼みたいことがある」
チッ、逃げれなかったか
「■■■■■■■■■」
始め見たときはもう、ただの獣でした
肌は何と言うか……粘土みたいだ
毛みたいなものも生えてはいるが、生えているというより皮膚みたいにも見える
何だろう……魔神○ゥみたいに見える
その粘土バージョン
何か唸ってるし
もうやだ、帰りたい
"ちょっと予知夢に出てきたやつとにゃんにゃんしてこい"
言った瞬間
思いっきり魔力弾ぶっぱなしましたよ
防がれたけど
いや、なんで?
何でにゃんにゃんしないといけないの?
どういう思考したらそんな結果が生まれるんだ?
あの野郎、笑顔で"王様の命令はー…絶対!"とか言いやがって
愉悦に浸りやがって
顔面めがけて魔力砲放ちましたよ
防がれたけど
「……………」
どうしようかと思ったら、その獣が襲いかかってきた
ヤバイ、汚される━━━━━━
やってしまった
気づいたら獣は魔力弾でコテンパンにされてました
これがいわゆる"火事場のバカ力"という奴か
死んでないよね?
そんな手応えなかったし
うわっ、立ち上がった
まだ襲おうとしてるの!?
「ふっ………」
魔力で作った鎖で獣を縛る
これで汚されることはなくなった
「■■■■■■■■」
だから人の言葉を話せよ
「■■■■■■ぁぃ」
ん?
こいつ、話せるのではないか?
転生して早20年近く
様々な事を体験してるから、何か色々知識や耐性がついた
何か常に不思議体験しまくってるから、もう何が出てきても怖くないみたいな?
あ、フラグだ
今のなし
怖いものまだまだいっぱい!
つか、確かギルガメッシュも"奴"と言っていた気がする
ならばこの獣は人なのかもしれない
「あなたに言葉を授けましょう」
私はこの選択を選んで良かったと思っている
「あなたに知恵を与えましょう」
そして選んでしまって後悔もしている
獣はとても勉強熱心な奴だった
説明したら"ここが分からない、分かりやすく説明してくれ"やら"ここは分かったが、ここが分からない"やら……
やっぱり人の言葉分かるじゃん
何か家庭教師をやってる気分だった
獣はドンドン知識を吸収していった
吸収するにつれて獣は人のカタチとなっていった
彼か彼女か分からないが、多分男だ
彼を見ていたら幼少期の私を思い出す
ひたすらウルクのため私のためギルガメッシュのために奔走していたな
「エルキドゥ」
教え始めて7日目辺りに彼は呟いた
1日目は荒れ地で教えていたが、帰ったらギルガメッシュが
「何奴を置いて帰ってきてるんだ!はやくにゃんにゃんしてこい!」
と怒鳴って手に持ってた槍で追い出された
ふざけんな
嫌だし、にゃんにゃんしたくないし
帰れなくなった私はとりあえず獣のいるところに魔術で小屋を作った
あのあと獣が来て
「もっと教えてほしい」
と目を輝かせながら入ってきた
ノックしろよ
あ、知らないか
……よし現実に戻ろう
エルキドゥ?
自分の名前か?
「ようやく分かったよ。僕の使命が。ありがとうエンムルク」
彼は立ち上がりスゴい勢いで走り去っていった
………え?
何?
何が起こったの?
誰か説明して
展開が早すぎて分からないんだけど
とりあえず追いかけなきゃ
追いかけながら彼を眺めていた
彼は喜びに満ちた顔をしていた
とても嬉しそうだった
そんなに使命とやらを思い出して嬉しいのか
見ていてこちらも嬉しくなる
顔には出ないけど
彼は流星の如く荒野を駆け抜けた
しかし、どんな使命なんだろうか
着いたのはウルクの城塞都市
「なんて酷いことに。独裁、圧政、強制、徴収……私利私欲の栄華……民たちが嘆いているのに」
その気持ちは分かる
昔の彼はとても良かった
賢王と呼ばれるくらいには
「しかし、なぜ彼がここまで変わったのかが痛いほどに分かる」
え?
「彼は生まれながらに結論を持っていた。神と人、双方の特性を持つ彼の視点はあまりに広く、遠く、神々ですら、彼の見据えてるものが理解できなかった」
何それカッコいい
つか何これ?ポエム?
「ありあまる力が、ありあまる孤立を生んだ。でも彼は王であることを捨てなかった。自らに課された使命から、逃げることはしなかったのだ」
………ないない
あの愉悦野郎がそんなカッコいいこと考えてない
「なんて強烈な自我なんだろう……彼は真剣に神を敬い、人を愛した。その結論として、神を廃し、人を憎む道を選んだだけなのだ」
…………ごめんねギル
何か私、とんでもない奴を生み出したのかもしれない
愉悦野郎……ギルガメッシュと元獣……エルキドゥが出会ったのは結婚式場前であった
ギルが結婚式をメチャクチャにしようとしたところをエルキドゥが正義の味方の様に止めたのだ
ていうか何やってんのよギル
「貴様が我を諌めると?」
愉悦を邪魔されたからか、すっごく怒ってるギルガメッシュ
「そうだ。僕の手で、君の慢心を正そう」
ブチッとキレる音がした
何か右手に剣持ってるんですけど
エルキドゥも両手で槍を持ってる
お前らいつ武器を取り出した
双方が動き出した瞬間
私は彼らの間の地面にクレーターが出来るほどの魔力弾を放った
「「エンムルク(さん)邪魔するな!!!(しないでください!!!)」」
しかし2人は固まった
あのギルガメッシュですら硬直していたんだからスゴく怒ってるように見えたのだろう
無表情だったが、青筋は立ってた……絶対
「ここは婚儀の場です。ケンカするなら他所でやりなさい!」
久しぶりにキレたと思う
「エルキドゥ、貴方はいきなり飛び出して……ギルはいつもいつもちょっかい出して……!!」
怒ってるからか一瞬で魔術を組み立てれた
突風で2人を吹き飛ばしウルクから追放した
多分都市から離れたからしばらくは大丈夫だろう
ほら、向こうの方で爆発音が聞こえるし、楽しくケンカしてる
良かったねギル
ケンカできる奴ができて
ケンカは4日程続いた
たまに差し入れを持っていって彼らのケンカを眺めた
差し入れは基本エルキドゥ専用気力回復の霊薬とギルガメッシュの軽食だった
カロリーメ○ト的なもの
もちろん私の手作りだ
はじめは見ただけでいらぬとかほざいていたが、口にしたら思いの外気に入ったらしくあれはちゃんと持ってきたかと聞いてきた
さすが王様
手のひら返しだよ
話を戻そう
初めのギルはもう怒り狂ってたよ
「土くれ風情で我と並ぶか!」
とか叫んでたし
エルキドゥは
「どうした、武器は飾るものではないよ」
とか煽ってるし、それでさらにキレたギルガメッシュは
「舐めるなよ……雑種!」
武器を射出し始めた
剣は飛ばすものではありません
双方決着がつかなかった
エルキドゥの土は9割ほど削り取られ、ギルの財宝もすっからかんだった
エルキドゥはもう裸だった
さっき服を槍に変型させて投げたから
ギルもその槍を剣で飛ばして弾いた
もう衣服すら作れなくなったエルキドゥを見たギルは、高らかに笑った後仰向けに倒れた
エルキドゥもクスクスと笑いながら倒れた
「互いに残るのは一手のみ。守りがないのであれば、愚かな死体が2つ並ぶだけだろうよ」
そう呟いてギルは空を眺めた
倣うようにエルキドゥも空を見る
鏡の様だ
私はそう思った
性格や色々違うのに、とても似ているように見える
「使ってしまった財宝は、惜しくないのかい?」
「なに、使うべき相手であれば、くれてやるのも悪くはない」
ギルらしくない
でも、晴々しい声で言った彼の顔は美しかった
「貴様が来てからというもの、我の蔵は落ちつきがない。財宝を投げ撃つなぞ、頭の悪い癖をつけさせてくれたな」
あれからエルキドゥはギルガメッシュと共にいた
いつでもどこでも
ギルガメッシュの収集癖は直らなかったが使うことを覚えた
使い方はあれだけど
でも使わずに蔵に納めるのは、そのモノたちに失礼である
「エル………ギルが」
そうだ
あのケンカ以降、ギルのイタズラがさらに酷くなった
魔術破りの魔剣とか槍とか飛ばすようになった
あれは洒落にならない
そのおかげでたくさんの対策
「そんなことをしてたのかい!?ごめん、ムルク」
エルは悪くない
悪いのはギルである
この頃どんどん仲が良くなって私はギルガメッシュの事をギル、エルキドゥはエルと呼んだ
エルキドゥも私の事はムルクと呼んだ
ギルガメッシュは相変わらずだけど
「エルキドゥ、お前が俺に頭の悪い事を教えたから悪いんだー」
エルが困ってる所を見て楽しむギル
「ギル!」
魔力で作った剣やら槍やら飛ばす
うわっ、私までギルのがうつってる
対抗してギルが剣とか飛ばしてくる
「あはは」
「ふふふ」
「ククク」
3人で笑った
エルが来てから、ギルが笑う数が増えた
とても良い風が来ている
「エンムルク、お前の笑いは不気味だぞ」
ブチッ
気にしてる事を言われたら腹立つよね
「1回死にますか?」
無表情だけど鬼のような顔でギルと鬼ごっこを始めた
しばらくして、ギルとエルがフンババと呼ばれる魔物を討伐してきた
この頃になるとギルガメッシュの財宝に匹敵する魔術をガンガン作っていた
いや、この前に乖離剣を見せてもらったのだけれど……あれは本格的にヤバい、危険すぎる
対策をたてていく内に私もとんでもない魔術を生み出してしまった
この魔術、けっこう自信作
…何か場転するたびに私の事情挟んでる気がする
……戻るか
結構前にエルキドゥが
「ムルク、何か霊薬とか作ってくれない?」
とか、ギルガメッシュが
「おいエンムルク、魔物に効く薬物はないか?」
とか聞いてきたことがあった
またギルの思いつきか悪巧みだと思い、適当に作って渡したのだが、まさか森の番人を倒すためだとは思わなかった
それならもっとちゃんとしたのを作れば良かった
ギルがフンババの生首を引き摺りながら
「王の帰還だ。宴の準備を始めよ!」
と言われた時は度肝抜かれた
まあ、フンババを倒したおかげで杉の木を使えるようになったのは良いことだ
霊薬はエルキドゥ曰くとんでも効果を発揮したらしい
身体を吹き飛ばされてもすぐ戻ってきたとのこと
ギルガメッシュに渡した薬物は魔獣にぶつけたら、魔力を強制排出する嫌がらせな効果を発揮した
放置するだけでバテたらしい
エルキドゥは
「これが適当に作ったのなら、本気で作ったらどうなるのだ」
と呟いた程には役立ったようだ
さらにそこからエルキドゥとギルガメッシュがフルボッコ
もはやいじめでしかない
宴の時にエルが私の所に来て質問してきた
「なぜギルはフンババを倒したの?」
んなこと本人に聞けよ
「本人に聞きなさい」
「ギルに聞いたんだが、答えてくれなくて……」
なるほど、あれだ
ツンデレというやつだな
「ツンデレ?どういう意味?」
忘れてくれ
つか、勝手に思考を読むな
ウルク1の魔術師の力の一端見せるぞ
「ご、ごめんなさい」
「読むなと言ってるのですが………。いいです。ギルがフンババを倒した理由……民の為です」
エルは驚いた顔をした
「ギルが民の為に?ギルは民を圧政で苦しめている。その彼がなぜ民を?」
決まってるだろ
ギルは王だ
前にエルも言ってただろ
"自らに課された使命から、逃げることはしなかった"と
「人の守護者として彼は生まれた。それが理由です」
呆然と私を見ていた
ギルなら"何だ?そのアホ面は"と高笑いしていただろう
「…………そうか。彼は見定める道を選んだだね」
どういう思考回路でそんな結論に至ったかとても気になる
でも、聞いても分からないだろうからやめとこ
エルは真っ直ぐな眼差しで私を見た
なぜ私にその目を向ける?
普通私ではなく彼……ギルガメッシュの方を見るのではないか?
「遥かな未来を見据える事が守護……か」
エルは今度こそギルの方に目を向ける
その目は何か遠いモノを見ているように見えた
ポツリ、彼の口から言葉がこぼれた
「僕は道具だ。彼の裁定する必要のないものだ。世界の終わりまで、彼の傍にあり続けられる」
ポンっと杖でエルの頭を叩いた
「痛いっ、何をす━━」
「アホ」
「あ…アホ?」
「いいですか?エル。彼はあなたの事を━━━━━━━━」
こうして、楽しい宴が終わる
そして私の最期の時が訪れる
フンババを倒してからイシュタルという女神がギルにあれやこれやとアピールしていた
そのおかげか、ギルガメッシュの裁定が少なくなった
エルキドゥもイシュタルにはいい顔をしていなかったが
「彼の暴走を留めてくれているから、感謝はしているよ」
とのこと
私たちは基本ギルの暴走の鎮火が主な仕事だから、暇な時間が増えた
暇な時間、ギルの集めたものから遊べそうな物を取り出して遊んだ
まあ、チェスが一番盛り上がった
実力がどっこいどっこいだったからだろう
勝って、負けて、勝って、負けての繰り返しだった
エルも楽しかったらしく、どんな戦法で倒すか考えながらさしてた
途中でイシュタルを追い払ったギルが乱入して勝負をすることになったが……
ギル、どんだけ強いんだよ
何だよ"3手先を読むなんて、三流よな"って
結果を見据えて、それに沿うように打つなんて、どんな思考してんだよ
「はん、"ウルクの頭脳""天才魔術師"なぞ、笑わせる。"ウルクの頭脳(笑)"の方が正しいのではないか?」
この王様に何度キレたことでしょう
言ったな
もう、コテンパンにやっつけてやるからな
エルに
「もうやめよう!」
と言われなかったら永遠に続けてたと思う
私とギル、姉弟揃って負けず嫌いの頑固者だから
5勝12敗
ギルに5勝するなんて奇跡でも起こったのではないか?
こんなアホな事を間に挟みつつ、イシュタルとギルの関係はドンドン悪化していった
現在、空に天の牡牛が降りてきている
イシュタルを盛大に怒らせたのが原因だ
ギルガメッシュも何度もフッたのだが、しつこく迫っていた
さすがに我慢ならなかった私が
「金髪碧眼になって出直しなさい」
といったのが原因なんだけどね
イシュタルは移り気の強い奴だからな
そして、捕まったら最後
骨の髄までダメにしてしまう奴だ
イシュタルはそんなつもりはないと思うが、結果たくさんのダメ男を作り上げた
エルもその事で心配してたらしく
「ギルがフってくれてホッとしたよ」
と安堵してた
あの後、ギルガメッシュは滅茶苦茶槍やら剣やら飛ばしてきた
「貴様!どこでその事を知った!!」
もう財宝飛ばしには慣れた
対処法は腐るほどできあがっていた
もう乖離剣を使ってきても何とかなりそうなくらいには成長した
まあ、仮にもイシュタルは神だ
神様にも色々プライドというものがある
そのプライドを傷つけられたのだ
その腹いせに、天の牡牛をウルクに降ろした
エルとギルの2人の力があれば、あの牡牛を倒すことができる
でもその間、たくさんの民が死ぬだろう
「ギル、エル。あなたたちは民を守りなさい」
「ムルク!まさか━━」
「私があの牡牛を片付けます」
私は前の日の夜妙な夢を見た
それはギルガメッシュとエルキドゥが2人巨大な牡牛を倒すところを
しかし、倒した後、神々の罰でエルキドゥが消滅した
あの時のギルガメッシュはもう……見ていられなかった
「阿呆!エンムルク、お前1人で片付く相手ではない!」
「そうです!僕とギルで牡牛を倒した方が━━」
「では民は誰が守る?私1人では守りきれません。だが、ギルとエル2人なら守りきれます」
ギルが私の肩を掴む
「ふざけるな!我のエアで奴は倒せる!」
「ギルの乖離剣は民も巻き込みかねない。私の魔術なら民も巻き込まずに済む」
「そうすればエンムルク、お前は………!」
肩を掴む手を払う
「ギルガメッシュ!エルキドゥ!あなたたちに頼みがあります」
「「!!!」」
初めてかもしれない
こんなに大きな声を出したのは
「"鎖"よ、"楔"の支えになるのです」
「………はい」
エルの目には涙が溜まっていた
なんだ、そんな顔ができるじゃない
あなたは道具なんかじゃない
「"楔"よ、"杭"を抜きなさい」
天の牡牛の方へ向かう
彼の王道に私は不要だった
孤立であるからこそ彼の王道は黄金に輝くのだ
でも、鎖である彼は、楔である彼に必要だったみたい
杭である私としては嫉妬しちゃうな
「やめろ………行くな、離せエルキドゥ……離せ!」
「やめてくれ、ギル……ムルクは…彼女は━」
「やめろ!こんな結末なんてあるものかぁぁああああああ!!!」
「ギル」
振り返り、私は精一杯笑って見せた
それがちゃんと笑えてたかは分からない
「1回くらい、お姉ちゃんらしいところ……やらせてよね」
この後私は天の牡牛と対峙し、全力で闘った
生まれて初めての大決戦だった
空中戦なんてやったことなかったけど、ぶっつけ本番なんとかなるものだ
嵐の様な攻撃を魔術を巧みに操って捌く
水の槍は魔力の槍で相殺した
雨の弾丸は魔力砲で吹き飛ばした
牡牛の突撃は剣でいなし、カウンターを決めた
私が負ければ、ウルクの民は死ぬ
転生前の私なら怯えてすみで震えてただろう
でも今は違う
私にはたくさんの力がある
ここウルクを守りたい気持ちがある
相手は神様?
知るか
神様だろうがなんだろうが、ギルが……弟が愛したウルクに傷をつけるやつは絶対に許さん
「━━━━━━」
後ろでギルとエルが民を守ってる
それだけで私の勇気となる
彼らがいるだけで私は強くなれる
「■■■■■■■■■!!!」
黙れ牛
もう見飽きたんだよその面
「人類最強の魔術師の恐ろしさをみせてやりましょう」
天の牡牛の四方八方に魔法陣が生まれ、その空間だけ歪んでゆく
牡牛も抵抗して嵐を作るが歪んで壊れる
「はぁ………はぁ………ック!」
歪んだ空間を囲うように魔法陣がたくさん生成される
「さあ!耐えれるものなら耐えてみせなさい!」
魔法陣が黄金に輝く
「
私は自ら放った一撃にのまれて意識を手放した
ここまでが私の物語
この後に何が起こるのかは分からない
でもきっと
きっと黄金に輝く物語が続くのだろう
ついにfgoも大詰めですね
この前ガチャを引いたらエジプトの王の中の王様を当てました
何ですか?
あのチートみたいな戦いかた
あれ、本当にライダー?
キャスターと言っても間違えないと思うのだが