ラブライブ! ~one side memory~   作:燕尾

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ども、燕尾です
95話目です





謎の力、合宿再び

 

 

 

 

 

『ええ――――!!??』

 

 

 

ある日の練習前、いつもの屋上に皆の叫び声が響く。

 

「どういうことなの!?」

 

にこが深刻な顔をしている花陽に詰め寄る。

 

「ですからラブライブ予選で発表できる曲は、今まで未発表のものに限られるそうです」

 

花陽の説明に皆に動揺が走る。

 

「未発表っていうことは」

 

「今までの曲が使えないってこと!?」

 

「なんでそんなことになったのよ!?」

 

「参加希望のチームが予想以上に多く、中にはプロのアイドルのコピーをしてエントリーしているチームもいるみたいです」

 

「なるほどな。コピーしかできない連中を予選で振るい落とす。そういうことか」

 

「そんなー!」

 

そもそも、プロのコピーをするだけの連中をスクールアイドルって言っていいものかわからないけど。だけどこの問題は普段から曲を作ったりしている俺たちにも降りかかることになる。

 

「残り一か月もない時間で何とかしないと、ラブライブに出られないわ」

 

絵里の言葉に、皆の顔に焦りが浮かぶ。

 

「仕方ないわね!」

 

そんな中、自信満々に声を上げたのはにこだった。どうやら何か秘策があるらしい。

あまり当てにはならないができなさそうだが、とりあえず聞いてみる。

 

「ここは私が密かに作詞していた"にこにーにこちゃん"に曲をつけて――」

 

「でも実際どうするん?」

 

「スルー!?」

 

うん。これは希の対応が正解だ。

 

「何とかしないといけませんね」

 

「でも、一体どうすれば…」

 

この時間的に追い詰められた感じ、穂乃果たちのファーストライブの時と同じだ。だが、前と違うのはそれを可能にできる仲間がいるのだ。

 

「何とかしなきゃもなにも、やるしかないだろ。なあ、絵里」

 

「ええ。作るしかないわね――真姫」

 

――ん? どうしてそこで真姫だけを指名する?

 

真剣に考えている絵里の表情に俺は少し嫌な予感がした。

 

「……もしかして?」

 

真姫の察しようからその予感が当たっていること確信した俺は気配を消しそそくさと、屋上を後にしようとする

「はい、遊弥くんステイ」

 

「ぐぇ!!」

 

な、なんだと……俺を認識することができる人間が、この世にいるだと!?

 

「いや、しっかり見えてますよ、遊弥」

 

「放せ、絵里!! 俺はあの地に帰るんだ! 生きて帰るんだ!!」

 

「大人しくしなさい!」

 

「きゅう!!」

 

さらに絞められた俺は変な声が出る。

どうしてこういうときに限って変な力を発揮するんだ。動くことすらできないぞ。

 

「それで絵里ちゃん、何をするの?」

 

問いかける穂乃果に絵里は笑みを浮かべて、

 

「決まってるわ――合宿よッ!!」

 

そして声高らかに宣言するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

「で、真姫さんや? どうして私を引き摺っていくんですかね?」

 

帰り道。今日の練習も終わりそれぞれ解散していくとき、穂乃果たちと帰ろうとした俺の首根っこ掴んで引っ張っていった真姫に俺は今さらながらの疑問をぶつける。

 

「パパとママが久しぶりにあなたとご食事をしたいって言ってるの、別に私があなたと一緒に居たいからとかじゃないから」

 

……

 

「――うん、このやり取り既視感ある(デジャヴ)どころか覚えてるわ!! まったく同じ言葉、まったく同じ地の文!!」

 

「何わけのわからないこと言ってないで、大人しくしなさい遊弥」

 

「なんで今日は襟首掴まれることが多いんだ! 嫌だやめろっ、くそっ、HA☆NA☆SE!!」

 

「もう、駄々をこねないの!!」

 

だって、この先の展開とかもう読めるんだもん! さっきのやり取りで悟ったよ!!

だが、俺の抵抗もむなしく俺は西木野邸へと連れられる。

 

 

――それから

 

 

「ただいま」

 

「あら、お帰り真姫ちゃん――と、遊弥くん? いらっしゃい」

 

「こんにちは。以前はありがとうございました、美姫さん」

 

「別に気にしなくていいわよ。患者を診るのが仕事なんだから――」

 

なんの力が働いたかわからないが、

 

「別荘を使いたい?」

 

「ええ。確か山間部にひとつあったわよね?」

 

海の合宿の時と全く同じやり取りを経て、俺が同行することを条件に別荘の使用が許可された。

 

 

そして、合宿当日。

 

 

「……それじゃあすみませんがバイク借ります。無理聞いてくれてありがとうございます、マスター、彩音さん」

 

早朝からバイクスーツを身にまとい、荷物をまとめて背負った俺は目の前にいる二人にお礼を言いながらバイクに跨る。

 

今回の合宿は山のコテージで食材とかを買う脚が必要ということでマスターからバイクを借りることになったのだ。

 

「おう、気を付けて行ってこい。帰ってきた時にはいい報告聞かせろよ?」

 

「あ、でも、一人に絞らないとだめだよ? 複数人に手を出したら刺されちゃうから」

 

「なんの話をしているんだ!!」

 

相変わらずだな、この二人は!

もう、行く前からゴリゴリ体力削られるのはごめんだよ!!

 

「それじゃあ、行ってきます!!」

 

「おう、行ってこい」

 

「行ってらっしゃい。道中気を付けてね~」

 

からかう二人から逃げるようにアクセルを吹かし、バイクを走らせる。

目的地までは約二時間。休憩とか含めて三時間ぐらいを見積もっていた。

時間はかかるが安全第一で運転する。

 

とある道の駅でトイレ休憩など一息入れていると、一本の電話が入ってきた。

 

「もしもし。どうした、ことり」

 

電話をかけてきたのはことりなのだが、どういうわけか慌てた様子だった。

 

『ゆーくん、大変なの! 穂乃果ちゃんが――!!』

 

「……なんだって?」

 

話を聞いた俺は眉をひそめて、バイクに乗りすぐさま道の駅を後にした。

 

 

――――

 

――

 

 

「何をしとるんだ己は」

 

目的の駅の何駅も先の駅で待っていた穂乃果に軽い拳骨を落とす。

 

「だって! 誰も起こしてくれなかったんだもん!!」

 

涙目でそう言う穂乃果に俺は溜息を吐いた。

どうやら目的の駅をこのアホ乃果は寝過ごしてしまったらしい。

 

他の皆も近くにいるはずの穂乃果に気付かずそのまま降車したのだから、穂乃果だけが悪いわけではないのはわかるが、それでも言わざるを得なかった。

 

「とりあえず、皆のところに行くぞ。ほら、ヘルメット被って乗れ」

 

「うう~…ごめんなさい……」

 

「反省しているなら帰りは気をつけろよ――それじゃあ、行きますか。しっかり捕まってろ」

 

穂乃果が俺の腰に腕を回し、しっかりと固定したことを確認した俺は、目的の駅まで飛ばすのだった。

 

そして海未に怒られたのは言わずもがなである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






いかがでしたでしょうか?

今後ルート分岐をさせたいと思います。
時間があるときアンケートを作成しようと思うので
もしよろしければ投票してみてください。
ではまた次回に

誰のルートから?

  • 穂乃果
  • ことり
  • 海未
  • 絵里
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