瀬良チーフ達とのデュエルに勝利し、イノベイトモンスターの開発が正式にスタートした。
10ヵ月が過ぎる頃になると、新しいパックに入れる事ができるイノベイトモンスター約50種類の開発に成功し、デュエルディスクもイノベイト召喚のシステムを読み取れるようになった。
そしてこの日、俺と陽でイノベイトモンスターを使用したデュエルディスクのテストが海馬ドームで行われる。
―海馬ドーム―
「只今より、海馬コーポレーションとインダストリアルイリュージョン社、共同の新システムの実証デュエルを始めます。審判は私、磯野が務めさせていただきます。それではデュエル開始ィイ!」
「「デュエル!」」
「先行は俺だ!」
白衣の袖から伸びる細長い指は2枚のカードを選び、デュエルディスクにセットする。
「《マスマティシャン》を召喚し、効果により、《ガイアメイジ》を墓地に送る。カードを1枚セットして、ターンエンド。陽、君のターンだ」
小さな老魔導士が眼前に現れた。
《ガイアメイジ》
レベル3/地属性/魔法使い族・効果/ATK1400/DEF1300
①:このカード召喚・特殊召喚に成功した場合、自分のデッキから「ガイアパワー」1枚を手札に加える事ができる。
②:このカードがフィールドを離れたターンの終了時、自分の墓地の「ガイアパワー」1枚をデッキに戻す事で、自分フィールドのIモンスター1体を選択して発動する。そのモンスターの元々の攻撃力と守備力を入れ替える。
八重樫遊作 LP4000 手札3枚
モンスター:《マスマティシャン》
魔法・罠:伏せカード1枚
「上から目線かよ。俺のターン、ドロー。一気に焼き尽くす」
あれから陽は昨年度の新人王のタイトルを手に入れていた。
「《エクスプローシブ・リザード》を召喚。効果により、《エクスプローシブ・コア》を手札に加える。手札から魔法カード《エクスプローシブ・バースト》を発動。相手ライフに500ダメージを与え、このターン自分はもう1度、《エクスプローシブ》モンスターを召喚できる」
「クッ」
八重樫遊作LP4000→3500
火球が降りそそいだ直後、大人ほどの大きさの赤色の恐竜が口から火球を吐き出す。
「更に自分の墓地に《エクスプローシブ》カードが墓地に送られたことで《エクスプローシブ・リザード》の効果発動。相手ライフに300ポイントのダメージを与え、このカードのレベルを1つ上げ、攻撃力を300ポイントアップさせる」
八重樫遊作LP3500→3200
《エクスプローシブ・リザード》ATK1800→2100 レベル4→5
《エクスプローシブ・リザード》
レベル4/炎属性/恐竜族・効果/ATK1800/DEF500
①:このカードが召喚に成功した時、自分のデッキから「相手ライフに500~2000ポイントの効果ダメージを与える」効果を持つカードを1枚選択して、手札に加える事ができる。
②:「エクスプローシブ」カードが自分の墓地に送られる度、相手ライフに300ポイントのダメージを与え、ターン終了時まで、このカードのレベルを1上げ、攻撃力を300ポイントアップする。
《エクスプローシブ・バースト》
通常魔法
①:相手ライフに500ポイントのダメージを与え、このターン自分は通常召喚に加え、もう1度「エクスプローシブ」モンスターを召喚できる。
②:相手ターンに効果ダメージを与えた場合、墓地のこのカードをゲームから除外する事で、自分の墓地から「エクスプローシブ」チューナー1体を表側表示で特殊召喚する事ができる。
「チューナーモンスター《エクスプローシブ・コア》を召喚」
《エクスプローシブ・コア》
レベル2/炎属性/岩石族・チューナー/ATK500/DEF500
①:このカードが、墓地に送られた場合、相手ライフに500ポイントのダメージを与える。
「エクスプローシブ・コア」の効果は1ターンに1度しか発動する事ができない。
「チューナーか」 未来からもたらされたシステムの鍵となるカード。
「レベル5となった《エクスプローシブ・リザード》に《エクスプローシブ・コア》をチューニング!」
中心部が赤く光った岩が2つの光の輪に姿を変え、恐竜を囲み一筋の閃光に姿を変える。
「破滅をその身に宿し、太古の力を示せ。シンクロ召喚! レベル7《エクスプローシブ・レックス》!」
隕石の力を取り込んだ太古の王は1枚の伏せカードを見据え、巨大な口を開く。
《エクスプローシブ・レックス》
レベル7/炎属性/恐竜族・シンクロ/ATK2600/DEF1000
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
①:相手ライフに効果ダメージを与えたターン、このカードが特殊召喚に成功した時、相手フィールドの魔法・罠カード1枚を選択して破壊する。
②:このカードがフィールドに存在する限り、「エクスプローシブ」モンスターが相手のカードの効果の対象になる度、相手ライフに500ポイントのダメージを与える。
「《エクスプローシブ・レックス》と《エクスプローシブ・コア》の効果を発動。レックスは特殊召喚に成功した時、魔法・罠カードを1枚破壊する。『ディスペルバイト』!」
「《ガード・ブロック》が・・・。だけど!」
マスマティシャンの頭上に大きな光が出現する。
「トリガーを満たした《マスマティシャン》をアセンション!」
光球がマスマティシャンに降り注ぐ!
「賢人よ。窮地に際し、その智を解放せよ!イノベイト召喚!来い《軍師ザルファン》!」
天から降る光が収まると、老魔導士は長身の魔導士へと姿を変えていた。
《軍師ザルファン》
レベル6/地属性/魔法使い族・イノベイト/ATK2300/DEF1500
元々の攻撃力が1700以下のモンスター1体以上
トリガー:相手が自分フィールドのカードを対象とする効果を発動した場合
①:このカードがI召喚に成功した場合、このカードのイノベイト召喚に使用したモンスター1体につき1体、自分の墓地からレベル3以下のモンスターを表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
②:このカードがフィールドに存在する限り、自分フィールドのモンスターは自分フィールドのモンスターの数×100ポイント、攻撃力がアップする。
「これが・・・」
ギャラリーから感嘆の声が上がる。ギャラリーの反応に、思わず口元が緩んでしまう。
新システムのディスクの読み取り、描画は期待通りだ。イヤホンマイクに手を当てる。
「亜依さん、首尾はどうですか?」
「遊作さん、システム・ソリッドビジョン共に安定しています。やりましたね」
これが自分たちが開発した新たなシステム。イノベイト召喚。イノベイトモンスターは融合、シンクロ、エクシーズに続く初めからエクストラデッキに入れるモンスター。特定の条件が起こった時、自分のカードをリリースすることでエクストラデッキから特殊召喚される。最大の特徴はペンデュラム召喚のように1ターンに1度だけしか行うことができないが、相手のターンでも可能な点だ。
「なに、姉ちゃんと話してやがる。そして、コアは墓地に送られたことで、500ダメージを与える。こっちもだ!」
八重樫遊作LP3200→2700
「《軍師ザルファン》の効果も発動している。ザルファンはイノベイト召喚された場合、素材1体につき、1体自分の墓地からレベル3以下のモンスターを攻撃表示で特殊召喚することができる。現れろ、《ガイアメイジ》!」
軍師が魔法陣を出現させる。そこから土色のローブを纏った女魔術師が姿を現し、手を組み呪文を唱える。
「《ガイアメイジ》は召喚・特殊召喚に成功した場合、自分のデッキから《ガイアパワー》を1枚手札に加える。そして《軍師ザルファン》の永続効果により、自分フィールドのモンスターは自分フィールドのモンスター1体につき、攻撃力を100ポイントアップする」
《軍師ザルファン》ATK2300→2500
《ガイアメイジ》 ATK1400→1600
《ガイアメイジ》
レベル3/地属性/魔法使い族・効果/ATK1400/DEF1300
①:このカード召喚・特殊召喚に成功した場合、自分のデッキから「ガイアパワー」1枚を手札に加える事ができる。
②:このカードがフィールドを離れたターンの終了時、自分の墓地の「ガイアパワー」1枚をデッキに戻す事で、自分フィールドのIモンスター1体を選択して発動する。そのモンスターの元々の攻撃力と守備力を入れ替える。
「なら、こっちもイノベイト召喚だ!メインフェイズを終了する」
陽はエクストラデッキからカードを1枚取り出す。
「この瞬間、トリガーを満たした、《エクスプローシブ・レックス》をアセンション!」
「猛き魂よ、更なる力を以って敵を焼き尽くせ!イノベイト召喚!轟け!《炎竜王サラマンディア・ドラグーン》!」
恒星の爆発を思わせる深紅のドラゴンがフィールドに降り立つ。
《炎竜王サラマンディア・ドラグーン》
レベル8/炎属性/ドラゴン族・イノベイト
/ATK3000/DEF2500
レベル5以上のモンスター1体
トリガー:自分または相手ターン中に相手ライフに合計800ポイント以上の効果ダメージを与えたメインフェイズ終了時
①:このカードが守備表示モンスターと戦闘を行うバトルステップ時、相手ライフに500ポイントのダメージを与え、攻撃対象となったモンスターを表側攻撃表示にする事ができる。
②:相手ライフに効果ダメージを与えたフェイズ中、このカードは戦闘またはカードの効果では破壊されない。
FI-P05BB
どっちを攻撃するか、悩むところだ。陽は考えをめぐらす。
「バトルだ!」
《ガイアメイジ》に攻撃して目先のダメージを取るか。
それとも全体強化能力を持ち、反撃ののろしになりやすい《軍師ザルファン》を攻撃するか。
自分の手札を確認する。
《ご隠居の猛毒薬》 《リビングデッドの呼び声》 《エクスプローシブ・プテラ》
《エクスプローシブ・プテラ》
レベル4/炎属性/恐竜族・効果/ATK1500/DEF200
①::手札からこのカードと「エクスプローシブ」モンスターを1枚墓地に捨てて発動する。相手ライフに1200ポイントの効果ダメージを与える。
②:自分フィールドのカードが相手フィールドのカードより少ない場合、相手ライフに効果ダメージを与えた時、手札からこのカードを表側守備表示で特殊召喚する事ができる。
「よし、《炎竜王サラマンディア・ドラグーン》で《軍師ザルファン》を攻撃。『バーニングノヴァ』!」
グォオオオ!
幻獣の王、ドラゴン、その王。その迫力にソリッドビジョンのモンスターですら、思わず萎縮してしまう。
瞬間、咆哮と共に赤い閃光が打ち出される。
ザルファンは一瞬で消し炭になり、衝撃が遊作まで届くき、思わず声が出る。
「ぐぅうううっ!」
八重樫遊作LP2700→2200
「カードを2枚セットして、ターンエンドだ」
本柳陽 LP4000 手札1枚
モンスター:《炎竜王サラマンディア・ドラグーン》
魔法・罠:伏せカード2枚
「俺のターン、ドロー。(手札4→5)《レックレス・アタッカー》を召喚」
場に身の丈に合わない長い剣を持った少年の兵士が出現する。
《レックレス・アタッカー》
レベル3/地属性/戦士族・効果/ATK1600/DEF1000
①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した自分のターンバトルフェイズ中、自分のエクストラデッキから相手のターンにのみI召喚できるIモンスター1体を公開し、このターンのメインフェイズ2のスキップを宣言する事で発動する。自分のデッキまたは墓地からレベル3以下の通常モンスター2体を自分フィールドに特殊召喚する事ができる。この効果で特殊召喚されたモンスターはターン終了時まで、罠カードの効果を受けない。
「フィールド魔法《ガイアパワー》を発動する。俺のすべてのモンスターの攻撃力は500アップする」
《レックレス・アタッカー》 ATK1600→2100
《ガイアメイジ》 ATK1400→1900
「《ガイアパワー》をトリガーに《ガイアメイジ》をアセンション。今生無敗の将軍よ。我らに勝利を導け!イノベイト召喚! 切り開け!《インビンシブル・ジェネラル》!」
大剣を背負った鎧甲冑が現れ、手に持っていた。西洋剣を地面に投げる。
「《インビンシブル・ジェネラル》の効果を発動する。このカードがイノベイト召喚に成功した時、レベル3以下の戦士続・魔法使い族モンスターを効果を無効にして蘇生させ、攻撃力を800アップさせる。来い。《マスマティシャン》」
老魔導士が西洋剣を手に取る。
《マスマティシャン》ATK1500→2300→2800
《インビンシブル・ジェネラル》
レベル7/光属性/戦士族・イノベイト
/ATK2500/DEF2000
元々の攻撃力より高いレベル3以下の戦士族または魔法使い族モンスター1体
トリガー:自分のターン中、魔法・罠カードの効果で自分フィールドのモンスターの攻撃力がアップした時
①:このカードがイノベイト召喚に成功した場合、墓地のレベル3以下のモンスター1体を効果を無効にし、攻撃力を800ポイントアップして自分フィールドに特殊召喚する事ができる。
②:レベル3以下のモンスターが自分フィールドに存在する限り、このカードは相手のカードの効果の対象や攻撃対象にならない。
FI-P02LB
「続けて《連合軍》を発動する。自分フィールドの戦士族モンスターは攻撃力が600アップする」
《インビンシブル・ジェネラル》 ATK2500→3100
《レックレス・アタッカー》 ATK2100→2700
「カードを1枚セットして、バトルフェイズに入る。エクストラデッキから、《ディフェンシブ・ガーゴイル》を相手に見せ、このターンのメインフェイズ2をスキップすることで《レックレス・アタッカー》の効果を発動する。自分のデッキから、レベル3以下の通常モンスターを2体攻撃表示で特殊召喚する。ゴー、《チューン・ウォリアー》達。そして、《連合軍》の効果により、戦士族モンスターの攻撃力は更にアップ」
《ディフェンシブ・ガーゴイル》
レベル5/地属性/岩石族・イノベイト
/ATK1450/DEF3000
表側守備表示または裏側守備表示のレベル3以下のモンスター1体
トリガー:相手ターン中、自分フィールドにセットされたカードがカードの効果の対象になった場合
(モンスター効果なし)
《インビンシブル・ジェネラル》 ATK2500→3500
《レックレス・アタッカー》 ATK2700→3100
《チューン・ウォリアー》×2 ATK1600→2100→3100
「攻撃力3000オーバーが4体だと!」
陽は目の前の状況に興奮した。
一見、使いにくいカードをここまで使いこなすなんて。認めたくないが、やっぱり強い。
これがイノベイト召喚開発者の実力。だけど、想定通りだ。
「やっぱりか。リバースカードオープン。《リビングデッドの呼び声》。チェーンして、《ご隠居の猛毒薬》!」
「これは・・・。しまった!」
「気づいても遅い。猛毒薬で800ダメージ。墓地の《エクスプローシブ・レックス》を特殊召喚する。こいつは効果ダメージを与えたターン中に特殊召喚に成功した場合に、魔法・罠カードを1枚破壊する。《連合軍》を破壊だ。『ディスペルバイト』!更に、墓地の《エクスプローシブ・バースト》を取り除き、《エクスプローシブ・コア》を守備表示で特殊召喚する」
再び現れる、恐竜の王。突如の乱入に連合軍の息がとれていた連携が乱れる。
八重樫遊作LP2200→1400
《インビンシブル・ジェネラル》 ATK3500→2500
《レックレス・アタッカー》 ATK3100→2100
《チューン・ウォリアー》×2 ATK3100→2100
「面倒な。《マスマティシャン》で《エクスプローシブ・レックス》を攻撃。『バトルカリキュラム』!」
手にした杖と剣から、数式が伸び、直撃する。
本柳陽LP4000→3800
「ッターンエンド」
八重樫遊作 LP1400 手札1枚
モンスター:《インビンシブル・ジェネラル》《マスマティシャン》《レックレス・アタッカー》《チューン・ウォリアー》2体
魔法・罠:《ガイアパワー》伏せカード1枚
後もう少しで倒せる。陽は内心、ガッツポーズをとった。
このまま、2体のモンスターで攻撃と自爆特攻すれば勝てる。
だけど、あの伏せカード。何かある気がする。カード破壊系かもしれない。
ここは、羽箒を引くか。《エクスプローシブ・プテラ》の効果と合わせて1700のダメージを与えられるエクスプローシブ・コアを引くか・・・。
「俺のターン、ドロー!」
引いたカードは《エクスプローシブ・コア》。
これでいける。
「よし、メインフェイズに移行し、俺は・・・」
「メインフェイズ開始時に、リバースカードオープン《ナイトメア・デーモンズ》!《チューン・ウォリアー》をリリースして発動する。陽の場にナイトメア・デーモン・トークンを3体、特殊召喚する」
「え?」
ナイトメア・デーモン・トークン×3 ATK2000
なんだそれ。ただのアド損カードじゃないか。いったい何の意味が。
「この瞬間、相手フィールドの攻撃力の合計が5000を超えた。トリガーを満たした《チューン・ウォリアー》をアセンション! 世界傾きし時 終焉の彼方から姿を現せ! イノベイト召喚!現れろ!《ラストモーメント・ドラゴン》!」
《ラストモーメント・ドラゴン》ATK2500
「そっちもドラゴンを!今更出たところで」
こちらは、バトルフェイズに入らなくても、たとえモンスターを一掃されたとしても勝てる。
遊作は答える代りに、ドラゴンの方を向く。
体全体に黄金の幾何学模様が入った真っ黒なドラゴンはその両方の翼を持ち上げ、その翼で巨大な円を描く。
「フッ、《ラストモーメント・ドラゴン》の効果を発動。このカードがイノベイト召喚された場合、このターンを終了させる。『Moment at the Ragnarok』!」
《ラストモーメント・ドラゴン》
レベル8/闇属性/ドラゴン族・イノベイト
/ATK2500/DEF2000
表側攻撃表示のレベル3以下のモンスター1体
トリガー:相手ターン中、相手フィールドのモンスターの攻撃力の合計が5000以上になった場合
「ラストモーメント・ドラゴン」の①の効果はデュエル中、1度しか適用できない。
①:このカードがI召喚に成功した場合、このターンを終了する。
②:1ターンに1度、自分フィールドの戦士族または魔法使い族のモンスター1体を選択して発動する。そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで2000ポイントアップする。この効果を発動したターン、このカードは攻撃できない。
FI-P06CA
プテラの効果はスペルスピード1の効果。発動できない・・・。
「再び俺のターンだ。ドロー.《死者蘇生》を発動。《軍師ザルファン》を攻撃表示で特殊召喚する」
《インビンシブル・ジェネラル》 ATK2500→2900
《軍師ザルファン》 ATK2300→3200
《レックレス・アタッカー》 ATK2100→2500
《ラストモーメント・ドラゴン》 ATK2500→2900
「そして、《ラストモーメント・ドラゴン》の2つ目の効果を発動する。このターン、ラストモーメントは攻撃を放棄することで《インビンシブル・ジェネラル》の攻撃力を2000アップさせる」 ATK4900
インビンシブル・ジェネラルがラストモーメント・ドラゴンの背に乗り、天に向かって飛び上がった。
その日の夕方、
昼間のテストデュエルは成功だった。計画通りに進めば、3月のプロモーションイベント、4月の一般販売になるはずだ。
来月のプロモーションの準備をしなければならない。
今日は夜まで頑張ろう。
夜食をもって開発室の扉を開けると、大野チーフが書類の整理をしていた。
「む・・・、遊作か。昼間は大変だったのに、残業とはな・・・」
「チーフこそ珍しいですね。残業するのは1年振りくらいですか」
「そうか、ガハハ!いやしかし、テストデュエルはうまくいって良かったな」
「そうですね、みんなのおかげですよ。チーフは最初のアイディアとか、色々と矢面にたってくれましたし」
恥ずかしそうに頭を掻くチーフ。
「俺がやりたかっただけの話だからな。まぁ、海馬社長とデュエルになったのは焦ったが」
イノベイトモンスターを海馬コーポレーションに正式に報告するために行ったらデュエルになったのだ。
「あれは本当にありがとうございました。超ガチデッキを使うチーフもチーフですが」
チーフは異世界のペンデュラム対応のデュエルディスクを使った【魔装戦士P】+ファーストイノベイト4種+四神獣というオーバースペックなデッキを使っていた。
「海馬社長が強すぎるんだよ!シンクロモンスターやモンスターエクシーズとか青龍も使ってくるし」
「まぁ、あの人プロリーグトップよりも強い裏ボスみたいなもんですし」
「そうだろ?あと少しで一般販売だな。もう俺がいなくても大丈夫だろう?」
「ちょ・・・、いなくなるのは困りますって」
「ハハハ、なあに、気をするな。飯にでも行ってくるか」
なんて事があって結局徹夜した。
翌朝、チーフの机を見ると書き置きがあった。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
次話からファーストイノベイトをめぐる話とイノベイトモンスターの普及の話がスタートしていきます。