ビックリし過ぎで作者狂喜乱舞しております!
ですが、この作品は気まぐれで書いているだけですので、更新が不定期ですのでご了承ください。
よろしければ今後も今作品をよろしくお願いします。
イースレイが
「氷神の洗礼!」
紫色に染まる冥界の空を白銀の
「
掲げられた聖剣はその先端を無数の剣に変え、荒々しくも迅速に氷柱を破壊していく。そしてその矛先は氷柱だけではなく、イースレイにも迫る。無透明となった剣先がイースレイを取り囲み串刺しにせんと殺到する。イースレイは見えない剣先から放たれる微弱な聖なるオーラを察知し、数、距離、角度を割り出し、回避行動に移る。
イースレイは現在、神に対して絶大な効果を発揮する滅神魔法を使っている。その効果もあって今のイースレイ過剰なほど聖なるオーラや光に対して敏感になってた。その索敵範囲は1kmにも及ぶ。
イースレイは殺到する聖剣の剣先を正確にされど、紙一重に避けていく。イースレイが回避に集中力を割いたことによって、上空を覆っていた氷柱が霧散していく。氷柱が霧散したことによって、今まで氷柱に割いていた分の力が、イースレイに押し寄せる。イースレイはその両手に氷を纏い刃を形成する。自身に迫る数十を超える刃を、自身の両手に展開する氷の刃で滑らせ、器用に避け、ヤハウェとの間合いを詰め刃を振り上げる。。ヤハウェは枝分かれさせていた聖剣を素早く元に戻し、イースレイの攻撃を受け止める。ヤハウェがイースレイの攻撃を受け止めた瞬間、衝撃が爆ぜる。その一撃は大気を震わし、大地を砕き、天を割る。
神と神殺しの力がぶつかり、その衝撃によって周囲の者は地面に叩き落とされ、その周囲から弾きだされる。
イースレイの氷の刃とヤハウェの聖書の聖剣がぶつかり合いそこから鍔迫り合いに発展する。ギギギっと言う音が戦場に響く。
「その聖剣……エクスカリバーかい?」
イースレイの疑問にヤハウェはピクッと眉を動かした後に答える。
「ええ、これはエクスカリバーです」
ヤハウェの言い分にイースレイは意味深な笑みを浮かべる。それと同時に鍔迫り合いの力を横に逸らし、ヤハウェの体勢を崩す。
「氷神の脚刃!」
イースレイのヤハウェを真っ二つにせんとする足技を聖剣の腹で防ぐ。だが、態勢の崩れた状態で受けたせいでその場から吹き飛ばされる。ヤハウェは吹き飛ばされながらも態勢を整えるが、目の前には追い打ちをかけるイースレイが見える。イースレイは新たに大剣を造形し、袈裟斬り、逆袈裟斬り、下段からの切り上げの三連撃を行う。ヤハウェは聖剣を巧みに操り大剣の二撃目まで防ぎ切り、三撃目の威力を利用し、後ろに弾け飛ぶ。ヤハウェは後方に跳びながら数十の光の槍を展開し、イースレイに向けて一斉掃射する。
「氷神の怒号!」
それに対してイースレイは荒々しくも極寒の吹雪を放ち迎え撃つ。極寒の吹雪は荒々しく光の槍を飲み込みヤハウェに迫る。
「くっ!」
ヤハウェは自身の選択ミスに内心舌打ちをする。イースレイの寒気のするような魔力に気圧され、自身の得意とする遠距離戦を行うために距離を開けようとしたのが間違いだった。
イースレイの魔法には近距離、遠距離とも死角はなく、死角があるとすれば、広域型殲滅魔法と小規模な魔法の選択ができないと言ったところだろう。イースレイの滅神魔法の多くは広域型殲滅魔法に部類されている。そしてその破壊力は広域型殲滅魔法と言われるだけあって、威力は折り紙付きだ。威力は言葉通り地形の形を変えるほどの威力だ。
その魔法が幾多もの光の槍を飲み込み、それでも足らんと言わんばかりにヤハウェに襲い掛かろうとしている。ヤハウェは聖書の聖剣にありったけの効力を込め、吹雪の猛威に対抗する。
「聖なる剣よ、邪悪なる者を全て破壊し尽くしたまえ」
ヤハウェの持つ聖剣がヤハウェの光力によって光輝く。それと共に聖なるオーラも高まっていく。
「
そして聖剣に凝縮されたエネルギーが解放され、イースレイの吹雪と衝突する。眩い光と極寒の吹雪吹雪が衝突し、激しい衝撃波が巻き起こる。拮抗する神殺しの一撃と聖なる光の一撃、しかし、技の性質の為だろう。イースレイの一撃にヤハウェの一撃が押され始めている。もしも、この一撃がヤハウェの一撃を打ち破ればヤハウェはよくて重傷、最悪死ぬことになるだろう。いくら神と言えど、ドラゴンの様に強固な鱗を持っているわけではない。通常の攻撃なら軽傷で済むかもしれないが、その一撃は神を殺すために一撃、滅神魔法だ。
ヤハウェはすぐさま頭を切り替える。イースレイの一撃を防ぎ切るのではなく、一撃を最小限のダメージに抑えることに。ヤハウェは聖剣の一撃を一点に集中させ、自身に被る被害を最低限にとどめようとする。
そして吹雪の猛威がヤハウェを襲う。
拮抗していた一撃がヤハウェが一点集中した為崩れ、白銀の世界がヤハウェを包み込み、大きく爆ぜる。その衝撃が大地を揺らし、大気を伝って戦場へ響き渡らせ、衝撃によって発生した煙がヤハウェの姿をくらませる。
ヤハウェに攻撃が直撃した。そしてその手応えは確かにあった。少なくとも戦闘に多大なる被害が出るほどの傷を与えた。そう実感できるほどの手ごたえはあったが、イースレイは以前警戒を行っている。例え確かな手応えがあったとしても敵が完全に沈黙するまで気を緩めてはいけない。これは普段からイースレイが弟子に口酸っぱく言っている言葉だ。だからこそ、イースレイも油断はしない。まだ、ヤハウェが生きているのか死んでいるのか確認が取れていないのだから。
そして煙が晴れると、そこには自身の羽で身体を覆い防御態勢をとるヤハウェがいた。無論、無傷ではない。右腕や顔にも所々切傷があった。どうや完全には防ぐことはできなかったようだが、被害は最低限度まで抑えることができたようだ。だが、その代償か、聖剣には少しばかりヒビが入り、聖剣自体が悲鳴を上げていた。そしてイースレイは確信した。
「それ、エクスカリバーじゃないね……今までの戦闘で確信したよ。確かに見た目こそは彼のアーサー王が使っていたエクスカリバーに酷似しているけど、能力や威力は本物とは全く別物だ。そうだろう?」
イースレイの言葉に一瞬頬が引きつる。その表情をイースレイは見逃さない。
「無言は肯定と捉えさてもらう。最も先程の表情を見るところあたりだろう。大方アーサー王のエクスカリバーを原点としたもの。だが、その力は全く似て非なるモノだ。例えば、あの聖剣が無数にも枝分かれしたこと、他にも透明化したこと、そして聖書の神であるあなたに祝福の力を与えたことが大きな要因だ。そして最後にヤハウェ自身が光力を使って強化したことが決め手だ。本物のエクスカリバーならヤハウェの力を使わなくても十分な力を発揮できただろう。だが、それにも関わらず強化を加えたことが私の推測の決め手となった。異論はあるかい?」
イースレイが珍しく長々と饒舌に話し出す。イースレイは過去に本物のエクスカリバーをアーサー王が使用しているのを見たことがある。そしてその威力も一度味わったことがあった。当時のイースレイは何かと自由奔放に人間界を歩き回っていた。その時にアーサー王と出会い、一度だけ手合わせをしたことがあった。それ故にヤハウェが使用していたエクスカリバーが本物ではないことに気が付いたのだ。
ヤハウェはイースレイの推測に内心舌を巻きながら観念して答える。
「ええ、貴方の推測通り、これはエクスカリバーではありません。しかし、
「なるほど、つまり天使側のエクスカリバー、聖書の神であるヤハウェが造った物という事でいいかな?」
「概ね正解と言うところでしょう」
イースレイの推測にイエスと答えるヤハウェ、これでイースレイはより戦いやすくなった。ヤハウェが持つエクスカリバーが彼のアーサー王が使っていたエクスカリバーでないならイースレイにも対処の使用がある。仮にもしも、ヤハウェの持つエクスカリバーがアーサー王が使用していたものだとしたらイースレイは今より、過酷な戦いを強いられることとなっていただろう。それほどまでに原点とされるエクスカリバーは強力な武装なのだ。そして、イースレイの先程の一撃で罅割れたという事は、あの聖剣自体の耐久力はさほど高いという事ではないという事を証明する。最も、神殺しの一撃を放つことのできるイースレイだからこそ言える事なのだが。そして、ヤハウェが聖剣を取り出したという事はそれほどまで切羽詰まった状況になっているという事だ。でなければ、わざわざエクスカリバーと言う特殊な兵装を使う事はなかっただろう。なら、今イースレイがすることは唯一つ。
「その聖剣を使い物にできなくさせてもらおう!」
イースレイは再び駆け出し、一気に間合いを失くす。ヤハウェもそれに後れを取らず、再び光力によって強化した聖剣を使い迎え撃つ。両者がぶつかり再び火花を散らす。
カン!キン!と鳴り響く剣戟を重なるごとにヤハウェの持つ聖剣の罅が広がっていく。だが、ヤハウェはこの近距離から間合いを取るわけにはいかなかった。もし、ここから間合いを取ろうものなら再びイースレイノ広域型殲滅魔法が再びヤハウェを襲う事になるだろう。だからこそ、罅割れていく聖剣を光力で強化し、急ぎイースレイとの決着をつける必要があった。ヤハウェの体調は万全から程遠く、今ここで全力の攻撃を行えば、失敗した後のリスクが大きく、本気の一撃を放つことができなかった。
そして、ヤハウェがイースレイの一撃を聖剣で受け止めると同時に最も恐れていたことが起きた。
聖剣がイースレイの一撃により、根元から折れたのだ。その瞬間、イースレイはチャンスと言わんばかりに、渾身の一撃を込める。
ヤハウェは本能的にこの一撃を受けたら死ぬことを察知する。
イースレイノ白刃が迫る中、ヤハウェは無意識に本気の一撃を放った。
「終焉の光」
突如眩い光がイースレイに襲い掛かる。
そしてその場からイースレイの姿が消えた。