リアルで時間が取れず、書きたくても各時間がありませんでした!
長らく時間が空きましたが、話を進めていきたいと思います。
誤字、脱字がありましたら報告してくれるとありがたいです。
リアスがギャスパーを連れ帰った瞬間
各勢力の精鋭が守護する駒王学園に見たことが無い術式が展開される。突然の出来事に精鋭たちは自身らに課せられた守護と言う役目を忘れその術式に目を奪われる。
「天照100式」
その時間が命取りだった。巨大な術式は禍々しき光を放ち、力を解放していく。この瞬間に精鋭たちはこの術式が自身達のトップに害なすものだと気付く。しかし、すでに時すでに遅し。魔法陣は禍々しき力を駒王学園の校舎をすべて吹き飛ばす勢いで激しく爆発する。各勢力の精鋭たちは各自障壁を展開し、自身の安全を確保しようとする。彼らの頭には自身に課せられた役目など消え去り、自身の命を守ろうと必死だ。
その中でも自身の役目を全うしようと学園に結界を造りだす者もいたが、その努力は無に帰る。悪魔は魔力を持って障壁を展開するが、天使、堕天使は光力をもって障壁を展開する。悪魔の障壁は天使、堕天使の効力によって効果がうまく発揮されずさらに魔力を籠めるが、それに負けじと天使、堕天使も効力を強める。その結果、互いの障壁は互いの意地の張り合いにより対消滅し、自身の身を守ることすらできず爆炎に呑まれ命を散らした。
もし仮にもこれがいがみ合った中ではなく、友好的な協力関係にあったなら魔力と光力の合わさった堅牢な障壁となり、その術式を難なく防ぐことができただろう。しかし、現実はそう甘くない。今までいがみ合い、殺し合ってきた相手と協力をしろと言われ『わかりました』と言えるものがどれだけいるだろうか?余程柔軟な思考を持ち、戦況を見極めることができる者でもなければそのようなことは到底不可能だ。
山一つ容易に消し飛ばすほどの術式に狙われた校舎は先程の爆撃により吹き飛ばされるはずだったが、攻撃を察知した二人の人物によって爆撃は完全に防がれた。
「……すまない、アジュカ、アザゼル」
「気にするな。私が偶然あの術式を見たことがあり、対処できただけだ」
「たくっ、ファーブニルから示唆されてなきゃ俺も気が付かなかったぜ」
その二人とはアジュカとアザゼルの二人だった。アジュカは過去に先程の術式を見たことがあったことから攻撃だと察知し、アザゼルは自身が製作した
「それよりも聞きたいことがある」
この状況で口を開いたのは今まで壁に寄りかかり腕を組んでいた白龍皇ヴァーリだった。この場にいる全ての人物の視線がヴァーリに集中する。塔のヴァーリはそんなことを気にすることなくアジュカに質問を投げる。
「アジュカ・ベルゼブブ、お前は先程あの術式を見たことがあると言っていたな?ならその術者に心当たりがあるのではないか?」
ヴァーリの魔王に対して失礼極まりない言葉使いにリアスはムッとし、注意を入れようとするが、それを魔王であり、兄であるサーゼクスに止められ渋々引き下がる。アジュカは難色を示しながらその質問に対して口を開く。
「……確かに私はこの術式の術者に心当たりがある。しかし、いやだからこそ不可解で仕方ないんだ」
「……どういう事ですか?」
アジュカの言葉を濁すような返答に対してガブリエルはこの場にいる全ての人物の疑問を口にする。
彼らは何故アジュカがここまで言葉を濁し、答えを渋っているのかが検討つかないからだ。アジュカがここで術者の心当たりを告げるだけでこれからの戦闘での対策を立てやすくなる。間違っても不利になることはないはずだ。
「……わかった。これ以上言葉を濁しても時間の無駄だ。問に答えよう……あの術式は天照100式、大軍戦闘に用いられる広域殲滅型術式であり、イースレイ・シトリーが生前使用していた魔法の一つだ」
『なっ!?』
アジュカの答えにこの場の時が止まる。
アジュカの言う話が正しければこの術式はイースレイが仕掛けたことになる。しかし、それではいくつかの矛盾が生じる。
一つ目が仕掛けるメリットだ。イースレイは先程まで思念体を使い会談に姿を現し、わざわざここが襲われることを伝えた。もしも、イースレイがこの会談を狙い強襲するつもりだと言うならわざわざ教えに来る必要性は全くない。更にイースレイがこの会談に攻撃を仕掛けるメリットが一切見当たらない。
二つ目がイースレイが去り際に残した言葉だ。もしもあれが宣戦布告だとしたらあのように遠回しに言う理由が見当たらない。更に本当にイースレイが堕天使領を消滅させるつもりだったとしてもなぜアザゼルに必要な物資の移動を示唆するのかという疑問が残る。単に堕天使の領土を奪いたいと言うのならわかるが、イースレイは堕天使領は消滅すると言ったのだ。消滅する問うのなら堕天使領自体には興味が無いと考える事ができる。
最後にイースレイの生前の性格を考慮したらサーゼクス達に嘘を吐くとはとても思えないからだ。最後は理論的でも何でもないが、イースレイがサーゼクスやセラフォルーに嘘を吐くとは二人からしたら考えられないし、想像もできない。
「どういうことだ、アジュカ!?」
「私が知るか!イースレイの行動は昔から私の予想の斜め上を行くんだ!あれほど計算しきれない人物は今まで長く生きてきたが、イースレイが初めてなんだ!クソッ!だから話したくなかったんだ!」
サーゼクスの嘆くような問いかけに対してアジュカは珍しく苛立ちを見せ声を荒げる。他の者も声には出さないが、その動揺は大きかった。そんな中、幾瀬鳶尾は冷静に自身の疑問を声に出す。
「イースレイが他の奴にその術式を教えたってことはないんですかね?」
瞬間、再びその場の空気が凍る。次の瞬間『全員がそれがあった!』みたいな表情で鳶尾を見返す。そんなトップたちを見ながら鳶尾はどれだけイースレイと言う人物が強大で自由奔放なのかという事を知った。それと同時にイースレイの規格外さも身をもって知った。
「その回答では半分正解で在り、半分不正解だな」
突然聞こえた第三者の声にこの場にいる全ての人物を振り向かせる。
「まさかあの程度の稚戯にも耐えられんとはな。今の三大勢力は私達の脅威にすらなりえない。上に立つ者がこの始末では下の者もたかが知れると言うものだ」
突然現れたのは紫髪の男はそう口ずさみながら悠然と佇みながら三大勢力のトップを見渡す。突然現れた男に全員の緊張が走り、一瞬で警戒態勢をとる。
「先程の術式は君が仕掛けた物かい?」
そんな中サーゼクスは冷静に目の前の男に問いかける。それに対して目の前の男は不敵な笑みを浮かべながら首を横に振る。
「いや、先程の魔法はマルド・ギールが使ったモノではない。しかし、マルド・ギールは君達とは敵対関係にある者だとは言っておこう」
「敵対関係だと?おいおい、俺らはお前みたいな得体のしれない奴に敵対さえる覚えはねえぞ?」
「覚えはない?ふふっ……」
マルド・ギールと名乗る者の意味深な笑いにアザゼルは言い表せない不気味さを感じる。いや、マルド・ギールから発せられる不気味なエネルギーにアザゼルは気圧されていると言ってもいいだろう。
「諸君らに何度かこちらの手の者が挨拶に行ったはずだが?最も挨拶だけでは済まなかったことが多かったとマルド・ギールは思うが」
「そうか、この不気味な力の波長。最近各地に出現している謎の悪魔と酷似している。つまり――――――――」
「ご名答と言っておこうか、魔王ベルゼブブの名を継ぎし者よ。しかし、あれらは全て欠陥品であり、あの方の願いを叶えることすらもできぬ塵。だからこそ喜ぶがいい、お前たちの前にいる者は数少ない成功例だ。そして、貴様らはこのマルド・ギールが自らの手で葬って進ぜよう」
アジュカの考察は当たっており、マルド・ギールは各地に出没している謎の悪魔の一体である。そして、その力は今までの不完全体な悪魔と違い底知れぬ力を持っている。
「失礼ですが、貴方方が私達を狙う理由は?」
ミカエルは目の前の難敵を警戒すると同時に恐怖を抱いていた。マルド・ギールから発せられる不気味な力、聖なる力とは真逆に位置するような言いようもない不気味な力がミカエルに恐怖を与えるのも難しくはない。
聖書の神ヤハウェの不在を今までどうにかしてきたミカエルは既に精神が疲弊しきっており、その疲弊していた心にマルド・ギールという恐怖がするりと心の中に忍び込みミカエルの心を恐怖で蝕もうとしている。
「マルド・ギールが貴様らを狙う理由か、それはいくつかあるがマルド・ギールがその狙いをわざわざ教える必要性は感じられない。それともマルド・ギールが今回の狙いを口に出せば貴様らはマルド・ギールの要求を呑んでくれるのか?」
「……内容次第ですが、おそらくその狙いはお断りさせていただくことになるでしょう」
「だろうな、それができたのならかつて起きた愚かな戦争は始まらなかった。そして話が通じないと言うのなら―――――――――」
マルド・ギールが手を前方に翳す。それと同時に校舎の下から無数の荊が彼らを襲いかかりる。余りの威力に校舎の天井は無残に崩れ去る。
その攻撃に対しサーゼクスは滅びの魔力で防ぎ、アジュカは茨の攻撃角度、攻撃速度を全て割り出し完璧なタイミングで障壁を展開し、リアス、ソーナの眷属を庇いながら完全に荊の威力を殺す。アザゼル、ミカエルは自身の光力によって荊を焼き尽くし身を守る。
「ほう、この技を初見で防ぐか。しかし、防げたのは貴様らだけのようだな」
マルド・ギールは窓を覗きながら告げる。
校舎の外はマルド・ギールの荊によって貫かれた悪魔、天使、堕天使が大勢いる。運よく助かった者でもその身に仲間の血を浴び発狂している者もいるほどだ。まさに地獄絵図と言ってもいい。
「うっ!おえぇぇぇぇ……」
「あ……ぁぁぁぁ………!?」
その被害は外にいる者だけでなく、中にいる未熟なものにまで被害をもたらす。リアスの眷属である赤龍帝兵藤一誠は余りの光景に口から嘔吐物を吐き出しその場に膝をつき、
「マルド・ギールにとってこの程度遊びも同然だ。要らぬ荷物を背負いながら戦っては全滅することになるぞ?」
マルド・ギールが言葉を言い終えると同時にマルド・ギールの身体が凍結し始める。
「これは氷の造形魔法と上位の
「なにこれ!氷像にするつもりだったのに足を凍らせるだけで精一杯だなんて……」
「俺らが足止めしている間に速く……!」
セラフォルーとデュリオが本気で凍らせようとしても四肢の一部しか凍らせることができずに
二人が足止めしている間にミカエル、ガブリエルは光の槍を投擲し、マルド・ギールを串刺しにしようとするが、その一撃は地面から突出した荊によって阻まれる。その間にサーゼクスはマルド・ギールの周囲にいくつもの滅びの魔力を展開し逃げ場を消す。
「滅びよ!」
サーゼクスの意思に答えるように滅びの魔力はマルド・ギールに殺到する。
「
しかし、その一撃も読んでいるかの如くマルド・ギールは防ぎ切る。
「ならついでにこいつも喰らっときな!」
アザゼルは上空に数十もの光の槍を展開し、マルド・ギールに光の雨を降らせる。
「天照28式」
だが、その光の雨は上空に展開された術式の爆発によって防がれる。
「余計な真似をするなグリモア」
「余計な真似とは心外だな。同じ主から生まれた仲で在ろう?」
「ちっ、此処で新手かよ」
現れたのは長い髭を生やした老人のような男だ。しかし、その身体から発せられるものはマルド・ギールと遜色ないほど不気味なオーラを醸し出している。
「お前か、天照の術式を使う者は」
「如何にも、我が名はグリモア。マルド・ギールと同じ成功例じゃ。貴様らが持つ鍵を頂きに来た」
アジュカの問いかけにグリモアは長い髭をしごきながら答える。
「鍵、つまりお前らの目的は
「如何にも、あれは貴様らの手に余るものだ。
「
グリモアの言葉にアザゼルが眉を顰める。確かにアザゼルも
「当然その内容を貴様らに教えなどせぬ。貴様らには理解できぬことだろうだからな」
「へっ、その言葉を聞いてろくでもないという事はわかったぜ」
「ほざけ堕天使風情が。貴様らはあと少ししたら絶滅する運命にある。故に貴様に要はない」
グリモアの言葉でアザゼルは一つ確信したことがある。グリモアは堕天使は絶滅する運命にあると言っている。そして、イースレイから告げられた堕天使領の消滅。つまり、近々目の前の悪魔達は堕天使諸共堕天使領が消滅するようなことをするという事が
わかった。この情報を得ることができたのはでかい。
「貴様らは実に愚かだな。儂がこうして話している間に攻撃を仕掛ければよいものを」
「わざわざ敵さんが情報を漏らしてくれてんのに聞かねぇ馬鹿はいねぇよ」
「貴様らは実に欲に素直じゃな。目先の者にとらわれて肝心なものを見落としとる」
グリモアの言葉にアジュカはハッとする。アジュカは何かに気が付いたようだが、グリモアは気にすることなくその姿を見ていやらしい笑みを浮かべる。
「天照1000式」
瞬間、グリモアとマルド・ギールの姿が消え、巨大な爆発が彼らを飲み込んだ。
オリジナルキャラグリモア登場!
天照1000式は作者が考えた物ですのでフェアリーテイルにはありません。
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