萩生響と江古田蓮。この2人が初めて出会ったのは、幼少時代の頃からだった。響の家の隣の家に蓮が引っ越して来た。
蓮の母『これ、よろしければ。』
引っ越しの挨拶に萩生家に来た。
響の母『まあ!ありがとうございます!ほら響、これからお隣さんになる江古田さんよ?』
蓮の母『今日引っ越して来たの。宜しくね響ちゃん。』
だが響は緊張して母の後ろに隠れてた。蓮はそんな響を見つめる。
蓮の母『うちは3人兄弟なんですけど、今お兄ちゃん達はパパと買い出しに行ってて。蓮、先にご挨拶して来なさい。』
そう言われた蓮は響に近付く。
蓮『江古田蓮。宜しく。』
握手をしようとするが、響は緊張して握手をしない。
響の母『響!すみません、この辺り同世代の女の子が居なくてちょっと緊張してるんだと思います。幼稚園も一緒なんだから色々教えてあげるのよ?』
それでも響は緊張してる。
すると目覚ましが鳴り、響が起きた。今までのは響の夢だった。
響「夢か、随分と懐かしい・・・」
目覚ましを止めて、制服に着替えて鏡を見ながらブラシで髪を整える。
そして準備が出来て、蓮を起こしに行く。
響「レン!レン!起きろー!この1ヶ月止むを得ず1人で登校してみたが1日足りともろくな目に遭わなかった事は無い!頼むから響と一緒に登校してくれ!!」
そう叫ぶが向こうからの返事は無い。それ故に蓮の部屋の前には猫やうさぎや小鳥などの動物達が座っていた。
響「もういい!今日は響だけで行く!・・・本当に行くぞ?・・・レンの馬鹿者!!」
泣きながら怒って窓を閉めた。
仕方無く今日も1人で登校する事になった。
響「レンめ!毎日響がどれだけ心細い朝を迎えてるかも知らないで!響の事が心配ではないのか!」
目の前に学校が見えた。
響「ええい!泣き言を言っても始まらん!今日こそ迷わず登校するぞ!」
そう意気込む響だが、当たり前のように迷ってしまった。
響「ここは、何処だ・・・?」
歩き過ぎてその場に倒れてしまった。すると。
大吾「いや〜気持ちの良い朝だな〜!」
総一「珍しくご機嫌上昇だな大吾は。」
響「ん?」
目の前に瑠璃と大吾と総一の姿を発見した。
響「奴らは・・・敵を打つなら敵を知れ!」
3人を尾行する。
瑠璃「最近ゆっくり会う時間も取れなかったし、少しくらい良いわよね?」
そして3人はあの場所へ着いた。
瑠璃「い、居た・・・(何時見ても、本当に格好良い・・・)」
総一(なあ大吾、本当に瑠璃はあの看板にしか目がねえのか?今更思うけど。)
大吾(良いじゃねえか。瑠璃の好きにやらせれば俺はそれで十分だ。)
瑠璃(あ、汚れてる。)
頬の汚れを発見。
瑠璃(早朝だから、大吾と総一以外誰も居ないし。)
パスケースを納めて汚れを拭きに行こうとしたその時。
響「貴様ら!そこで何をしてる!」
瑠璃「ヒィ!?」
大吾・総一「のわ!?」
響の声に3人がびっくりした。瑠璃はパスケースを落としてしまった。
瑠璃「え?萩生さん?」
大吾「お前何故ここに?」
響「何をコソコソと、誰か居るのか?」
瑠璃「だ、誰も居ないわよ!」
総一「そうだ!誰も居ねえよ!」
瑠璃と総一が後ろを隠すが、響が後ろを見ようとする。
響「誰も居ないのだろ?」
瑠璃「そ、そうよ?」
大吾「見る必要ないだろ!」
それに対して響が怒った。
響「何なのだ貴様らは!何も無いなら何故隠す!」
大吾「別に理由は無えよ!」
必死に隠す3人だが、響が隙を見付けて後ろへ行った。
瑠璃「しまった!」
響「なんだ、本当に誰も居ないではないか。つまらん。」
総一「だから言ったろ。誰も居ねえって。」
瑠璃「ち、近いわよ!」
響「はぁ?何がだ?」
瑠璃「!・・・な、何でも無いわ。」
響「可笑しな奴だなぁ。」
大吾「可笑しなお前に言われたくもねえよ。」
響「何を!!」
瑠璃「萩生さんこそどうしてこんな早い時間に?まだ6時半よ?」
響「響は何時もこの時間に登校してるぞ?」
瑠璃「そ、そうなの!?」
響「レンが何時もギリギリまで寝ているから悪いのだ。1人で登校するなら3時間以上は必要だからな。」
瑠璃「3時間!?な、何で!?あ!」
今までの響の行動を思い出した。彼女は重度な方向音痴だからである。
瑠璃「そっか。ごめんなさい。」
響「気を使うな!全く、子供の頃から方向音痴などと不名誉な肩書きを付けられてるが、そこまで重症では無い!」
大吾「重症ねぇ。」
総一「あれが軽症なのか?」
響「何だその言い方!」
瑠璃「そうだ!この前のお礼言わなきゃね。」
響「ん?」
瑠璃「罰ゲームの宿題、幸福の花の事分かってたんでしょ?」
総一「あの時お前が居なかったらクリア出来なかったな〜。」
瑠璃「ありがとう。萩生さん。」
響「れ、礼を言うのであれば、響では無くレンにすべきだ!あの老婆から植物園の場所を教えてもらえたのはレンのお陰だったはず!」
大吾「あの時急に婆ちゃんの態度が変わったのはやっぱり江古田の力か?」
響「勿論。レンは、レンはその・・・異常に女性にモテてしまうのだ・・・!」
総一「となると江古田は女難か。」
瑠璃「ま、まあ中性的で格好良い感じだもんね。」
大吾「京平と対決したらどっちがモテるのかが気になるな。」
響「そんな生易しい話では無い!見たはずだ!人間は勿論、犬、猫、鳥、牛、トラ、うさぎ。メスに分類される生物は何故か全てレンに魅了されてしまう!レンの幼馴染みかつ親友の響が長年見ていた実体験だ!」
瑠璃「はぁ。」
響「レンの魅力は種族を超える!流石は響の惚れ、いや!見込んだ友達だ!」
瑠璃「7組皆の妙な体質を見てたら、無いとは言い切れ無いわよね。」
響「そう言えば、お前の友達に女子達から逃げてた奴が居たが。」
総一「ああ京平か。大吾、説明してやれ。」
大吾「ああ。小川京平はクールな顔立ちでな、昔から良く女子達から逆ナンを受けてる人生を送ってるんだ。まあ学校内の生徒達は除くがな。」
響「それってある意味幸せじゃないのか?」
総一「俺達も最初そう思ってたが、見てると段々苦労してる気持ちが分かる。」
響「ただ、その体質故苦労する事も多いのでな。貴様は惚れるんじゃないぞ。くれぐれも。」
瑠璃「だ、大丈夫よ!私はもう!」
大吾「おい瑠璃。」
瑠璃「あ!いや、何でも無いわ。」
響「ほう?何だ?もう既に好いておる者が居ると?」
瑠璃「ち、違!あなたこそ誰か居るんじゃないの!?」
響「だ、誰が!響はそのような者・・・」
大吾「はいはいそこまで。この話はお互い止めろ。大分早く着いちゃうけど学校に行くぞ。」
響「お、お前達とか!」
総一「迷い易いならその方が効率良いぞ。」
すると響は受験当時の事を思い出して怒った。
響「貴様らなどと行く訳無いだろ!!」
瑠璃「どうしたの急に?」
響「あの時の事覚えてないのか!」
瑠璃「え?あの時って?」
響「響は、1人で学校へ辿り着いてみせる!」
そう言って響が走り去って行った。しかし学校とは別の道へ行ってしまった。
瑠璃「学校は逆なんだけど・・・」
そして看板の汚れを拭いた。
瑠璃「お疲れ様です。」
大吾「さて2人共。そろそろ行くか。」
総一「そうだな。瑠璃行くぞ。」
瑠璃「ええ。」
3人は学校へ向かう。
その頃響はまた迷ってしまった。
響「ここは・・・何処だ・・・」
また迷ってしまって倒れてしまった。すると今度は。
響「あ。彼奴らは・・・」
次は鼻歌を歌ってる杏と京平を見付けた。またしても尾行する。その途中杏は路地に入って行く。
京平「おい杏、学校そっちじゃねえだろ。」
響「路地に・・・一体何を?」
路地を覗くと。
杏「えへへ〜。ニャーニャー。」
路地で杏が猫達を見ていた。
響(猫路地?)
杏「今日こそは、一撫でだけ!」
白猫に手を伸ばす。
京平「杏やめとけよ。」
すると猫が爪を立たせて、杏に引っ掻いた。響は愕然としていた。すると今度は裏路地に居た全ての猫達が杏を引っ掻いていく。響は更に愕然として、京平はただ呆れてた。引っ掻いてスッキリした猫達は走り去って行った。杏は倒れてしまった。
杏「我が人生に一片の悔いなし・・・」
京平「お前はラオウか。っつか言っただろ、猫を撫でようとすると痛い目に遭うって。」
杏「もう、照れ屋さんなんだな猫ちゃん。」
響(そういうレベルじゃないだろ・・・)
杏「このにゃん道に通うのも1000日目くらいになるけど、皆顔くらい覚えてくれたかな~。だったら嬉しいな~。」
京平「いや既に忘れてると思うけどな。ほら行くぞ。」
杏「よ~し。学校行こっと!」
2人は学校へ向かう。
響「猫に恋でもしているのか・・・?色々難儀な奴だ。」
猫『スーパーウルトラネコパンチにゃ~!』
その頃牡丹は、ベッドから起きた。制服に着替えてリビングへ向かうが。
牡丹「小指!!」
壁に小指をぶつけて苦しそうにしゃがむ。タンスに小指ぶつけたらかなり痛いくらい。
そして朝食のスープをいただくが、口から湯気が舞い上がって口を押さえる。火傷した。
次は歯磨きをするが、口から血が出て倒れてしまった。
牡丹「貧・・・血・・・」
このような事は牡丹の日常茶飯事。
その頃響は、歩き過ぎてフラフラ歩いてる。そしてある場所へ着いた。
響「ここは・・・さっきの工事現場か!今朝も散々ではないか!」
そこは瑠璃と大吾と総一と会った工事現場だった。
響「それもこれも雲雀丘と吾野と豊島のせいだ!先程は一瞬気持ちが揺らぎ掛けてしまったが思いだしたら腸が煮えくり返って来たぞ!響は忘れんぞ!あの受験の日の事を!あの日も早めに出たが、ちょっとだけ道に迷ってしまった時たまたま通り掛かったのが奴らだった響が勇気を振り絞り道を尋ねたのが運の尽き!それがトドメとなって完全に迷子に・・・危うく試験に遅刻する所だった!」
この時我々は思った『目的地が見えるのに何故逆の方へ向かったのか』と。
響「もしあの時受験に失敗していたら・・・響は高校でレンと離れ離れに・・・想像するだけで恐ろしい事だ!やはり許せん!許せんぞ雲雀丘に吾野に豊島!」
下に投げたカバンを拾うとした時。
響「ん?」
1枚のパスケースを見付けた。そのパスケースを拾う。
響「雲雀丘の?」
裏を見ると、あのオジギビトの看板の写真が入ってた。
響「見事なお辞儀だ。」
その頃蓮はまだ寝ていた。布団の上に3羽のうさぎが寝ていた。そして蓮が起きた。
その頃瑠璃達は、3人が来るの待っていた。丁度そこに。
牡丹「おはようございます。」
瑠璃「おは、うわ!?どうしたの!?」
顔を包帯で巻かれた牡丹が来た。
大吾「牡丹・・・お前怖えぞ・・・」
杏「皆ーー!!おはよーーー!!」
今度は杏と京平が来た。だが杏は傷だらけだった。頭に植木鉢が乗っかていた。
瑠璃「あっちも怪我してる!?」
総一「花小泉がボロボロになってる!?」
牡丹が応急処置をする。怪我が一瞬にして治った。
杏「ありがとー!」
牡丹「どういたしまして。」
大吾「おい京平、杏の身に何かあったのか?」
京平「いや猫の引っ掻き攻撃でクリティカルされた。」
瑠璃「行きましょうか。」
すると猫の鳴き声が聞こえた。そこに居たのは、猫と小鳥にくっ付かれてる蓮の姿が。
杏「あ!蓮ちゃんだ!おーい!」
蓮「ん?ああ、おはよう。」
杏「おはよー!」
総一「こんな朝に会うなんて珍しいな。」
瑠璃「いつもはギリギリだって聞いてたのに今日は早いのね。」
蓮「それ誰に聞いたの?」
瑠璃「あ、さっき萩生さんと会ってその時に。」
蓮「響と?」
大吾「ああ。だが彼奴学校と逆の方に走って行っちゃってな。」
瑠璃「ちゃんと学校に着けば良いんだけど。」
蓮「まあ、無理かな?」
6人「え?」
蓮「大丈夫。響が迷ってそうな場所ならなんとなく検討が付くから。」
京平「そうなのか?」
蓮「うん。雲雀丘さん達は学校へ行ってて。」
瑠璃「でも!」
蓮「大丈夫大丈夫。何時もの事だから。」
後ろから動物達が大行進してる。その間に6人が学校へ向かう。
その頃響は。
響「最悪の朝だと思ったが思わぬ形で面白い物を手に入れた。これは使えそうだ!」
すると響はこんな想像をする。
響『このパスケースを返してほしければ平伏して響に許しを乞うのだ!』
瑠璃『ははーっ!理由はさっぱり分かりませんがどうか愚かな私をお許しくださいー!』
土下座しながら響に謝る瑠璃を想像した。
響「はーっはっはっは!愉快愉快!そうと決まれば学校に急がねば!だが一つだけ分からん。何故雲雀丘は看板の写真など持ち歩いているのだ?普通この手の物に挟む写真はこういうものだろう・・・」
カバンから自分のパスケースを見る。写真に写ってたものは、幼稚園時代の響と蓮だった。
響「まさか!いや・・・いくらなんでも・・・本当にそうなのか?ん?ここは・・・偶然とはいえ懐かしい。」
横を見ると、1つの幼稚園があった。
響「いや、偶然ではないな。ここは響とレンの約束の場所。」
幼稚園時代へ回想。
蓮『江古田蓮です。宜しく。』
園児達『宜しくー!』
女児A『蓮ちゃんって何処から来たの?』
蓮『遠く。』
女児B『髪長くて綺麗だねー!』
蓮『そう?』
皆は蓮に夢中になってた。
女児C『ねえ!お友達になってー!』
女児D『ずるいー!私もー!』
蓮『うん。』
ただ響はそんな蓮を見つめるしか出来なかった。
響(もう人気者になってる・・・凄い、知らない子達に囲まれて・・・あんなに注目されてるのに・・・響だったら、無理だな・・・)
すると蓮は、響を見つめた。
女性保育士『今日は折り紙をしましょうね。』
皆で折り紙。
響『出来た。鶴。・・・鶴?』
折り鶴が出来たが何故か足が生えてた。悔しくなり破ってしまった。
蓮『どうして破くの?』
響『え?だ、だって・・・何か気持ち悪かったし・・・皆のと違うし・・・』
蓮『そうかな?』
響『え?・・・えっと、蓮ちゃんはもう作ったの?』
蓮『うん。』
見せたのは、三角に折っただけの折り紙。
響『何?』
蓮『富士山。』
響『え?そんなのダメだよ!』
蓮『何で?ちゃんと折ってるよ?』
響『そ、そうだけど・・・じゃあせめてちょっとだけ。富士山ってね。てっぺんが平らなんだよ。響の家に絵が飾ってあるの。』
富士山のてっぺんを折って富士山完成。
響『あ、ごめんなさい・・・勝手に蓮ちゃんの折り紙・・・』
蓮『富士山になった。ありがとう響。』
お礼を言われた響は顔を赤くした。すると後ろに向いて折り鶴を大量生産した。
翌朝、蓮が家を出ると、響と響の母が迎えに来ていた。響は母の後ろに隠れてた。
蓮『おはよう。』
響『おはよう・・・』
そして幼稚園へ向かう。
響「こうして私達は、一緒に幼稚園へ通った。だけどある日。」
幼稚園へ向かってる途中。
響『うわぁ〜。』
蓮『何?』
電柱のそばに咲いてる花を見付けた。だがしかし。
響「私達は迷子になった。」
母達とはぐれてしまって迷子になってしまった。
響『えっと、えっと・・・幼稚園はこっちじゃなくて・・・あれ?あっち・・・?向こうは見た事ないし・・・』
迷子になってしまって響が泣いてしまった。
蓮『ねえ。』
響『え?』
蓮『彼処の角だろ?通って行くの。何回も通り過ぎたけど。』
幼稚園への道を教える。
響『そっか!あっちの角!』
しかしまた違う方へ行く。
蓮『だから。』
違う方へ行く響を蓮が止めた。
蓮『こっち。』
手を繋いで幼稚園へ向かう。
そして幼稚園に辿り着いた。
蓮『ほら。着いた。迷子になりやすいんだな。これから迷子になった時はここに来て。必ず迎えに行くから。』
響『あ、ありがとう・・・』
蓮『もう入り口閉められてる。』
響『ねぇ!ここから・・・』
蓮『うん。』
入り口の門が閉まってるが、格子が折れてる箇所を見付けた。蓮が入って行くが。
響『痛い!』
蓮『どうしたの?』
響『髪が・・・!』
髪の毛が引っ掛かってしまった。
女性保育士『あ!響ちゃん!』
男性保育士『動かないで!』
蓮の母『蓮!』
響の母『響!』
引っ掛かってしまった響の髪を見る。
男性保育士『がっちり噛んでしまってますね。綺麗に髪を外すのはちょっと・・・幸い毛先だけだから、切るしか。』
ハサミを取り出して切ろうとするが。
響『や、やだ!切るの・・・やだ!』
女性保育士『でも響ちゃん、頭痛いでしょ?』
響の母『響、また伸びるから大丈夫よ?』
響『やだ!!』
蓮『どうして嫌なの?』
響『だって・・・クラスのみんな髪長い子ばっかりで切ったら絶対変だって思われるし・・・それに・・・それに・・・』
すると蓮は、男性保育士が持ってるハサミを取って驚くべき行動をした。なんと自分の長い髪を切ってしまった。
蓮『ねぇ、変かな?』
響『へ、変じゃない・・・じゃないけど・・・』
蓮『だったら、響も似合うよ。』
響「それから、響の髪は少しだけ短くなって、レンの髪は凄く短くなった。」
これが響と蓮の友情の物語だった。
響「よく覚えているものだなー。」
蓮「何を?何を思い出してたの?」
後ろから蓮が声を掛けて来た。
響「それは・・・死ぬほど良い思い出に決まってるだろ!馬鹿者!」
こうして蓮と一緒に登校する。
蓮「そのパスケース。」
響「雲雀丘の物だ。」
蓮「へぇ。」
響「奴は、響とレンを引き離そうとした大役人だ。簡単に許す事は出来ん。」
自分が勝手に迷っただけだと何故認めないと思う。
蓮「ああ、受験の時の話か。でもそれって響が何時も通り勝手に迷っただけだろ?」
響「身も蓋もない事を言うな・・・」
蓮「じゃあ、それで雲雀丘さんに何かするつもりなの?」
響「・・・これは使わん。奴にはいずれ報いを受けてもらう。だが、もし自分の中の一番の気持ちに土足で踏み込まれたりしたら響だったら凄く嫌だ。だからこれは使わん!」
蓮「そう。ん?」
響「折角一緒に登校するのだ。響をエスコートしてくれ・・・」
手を伸ばす響。蓮はその手を握る。
蓮「良いよ。」
そして学校の予鈴が鳴った。
響「だあああああああ!!!」
杏「良かったー!」
牡丹「間に合いましたね!」
大吾「ギリギリだったぞ。」
総一「これが日常茶飯事だったら怖えな。」
何とかギリギリ遅刻回避。
瑠璃「早くしないと先生来るわよ?」
京平「早く入れよ。」
響「雲雀丘!今落としたぞ!」
落としたパスケースを返す。すぐにパスケースを取る。
瑠璃『・・・見た?』
響「何をだ?今拾ったばかりだぞ。」
瑠璃「う・・・ううん。ありがとう。」
蓮は密かに微笑んだ。
そして翌朝。
響「レン!レン!やはり響には蓮が必要なのがよく分かった!これからは毎日一緒に登校してもらうぞ!」
だが反応は無い。
響「どうしても起きんと言うのなら!強行手段に!ん?
窓が開いてるのを見た。窓から蓮の部屋に入る。
響「いくら温かくなったとはいえ戸も閉めずに寝るというのは・・・うわっ!』
部屋に入った響が驚いた。動物達が蓮の体や顔にしがみついてたからである。
蓮「あれ?響?」
響「何時もながらどんな寝相だ!体を痛めるぞ!」
蓮「そんな無い・・・あいたたたた・・・」
だが体は痛んでた。
響「ほらみろ。すっかり目が覚めたようだな。」
蓮「しょうがないな。5分待って。」
響「・・・・・うん!」
そして2人は一緒に学校へ登校する。手を繋いで。
響(彼女の輝きはあの頃よりもずっともっと増しているが今は少しだけ真っ直ぐ見つめ返せる。)
「END」
キャスト
小川京平:内田雄馬
吾野大吾:八代拓
豊島総一:仲村宗悟
花小泉杏:花守ゆみり
雲雀丘瑠璃:白石晴香
久米川牡丹:安野希世乃
萩生響:山村響
江古田蓮:吉岡茉佑
響の母:儀武ゆう子
蓮の母:鶏冠井美智子
女性保育士:青山吉能
男性保育士:高橋孝治
女児:高木美佑
次回「5月30日 みんなで遠足」
作者「凡そ3ヶ月振りの投稿です。私の事情ですが、昨日で辛い仕事を辞めて転職活動中です。これから投稿が早くなるかもです。」
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