牡丹「どうぞ。」
家政婦「お嬢様こちらでよろしいでしょうか?」
牡丹「ええ。ありがとう。」
日記を受け取る。
家政婦「一体何を書かれるので?」
牡丹「それはね。」
7月20日。通知表が渡された。
杏「ヒバリちゃんどうだった?」
瑠璃「まぁ、こんなものかしらね。」
京平「俺の成績はまあまあだな。」
小平先生「さて、明日からいよいよ夏休みですが、くれぐれも林間学校までは皆さん体を大切にして下さいね。」
瑠璃「林間学校まではって・・・」
総一「まぁた悪い予感しかしねぇな・・・」
小平先生「では、これで1学期の授業は全て終了です。」
こうして1学期が終わり、遂に夏休みに突入した。そして下校途中、牡丹が上機嫌にクルクル回ってた。
瑠璃「ちょっと牡丹!そんなはしゃいだりしたら!」
大吾「牡丹止まれ!!」
だがクルクル回り過ぎて倒れてしまった。
瑠璃「うわあ!!」
大吾「ほら見ろ!!」
杏「ぼたんちゃん!!」
牡丹「い、イカさんが・・・回ってます・・・」
瑠璃「もう、だから言ったのに・・・」
杏「大丈夫?」
京平「仕方無えな。おい皆、彼処の公園で一休みするか。」
瑠璃「そうね。」
公園のベンチに牡丹を寝かせる。
牡丹「すみません・・・こんなクズの分際で・・・恐れ多くもはしゃいでしまって・・・」
総一「何ではしゃいでたんだ?」
牡丹「明日からの夏休み皆さんとあんな事やこんな事をしようと思っていたら・・・何時の間にかクルクルと・・・お恥ずかしい・・・」
杏「楽しかったら皆クルクルしちゃうよ〜!クルクル〜って!」
京平「まあ牡丹の気持ちは分かるが、クルクルって程じゃねえけど。」
瑠璃「あんまり見掛けないけどね・・・」
蓮「どうしたの?」
後ろを振り向くと蓮が居た。
杏「あ!蓮ちゃんだ!」
京平「よう蓮。奇遇だな。」
響「えぇい!気安く蓮ちゃんや蓮などと!」
そこに響が全速力で来た。
杏「響ちゃんも来た!」
響「だから響ちゃんなどと・・・」
蓮「何してるの?」
瑠璃「ちょっと暑いし休憩を。」
大吾「そして牡丹に休息を与えてる。」
蝉達「ミ〜〜〜〜〜〜〜〜ン!!!」
周囲から蝉の声が響き、太陽の日差しがとても暑い。
蓮「休憩?」
瑠璃「え、えぇ・・・」
京平「五月蝿え蝉共だなおい!」
蓮「良かったらこれ行く?」
1枚のカラオケ割引券を取り出した。
杏「わぁ!カラオケ!」
瑠璃「カラオケ?」
総一「何処で入手したんだ?」
響「昨日頬を赤く染めた女子店員が図々しくもこれを蓮に渡したのだ。」
総一「流石江古田。おい京平、お前も江古田に負けねえくらい頑張れ。」
京平「俺を利用するな!」
杏「行きたい行きたい!カラオケ行きた〜い!」
大吾「俺も行こうかな?久々に歌いたいしな。」
牡丹「折角ですし、お言葉に甘えませんか?」
京平「牡丹、もう大丈夫か?」
牡丹「ええ。」
瑠璃「え・・・?」
だが瑠璃は不安な顔をしていた。
瑠璃「えっと・・・」
牡丹「もしや下水の如き私の歌声を聴いてしまっては耳が腐り落ちると心配なさって・・・」
瑠璃「そんな訳ないでしょ!」
大吾「頼むからネガティブから離れてくれ!!」
響「外道だな貴様・・・」
瑠璃「だから思ってないってば!」
総一(方向音痴を持ってる萩生には言われたくねえ言葉だ。)
瑠璃「私その・・・ただ・・・カラオケって一度も行った事が無くて・・・」
京平「え?以外だな。」
すると響が悪い顔をした。
瑠璃「!?」
京平「うわゲッス!」
響「仕方ないな。ではこのカラオケの超人・響自らが教えてやろう!」
杏「わーい行こ行こ!ほらほら行くよヒバリちゃん!」
牡丹「お待ち下さ〜〜い!!」
大吾「牡丹!!」
そしてカラオケ店で響が歌を熱唱する。
牡丹「本当に凄くお上手ですね!」
瑠璃「ええ。懐かしい感じのメロディね。牡丹はカラオケってよく来るの?」
牡丹「いえ、カラオケボックスというお店自体は初体験で。自宅に歌える施設があるのでたまに使用しますが。」
瑠璃「施設・・・」
京平「どんだけ〜・・・」
牡丹「はい。他にも様々な施設がございまして。良かったら皆さんで遊びに来て下さい!」
杏「うわぁ!うん!じゃあ明日!」
瑠璃「ええ!?明日!?」
蓮「うん。じゃあ明日。」
大吾「明日遊ぼうぜ!」
牡丹「はい!喜んで!」
瑠璃「まぁ良いけど・・・」
響「ってお前ら響の歌聴いてないだろ!」
そして響が歌い終わった。
響「ほら次はお前だ雲雀丘瑠璃。」
瑠璃「えっ!?も・・・もう!?」
次は瑠璃にマイクを渡す。そして瑠璃が歌う。その歌声は心が浄化されるような美しい歌声だった。そして歌い終わると皆が拍手する。
瑠璃「お、お粗末様・・・」
杏「ヒバリちゃん上手だね!」
響「なぁんだ普通に歌えるではないか。」
牡丹「凄く綺麗な声ですねヒバリさん。」
蓮「うん。」
京平「何だろう?この心温まる歌声は?」
大吾「流石瑠璃。最高の癒し声だったぜ。」
総一「多分これなら音楽大学合格間違い無しだな。」
京平「目標高ぇなおい。」
瑠璃「私最近の曲あんまり知らないからこれは昔よく聴いてた曲で・・・」
牡丹「CDですか?」
瑠璃「ううん。母が庭いじりしながらよく歌ってたの・・・タイトル知らなかったけど、歌詞で検索したら曲が分かって。」
牡丹「そうなんですか。素敵でしたよヒバリさん。」
瑠璃「あ、ありがとう・・・」
大吾「お袋さんが歌ってた曲かぁ。あの頃思い出すな〜。」
京平「大吾お前知ってるの?」
大吾「まだ瑠璃の両親が居た頃に何度もお邪魔してよく聞いてたんだ。勿論総一も一緒に。」
総一「ああ。本当に良い歌だったなぁ。」
杏「それじゃ次私歌うね!」
牡丹「頑張って下さいはなこさん!」
杏がマイクを持って歌おうとしたその時。
マイク「キィィィィィィィィ!!!!」
突然ハウリングが発生した。全員が耳を塞ぐ。だが蓮は塞いでないけど震えている。
瑠璃「何これ!?耳が!!」
京平「ハウリング!?」
すると牡丹が倒れてしまった。
瑠璃「牡丹しっかり!!」
総一「久米川死ぬなー!!」
蓮「マイクのハウリングかな?」
響「しかし奴はまだ歌ってもいないしスピーカーからも遠いのに・・・」
杏「やっぱり駄目だったか・・・今まで入ったカラオケ屋さん全部私がマイク持つとキーンってなっちゃったんだよね・・・」
泣いてる杏が説明するとそこに。
チモシー「やぁ皆。お揃いで楽しそうだね。」
杏「チモシー!」
瑠璃「どうしてここに?」
京平「何しに来た?」
チモシー「しばらく皆とお別れだから挨拶しておこうと思って。」
杏「お別れ?」
チモシー「僕夏休み中に壊れてる所がないか点検してもらうんだ。」
牡丹「検査入院のようなものですね。」
チモシー「チモシーっと。ではお別れに一曲!」
テーブルの上に乗って歌を披露する。
杏「チモシー!チモシー!」
京平「此奴コーラスしてる。」
チモシー「チッチッチッ チモチモチ チモシーきもちウレシーってマジ♪チッチッチッ チモチモチモ チモシーってまじタノシーきもち♪雨降って地固まる・・・ケド「幸運な場合」って条件がナイ?♪」
蓮「チッチッチ チモチモチモ。」
響「やめろ!!」
突然蓮が洗脳された。そして電話が鳴り、チモシーが受話器を取る。
チモシー「チッチッチ チモチモチモ 延長デー♪」
瑠璃「しないから!!」
その夜、牡丹が部屋で日記を書いてた。
牡丹「チッチッチモチモとチモシーさんが見事なラップを披露されカラオケ大会は幕を閉じたのでした。」
翌朝、京平と大吾と総一と杏と瑠璃が牡丹の家へ向かってる。
杏「蝉さん頑張って鳴いてるね。」
京平「蝉の寿命は一週間だからな。」
大吾「だが鳴き声五月蝿えな。余計暑苦しいぞ。」
瑠璃「ああまた・・・」
杏「どうしたの?」
総一「何かあったのか?」
瑠璃「昨日のカラオケ以来頭の中でチモシーのラップがぐるぐる回ってて・・・」
総一「中毒になっちまったか。」
杏「チッチッチチーモチモって歌?」
瑠璃「やめて~!また思い出しちゃう!」
杏「じゃあ他の耳に残る歌でチモシーの歌を忘れちゃうとか?」
瑠璃「それって例えば?」
杏「CMの「うーまいっしょうまいっしょ」とか。」
京平「満満満足!一本満足とか?」
瑠璃「今度はそっちが耳に残る・・・」
杏「じゃあ「あーかかびもあおかびもくろかびもやっつけろ。ぷしゅ」の歌は?」
大吾「カビキラー!とか?」
瑠璃「うう・・・次はそっちが・・・」
総一「大丈夫か瑠璃?」
杏「でもやっぱり「チッチッチチーモチモ」だよね!」
瑠璃「だから~!」
するとその時誰かとぶつかってしまった。瑠璃が持ってた日傘が飛んでった。
京平「キャッチ!!」
それを京平が追い掛けて見事キャッチ。
京平「キャッチクリア!」
瑠璃「ごめんなさい、大丈夫ですか?」
ぶつかった相手は、金髪でツインテールをしている小学生くらいの女の子だった。その女の子は何か緊張をしていた。そして何も言わないでペコペコした。
杏「ばいばーい!」
女の子はすぐに走り去って行った。
瑠璃「何か私の顔を見て怯えてたけど、私そんな凄い顔してた?」
杏「ううん。何時ものヒバリちゃんだったよ?」
総一「瑠璃は平常だから気にするな。」
瑠璃「そう?じゃあ何でかしら・・・それもこれもチモシーのラップのせいで・・・」
大吾「多分人見知りなだけかもな。ほら、知らない人と話す時凄く緊張するみたいな。」
瑠璃「そうかもね。」
京平(あの子の服、天之御船学園の制服と同じだったな。もしかしたら他のクラスの生徒か転校生かのどっちかだな。)
そして5人は海に到着した。
杏「海だーーーー!!!」
瑠璃「凄い・・・!」
牡丹「ええ。」
響「ふふふ!」
蓮「すぅ・・・」
京平「凄えな!」
大吾「海来たー!」
総一「うっひゃー!」
全員が水着に着替えた。
杏「ヒバリちゃん見て見て!蟹!蟹だよ!」
すると蟹が杏の右手を挟んだ。
瑠璃「はなこ・・・」
そして蓮はカモメに囲まれてた。響が払おうとしてる。そして瑠璃と京平と牡丹はビーチチェアに座っていた。
瑠璃「それにしても、本当びっくりだわ。」
京平「ああ。本当びっくりだぜ。」
瑠璃「これがまさか全部作り物だなんて・・・」
この海は全部作り物だった。
京平「カモメや蟹までおるなんてな。何で海水浴場の施設があるんだ?」
牡丹「海水浴に行けない体の私の為に、妹が頼み込んで作ってもらった施設なんですが流石に大き過ぎまして。」
京平「予算掛け過ぎ・・・」
牡丹「なので、皆さんをお招き出来て良かったです。」
瑠璃「牡丹妹さんがいたのね。」
京平「妹さんなんて初耳だぞ。」
牡丹「ええ。お金も手間もかかってしまう路傍の石以下の私と違ってスポーツ万能ですし明るい妹で・・・」
瑠璃「うんもう分かったわ・・・」
京平「戻って来てくれ・・・」
その頃蓮は溺れてる杏を釣り上げた。
蓮「釣れたよ。」
その頃大吾と総一はサーフィンをしていた。
大吾「ヒャッハー!サーフィンサイコー!!」
総一「イヤッホー!!」
そして瑠璃は海の中を泳いでる。
瑠璃(中も本物みたい。)
響(あそこまで競争だ!)
瑠璃(良いわよ!)
そして2人はスピードを上げる。だがその途中。
瑠璃(く、苦しい・・・)
途中でギブアップした。
響(よぉし、貰った!)
だが響もギブアップしてしまった。2人が水面に浮かんで来た。
京平「お前ら!?」
そこに京平が2人を見付けて浜辺に引き上げた。
京平「おい瑠璃大丈夫か?」
瑠璃「え、ええ・・・ありがとう京平君・・・」
京平「良かった。響は・・・え!?」
なんと蓮が響に人工呼吸をしていた。そして響の意識が戻った。
牡丹「良かった!意識が戻られましたね!」
響「響は一体・・・」
牡丹「潜水中に意識を失ってしまったのですが蓮さんの応急処置見事でしたよ!」
響「何?応急処置ってもしかして・・・」
だが蓮はビーチチェアで寝ている。
響「って寝るなーー!!」
その後スイカ割りをする。
蓮「ストライク。」
響「ヒットだよ!」
瑠璃「ゲームセット!」
その夜、牡丹が今日の日記を書く。
牡丹「そして目覚めた蓮さんと一緒に皆でスイカ割りをして楽しんだのでした。ふふ・・・あら!書いてしまいました。次は町のお祭りです。」
8月17日。今日は町の夏祭り。瑠璃が部屋で浴衣に着替えた。牡丹は浴衣に着替え終えてた。そして響も浴衣に着替えて準備をしていた。蓮は浴衣に着替えて団扇を持って祭りへ向かう。そして杏も準備が出来た。
杏「行って来ま〜す!」
そして杏は走って集合場所の学校前まで走って行く。
集合場所に到着した時にはもう他の皆が待っていた。京平と大吾と総一は私服のままだった。
京平「お!来た来た!」
杏「お待たせ〜!」
瑠璃「はなこ時間通りじゃない!」
大吾「珍しいな!無事に到着したんだな!」
杏「うん!今日は1回しか川に落ちなかったんだ!」
響「やはり落ちたのか・・・」
総一「まぁ何時も通りだから良いじゃねえか。」
瑠璃「じゃあ逸れたらここに集合ね。」
大吾「OK。」
牡丹「そうですね。早速お店巡りしましょうか!」
だが蓮が既にイカ焼き食っていた。
響「何時の間にイカを!?」
気を取り直して夏祭りへ向かった。祭りは多くのお客達で賑わっていた。最初はりんご飴を食べる。だが杏が食べようとしたその時、何故か棒が折れてりんご飴が落っこちてしまった。
京平「何で!?」
次は輪投げ。瑠璃が狙いを定めて輪を投げると、工事現場の人形をゲット出来た。
次はわたあめ。杏が食べようとしたその時。何故かまた折れて落っこちてしまった。
大吾「だから何故!?」
次は射的。蓮が狙いを定めて打った。1発で人形に命中した。
響「おぉぉ!!」
次はチョコバナナ。また杏が食べようとしたその時。また折れてチョコバナナが上に飛んだ。
総一「またかよ!!」
すると京平が折れたチョコバナナの棒部分をキャッチした。
京平「杏、キャッチ出来たから食え。」
杏「ありがと〜!」
次は金魚すくい。響が横を見ると、金魚達が蓮の影に集合してる。そして蓮が気持ち良さそうに寝ている。
響「散れ!散れーーー!!」
そして今度はたこ焼き。杏がたこ焼きを食べる。
杏「あれ?ヒバリちゃん達は?」
今ここに居るのは、大吾と杏と響だった。
響「まさか・・・逸れたのか!?」
大吾「だったら待ち合わせ場所へ行こう。もしかしたらそこに居るかもな。」
響「あ、そうだな・・・」
杏「次あれ食べよ~!」
響「もう十分だろ・・・」
大吾「金欠不可避・・・」
その頃瑠璃達は、型抜きをしていた。
瑠璃「一度で良いから成功させたいのよね・・・」
牡丹「ええ。」
京平「よっしゃ!型抜き成功!!」
総一「何だと!?」
蓮「あれ?響と花小泉さんと吾野君は?」
瑠璃「え?」
牡丹「ああ!!」
京平「牡丹!?」
その頃3人は待ち合わせ場所に到着した。
響「どうしたのだあいつらは!響達はちゃんと言いつけを守ってここで待っていると言うのに・・・」
大吾「どうやら彼奴らまだ祭りを楽しんでるんだろうな。」
すると杏が何かを見た。見覚えのある影を見付けた。
杏「あ!今の!」
大吾「どうした?」
杏「チモシー!」
チモシーの影を見て追い掛ける。
響「え!?ちょ!待て!逸れるではないか!!」
大吾「おい待てよお前ら!」
チモシーの影は校舎内に入って行く。3人も校舎内に入った。
杏「チモシー?あれ?」
大吾「見間違いじゃねえのか?」
響「彼奴の事は放って置けば良いではないか。さっさと正門に戻る・・・」
杏「響ちゃん大ちゃんこっち!」
大吾「おい杏咄嗟に行動するな!」
杏を追い掛ける大吾。
響「おのれ人の話を!!」
すると恐ろしい風が当たった。
響「ひ・・・一人にするな~!」
杏「へぇ〜、夜の学校ってこんななんだね。初めて入ったよ。」
大吾「何で呑気に言えるんだお前は?怖いもの知らずか?」
響「そうだな・・・よしじゃあ帰ろうすぐ帰ろう・・・」
すると何処からか不気味な物音が聞こえた。
響「うわあああああああああ!!!」
叫ぶながら響が一目散に逃げ出した。
その声を蓮が気付く。5人も待ち合わせ場所に到着していた。
蓮「今響の声がしたような。」
瑠璃「え?どっちから?」
総一「江古田分かるのか?」
蓮「あっちかな?」
指差した方を見る。
牡丹「行ってみましょうか。」
瑠璃「え、ええ・・・」
京平「瑠璃、皆から離れるなよ?」
瑠璃「うん。」
3人の捜索を開始する。
牡丹「何か出るかもしれませんね。」
その頃3人は廊下に居た。響が座り込んでた。
杏「響ちゃん大丈夫?」
響「ば・・・馬鹿言え!響が怖がっているなどと思ったら大間違いだぞ!」
大吾「分かりやすいなおい。」
杏「え?響ちゃん怖いの?」
響「だから響は断じて怖くなど・・・」
杏「じゃあ大ちゃんは怖いの?」
大吾「俺の恐怖心は未だにゼロだ。」
すると杏が微笑んだ。
杏「良かった~。じゃあこっちの教室見てみよっか~!」
響「あ、おい・・・!」
教室のドアを開けた瞬間、杏の頭に何かがぶつかった。
響「悪霊の仕業か!?」
教室の電気を点けようとするが。
大吾「おい電気点かねえぞ!?」
何か無いかボディーバッグの中を探ると。
大吾「お!丁度良い所にLEDライトが!よっしゃ照らすぞ!」
LEDライトを照らした先には、不気味な人形達があった。
大吾「に、人形?」
響「ぎゃあああああああああああああ!!!!!!」
杏「わ~。おじさん人形いっぱい。」
響「こ、これは一体・・・?」
大吾「初代校長、堀川照三。どうやら初代校長の人形みたいだな。」
杏「へぇ〜。こんなに沢山あるんだ〜。皆ちょっとだけ笑って可愛いね!」
大吾「何処が?」
響『そ、そうか・・・?何が可愛いか響には分からんが・・・』
だが初代校長の人形の目には隠しカメラがあった。その映像を謎の少女が監視していた。
杏「ほら今にもこんにちは〜!って言ってくれてそう!」
大吾「そんなんだったら呪われるぞ。早く行こうぜ。」
その頃5人は校舎内の教室に入ってた。
京平「よし照らすぞ。」
LEDライトを照らした先には、人体模型があった。
総一「じ、人体模型?」
瑠璃「きゃあああああああああああ!!!!」
牡丹「これは一体?」
蓮「学園祭の小道具とかかな?」
牡丹「まぁ!この胸骨から下顎骨のあたりの筋肉は快活な成人をイメージさせますね!」
京平「牡丹って筋肉フェチ?」
総一「イモトかよ。」
瑠璃「もう良いから正門に戻りましょう!きっとはなこ達もあっちで・・・」
するとその時、不気味な歌声が聞こえた。
瑠璃「誰か歌ってる・・・?」
蓮「そう?」
牡丹「何か聞こえるんですか?」
瑠璃「ええ、何か懐かしいような心がざわざわするような・・・」
京平「おいこの歌、聞き覚えが・・・」
総一「まさか・・・」
その頃3人は校長室に来ていた。
杏「あ!7代校長は女の人だ!」
大吾「天之御船学園ってかなりの歴史が続いてるんだな。」
響「歴代校長を知ってどうする!早く元の正門に・・・!」
すると謎の歌声が聞こえた。
響「何だ今の声は!?」
杏「え?何も聞こえなかったよ?」
響「いや聞こえた!絶対に聞こえた!」
大吾「俺も微かに聞こえたぞ。」
杏「あ。もしかして校長先生達がお喋りしたのかな?」
響「そ・・・そう言う事言うの頼むからやめてくれ!」
大吾「杏って意外とSだな。」
すると謎の歌声が聞こえた。
その頃5人は。
瑠璃「この歌声怖い上に何だかもやもやしてくるわ・・・」
京平「この歌声聴くだけでもう怖くねえって感じ・・・」
蓮「鎧って言えばお城に来た観光客を次々襲う血に飢えた鎧って言う伝説が。夜中になるとその鎧が襲った観光客の血に染まった服を手に1枚、2枚って嬉しそうに数えるんだって・・・」
瑠璃「やめてー!って言うかそれ元ネタ違うから!」
総一「江古田お前ノリノリやのぅ・・・っつか歌声五月蝿えなぁ。」
牡丹「あ。私もこんな話を聞いた事が。戦国時代戦に敗れ息絶えたはずの山梨県出身の武将の兜がひゅーっと舞い上がってこう口ずさんだんです。」
京平「武田信玄?」
牡丹「すもももももももものうち・・・もものうち・・・ももものうち・・・もものうちも・・・ちもちもち・・・ちーもちもももも・・・」
瑠璃「もうやめて!!!」
すると瑠璃があの歌声を思い出した。
瑠璃「まさか!!」
同じ頃。
杏「これ!チモシーのラップだ!」
響「あ!待て!響を置いて行くな~!」
大吾「おい待てよお前ら!」
チモシーのラップだと確信した杏がラップが聴こえる方へ向かう。
杏「こっちだ!」
するとその途中。
瑠璃「はなこ!」
杏「あ!皆!」
京平「大吾!」
大吾「お!京平!総一!」
総一「やっと合流か。」
杏「ねぇ!この歌って!」
瑠璃「チモシーよね!」
響「ほ、本当に行くのか・・・?」
ラップが聴こえる教室前まで来た。
京平「皆、行くぞ。」
ドアを開ける京平。そこにあったのは、バラバラ状態で机に置かれたチモシーの部品だった。
瑠璃・響「きゃあああああああああああああ!!!!!」
瑠璃「何で!?何でバラバラなのにチモシーの声が!?」
牡丹「何ででしょう?」
京平「ありゃりゃ、チモシーが亡くなってしまったか。」
大吾「あばよチモシー。」
総一「お前の事は忘れない。」
3人が合掌して拝む。
瑠璃「って呑気に何やってるのよ!」
チモシー「あよっこいしょ!」
突然チモシーの下半身が動き出した。
8人「うわあああ!?」
下半身が8人の方へ走る。全員下半身から逃げ出す。
響「悪霊退散!悪霊退散!」
杏「追い掛けて来るよ!!」
京平「こっち来んな!!」
大吾「ホラー感半端ねえ!!!」
総一「兎に角逃げろ!!!」
牡丹「待って下さああ!!」
京平・総一・瑠璃・杏「牡丹(久米川)(牡丹ちゃん)!!!」
響「久米川!!」
大吾「牡丹!!」
倒れる寸前の牡丹を蓮が背負ってそのまま下半身から逃げる。
大吾「江古田凄え!」
響「ああ!ズルいぞ!響だって!!」
チモシー「足!足だよ!足足足!!」
響「うわああああ!!!」
このまま全速力で逃げる。下半身はしつこく追い掛ける。
京平「皆!屋上へ逃げるぞ!!」
階段を駆け上がり、屋上へ向かう。
蓮「バラバラと言えば聞いた話だけど10年前とある国の羊飼いの男が・・・」
杏「え?何?何?」
チモシー「足!足!チモシーの足だよ!」
蓮「毎晩一人で鍋を食べていて。」
牡丹「鍋と言う事は冬でしょうか?」
瑠璃「今そんな話しないで!!」
蓮「ある日鍋の肉を全部食べてしまった事に気付いた。」
杏「きっと食いしん坊だったんだね。」
逃げてる途中、響の目の前に幽霊が現れた。
響「蓮~・・・響もおんぶ~・・・」
瑠璃「もう!歌やめてーーーーー!!!」
そして屋上に辿り着いた。
杏「ゴ~~~ル?」
だがしかし、下半身も屋上に来ていた。
チモシー「足ーーーーーー!!!」
大ジャンプして8人に襲い掛かる。
瑠璃・響「きゃあああああああああ!!!!」
京平「落ちろ!!」
チモシー「足〜〜〜〜〜〜〜!!!」
だがしかし京平が強烈キックで校舎内へ追い返した。
京平「中で遊んでな。」
瑠璃「何だったのあれ・・・?」
響「バラバラなのにラップなど歌いおって・・・」
瑠璃「やめましょう。もう考えたくないわ・・・」
大吾「あ〜疲れた〜!」
杏「でも楽しかったよね!」
牡丹「ええ!良い思い出になりますね!」
蓮「うん。」
響「ってそんな事あるか!」
総一「あんな思い出二度とごめんだ!!」
すると空に無数の花火が広がった。
杏「うわぁー!」
響「花火が始まったか。」
牡丹「綺麗ですね。」
蓮「うん。」
今度は四つ葉のクローバーが打ち上げられた。
京平「さっきの出来事、この花火で浄化されるかもな。」
大吾「そうだな。こんなに綺麗な花火を見て感動する奴は居ねえからな。」
総一「今度は皆で手持ち花火やりてぇな〜。」
同じ頃、教室で謎の少女が花火を見ていた。
少女「チッチッチモチモ・・・」
杏「夏休みって楽しいね!」
花火が終わり、牡丹が部屋で日記を書いてた。
牡丹「・・・と大輪の花火を前に夏の思い出を胸に刻み付けたのでした。」
家政婦「お嬢様、準備が出来ました。」
牡丹「ありがとう。明日からの林間学校も沢山の思い出が出来ますように。」
夏の思い出を沢山楽しんだ牡丹達であった。明日から林間学校が始まる。
「END」
キャスト
小川京平:内田雄馬
吾野大吾:八代拓
豊島総一:仲村宗悟
花小泉杏:花守ゆみり
雲雀丘瑠璃:白石晴香
久米川牡丹:安野希世乃
萩生響:山村響
江古田蓮:吉岡茉佑
小平先生:原由実
チモシー・狭山椿:森永千才
次回「8月18日 嵐の林間学校」
感想や評価や誤字脱字など宜しくお願いします。