ラブライブ! ~one side memory~   作:燕尾

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はい、どうも皆さん、燕尾です
此方の作品が早く書きあがったのでアップです!

早く一期分終わらせたいのに、オリジナルの話を入れているおかげで終わらねぇ……w





失踪

 

 

 

 

放課後――

 

 

 

 

 

「どうしてこんなことになっているの……!!」

 

音ノ木坂学院の学院長室。学院長の乙坂亜季は資料を見てその資料を握り潰しかねないぐらいの力を入れていた。

 

「もうほとんど生徒の3分の2が集まっているじゃない…!!」

 

「ひぅ……!?」

 

「が、学院長……!?」

 

資料を持ってきた女子生徒二人は静かに怒り、その怒りをぶつけてくる亜季に怯え、体を寄り添わせていた。

 

「そ、その……学院のSNSに書き込んだ後に、誰かがこんな書き込みを……」

 

女子生徒の一人は自分のスマホを亜季に差し出す。

差し出されたのスマホの画面には件のSNSが表示されている。

そして二人の書き込みがされた後の時間に、彼女たちの話の信憑性がないことを指摘し、萩野遊弥や彼の父親である鞍馬巌の今の状況がこと細かく記されている書き込みがあった。

それを見た亜季は女子生徒二人に目を剥く。

 

「どうしてこれを見過ごしたのですか……!?」

 

怒りの形相ともいえる亜季に女子生徒たちは焦り始める。

 

「ひっ…そ、それはっ……私たちの書き込みに対して一つ一つ正確に返されてしまったので、これ以上書き込めば情報の出所を問われかねないし、よりその話を助長させてしまうと思って……」

 

「見過ごしても同じです…! これではこの書き込みが正しいと認めたようなもの……そんなこともわからなかったのですか……!!」

 

「す、すみません!!」

 

亜季の一喝に女子生徒たちはさらに身を竦める。

声を荒げた亜季は疲れたように頭を抱える。

 

「……いいです。あなたたちに期待した私が愚かでした」

 

「「ッ!!」」

 

「もういいです。下がりなさい」

 

亜季が言い放ったその瞬間、彼女たちの目の色が変わった。

 

「待ってください! もう一度! どうかもう一度だけチャンスをください!!」

 

「……」

 

「次こそは、どんなことをしてでも(・・・・・・・・・・)、必ず達成させて見せます! ですのでお願いします!!」

 

縋る彼女たち。そんな彼女らの姿を見て亜季は口を小さく歪める。

 

「わかりました。最後にもう一度だけ、チャンスを与えます」

 

そういう亜季に女子生徒二人は安堵すると共に、亜季をまるで自分の救世主のように見つめる。

 

「明日が最終日です。萩野遊弥もこの学院に足を踏み入れると聞きました。失敗は許されません」

 

亜季の警告に、女子生徒は気を引き締めた表情をする。

 

「あなたたち二人には、あることをしてもらいます」

 

「あること、ですか……?」

 

「一体なんでしょうか?」

 

「簡単なことです。それは――――」

 

その話を聞いた瞬間、二人の顔色が変わった。

 

「人員や物の手配は此方で済ませています。あなたたちはそれをやれば良いだけ」

 

淡々と言う亜季に女子生徒たちは困惑した表情を浮かべる。

 

「ですが……」

 

迷った様子を見せる女子生徒たち。しかし、

 

「何か異論があるのですか?」

 

冷たい視線が彼女たちを射抜く。

 

「もう一度と機会を望み、必ず達成させると言ったのはあなた方です。」

 

「それはっ…」

 

「どんなことをしてでも、と言いましたよね? なら私の言ったことぐらいできるはずです。その言葉は嘘だったのですか?」

 

「違い、ます……」

 

異論を認めない言い方にどんどん顔が真っ青になっていく女子生徒たち。

 

「なら、お願いしますね?」

 

「「は、はい……」」

 

頷いた女子生徒はフラフラと学院長室を出て行く。

 

「これで、ようやく居なくなる。忌まわしい男が、この学院から――」

 

そんな彼女たちを一瞥したあと、亜季は外を眺めながら口元に弧を描くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――Yuya side――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皆が署名活動をすると言ってから三日目の朝。俺は音ノ木坂の制服の袖に手を通す。

 

「よしっ」

 

そしてぱんっ、と頬を叩き、俺は軽く気合を入れる。

今日は署名活動の最終日だ。穂乃果たちの話では署名の数は全生徒数の3分の2までほとんど集められ、残り十数人ぐらいらしい。

油断はできないけど、昨日の様子からだと目標数は達成できるとのことだ。

 

「皆に、感謝しないとな」

 

署名をしてくれた人たちに、俺を想ってくれていた人たち(μ'sの皆)に。

今日学校に行くのはその人たちに報いるためでもあった。

 

「さて、行くか――」

 

前日に準備した鞄を持って家を出る。

いつもの道を歩いていく。

この道の風景も、随分と見慣れた。

それは、自分がそう思うほどこっちに慣れたということ。

 

「こっちに来てから、大分経ったもんな…」

 

三月の下旬に来てから、あと少しで半年経とうとしているのだ。

当時の俺はここにくるとは思ってもいなかった。あのまま九重学園で卒業するものだと思っていた。

最初は爺さんの気まぐれだと思っていた。雛さんと知り合いだったか勝手に選んだのだと。しかし今考えれば、それは違うと考えられる。

爺さんは雛さんから音ノ木坂に穂乃果やことりや海未、そして絵里がいること聞いていた。そのことを知ったからこそ、最初から送るのなら俺だと決めていたのだろう。

 

「まったく、爺さんめ」

 

全て仕組まれていたことに俺は思わずそう口に出してしまう。

 

「今度意趣返しに京都に戻って、なにかしてやる」

 

そんなことを口にするが、決して悪い意味ではない。本当だよ?

街中に差し掛かってから、意趣返しの道具を俺は探しながら学校へと向かう。

良い店がないか周りを見渡していると、

 

「誰か、誰か助けてください!!」

 

どこからか助けを求める、そんな声が聞こえた。

聞こえる方を向くと音ノ木坂学院の制服を身に纏った子が焦ったように叫んでいる。その子の後ろではもう一人の子がうずくまって苦しそうにしていた。

 

どうやら何かあったらしい。

 

「どうした?」

 

「は、萩野くん!」

 

一般大衆に混じって見過ごすことができなかった俺は彼女に声を掛ける。

女子生徒は俺が誰なのか一瞬でわかったようで、焦ったように、状況を話した。

 

「この子が急に体調が悪いって、うずくまっちゃって……」

 

「うぅ……」

 

呻く女子生徒。それは演技でもなんでもなく、顔色は悪く、青ざめていた。

 

「……ちょっと失礼するよ」

 

おでこに手をやると、そこは通常の体温ではない熱を帯びていた。

普通に考えると風邪を引いたのに、無理して学校に来たというところだが、

 

「さっきまでは普通に元気だったのに、急に青ざめて、熱も出はじめて……」

 

助けを求めた女の子はどうしたらいいのかわからないというように困惑していた。

俺は肩を叩きながら声を掛ける。

 

「答えられるかい? どこが悪いのかわかるか?」

 

「お腹が痛いのと、吐き気…」

苦しんだような表情で答える女子生徒。普通に考えれば食あたりや食中毒が考えられるけど、俺も医者じゃないから、この体調変化がなんなのかはわからない。

 

「とりあえず、君は救急車を呼んでくれ」

 

「わ、わかった……」

 

俺の指示に助けを呼んだ女の子はスマホと取り出し、電話をかける。

俺は少しでも彼女の症状を和らげるために、鞄の中から水を取り出した。

 

「とりあえず水分を取るんだ。飲めるか?」

 

「それ……」

 

「口はつけていない。さっき買ったものだから安心してくれ」

 

「……うん」

 

弱々しく頷く女の子。余程苦しいのか、目に涙を浮かべている。

 

「……ごめんなさい」

 

「大丈夫だ。今あの子が救急車呼んでくれているから」

 

体調が弱ると気も弱る。安心させるように俺は言った。

 

「……違うの」

 

しかし、違うと言った女の子。

その意味を問いかけようとしたその瞬間――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――うぐっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の頭の後ろから腕が伸びてきて、ハンカチで口と鼻を塞がれた。

直後襲ってくる眠気に、俺は薬品を嗅がされたのだと気付いた。だが、そのときにはもう既に遅く、

 

 

「……本当にごめんなさい」

 

 

救急車を呼んでいたはずの女の子の声が聞こえたのを境に、俺の意識は暗転するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――Honoka side――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゆうくん、どうしたんだろう……」

 

今日来るという話だったゆうくんが、まだ学校に来ていない。

署名活動最終日の今日の朝も私たちは校門前に並んで署名活動をしていたのだが、時間ギリギリまで私たちの誰も彼の姿を見ていなかった。

 

もしかしたらゆうくんと話しているところを見られたら何か不正を疑われるかも知れないと考えて、私たちの目を盗んで校舎に入ったのかとそのときは思ったのだけど、教室に入っても彼の姿はなかった。

スマホを見ても、彼から遅れるということの連絡は誰にも入っていない。

 

「何かあったのでしょうか」

 

「わたしさっき教室に来る前に連絡送ったけど、既読もついてないよ」

 

そのことに私たちは不安に駆られる。

 

「ちょっと私も連絡送ってみる」

 

「私も送ってみます」

 

私と海未ちゃんも個別にゆうくんに連絡を送る。

だけど数分待っても、ことりちゃんの言ったように返信はおろか、彼が読んだ跡もつかない。

こんなことは今までなかった。必要な連絡は必ず返してくれていたし、彼自身そういう連絡を逃さないようによく画面の確認をしていた。

 

何かあった、それしか考えられなくなる。

 

「おはよう。ほら皆~、席に着け~」

 

だがそのタイミングでHRの時間になり、山田先生がやってくる。

 

「穂乃果、今は我慢しましょう。先生から何か伝えられるかもしれません」

 

「先生がなにも言わなかったら、私たちから聞いてみよう」

 

「うん……」

 

とりあえず席に着いて山田先生から連絡事項を聞く。しかしそれはいつもと変わらない、提出物や授業関係の話。ゆうくんのことについては何一つ触れられなかった。

 

「それじゃあHRは以上だ。各自一時間目の準備しとけよ。ああそれと一時間目入る前に――高坂、園田、南、ちょっと廊下に来い」

 

私たちから言おうと思っていたのだが先に先生から呼ばれ、私たちは顔を見合わせながら廊下に出る。

 

「ついて来い」

 

廊下に出た私たちは先生の先導で、使われていない空き教室へと連れられた。

先生は廊下に誰も来ていないことを確認してから扉を閉める。

 

「悪いな。お前たちに聞きたいことがあったんだ」

 

先生の聞きたいことについて私たちはすぐわかった。

 

「ゆーくんのことですよね。わたしたちも聞こうと思っていたんです」

 

「ですが山田先生がそういうということは、なにも連絡来ていないということですね?」

 

「お前たちもか…」

 

山田先生は困ったように頭を掻いた。

先生はゆうくんと個人間で連絡を取り合っていたようで、明日来るという話をゆうくんから聞いていたと言う。個人で連絡を取り合っていたのは、共学を反対していた教師たちに彼の行動の話がいかないようにするためだ。

だけど、そんな先生の下にも今日ゆうくんから連絡は来ていないらしい。

 

「私たちも連絡を送ってるんですけど、ゆうくんからの返信がないんです。読んでもいないみたいで……」

 

「……」

 

私の話に先生はしばらく考え込む。そして、

 

「話はわかった。お前たちは授業に出ていろ」

 

先生はそう言うけど、そんなことできるわけがない。先生に私たちは迫った。

 

「先生っ、私たちも一緒に……!」

 

「駄目だ」

 

だけど、先生はすぐに却下してきた。

 

「どうしてですか!」

 

「ゆーくんに何かあったかもしれないんですよ!?」

 

「だからこそ、お前たちが動いたらだめなんだ」

 

ことりちゃんと海未ちゃんが迫るけど、先生はいたって真面目な表情で返した。

 

「お前たちが今動けば、裏で萩野と仕組んでいたと思われるかもしれない。そうなれば、今までのお前らの行動が全部台無しになる。今は我慢してでも、あいつとの接触を避けるべきだ」

 

「ですがっ!!」

 

「どうしてこの二日間萩野が学校に来なかったかお前らだってわかっているだろう」

 

「それは、そうですけど……」

 

「ここで感情的になって動いたって、なにもならない」

 

「でも」

 

「お前たちが今何をするのが正しいのか、それを考えろ。本当に萩野と一緒にいたいのなら、尚更な」

 

ゆうくんとこれからも一緒に過ごすために、私たちがすべきこと。先生の言葉に私たちは気づかされる。

私たちが今するべきこと、それはこの学院の生徒の署名を集めることだ。

 

「萩野のことは私に任せておけ。連絡のつかなくなった生徒のことは、私たちの領分だ」

 

「……はい。ゆうくんを、よろしくお願いします」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――Yuya side――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う、ん……」

 

冷たい感触を感じた俺は目が覚める。

 

「ここ、は……?」

 

薬品を嗅がされたせいか、頭が働かない。いまだに視界がぶれる中、俺は周りを見る。しかし周りには簡易トイレしかなく、目の前に扉があるだけだった。

どうやら薬で眠らされた後、この殺風景な部屋に移されたようだ。

 

「起きたみたいだな」

 

聞こえてきたのは男の低い声。

俺が起きた気配を感じ取ったのか、扉の向こう側から声をかけたのだろう。

 

「……誰だ?」

 

少しでも手がかりを得るために、普通のことを問いかける。

 

「お前の質問に答えるつもりは一切ない」

 

しかし、俺の問いかけをばっさりと切り捨てる男。

こっちの意図を見抜いているようだ。

 

「お前は黙ってここにいればいい。数日経ったら出してやる」

 

さながら囚人のような扱い。そこまで悪いことをしたつもりはない。

 

「随分と上から目線で言ってくれるな。自分が何をしているのかわかっているのか?」

 

「……」

 

答えない男に俺はため息を吐きながら屈伸と伸脚をして体を伸ばし、ドアの目の前に立つ。

 

「まあ聞かなくても大体わかる。どうせ乙坂亜季に雇われたんそこらへんのゴロツキだろ?」

 

「無駄口を叩くな」

 

「こんなくだらないことでしか金を稼げない。なにも考えず金を受け取って、指示されるがまま犯罪まがいのことをする。あんたも俺に薬を嗅がせたあの女子生徒たちも乙坂亜季に利用されているだけだっていうのに――なっ!!」

 

そして俺は思い切り扉を蹴った。

 

「――ッ!!」

 

その瞬間、大きな衝突音が響くと共に男の気配が扉から薄れた。

 

「――ちっ、頑丈だな」

 

「……ッ、まさかそんなんで出られると思っているのか?」

 

「やらなかったら出られないのは確実だ、ろっ!!」

 

もう一度全身のバネを駆使して思い切り扉を蹴る。しかし大きな音だけが響き、扉に靴の跡がつくだけでビクともしない。

 

「……ふん、精々無駄な努力でも続けてろ」

 

それだけを言って男の階段を上っていく足音が聞こえる。

この空間に残された俺はひたすらに扉を蹴り続ける。

 

「諦めない。諦めてたまるものか。今までそれで何とかしてきたんだからっ!!」

 

こんなところで立ち止まっているわけにはいかないのだから――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――Honoka side――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……すまない。未だに萩野の行方が掴めていない」

 

放課後部室にやってきた先生は頭を下げてそういった。

 

「連絡がつかないのは朝から同じでスマホの電源が切られている。あいつの家にも行ってみたんだが、居なかった。街中でも聞いてたんだが手がかり一つ見つからなかった」

 

「そんな……」

 

「せっかく、署名が集まったのに……」

 

今日の朝の時点で、目標である全生徒の三分の二以上の署名が集まっていた。

提出して、後は結果を待つだけだったと言うのに。

 

「不安を煽るような、こんなことは言いたくないが、よからぬことに巻き込まれた可能性が高い」

 

よからぬこと、と先生はぼかした言い方をするけど、それはきっと――

 

「今日は時間の許す限り探すが、今日見つからず明日も連絡が取れないとなれば――警察に連絡するしかない」

 

先生の言葉に私たちは息を呑んだ。

 

「とりあえずお前たちは自宅待機だ。もし萩野から連絡が着たらすぐに私か理事長に連絡をくれ」

 

「先生っ、やっぱり私たちも……!」

 

「それは認められない」

 

朝と同じく、先生は即座に首を横に振った。

 

「どうしてですか!?」

 

「お前たちも考えているだろ。萩野の行方が突如として消えたことの原因を」

 

「……」

 

ゆうくんがいなくなった理由。それを考えてないわけではなかった。

 

「やっぱり、なんですか……?」

 

「昨日のSNSの話に今日の失踪。どちらも萩野に関することだ。仮にそう考えない奴が居るのならそれは考えなしの能天気な奴か――あいつを貶めようとする連中ぐらいだ」

 

山田先生はため息をつく。

 

「連中も余程焦っていたんだろうな。ついに実力行使に出始めた。しかも性質が悪いのがこっちに手がかりを掴ませないようにしていることだ」

 

ある意味当然だけどな、と先生は言う。

考えてみればその通りだ。悪いことをするのにわざわざ証拠を残す人なんていない。

 

「私たちは今後手に回されている。そんなときにあいつと親密なお前らがバラけて探すのはリスクがありすぎる」

 

「では、三人一組とかになれば良いのではありませんか」

 

「それでもかなり危ないわ。何せ私たちは相手の規模がわからないのだから」

 

「そうやな。あの遊弥くんが朝からこの時間までになにもできなかったって考えると、かなり大きな力で動かれているのかもしれへんし」

 

「絢瀬と東條は察しが良くて助かる」

 

存外に、私たちは察しが悪いといわれているようで少しムッとしてしまう。が、今は文句を言っている場合ではない。

 

「そういうことだ。お前たちの安全のためにも、認めるわけにはいかない」

 

先生の言い分はもっともだ。だけど感情の方はそうもいかない。

 

「不満アリアリだな、高坂、園田、南」

 

それが顔に出てたのか、先生から指摘される私たち。

 

「あたりまえです。遊弥がどこにいるか、何をされているのかわからないというのに、私たちは安全なところに居るだなんて」

 

「ゆーくんが、大切な人がいなくなったのに、じっとなんてしていられません」

 

私も二人と同じ気持ちだ。ゆうくんが誰かに連れ去られたというのに、私たちだけ安全なところでじっとなんてしていられない。

 

でも、だからこそ私は一息深呼吸して、そして――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――パンッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は頬を両手で思い切り叩いた。

そんな私の行動に、皆が驚く。

 

「穂乃果……!?」

 

「穂乃果ちゃん……!?」

 

海未ちゃんとことりちゃんが心配そうに私に声を掛ける。

 

「――先生」

 

だが、私はそんな二人を置いて、先生をまっすぐ見つめる。

 

「なんだ?」

 

「今日は先生の言われたとおりにします。でも、明日になってもゆうくんの連絡がなかったら、私は探しにいきます」

 

「……それは今日は我慢するが、明日は我慢しないということか?」

 

「はい」

 

「そこまではっきり言われたらもう何を言っても聞きやしないだろう、それ」

 

断言する私に、先生は苦笑いした。

 

「もしそうなったら、お前たちが正しいと思うことをやれ。ただし行動するときは複数人で、私か理事長への連絡をこまめにすること。それだけは守れ、いいな?」

 

「――はいっ、ありがとうございます!」

 

私のわがままを聞いてくれた先生に、私は頭を下げた。

 

 

 






ikagadesitadesyouka?

あと少し、後数話で一期分が終わるはずなんだ……!!

ラブライブのもう一つの作品は一期分がもう終わっているというのに……!!(ちなみに、書き始めたのはonesidememoryの方が早い)
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