アッシュの父親でシラコの夫。元々はシラコがコンテストに負け続けた結果、コンテスト主催をしていたクロスケに接近してコンテストの審査に手心を加えてもらおうとしていただけの仲。しかしシラコがアッシュを妊娠したため、騒ぎを起こさない様に結婚。
以上の経緯により夫婦仲は完全に冷え切り、アッシュを子供として認知していない。
不動産王と呼ばれるのは、非合法の手段で大量の土地を得たため。災害のどさくさに住民から土地を奪うことも。
レントラーはメディア向けに愛玩してるポケモンとして紹介する為に捕まえた。
サンヨウ幼稚園
「へ? 何々、クロスケって奴の情報?」
サンヨウ幼稚園で子供達を保護者に引き渡したヴァイオラはシンジからのライブキャスターを受けていた。
『そうだ。今度は兄貴の土地に手を出すつもりらしい。クロスケを調べたらヴァイオラさんが前に追い返したと聞いて、聞きたいことが』
「まだ懲りてないんだ、あいつ。しかもアッシュの父親なの?」
『世も末だ』
シンジはクロスケについて調査していると、ヴァイオラの名前を見つけたのだ。武力による非合法な土地の収奪をメインとするクロスケを追い返した経歴を持つヴァイオラ。彼女の話から対処方がわかると思ってライブキャスターをしたのだ。
「わかった。全部話す」
『よろしくお願いします』」
ヴァイオラはシンジにその時の話をすることにした。
3年前 ウバメの森
ウバメの森はヒワダタウンの近隣にある森となっている。ボール職人のガンテツがボングリ探しに入るのだが、基本的にはある家の持ち物である。
それがヴァイオラの家だ。ヴァイオラの家はヒワダに強い影響力を持つ名家で、自然保護に関心が高い。ウバメが開発されない様に土地を買い取り、ポケモンの住家として保護している。
ヴァイオラも幼少期からウバメの森で遊び、虫ポケモンと共に暮らした。特に、ストライクとは幼なじみの仲だった。
「ふぅ、大学受験も終わったし、今から暇だなー」
保育士の実習時でこそエプロンにポロシャツ、ジーパンとシンプルなものだった。しかしながら現在は黒基調に紫のラインが入ったパーカーに下は薄い紫のワンピースとオシャレなんだかよくわからない服装をしていた。
大学受験を早めに終えたヴァイオラは、ウバメの森を歩いていた。大学の一貫校に幼少より通うヴァイオラは、問題さえ無ければ大学進学が決定している。
本人は一貫校のおかげだと思っているが、実際は彼女が虫ポケモンのエキスパートだから大学に進学出来たのだ。エニシダが創設した『フロンティア大学』はフロンティアブレーンの育成、ポケモンと共に働くトレーナーを育成する大学である。一定のレベルを保つため、一貫校出身者でも入試がある。ヴァイオラは虫ポケモンのエキスパートとして、教師から推薦された。
「そうだ。久々にハイドさんのとこへ行こう」
ヴァイオラはふと、知り合いを尋ねることにした。そのハイドなる人物は、ウバメの森に住んでいる。ハイドという名前は本名では無いが、ヒワダの住民の間では有名である。ツクシやガンテツも良く尋ねる。
森の奥にひっそりと立つ小屋、それがハイドの家だ。
「ハイドさん、こんにちは。あれ?」
ハイドは小柄な男で、今はパートナーのカモネギに薪割りを手伝ってもらっている。しかし、いつも着ているコートが見当たらない。
「いつものコートは?」
「ああ、それならホウエンにいる友人の孫にあげたよ。ちょうどサイズもピッタリで、奴には必要だからな」
コートはハイドが世を忍ぶ為に着ていたものだ。フードが大きめに作られ、被ると顔がフードの作る影で見えなくなるのだ。
「そうなんですか。今日は大学受験も終わったので報告に来ました」
「そうか。フロンティア大学だろう。エニシダは若者の育成だけではなく、社会からはみ出した者の救済もしている」
ハイドはフロンティア大学の創設者であるエニシダを知っていた。若者の育成に熱心だが、世代交代を推進する彼はいつまでも今の立場にしがみつきたい年寄りに疎まれている。
「ジキルの奴め、フロンティア大学に妙なことしなきゃいいが……」
その1人が自分の弟だという現状を噛み締め、ハイドは薪を割った。
「そうだ。久々にラベンダーに会おう」
「父も喜びます」
ハイドは友人のラベンダーに会うことにした。そのラベンダーはヴァイオラの父親だ。キンセツ郊外に住む育て屋夫妻と並び、ハイドの数少ない人間の友人だ。
ヴァイオラとハイドは森を抜け、ヴァイオラの家へ向かう。ウバメの森には開けた土地があり、そこにヴァイオラの家がある。なかなかの豪邸だ。
「あれは誰だ?」
「父の知り合いでしょうか」
その豪邸の前に、ブランド物のスーツを着る男が立っていた。ブランド物を着てるというより着られてる風貌であった。ハイドはラベンダーもブランド物を愛用してるが、風格があって着こなしてる姿を思い出す。ブランド物は着る人を選ぶ。
「ラベンダーの知り合いにこうも金汚い下賎な輩はおるまい。貴様、不動産王のクロスケだな?」
「いかにも。私こそ不動産王。このウバメを開発に来た」
男はクロスケと名乗る。ハイドによればラベンダーの知り合いではないらしい。ハイド自身の友好関係は狭いが、ラベンダーの友好関係くらいは熟知している。
「ウバメを開発って……」
「このウバメは広い。コガネに負けない町にするのだ」
「虫ポケモンはどうなるのよ!」
ヴァイオラはクロスケの計画に憤慨した。ウバメの森はジョウトでも数少ない虫ポケモンの住家。ここを開発されては虫ポケモンが路頭に迷う。
「ラベンダーの許可は取ったのか? いいや取ってないだろうな。貴様は武力で土地を奪い、火事場泥棒で成り上がった男だ」
「なんとでも言うがいい。この世は勝者が正義!」
クロスケはハイドに責められるも開き直る。なんと無教養で良心の無い男だろうか。ある国の偉い人が7つの罪としてその1つに『道徳無き商売』をあげたが、まさにその権化というべき人物だ。
「では早速取り掛かろう。ここの住人が私の言うことを聞かないので、まずは立ち退いていただこうか。ゆけ、ブーバー」
「させない! ストライク!」
クロスケがブーバーを繰り出し、ヴァイオラがストライクを出す。タイプ相性は不利だが、ヴァイオラには考えがあった。
「炎に虫とは愚かな。ブーバー、かえんほうしゃでその虫けらを焼き払え!」
「ストライク、飛んで!」
ブーバーのかえんほうしゃをストライクは飛んでかわす。熱による上昇気流で、ストライクは通常より高く舞う。
「そのままつばめがえし!」
下降の勢いを乗せたつばめがえしがブーバーに直撃。ストライクのとくせい『テクニシャン』で威力も上がっていた。炎タイプでは飛行タイプの威力を半減出来ず、ブーバーは倒れた。
「馬鹿な! ならば次はサイドンだ! いわタイプなら飛行は効かん! じしんだ!」
クロスケは焦り、サイドンを出す。じしんを使ったが、ストライクは空を飛んで回避した。ストライクは飛行タイプも持つ。そもそも虫タイプは地面タイプの威力を半減する。
「なんだと?」
「ストライク戻って! 頼んだよ、ヘラクロス!」
ヴァイオラはストライクを戻し、ヘラクロスを場に出す。ストライクではサイドンにダメージを与え難いからだ。
「ヘラクロス、インファイト!」
サイドンはヘラクロスのインファイトを受けて倒れる。サイドンをあまり鍛えてないのだろうか。避けることすら出来なかった。
「ぐっ! こんな小娘に金で揃えた強力なポケモンが……!」
「進化し切ってないじゃん」
ヴァイオラはブーバーとサイドンがそれぞれブーバーンとドサイドンに進化してないことに言及した。多分、これ以上進化すると強くなって言うことを聞かなくなる可能性があるからだ。
「こうなったら切り札だ! ゆけ、ヘルガー!」
「では私がやろう。いけ、オーダイル」
クロスケのヘルガーに対して繰り出されたのはオーダイル。ハイドのポケモンである。オーダイルはハイドの指示を聞く前から攻撃動作に入り、ハイドロポンプを越える威力の技を使った。
「馬鹿な! こんな辺境の地のトレーナーがハイドロカノンを!」
「南無三!」
ハイドロカノンが直撃し、ヘルガーとクロスケは吹き飛んでいく。そして星になる。
「やっぱり強いなー、ハイドさんは。有利なはずのメガニウムにも私は勝てないもん」
「強さだけが価値ではないさ」
こうしてウバメの森に平和が戻った。クロスケが来たところで平和は対して揺るがなかったのだが。
クロスケとの戦いをヴァイオラはライブキャスターのシンジに語る。シンジはしばらく考え、話を纏めた。
『つまりクロスケ本人は物凄く弱いと?』
「うん」
ヴァイオラは即答した。しかしその程度で油断するシンジではない。クロスケが金で強いトレーナーを雇う可能を、すでに戦略に組み込んでいた。
『油断は禁物だな。強いトレーナーを金で雇うかもしれない』
「シンジとレイジさんなら大丈夫だよ」
ヴァイオラはその可能性があったとしても、この化け物兄弟の心配は不要だと感じていた。兄も弟も、何回もポケモンリーグに出場した強いトレーナーだ。
『参考になりました。では、迎撃次第連絡します』
「じゃーねー」
ヴァイオラはライブキャスターを切る。以前戦ったクロスケがアッシュの父親で、シンジがまたそれと戦うとは奇妙な縁だ。ヴァイオラはシンジの容赦無さを信頼し、クロスケの滅亡を予感した。
苗字
基本的にポケモン世界の人々はフルネームを名乗らない。しかし例外的に名乗りこそしないが本名が予測される人物がいる。名前は苗字、名前の順番で日本式であるようだ。
一例
オーキド・シゲル
オーキド・ユキナリ
アニメ版のオーキド家。オーキドが苗字とされてるためこう予測される。オーキドが苗字であるとされる理由については『セレビィ 時を越えた遭遇』で明らかに。ていうかネタb(ry
ソネサキ・マサキ
初代は設定が細かいようだ。ボックス管理人にもフルネームが。
ツブワキ・ダイゴ
前述のオーキド理論から予測される。というか判明してるらしい。よく知らん。
ナチュラル・ハルモニア・グロピウス
Nの本名は公式発表。しかしゲーチスはよくネットで言われてるけど本当のことがよくわからないくらい計算済みですとも! というか、イッシュ人は名前が先にくる欧米式なんですね。
イエロー・デ・トキワグローブ
イッシュ人じゃなくても欧米式の例。本編じゃなくてポケスペだからね。
『灰色の疾風』オリキャラ
こっから疾風のオリキャラのフルネーム。本編じゃ明かす機会が無くてな。
ラベンダー・ヴァイオレット
ヴァイオラ・ヴァイオレット
ヴァイオラの一家。ラベンダーさんは父親。この人に『女の名前なのに、なんだ男か』とかいうと組織ごと壊滅します。お口チャック。別に男の名前とか女の名前とかいいじゃない。みんな違ってみんないい。
フルネームを明かす機会が無い最大の原因。ヴァイオレットと携帯で打つのはモード切替が必要で面倒。ヴァイオラだけは辞書に登録した。
アリス・クルセイダー
お馴染み、気高き鋼鉄の乙女アリス。一族が設定にあるのでな。
クルセイダーは十字軍の意味。なにそれカッコイイ。そんなことを思って調べたら十字軍は第一回以外グタグタのグズグズ。その事実に絶望した人は多い。アリスもそんな1人。