ども、燕尾です
62話です。
「ふあー、食べた食べた~!」
晩飯も綺麗に片付いた直後、穂乃果はソファにダイブしてゴロゴロとし始めた。
「穂乃果、食べてすぐに横になったら牛になりますよ」
「も~、海未ちゃんお母さんみたいなこと言わないでよ」
海未の注意に口を尖らせる穂乃果。
「そういえば食べてすぐ横になったら牛になるっていうのは太るとかじゃなくて、あなたのその行動はまさしく牛そのものだ、という揶揄したのが始まりらしいな?」
「……」
「さて、穂乃果は乳牛かドナドナされる牛のどっちなんだろうな?」
「どっちも嫌だよ! それに乳牛は私というより希ちゃんの方がぴったり――はっ!?」
ああ、こいつ。言ってはいけないことを言ってしまったな。
恐る恐る希の方を向くと、彼女はこれ以上ない笑みを浮かべていた。
「穂乃果ちゃん、うちのことそう思ってたんやな?」
おお…希、普段通りの口調なのにすごい威圧感だ。
俺は心のなかで穂乃果に合掌する。
「ち、違っ! これは言葉の綾というか、ゆうくんの勢いに乗せられたというか!?」
「俺は穂乃果に向かってしか言ってない。希の名前なんて一言も出してなかっただろ」
「あぁ~! ずるいよ!! どうせ心のなかでは思ってるくせに!!」
「それ、俺が答えたらセクハラだ」
「穂乃果への質問もかなり際どかったけど」
絵里シャラップ。話の流れ的にはセクハラじゃないから。
「それより穂乃果、俺を責めるより自分の身を案じた方がいいぞ? 今の火に油をかなり注いでるから」
「穂乃果ちゃん?」
「――」
肩をがっしり捕まれた穂乃果は、身を強張らせた。
「うちが乳牛かどうか、穂乃果ちゃんにじっくり教えたげるわ」
それは
「あっ、待って!? ごめんなさい!! 本当にごめんなさい!! だから許してぇ~!?」
「ふふふ、謝るのがちょーっと遅かったな?」
「いやぁ~!!!!」
こうして穂乃果はリビングからドナドナされていった。
「穂乃果は恐らく両方の牛を経験するのであった」
「遊弥、それはアウトです」
「ああ、それは俺も思った。撤回しておく」
そこから先は、穂乃果の名誉と俺の少年としてのプライドのためになにも聞かなかったことにした。
ただ、服が乱れたまま肩で息をしながら虚ろな目で戻ってきた穂乃果曰く――
「希ちゃんは雄牛だったよ……」
目尻に涙を溜めて震えながらそう言う穂乃果に流石に不憫になった俺は彼女が元に戻るまで頭を撫で続けてあげるのだった。
夕飯で使った食器を片付けて、次はどうするかという話になった。
しかし、9人も人が集まれば意見は必ず食い違う。
凛が花火をやりたいと言い出し、海未が昼間に遊んだのだから練習をしなければと対立した。
花火はともかく練習するという雰囲気ではないのは確かなのだが、海未は譲らない。
痺れを切らした凛は花陽にどうしたいと聞けば彼女は風呂に入りたいと手を挙げ、面倒くさくなった真姫は風呂入って寝ると言い出す。
最早収拾がつかない状況のなか、希がぱんっ、と手を叩いた。
「じゃあ、今日はもうお風呂入って寝よっか。練習は明日朝早めに始めて、花火はその夜にしたらええんやない?」
そんな希の提案に皆は納得して、何とかこの場は収まることになった。
それからは最初に皆が風呂に入って、交代で俺が入り、後は寝るだけなのだが…
「ちょっと待て。これはどういうことだ?」
風呂から上がった俺はそう問いかけずにはいられなかった。
「どうして布団が"十人分"敷かれているんだ?」
「どうしてって…合宿だからね」
「合宿だからって言葉は免罪符じゃないんだぞ、絵里」
まぁこんな行動に出た理由はなんとなくわかるのだが、俺の分まで入れられているのはこれ如何に。
「ほら、ゆうくんはここだよ!!」
「うん、ナチュラルに話を無視するのはやめような、穂乃果」
ポンポンと俺の位置を示している穂乃果。
「遊弥、明日も早いんですから駄々捏ねないでください」
「海未どうして俺が我儘みたいなことになっているんだ?」
ポンポンと穂乃果と同じようにさっさと来いとやる海未。
「ゆーくん…」
「ことりだってさすがに嫌だ……あれ? こ、ことり?」
不安そうにしているからてっきり嫌だと思っていたのだが、なんか嫌な予感がする。
胸元に手を当て、瞳を潤ませていることり。この動作はまさか――
「俺はとにかく、空いている部屋で――!」
そそくさと逃げようとしようした俺の袖をことりは掴む。身長差があるため、ことりの上目遣いがもろに突き刺さる。
「ゆーくん、おねがぁい!!」
「ぐはっ!?」
正面からアッパーカットを食らったように俺は仰け反る。
蕩けるような甘々ボイス。じっと見つめてくるきれいな瞳。縋るような表情。こんなことをされて断れる男が果たして世の中にどれだけいるというのだろうか?
しかぁしっ! 俺はそれでもノーといえる男だ! ダメなものはダメゼッタイ!! 飲酒運転、麻薬と同じ。飲んだら乗るな乗るなら飲むな、薬はダメ、男女七歳にして席を同じゅうせず!
「チッ……」
ちょっとことりさん? 目の前で舌打ちするとか性格変わりすぎです。
「遊弥くん。女の子がここまで言っているのに、遊弥くんは逃げるのかしら?」
「その挑発には乗らないぞ、絵里。逃げるもなにもそういう状況でもないだろ」
「そんな難しく考えないで、思い出作りの一つとして思っておけばいいのよ」
「にこ、寝るだけなのに思いでもなにもないだろう」
「遊弥くんは私たちに何かするつもりなのかしら?」
出た、その理論。μ'sの皆に何かをすることは絶対ないのだが、そう言われて逃げようものなら言外にしてしまうと認めているようなもの。
だから、俺は逃げずに立ち向かった。
「ああ、そうだよ。そりゃ可愛くて美人で魅力的な女の子がこんなに居て、俺も思春期真っ只中の男だ。我慢するにも限界だってある」
『……っ!!』
その瞬間、みんなの顔が一気に赤くなった。よし、良い方に転がった。
「俺だって俗に言う狼になりうる人間だよ。聖人君子でも出家した僧侶でもない」
俺はさらに畳み掛ける。皆はもう少し警戒心を持ったほうが良いのだ。男とはどういうものか、どういう考え方をしているのかを。
まあ俺が男全員の代表ということではないのだが、あまりにも彼女らは知らなさ過ぎるのだ。
「それでも良いと言うのならここで寝る。ただどうなっても覚悟しておくことだ。でまかせでもなんでもない、本気だぞ?」
『……』
皆は顔を見合わせて黙る。少し言い過ぎた感は否めないけど、でもこれもいい機会なのだ。
「皆それでもって言わないってことはそういうことだろ? だから俺は空き部屋を――」
そのままリビングから出ようとした瞬間、両袖が四つの方向に引っ張られた。
「「「「…………」」」」
俺の袖を引っ張っているのは――
穂乃果、ことり、海未、絵里の四人だった。
全員熱でもあるように頬を上気させて俺を引きとどめている。
「お、おい…」
嘘だろう、と俺もその様子に少し戸惑う。
袖を引っ張る四人だけじゃない。花陽も、凛も、真姫も、にこも、希も、全員が承知の上で俺に行くなという視線を送っていた。
「どうしてそこまでするんだ…」
わけがわからない俺はもう素直に問いかけた。
「絵里ちゃんも言ったとおり、せっかくの合宿だもん」
「遊弥だけ一人別というのは寂しいんです」
「わたしたちはゆーくんと一緒に居たいの」
「駅でも言ったでしょう? 難しいことは起きたときに考えればいいのよ」
今度は俺が黙ってしまった。もうなにも言葉が出てこない。何を言えば皆が納得してくれるのかわからない。
「遊弥くん、うちらは覚悟できてるんや。ここで逃げたらそれこそ遊弥くんの言葉は嘘になってしまうで」
「ぐっ……」
痛いところを突かれてしまった俺はもうどうしようもなかった。
考えろ、考えてこの場を乗り切れ。そう思っていてもダメだった。
俺は深く、深ーくため息を吐いて両手を挙げた。
「わかったよ…」
俺が折れた瞬間皆は顔を綻ばせる。本当に、こいつらはもう……
俺が考えすぎなのか、どうなのか分からなくなってきた。
「それじゃあ、電気消すわよー」
『はーい』
寝る支度を済ませて皆布団に入ったのを確認した後、電気が消される。
「ねえ、ゆうくん?」
「なんだー?」
「眠れない」
電気が消されたからといってすぐ寝られるわけでもないのは分かるが、話しかけられてはこっちも寝られない。
「大人しく目を瞑っておけ。そしたら自然に寝てるから」
「それじゃあつまんないよー」
寝るのに面白いもつまらないもあるか。
「普段はどこでだってぐーすか寝てるだろう」
「ぐーすかって、失礼だよ…でもこういうときに寝るのってなんかもったいない気がして」
「穂乃果ちゃん、大人しく寝よ?」
「ことりの言う通りよ穂乃果。海未を見なさい、もう寝ているわよ」
「本当だ、もう寝てる……」
絵里の指摘に穂乃果は海未を確認する。電気を消してまだ少ししか時間がたっていないというのに海未はもう静かな寝息を立てていた。
「明日は朝から練習するんだから、おとなしく寝なさい」
はぁーい、と穂乃果は素直に従う。だが、眠れていないのは穂乃果だけではなかったようだ。
「真姫ちゃん、もう寝ちゃった?」
「……なによ」
希が真姫に声を掛け始める。最初こそは黙っていた真姫だったがどうやら無視できなかったようだ。そんな真姫の様子に希はくすりと笑った。
「本当にそっくりやね」
「なんなのよ一体」
短いやり取りの後に訪れる静寂。だが、その静寂もすぐに打ち破られることになる。
――バリバリボリボリ
「ちょ…何の音、ねぇっ?」
「私じゃないです!」
「凛でもないよ!」
突然の音に戸惑う皆。周りを見渡した俺はすぐに気付いた。
「ああ、もう。誰か明かりつけて!」
絵里の指示に近くにあったリモコンを取り電気をつける。
音の根源が分かった瞬間、皆が声を上げた。
『ああ~~っ!!』
「んっ!? んん~~っ!? ごほっ、ごほっ!!」
皆に見つかった穂乃果は驚きで煎餅が詰まったのか、苦しそうに胸を叩いている。
「何してるの、穂乃果ちゃん…!?」
「え~っと、何か食べたら眠れるかなって」
その理論は分からなくはないが、当然食べた分だけエネルギーが蓄えられるというもので、そして過剰に得られたものは女の子の敵である脂肪へと――
「ゆうくん! それ以上言っちゃ駄目!!」
「なら、その煎餅をどうすればいいか――わかるよな?」
「……はい、すみません!」
威圧すると穂乃果はすぐに煎餅をバッグの中にしまった。
「もう、うるさいわね~いい加減にしてよ」
にこが注意しながら起き上がりこちらを振り向く。その瞬間、皆はざわついた。
それもそのはず、にこは濡れた泥のような色をした顔面を覆うほどの布とキュウリを貼り付けていたのだ。
「なによ、それは……?」
「美容法だけど」
さも当然に答えるにこに絵里はハラショー、と顔を引きつらせながら呟いた。
「顔面パックならまだしも、なんでキュウリまで貼り付けているんだよ……」
「こ、怖いにゃ……!」
「うん……!」
「誰が怖いのよ! いいから、さっさと寝るわよ――ぶっ!?」
反論したにこがリモコンを手にして照明を消そうとしたとき、白い塊がにこに当たり彼女は布団に倒れる。
「真姫ちゃん何するのー!」
その直後に聞こえてくるのはいかにも嘘っぽい声色で叫ぶ希。
「えっ! な、なに言ってるのよ!?」
「あんたねぇ~~っ!」
戸惑い弁明しようとする真姫だったが、そんな間もなくにこに怒りを向けられる。
その様子を面白がりながら希はもう一つ枕を取る。
「いくらうるさいからってそんなことしちゃ駄目――よっ!!」
そういいながら手に取った枕をにこ――ではなく凛に投げた。
「わっ――なに、する、にゃ!!」
枕を防いだ凛は投げ返すと思いきや、別のほうへと投げる。
「わぷっ!?」
なにも考えていなかった穂乃果は顔面で枕を受け止めた。
「よーし! えいっ!!」
「うわっ!?」
投げつけられた真姫は片手で枕を防ぐ。
「投げ返さないの?」
「あ、あなたねぇ――うぶっ!?」
希に怒りを向ける真姫だったが、その前に別な方向から枕が襲う。
「ふふん♪」
「もー!!」
ドヤ顔で笑う絵里に真姫はついにキレた。そして乱暴に枕を拾い上げる。
「いいわよ、やってやろうじゃない! このっ!!」
「ぶっ!?」
真姫が投げた枕を花陽と凛はサイドによけるもにこは目の前に現れた枕に反応できず倒れる。
「ここにゃ!」
よけた体勢から凛は穂乃果たちへと枕を放る。
「おっと――」
「わっ――パスッ!」
「うわぁ!?」
それをよける穂乃果だったがことりからのキラーパスで軌道が変わった枕がぶつかる。
「ここっ!」
「ふふふ、えいっ!」
「くっ!!」
希と絵里に挟まれた真姫はサイドからの枕をしゃがんでやり過ごす。
真姫がやる気を出したことで始まる枕投げ大会。飛び交う枕に皆は楽しそうに枕を投げ合っている。
だが皆、忘れてやしないだろうか。ひとりだけ眠っている存在に。そろそろ止めとかないとこの後の展開が容易に予想できた俺は間に入る。だが、
「おーい、そろそろ…わぷっ……ちょっと待ぶふっ…海へぶっ……話をひでぶっ――いい加減にしろゴラァ!! 皆して俺を狙いやがって!!」
俺の話を聞こうともせずに連続でぶつけてくるみんなに俺もキレた。
「わー! ゆうくんが怒った!!」
「にげろー♪」
もう知らん! この阿呆共には裁きを下してやる!!
「手加減はせん! 覚悟しろ!!」
「みんなで遊弥くんを打ち倒すのよ!」
『おーっ!』
絵里の掛け声に便乗する皆。その瞬間、四方八方から枕が襲ってくる。
「甘い!」
位置を調整していた俺は見計らったかのように避ける。
「えっ…わあ!?」
「なっ!? うぷっ!?」
「あぶっ!?」
するとあら不思議、見事なフレンドリーファイヤが決まった。
「ほらほらどうした!? 味方に当たっているぞ!!」
「くっ…この!」
「バレバレだぞ穂乃果!」
「えーいっ!」
「勢いがないなことり!!」
「「それっ!!」」
「タイミングそろえてどうする花陽、凛!!!」
「まったく当たらないんだけど!?」
「海のときも思ったけどこいつの身体能力はどうしてこうも高いのよ!」
「ふはははは! 鍛錬の賜物よ!!」
俺も投げる力を弱めつつ手加減しながら枕を放つ。
「このっ、調子に乗るのはそこまでよ、遊弥くんっ!」
「うちとえりちの友情ツープラトン攻撃を避けられるなら避けてみい!」
「甘い、甘いぞ絵里に希! はははっ、枕など当たらなければどうということもないわっ!」
「くぅ…こうなったら総力戦だよ! みんな!!」
穂乃果の掛け声でもう一度皆が団結し、あらゆる隙を窺いながら枕を投げてくる。
甘いわっ、と声を上げながら全部避けて行く俺。しかし――
「うぶっ!?」
誰かの枕を避けたとき、俺の後ろでくぐもった声が上がった。
『あっ……』
その瞬間、皆して間の抜けた声を上げる。俺もすっかりヒートアップして忘れていた存在に冷や汗をたらす。
「あ、あの、大、丈夫……?」
「……何事ですか」
穂乃果が問いかけるも海未はその応答はせず機嫌悪い声で言いながらゆらりと立ち上がる。
「何をしているんですか……?」
「え、えーっと……」
逆に問いかけてくる海未にことりも苦笑いしている。
海未の放つ殺気に皆が硬直していた。
「どういうことですか……」
「違っ、ね、狙って当てたわけじゃ……!」
「そうだよっ、そんなつもりは全然――」
言い訳しているが真姫に穂乃果、そうじゃない、そうじゃないんだ。これが予想できたから俺も止めようとしたのに、我を忘れていた。
「明日、早朝から練習すると言いましたよね?」
「あ、ああ…そうだな……」
だから早く寝ようとしていたのだ。反論の余地も隙もない。
「それをこんな夜中に…」
「お、落ち着きなさい、海未…」
何とか宥めようとする絵里だったが、俺、穂乃果、ことりは警鐘を鳴らしていた。
「まずいよこれ……」
「うん…海未ちゃん寝ているときに起こされるとすごく機嫌が――」
その瞬間、海未は枕を潰すがごとく握り締めた。
『ひっ――』
ぐしゃり、と擬音が聞こえたように感じた俺たちは身体をびくつかせる。
「――ふんっ!!」
海未の気合のこもった声の後、俺たちの間に強風が起こった。
「あぐっ!!」
「にこ!」
「にこちゃん!!」
隣にいたにこがはじき飛ばされたのに気付いた俺と凛は彼女を抱え上げる。しかし、にこの息はもうない――わけではなく、意識を持っていかれていた。
「もう駄目にゃ…手遅れにゃ……!!」
「なんてことだ……っ!」
俺と凛は死んだ兵士を悔やむように嘆く。
「超音速枕……」
「ハラショー…」
花陽と絵里は海未の所業に恐れおののくように呟いた。うん、俺もビックリだよ。辛うじて目が追いついたけど、アレは常人に出せるスピードじゃないよ。
「うふふふ……覚悟はいいですかぁ?」
「どどど、どうしよう穂乃果ちゃん、ゆーくん……!」
「生き残るには戦うしか――」
「穂乃果、危ねぇ!」
俺は穂乃果に迫った枕を寸での所で掴み取る。しかし、超高速で放たれた枕に腕が持っていかれる。
「痛ぇ…ちゃんと受け止めないと肩外れるぞこれ」
「大丈夫っ、ゆうくん!?」
労わるように支えてくれる穂乃果だが、それどころではない。
「みんな。俺が海未の攻撃をいなすから、隙を見て海未を沈めてくれ」
「でも、それじゃあ遊弥くんが……」
「大丈夫だ。目も慣れたし、何とかなる」
俺はそう言って、海未の真正面に立つ。
「ふふふふふ……」
唯一救いなのは寝起きで正気ではないというところ。さしずめ今の海未は獣と同じ。目の前の獲物に夢中になっているのだ。ならばいくらでもやりようはある。
「さぁ、かかってこい!!」
俺の声が引き金となり、花陽命名"超音速枕"が俺に襲いかかる。
そして――多少の犠牲を出しつつも、決死の覚悟で挑んだ俺たちは海未を沈めるのに成功するのだった。
いかがでしたでしょうか?
ではまた次回に