ラブライブ! ~one side memory~   作:燕尾

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ども、一ヶ月あきました。
もう、言い訳はしません。


研究が進まなかったり、バイトだったり、研究が進まなかったり研究が進まなかったり研究が進まなかったり研究が進まなかったり研究が進まなかったり研究が進まなかったり研究が進まなかったり研究が進まなかったり研究が進まなかったり研究が進まなかったり研究が進まなかったり研究が進まなかったり研究が進まなかったり研究が進まなかったり研究が進まなかったりetc.






運命のライブ

 

 

 

 

「うわぁー!? 凄い雨!!」

 

外の様子に凛が叫ぶ。

文化祭当日。今日は生憎の雨だった。

 

「お客さん、全然いない…」

 

「この雨だもの、仕方ないわ」

 

誰もいない屋上に嘆く花陽だが真姫の言う通り、この雨の中待とうとする人などほとんどいない。来るなら直前だろう。

 

「私たちの歌声でお客さんたちを集めるしかないわね」

 

「そう言われると、燃えてくるわね!!」

 

にっこにっこにー! と持ち前のネタで気合を入れるにこ。

 

そんな皆を余所に俺はぼーっと空を眺めていた。

思い起こされるのは昨日のこと。穂乃果に言われた言葉。

 

 

――勝手なことばかり言わないで!

 

 

「――くん?」

 

 

――もう邪魔しないで!!

 

 

「――うやくん!」

 

俺がしてきたことは独りよがりだったのか、そんなことばかり考えてしまう。

 

「――遊弥くん!!」

 

耳に響いた大きな声に俺は身体をビクつかせる。何ごとかと思ったら絵里が不満そうにして俺を見ていた。

 

「っ!? ビックリした…どうした、絵里?」

 

「どうしたはこっちの台詞よ。何度声掛けてもずっとぼうっとしているんだもの」

 

「あ、ああ…悪い……」

 

「何かあったの?」

 

「いや、なんでもない。ライブのときに雨が止めばいいなって思ってただけだ」

 

言い訳っぽい俺の言い分に絵里は怪訝そうな顔をする。だが、それに対して問いかけては来なかった。

 

「それにしても、穂乃果遅いわね」

 

話を逸らすように絵里は言う。

この場には穂乃果だけがいなかった。文化祭で登校の時間はそこそこ自由になっているが、それにしても来るのが遅い。

 

「ライブだっていうのに、何をしているんだか…」

 

「最近の穂乃果ちゃんの様子なら、いの一番に来そうな気がしてたけど」

 

「寝坊かにゃ?」

 

寝坊ならまだいいが俺は嫌な予感を覚えていた。しかし、

 

――ゆうくんには関係ない!!

脳裏に過ぎった言葉に、俺は息を吐いた。

 

「まあ、穂乃果が来ないことはないだろ――ほら、時間も近づいてきたんだしみんな準備して来い」

 

『はーい』

 

俺の促しに皆は部室へと向かい始める。

 

「……」

 

ただその中で一人、絵里だけが俺をじっと見ていたことに俺は気付くことは無かった。

 

「おはよー…」

 

そして最後の一人、穂乃果がやってきたのは皆が着替えた直後のこと。

 

「遅いわよ、穂乃果」

 

「ごめんごめん」

 

にこに窘められて謝る穂乃果だが、その声に元気はない。

 

「当日に寝坊しちゃうなんて――おっとと?」

 

皆のほうに進む穂乃果だったが、足がふらついて倒れそうになる。そんな穂乃果をことりが支える。

 

「穂乃果ちゃん、大丈夫?」

 

「うん。ごめんねことりちゃん」

 

「穂乃果? 声が少し変じゃないかしら?」

 

確かに。絵里の言う通り穂乃果の声が少しおかしい。いや、声どころか全ての様子がおかしかった。

 

「――っ! そ、そうかな!? のど飴舐めておくよ!!」

 

慌てたように誤魔化す穂乃果。よくよく見れば彼女の顔は少し赤みを帯びていた。

 

まさか……

 

「それじゃあ、着替えてくるよ!!」

 

逃げるようにして、部室の奥に引っ込もうとする穂乃果。

 

間違いない。穂乃果、こいつ……

 

「待て、穂乃果」

 

気付けば俺は穂乃果の腕を掴んでいた。

 

「な、なに。ゆうくん」

 

「着替え終わったら俺を呼べ。いいな」

 

 

有無を言わさない俺に穂乃果は小さく頷いて、部室の奥に入っていく。

今の感じ、間違いなかった。腕を掴んだだけでわかった。

俺は頭を抱えた。

 

それから穂乃果が声を掛けてきたのは十分後だった。

 

「ゆうくん、もういいよ…」

 

穂乃果の声が聞こえた俺は必要なものを持って奥の広い部屋に入る。

 

「……」

 

「……」

 

お互い顔も合わせず無言の時間が続く。

昨日のことも相まって顔を合わせ辛そうにする穂乃果。俺も少し、いやかなり気まずいが今そんなことを言っている場合でもなかった。

 

「穂乃果」

 

だから俺は単刀直入に問いかける。

 

「お前、風邪引いただろ」

 

「っ!」

 

確信を突かれて一瞬驚きの顔を見せる穂乃果。しかし、すぐに取り繕った。

 

「風邪なんて、引いてないよ……」

 

顔を逸らしながら言っても説得力ない。それにそもそもそんな嘘、俺が判らないとでも思っているのか。

 

「顔が赤いし、足取りや声もおかしい。言い逃れはできないぞ」

 

「引いて、ないもん…ゆうくんには関係ないよ」

 

強がる穂乃果に俺は少し苛立ちを覚える。

 

――ああ、あのとき(ファーストライブ後)の穂乃果たちはこんな気持ちだったのか。確かにこれを見ると腹が立つのもわかる。

 

だから俺は穂乃果の額をデコピンした。

 

「いたぁ!? なにするのゆうくん!!」

 

「アホ乃果。こんなときに下らんこと言うな」

 

俺はポケットから錠剤を取り出して穂乃果に渡す。

 

「ゆうくん、これって……」

 

「解熱剤。これ飲んどけば少しは楽になるはずだろ」

 

そう言う俺に対して穂乃果は意外そうに俺と解熱剤を交互に見つめる。

 

「なんだよ」

 

「止められるかと思った…」

 

「俺にはもう穂乃果を止める理由なんてどこにもない」

 

本当は止めないといけない。こんな状態でライブをしたところで結果は見えている。だがそういったところで穂乃果は止まらないし、今言ったとおり、俺にはもう関係ないことだ。

 

「俺のおせっかいはこれで終わりだ。後は穂乃果の好きにしろ」

 

俺はそのまま部屋を後にする。

 

「あっ…ゆうく――」

 

何か言いそうになった穂乃果の声を聞こえない振りしてドアを閉めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「雨は止まず、か……」

 

俺は空を仰ぎながら小さく呟く。

空を覆う厚い雨雲はさっきより強い雨を降らしていた。

ここまで強い雨だとステージが滑らないか、機材トラブルが起きないかと少し不安になる。しかし、それは後は運に任せるしかない。

ライブ開始まで後数分。俺に出来るのはただ見守ることだけだ。

 

「遊弥さーん!」

 

「お兄ちゃん!」

 

人を掻き分けて大きな声で俺の下に来るのは雪穂ちゃんと亜里沙ちゃん。

 

「こんにちは。雪穂ちゃん、亜里沙ちゃん。来てたんだな」

 

「はい――って、それよりも遊弥さん、傘は!? どうして傘差してないんですか!?」

 

雪穂ちゃんはずぶ濡れの俺に当たり前のことを問いかけてくる。

 

「あ、えっと…忘れてたから、もういいかって思ってな。着替えもあるし」

 

「いやいや、そこで妥協しちゃ駄目でしょう!?」

 

雪穂ちゃんのツッコミは至極当然だ。傍から見たら俺はただのアホな奴にしか見えない。

 

「お兄ちゃん、亜里沙の傘に入ってください!」

 

俺を傘に入れようとする亜里沙ちゃん。しかし、身長の差があるため、んー、と亜里沙ちゃんが背伸びしても届かなかった。

 

「俺のことは気にしなくていいよ亜里沙ちゃん。ほら濡れるから」

 

「駄目です! お兄ちゃんが風邪引いたら亜里沙は悲しいですから!」

 

ふんす、と言い切る亜里沙ちゃんに。俺はなにも言えなかった。まったくもって亜里沙ちゃんの心配が正しいからだ。

だが、亜里沙ちゃんの傘を俺が持っても彼女が濡れてしまう。

 

「じゃあ、遊弥さんは私の傘を使ってください。亜里沙の傘に私が入れば大丈夫でしょ?」

 

「それじゃあちょっと意味が違うんだけど…まあ仕方ないかな」

 

「抜け駆けは許さないよ、亜里沙」

 

二人の言い合っている内容の意味はよく分からなかった。

バチバチと二人の間に奔る稲妻とそこはかとない緊迫した空気。

 

「ありがとう。雪穂ちゃん、亜里沙ちゃん」

 

俺は仲裁するようにポンポンと、二人の頭を撫でる。

 

「「……っ」」

 

すると二人の間にあった威圧感は一気に霧散した。

 

「ほら、もう始まるみたいだ」

 

三人横並びで俺たちはステージを向く。

そこでは九人の少女たちが壇上に上がってスタンバイしていた。一列に並び、真剣な面持ちで観客たちと対面する。

彼女たちが今何を思ってあのステージに立っているのかは俺にはわからない。

 

ラブライブのことだろうか? 廃校のことだろうか? それは考えても詮無きことだった。

やることはやってきた。後はそれを出すだけ。

どんな結果になっても俺は目を逸らさない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして――運命のライブが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







はい!
いかがでしたでしょうか?
前書きで病んでしまったこと、お詫びいたしますm(..)m
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