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そして、念のために言っておきますが、今作品は途中から原作とかけ離れた物語に突入する予定です。皆さんが思っているような作品にはならないかもしれませんが、そこはどうか温かい目でお願いします。
流星のごとく現れた一人の男の登場によってこの場の空気が一変する。
コカビエルは表情では歓喜に打ち震えているが、内心は目の前の男の存在に圧倒されそうになりながら、其れでも目の前の男から目をそらさず、警戒を続ける。
対して白龍皇は今までとは比にならないほど魔力を放出し、目の前の男の一挙一動を見逃さんと目を凝らしている。
リアス・グレモリーとその眷属はあり得ないと言うように呆気に取られている。
そんな周囲を気にすることなく、柔和な笑みを浮かべながらコカビエルと白龍皇、赤龍帝を見据える。
「コカビエル、記憶よりも実力は数段上らしい。それに赤龍帝は少し残念だが、白龍皇は素晴らしい。言い宿主に恵まれたようだねアルビオン」
その男の言葉に白龍皇の中の龍が反応する。
『ヴァーリ!急いでこの場から離脱しろ!奴と闘ってはならん!』
「アルビオン!?」
ヴァーリは相棒のまさかの反応に驚く。
ヴァーリは今まで聞いたことが無い程、緊迫した声で撤退を進言するアルビオンが何かを恐れているようにも感じた。そして、その正体が目の前の銀髪の男だという事を理解する。
ヴァーリは一度冷静になり、目の前の男を観察する。そして、ヴァーリは実感させられた。目の前の男と自身の圧倒的実力差に。もし、自身が半減の能力を使おうとした瞬間、一瞬で無力化され、殺されると言う圧倒的な死のイメージがヴァーリの脳内を支配する。
勝てない
ヴァーリは今まで数々の敵と戦ってきた。その中には自身よりも数段格上の敵も数多くいた。しかし、その中でも圧倒的だった。鮮明過ぎるほど、圧倒的敗北のイメージが脳に染みついて離れない。
絶対に目の前の敵と闘ってはいけない
今すぐこの場から逃げろ
アレは自分達とは根本的に違う
勝てない
そんな感情がヴァーリの中に渦巻く。ヴァーリはそんな感情に支配され、その場から動くことができなくなる。
頭では強者との戦いを望んでいるにも拘らず、体と心は恐怖にすくみ、今すぐこの場から離れようと躍起になっている。その相反する感情によってヴァーリは金縛りにあったかのようにその場から動くことができなくなった。
「は、ハハ、ハハハハハハハハ!」
そんな状況でコカビエルは自身の望みがかなったことに歓喜の声を上げる。
コカビエルの望みは唯一つ。三つ巴の戦いによって、圧倒的力の差を見せつけられ、自身を叩き伏せたイースレイとの再戦が望みだった。大戦の際ではイースレイに歯牙にもかけられず、コカビエルは軽くあしらわれた。コカビエルはその時の屈辱を忘れることができなかった。自分たちの種族こそが最強であり、至高であると信じて疑わなかったコカビエルには耐えがたい屈辱だった。だからこそ、コカビエルはイースレイが戦死したと言う事実を否定し、その後もイースレイの動向を調べ続けた。イースレイと関わりある堕天使にイースレイについて問いかけ、イースレイがどのような人格で、どのような力を持っているのか調べ続けた。そして、イースレイを調べれば調べるほど、コカビエルのイースレイへの執着心は強く増していった。
そして、コカビエルに転機が訪れた。コカビエルの元にある情報が流れてきた。そう、イースレイらしき人物を見かけたという情報を。コカビエルはすぐさまその堕天使を買収し、情報を他の者に流すことを禁じた。そして、コカビエルは今回の計画を考えた。かき集めた情報によれば、イースレイは命を尊び、どんな種族に対しても平等に接し、交友関係が広かったと聞いた。だからこそ、今回のような無駄に命を散らすような暴挙に出ればイースレイが出てくるかもしれない。そう思い、コカビエルは自身の都合に良い駒を集め、聖剣を強奪し、魔王の妹の領土に侵入したのだ。全てはイースレイと再戦するために。
「この時を!この瞬間を!どれだけ待ちわびた事か!会いたかった、会いたかったぞ!イースレイィィィ!」
コカビエルは目の前で柔和に笑っているイースレイに今までとは比べ物にならない程強大な力を込めた光の大槍を形成し投擲する。コカビエルのこの一撃は最上級悪魔ですら致命傷を負う事を避けられない程の一撃だ。しかし、その一撃はいとも簡単に無力化される。
「アイスメイク、
校庭から巨大な氷の大槍が隆起し、コカビエルの光の大槍の軌道が逸らされる。光の大槍はイースレイの一撃により、上空に消える。イースレイはそこから流れるように反撃を加える。
「アイスメイク、
コカビエルの頭上に巨大な大槌が現れ、コカビエルを叩き落とさんと振り下ろされる。コカビエルはとっさに障壁を展開し威力を殺すが、衝撃まで殺しきることはできず、地面に叩きつけられる。
「流石だな!ここまで実力差があるとは思ってもいなかったぞ!だが、だからこそここまで準備し、貴様を誘い出した甲斐があったと言うものだ!」
コカビエルは百の光の槍を背後に形成しイースレイに向かって一斉掃射する。それに応じるようにイースレイは氷の槍を造形する。しかし、その数はコカビエルとは一線を画している。コカビエルの光の槍百に対し、イースレイの氷の槍はその数、倍の二百だ。コカビエルは驚愕しながらも質では負けんと言わんばかりに光の槍にさらに力を籠める。だが、コカビエルのその努力を嘲笑うかの如く、イースレイの氷の槍は光の槍を破壊し、コカビエルに飛来する。
ドドドッ!
校庭に氷の槍が降り注ぎ、土煙を上げる。
そして、校庭に一時の静寂が訪れる。
「は、ははは……笑えないな………」
『ヴァーリ!今すぐこの場から逃げろ!奴が!奴が来るぞ!あの一撃が!光の裁きが降り注ぐぞ!?』
校庭に乾いた声を上げるヴァーリと錯乱したかのような声を上げるアルビオンの声が木霊する。ちなみにこの頃ドライグは
『あばばばばばっ!死が!死の奔流が!星が落ちてくる!?』
「どうしたんだよドライグ!しっかりしろ!」
案の定ドライグはトラウマのようなものを思い出し、狂ったかのように錯乱した声を上げている。一誠はそんなドライグを宥め様と頑張るが、一向に良くなる様子が無い。
「さて、今回の指示は
イースレイはそれだけ告げ、その場から立ち去ろうとする。
「お待ちください!」
自己完結し、その場から立ち去ろうとするイースレイを引き留める物が二人いた。イースレイはその声を聞き、その場に立ち止まる。
「し、失礼ながら質問をさせていただきます……貴方はイースレイ・シトリー様でしょうか?」
眼鏡をかけた大人しそうな少女がイースレイに頭を垂れながら質問を投げる。イースレイはその少女を観察し、どこか納得したような表情になる。
「その姿、セラフォルーの子供の頃を酷似している。君はセラフォルー・シトリーの血縁者か。彼女に似て優しそうな顔つきをしている。良い家族に恵まれ良い教育を受けた証だ」
「やはり……いえ、でも……その風貌、文献と変わらぬその姿、そして
イースレイは困った笑みを浮かべながら口を開く。
「何を考えているかはわかっているけど、一つ、君が考えていることは当たっているとも言えるとだけ言うよ。でも、間違っているとも言っておこう。私の名前はゼロ。君達とまた会うことになるだろう。その時は味方か、はたまた敵かはわからないが」
それだけ告げるとゼロと名乗った男はその場から消え去る。
残ったのは何とも言えない静寂だけだった。
皆さんの多くの感想ありがとうございます!
今後も頑張っていきたいと思います。