オリジナルキャラクターの女性陣について、特にそのスタイルについて言及しよう。
以下、胸部装甲のサイズ順に並べるとこうなる。()内は比較用原作キャラクター。
(フウロ)≒キャサリン≒セイレン>メイディ>(メイ)>ジャスミン≒エディ>(ハルカ)≧ハツネ≧アリス>(ヒカリ)=イヴ=ヒサメ
作者の趣味で若年層が悲惨なのはいうまでもあるまい。
カントー地方 アオプルコ海岸
アオプルコは、割と公害で汚くなっているカントー地方では奇跡的に綺麗なビーチである。ホウエンまで行けばビーチの綺麗さだけなら匹敵する場所も多い。だが、経済が発達している分、リゾートホテルなどの施設が充実している。
「というわけで、今日は海に来たでござる」
「仕事だけどね」
ヒサメとイヴはポケモン犯罪防止委員会の仕事でアオプルコに来ていた。これだけ観光客が多いと、観光客狙いの犯罪や違法操業の店舗も多い。
「イヴちゃんは相変わらず真面目だなぁ。俺達は遊んでるだけでも、犯罪者達への牽制になるんだよ」
「そうなんですか?」
「警察官の前で派手なことやらかす犯罪者はいないのさ。こちらがド派手に遊べばいい」
浜辺にパラソルを立てて休んでいるのは、委員会の偉い人であるゲイリーだ。アロハシャツを着ている辺り、遊ぶ気満々だ。隣には、彼の妻であるマツリカがいた。
「そうだ、マツリカさん。ジャスミンさんには会いました? 妹さんなんですよね?」
「うん、会ったよ。大きくなっててビックリしちゃった」
イヴはマツリカに妹がいることをエルトから知らされていた。姉妹、というものに特別な思いを持つイヴであるが故に、そこが気になった。
「でも、ジャスミンの漢語読みって『マリカ』ですよね? シェンロンだけの読みですか?」
「何でも親が間違って付けたらしいよ。私の子供には正しい読みで付けたいね」
マツリカの名前は間違って付けられたものらしい。意外な事実が明らかとなった。
キッチリ制服を着るイヴに対し、いつもの服装で遊んでいるヒサメ。イヴがふと、近くの海の家を見ると、やたらガラガラの海の家と、そのはす向かいの大盛況な海の家があった。
「怪しい……」
イヴは大盛況な海の家を、本能的に怪しいと感じた。委員会としての経験が、店の怪しさを感じたのだ。とりあえず、様子を見る為にはす向かいのガラガラな海の家で張り込みをする事にした。
「かき氷下さい、イチゴで」
「あ、久しぶりにお客さんだ!」
はす向かいの海の家を経営していたのは、褐色の肌に金髪を靡かせた少女とシャワーズである。少女は赤いハイビスカス柄のワンピースを着ている。
「かき氷ですね。その制服、ポケモン犯罪防止委員会ですか?」
「うん。それより、はす向かいのお店、怪しいところは無い?」
「え? 今年出来たばかりで、みんなお客さん取られて赤字ってくらいですけど……」
イヴは経営者の少女と話しながら張り込みをしていた。そこで、様々な情報を得る。
少女の名前はアサイ。彼女は数年前に船で世界を巡る旅に出た前の店主から店を預かり、ここで商売することになった。
はす向かいの海の家については、やけにリピーターが多いことが気になった。
「イヴ殿、何してるでござるか?」
「ヒサメ、あの店が怪しいとは思わない?」
そこにヒサメが合流した。手には、フランクフルトが入ったパックがある。
「その店で買って来たでござる。あれだけ人気だから、さぞ美味しいのでござろうな」
「気付いてないみたいね。少しちょうだい」
ヒサメはイヴが感じた怪しさをまるで感じていなかった。ヒサメというのはとことん忍者に向いていないタイプなのだ。
イヴはヒサメからフランクフルトを受け取り、味見することにした。邪魔になる長髪を耳に掛け、艶のある唇を開き、舌に乗せてから口へ運び込む。
「これは!」
一口かじっただけで、イヴは確信した。
「これ、『お元気になるキノコ』が使われてる」
「え? それって有名な覚醒剤ですよね?」
「このくらいじゃ禁断症状まではならないけど、間違いなく依存症を起こす。これは鑑識に回さないと」
イヴとアサイがはす向かいの海の家の人気の秘密に気づく中、ヒサメだけが頭上に?マークを浮かべていた。イヴは仕方ないので説明した。
「お元気になるキノコには依存性があるのはさすがに知っているよね? それを食べ物に混ぜれば、依存症になるからリピーターが増えるってわけ」
「そ、そんな悪いこと考えもしなかったでござる! なんて恐ろしい!」
「あんた、本当に忍者向いてないわ」
ヒサメはそんなこと考えもしなかったらしい。忍者に向いてないとかそういうレベルではなく、度の過ぎたお人よしでもある。
「どうするでござるか、イヴ殿」
「当然、殴り込みよ」
イヴとヒサメは殴り込みをすることに決めた。相手ははす向かいの海の家。容疑は覚醒剤不法所持だ。
人々が殺到する表を避け、裏口から突入だ。
「ポケモン犯罪防止委員会だ。少し家宅捜索……する必要ないね」
そこでイヴとヒサメが見たのは、白い粉を鍋に入れるコックの姿だった。
「覚醒剤不法所持で逮捕する! 調べはついているぞ!」
イヴはフランクフルトとお元気になるキノコの検査用紙を突き出し、コックを追い詰める。しかし、コックはぬけぬけと弁明を述べた。
「何を勘違いしている? これは味の素だよ」
「なんだ味の素でござったか」
「騙されない」
コックの嘘をすっかり信じたヒサメだったが、イヴは検査薬で粉を調べた。すると、反応があった。
「ほら、これで証明出来る」
「そんなもん、どんな粉でも反応する様に出来てるだろ! うちが儲かってるからって、適当なこと言うんじゃない!」
コックは断固として認めない。これだと、公式な検査機関に送って調べてもらった結果さえも細工扱いされかねない。イヴが考えていると、彼女の後ろからアタッシュケースを持った男が入って来る。
「ちわーす、三河屋でーす。ご注文のお元気になるキノコの粉末を届けに来ました。いつもありがとうございます」
「これが証拠にならない?」
売人が堂々とやって来てしまった。コックは焦って、何とか言い訳をしようとする。
「こ、こいつはお前が寄越したグルだろ!」
「やだなぁ、お得意様じゃないですか」
売人はドンドンボロを出していく。芸術的なアホである。
「あ、なんか見っけでござる」
「げ、それは領収書! 最近忙しくて後で帳簿に付けようとしてたのに!」
ヒサメが手書きの領収書を帳簿から発見した。イヴが売人を取り押さえ、アタッシュケースから売人が書いた未使用の領収書を奪う。これで証拠はバッチリ。領収書と帳簿の筆跡を鑑定すればいい。
「ふぅ、お宅らシブいねぇ。確かにこれはキノコの粉末だが、お宅らは何か勘違いをしている。これは法律で規制されているタネヒネリ島原産の『お元気になるキノコ』ではなく、法律で規制されていないキノコ王国原産の『スーパーキノコ』。つまり合法だ」
コックはスーパーキノコだから合法だという。最近噂の脱法キノコというわけだ。スーパーキノコの毒性はキノコ王国周辺の住民が耐性を持っており、医療の世界でも生命維持に役立っているため規制出来ないのだ。
「そちらこそ勘違いしている様だ。我々は法律で裁けない悪を裁く悪の組織。合法であろうと、客に依存性のある薬物を食べさせる商売は認められない」
処刑用BGMが流れ、イヴはモンスターボールかリーフィアのアインを繰り出した。処刑用BGMはヒサメがラジカセで流している。
「シブいねぇお宅ら。だが、私のシザリガーに勝てるかな? スティーヴン・セガールだけでなく、海のコックは最強!」
コックはシザリガーを取り出した。だが、一瞬でリーフブレードを喰らってダウンする。
「な、ナニィ! 逃げるぞ!」
「待て!」
コックはシザリガーを倒されたことで慌て、逃げ出した。イヴが追うと、コックは海に飛び込んだ。
「させるか!」
イヴも海に入る。本当はシンオウを旅することになったきっかけからして海が苦手なのだが、仕事のため我慢していた。アインと共に、コックを追い詰める。
「かかったな、ドククラゲ!」
(何?)
だが、それはコックの罠だった。イヴはドククラゲに巻き付かれ沈んでいく。
(この程度なら私の波導で……)
「出来ると思うなよ? どくどくだ!」
イヴが波導で対抗しようとするが、コックはドククラゲにどくどくを使わせる。ドククラゲの触手を通し、イヴに猛毒が流し込まれた。
(うわぁっ……!)
毒により全身が痙攣を起こす。これでは波導が出せない。
(しまっ……た)
イヴはドククラゲに強く締め付けられ、溜めていた空気を吐き出してしまう。視界が暗くなり、これまでかと思われた。しかし、その瞬間、海面から侵入した炎がドククラゲを直撃した。
「うぎゃああ!」
水が蒸発して水蒸気爆発を起こし、イヴとコック、ドククラゲは海から吹き飛ばされた。
「イヴ殿!」
イヴはヒサメに受け止められた。炎を海に撃ち込んだのは、ゲイリーのブーバーン、ジェイクだった。
「どうせルカがボールから出て来てジエンドだっただろうけど、たまには遊びたいんだよね」
ゲイリーはコックをボコボコにして拘束した。これで一見落着だ。
こうして、アオプルコの平和は守られた。アサイが経営する海の家には、お客さんが戻ってきた。幸い、脱法キノコを食べさせられた客の症状は軽いため、簡単な薬を配るだけで治療が済んだ。
「お元気になるキノコを始めとするヤバいキノコは、一応薬として研究が進んでいるから中毒の治療も可能だ。だが、脱法キノコは小さなキノコに様々な化学物質を振り掛けたりするから、何が入っていてどんな症状が起きるかわからないから危ないんだ」
回収した脱法キノコの粉末を焼きながら、ゲイリーは危険性を説明する。
「ありがとうございます。これでまた商売が出来ます」
「私は仕事をしただけだよ」
アサイからお礼を言われても、相変わらず素っ気ない対応のイヴ。
「さて、平和になったことだし遊ぶでござる!」
「ヒサメ、その格好はマズイ」
ヒサメはニューラカラーの水着にいつものマフラーを巻いていた。それはさすがにマズイとイヴも思ったらしい。というわけで、自分が水着になって手本を見せることにした。
制服を脱ぐと、ちゃんと競泳水着を着ている。水辺の任務ということもあり制服の下に着ておいたのだ。スレンダーなイヴには、実用的な水着が良く似合う。
「存外ペタンコでござるなぁ」
「あんたに言われたくない」
そういうヒサメもかなりまな板。悲しいかな、マツリカ姉さんには届かない。
アオプルコ
カントー地方のリゾート地。アニメ版ポケモンにも序盤に登場した。その直前にはカオス回があるのでそちらの方が有名か。