ラブライブ! ~one side memory~   作:燕尾

17 / 102

久しぶりでございまする。燕尾です。

これ投稿したら、わたしはもう寝ます。時間的に





男の意地ですよ、ええ。

 

 

「なん、で……おまえら……こんなにはや……いんだ、よ……」

 

希先輩と話をしていたせいで予定の十分以上に遅れてスタートした俺。

最初ものすごい勢いで走り始めた三人は途中で失速するだろうと踏んでいたのだが、しばらく走っても見つからないため徐々にスピードを上げていった。しかし、それでも見つからなかったため、全力疾走することになった。

最終的に三人に追いついたのは、ゴール手前。驚くことに、多少落ちていたものの最初とほぼ変わらないスピードで、三人はちゃんと足並みを(そろ)えて走っていたのだ。

男の意地で何とか穂乃果たちに追い抜かすことが出来たのだが、ランニングの距離を全力で走りぬいたため、俺は息絶え絶えになっていた。

 

「負けちゃった……せっかく遊くんに言うこと聞いてもらえそうだったのに」

 

「さすがゆーくん。男の子だね」

 

「負けは負けです。仕方ありません」

 

対照的に、穂乃果たちはピンピンしていた。始まる前の状態からは考えられないほど、元気だった。

 

「遊くん次はどうするの? もう一回勝負する?」

 

期待の眼差しで言う穂乃果に俺は勘弁してくれと両手を挙げる。そもそもこのランニングで今日は終わりだ。

 

「後は整理、体操と……柔軟やって……終わり……」

 

はいっ! と言って三人はクールダウンを始めた。

俺はまだ息が整わない。談笑しながら、念入りに柔軟をしている三人に。一体、どこにあんな余裕があるんだろうか? というか、走り始める前の疲労困憊はどこにいったんだおまえら。

女の子たちの秘めたる力に俺は驚愕するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神社で解散して、どこにも寄らず家まで直行した俺はそのままソファへとダイブする。

 

「つ、疲れた……」

 

もう何もしたくない。夜飯作るのも面倒くさい……。

 

日常的に運動して身体がそれなりに出来ている俺だが、五キロを十分で走りぬいた反動はそれ相応のものだった。

 

せめてシャワーだけでも浴びないと……いやでも疲れを溜めないためにもお湯をはったほうがいいか……。

 

頭の中でグルグルと思考していると眠気が襲ってくる。

 

あー、無理……もう、限界……

 

そのまま、俺は意識を閉ざしてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気づけば青空の下、俺は、よくわからない場所に立っていた。そして目の前には建物があった。

 

ここは、学校か?

 

学校と思しき建物の周りを探索していると、どこからか声が聞こえてくる。

俺はとりあえず声のするほうへと向かう。

 

 

なん――おまえみたいな――先輩に――!

自分がどういう――か、わかって――!?

――を知りなさいよ!!

 

 

そこにはこの学校のものであろう制服を着た一人の男子が同じ制服を着た複数の男女に囲まれている。なにを言っているかはよく聞こえないが、その光景に自分は見覚えがあった。

 

 

あん? なんだその顔は? ――んのか!!

成績――って、――ってんじゃないわよ!

あんた、そうやって――てんでしょ!?

 

 

男子は無表情の無反応でただ周りを見ている。

 

 

おい、聞いてんのか!?

いってもわからないなら身体に教えてやるよ!!

おい、やっちまえ!!

 

 

そして、その男子に周りの男たちから殴る、蹴るなど、暴力の嵐が降り注ぐ。しまいには女子もどこからもってきたかわからないバケツを振りかぶって中に入っていた水を男子にぶっ掛ける。

そこまでされても男子は何も反応しない。

しばらくされるがままだったが、予鈴がなったのか、すっきりしたのか、男子を囲んでいた人間たちは去っていき、残されたのはボロボロになった男子のみ。

 

「おい、大丈夫か――?」

 

周りに人がいないのを確認した俺は少年に近づく。振り向いた少年の顔に俺は目を見開いた。

 

これは――俺?

 

少し幼いが、間違いなく俺だった。見た目的に中学の自分、ちょうど記憶がない時期に重なる。

 

「ということは、これは夢か」

 

そう自分で結論付けていると、中学の頃の俺はフラフラと校舎に向かっていく。

 

「そこの少年、ちょっと待ってくれ」

 

聞きたいことがあった俺は少年を追いかける。だが、彼に追いつくことはなく、逆にどんどん置いていかれる。

 

走っても走っても遠ざかっていく俺の背中、背中どころかその場所から次第に遠ざけられていく。その直後、大きな音が()った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

prrrrr――! prrrrr――! prrrrr――!

 

「んあっ!?」

 

いつの間にか寝ていた俺は大きな音に飛び上がって起きた。

どうやら音の原因は携帯からだった。画面には海未と表示されている。

 

「はい、もしもし――」

 

「大丈夫ですか、遊弥!?」

 

慌てた海未の声が聞こえる。相当焦っている彼女の声に俺は首を傾げる。

 

「どうしたんだ、海未?」

 

「どうしたではありません! 帰ってからすぐにLaneを送ったのになんの反応もありませんし、何度電話しても出ませんでしたから、遊弥に何かあったのかと心配していたのですよ!?」

 

「ああ、ごめんな。帰ってきてからすぐに力尽きて寝ちゃってたんだ」

 

そういいながら、時計を見ると短針はすでに十時を指していた。四時間近くも寝ていたのか、俺。

海未は安心したように息を吐いた。

 

「まったく心配させないでください。遊弥に何かあったら穂乃果やことりも悲しむんですから、もちろん私だって」

 

「悪かったよ、今度から気をつける」

 

約束ですよ、と海未はちょっと怒ったように言う。今これ以上怒られるのも勘弁したい俺は本題へと移る。

 

「それで、海未はどうして電話してきたんだ?」

 

「え!? それは、あの……遊弥? 次の休みの日、空いていますか?」

 

空いているよ、と返す俺に海未は電話の向こうで深呼吸して、一泊置いた後、

 

「で、でしたら……わ、私の家に来てくれませんか!?」

 

やけに焦った声でそう言うのだった。

 

 

 






いかかでしたでしょうか。

ではまた次回にお会いいたしましょう。ではお休みなさいzzz……


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。