5話
イノベイトモンスター発表のイベントが終わって、一月。
イノベイトモンスターが入ったパックの販売を翌週に控えていた。
前段階としてこの日、海馬コーポレーションからデュエルディスクのイノベイトモンスターに対応するためのアップデートが行われている。
パックの販売前にアップデートを行った理由の1つはイノベイトモンスターがパックから出てすぐに体験できるように、という思いからだ。
もう1つの理由はファーストイノベイトの回収だ。
大野チーフが失踪してから、当日の様子を聞き込みや社内のカメラで確認すると、パックの出荷ラインでチーフがファーストイノベイトを入れているのが確認できたのだ。
気付いた時点では出荷されていたので回収できなかったのだ。
次善の策としてファーストイノベイトの召喚反応を確認し、回収することになった。
─海馬コーポレーション モニタールーム─
ここでは人工衛星によって町全体の様子を写し出す事ができる。
今回は更に、イノベイトモンスターの召喚反応に即座に反応できるようにしてある。
「すみません、亜依さん。こんなにも長居してしまって」
今日は朝からこのモニタールームにいる。10時からアップデートが始まり、もうすぐ17時になろうとしていた。
「遊作さん、気にしないでください。案外すぐ分かるかもしれませんよ」
「そうですね」
ビービー!!
「イノベイト召喚の反応を確認!メインスクリーンに写します!」
スクリーンに路地裏で向かい合っている2人の青年と真っ黒な巨大な影が写し出される。
1人は信じられないモノを見ているかのように目を見開いている。もう1人と漆黒の粒子を撒き散らす影に見覚えがあった。
「あれは・・・、
「あの戦闘狂か!」
表裏問わず、様々な大会に参加しては荒らす要注意人物。
最近は大会に参加してないと思っていたが、ファーストイノベイトを手に入れているなんて。
場所は比較的近くを示している。車で10分といったところか。
「回収に行ってきます。車を回してください」
車を飛ばして現場まで向かう。
ナビは海馬コーポレーションのモニターに接続してあり、リアルタイムで追跡が可能な状態だ。
反応は先ほどの路地裏からだ。
車を降りる。
人はあまりいないが、近くのカードショップの近道だったはずだ。
やや開けた所に出ると1人の青年が壁を背に目を閉じているのを見つけた。髪が耳を覆うまで伸ばした縮れ毛の髪型が印象的だ。
「やぁ。君、イノベイトモンスター持ってるだろ?何故、わかったかは気にしなくていい。自分はI2社の人間だからね」
社員証をどことなく冷めた表情で眺める。
「そのカードは手違いでパックに封入されてしまったんだ。申し訳ないんだけど、渡してもらっていいかな?」
「断る。返して欲しければ、俺とデュエルしろ」
ス、と着古した黒い革のジャケットにデュエルディスクを通す。
「本当は君に拒否権はないんだけどね。デュエルで納得してもらおう!」
「「デュエル!!」」
「俺のターン、モンスターを1体セット、カードを1枚セットして、ターンエンド」
八重樫遊作
LP4000 手札3枚
場:セットモンスター1体
魔法・罠:伏せカード1枚
「俺のターン、ドロー。自分フィールドにモンスターが存在しない場合、手札を1枚捨てることで《異霊長 潮鬼》(ATK2300)を手札から特殊召喚する」
ズシィィン!
1対の角が生えた青色の巨人ー鬼が宙から拳を振りかざし地響きとともに現れる。
《異霊長 潮鬼》
レベル5/水属性/悪魔族・効果/ATK2300/DEF0
①:自分フィールドにモンスターが存在しない場合、手札を1枚墓地に送ることでこのカードを手札から特殊召喚する事ができる。
②:このカードが表側攻撃表示でフィールド上に存在する限り、このカードと相手フィールドの表側攻撃表示モンスターは戦闘・カードの効果では破壊されない。
「
元々、一之瀬歩は様々な悪魔族デッキを使いこなしていたが、このデッキとは。
所有しているファーストイノベイトに合わせてきたな。
「バトルだ《異霊長 潮鬼》でセットモンスターを攻撃」
棍棒がセットモンスターに降り下ろされ、セットモンスターは砕かれる。
セットモンスター(《いぶし銀角獣》DEF1700)
「《いぶし銀角獣》のリバース効果を発動。自分のデッキの上からカードを1枚墓地に送り、カードを1枚ドローする」
八重樫遊作 手札3→4
《いぶし銀角獣》
レベル3/光属性/獣族・効果・リバース/ATK200/DEF1700
①:このカードがリバースした場合、自分のデッキの上からカードを1枚墓地に送り、カードを1枚ドローする。
②:相手ターンのメインフェイズ時に自分フィールドにモンスターが存在しない場合、このカードを手札から自分フィールドにセットする事ができる。
「カードを2枚セット。さっきの奴は手応えがなかった。お前はどうだ?ターンエンド」
一之瀬歩
LP4000 手札3枚
場:《異霊長 潮鬼》
魔法・罠:伏せカード1枚
「出させてもらうぞ、プロト04を。俺のターン、ドロー」
「手札から《サプライ・アタッカー》(ATK 1100)を召喚する。このカードが召喚に成功した場合、デッキからレベル2~4の通常モンスター1体を手札に加える事ができる。《ギャラクシー・サーペント》1体を手札に加える」
《サプライ・アタッカー》
レベル3/光属性/戦士族・効果/ATK1100/DEF1200
①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、自分のデッキからレベル2~4の通常モンスター1体を手札に加える事ができる。
「《サプライ・アタッカー》に《簡易武装》を装備する」
サプライ・アタッカーATK1100→1300
《簡易武装》
装備魔法
①:装備モンスターは攻撃力が200ポイントアップする。
②:このカードがフィールドから墓地に送られたターンの終了時、自分のデッキから「簡易武装」1枚を選択して手札に加える事ができる。
「トリガーを満たした《サプライ・アタッカー》をアセンション。今生無敗の将軍よ。我らに勝利を導け!イノベイト召喚! 切り開け!《インビンシブル・ジェネラル》!」
《インビンシブル・ジェネラル》
レベル7/光属性/戦士族・イノベイト/
ATK2500/DEF2000
元々の攻撃力より高いレベル3以下の戦士族または魔法使い族モンスター1体
トリガー:自分のターン中、魔法・罠カードの効果で自分フィールドのモンスターの攻撃力がアップした場合
①:このカードがイノベイト召喚に成功した場合、墓地のレベル3以下のモンスター1体を効果を無効にし、攻撃力を800ポイントアップして自分フィールドに特殊召喚する事ができる。
②:レベル3以下のモンスターが自分フィールドに存在する限り、このカードは相手のカードの効果の対象や攻撃対象にならない。
FI-P02LB
《インビンシブル・ジェネラル》は手にした剣で空間を切り開き、銀色の空間を生み出す。
「《インビンシブル・ジェネラル》がイノベイト召喚に成功した場合、レベル3以下のモンスターを効果を無効にして特殊召喚し、攻撃力を800アップさせる。前のターンにデッキから墓地に送られた《神聖なる球体》(ATK 500→1300)を蘇生」
光球がポンっと現れる。
「マジックカード《融合》を発動する。《神聖なる球体》と手札の《ギャラクシー・サーペント》を融合。光を重ね現れよ、古の竜!融合召喚!レベル9《始祖竜ワイアーム》(ATK2700)!」
「融合で打点を上げてきたか」
「バトルだ!《インビンシブル・ジェネラル》で《異霊長 潮鬼》を攻撃!『グロリアスブレード』!更に攻撃に合わせて《月の書》を発動する」
「何っ!」
目を見開く一之瀬。
「《異霊長の襲撃》は発動させない。《始祖竜ワイアーム》(ATK2700)でダイレクトアタック!」
一之瀬歩 LP4000→1300
《異霊長の襲撃》
通常罠
①:自分フィールドの悪魔族モンスターとの戦闘によって戦闘ダメージが発生した場合に発動することができる。手札からレベル7以下の「異霊長」モンスター1体を特殊召喚する事ができる。
②:このカードが手札から墓地に送られた場合、自分のデッキから「異霊長」魔法カード1枚を手札に加えることができる。
「悪いが、そのデッキの戦略は全て知り尽くしている。何しろ【異霊長】をデザインしたのは自分だからな」
「なん・・・だと」
「異霊長」シリーズは4年前に開発部Cチームで作ったパック『Chronic of Yamato 』に封入されたシリーズカードの1つだ。日本をテーマにしたこのパックは評判が高く、大野チーフの手腕を全支部に知らしめた。
異霊長はロック+ハイビートをテーマにしていて共通効果として、『このカードが表側攻撃表示でフィールド上に存在する限り、このカードと相手フィールドの表側攻撃表示モンスターは戦闘・カードの効果では破壊されない。』を持っている。この共通効果は鬼の頑強性と住民を活かさず殺さず支配するという残忍さの性質を表している。
アドは稼げないが強力な耐性とハイビートでクロックを刻むのが主な戦術になる。
ロックデッキは敬遠されやすいが、このシリーズは相手の展開を阻害するわけではないため取っつきやすく、自信作の1つだ。
だからといって、強すぎるのは問題のため、いくつか弱点を残してある。
「カードを1枚セットし、《簡易武装》をデッキから手札に加えてターンエンドだ」
さて、本気を出してくれる気になったかな。
八重樫遊作
LP4000 手札2枚
場:《インビンシブル・ジェネラル》《始祖竜ワイアーム》
魔法・罠:伏せカード1枚
「改めて名乗ろう。俺はインダストリアルイリュージョン社カード開発部Cチーム、八重樫遊作だ。かつて『虹色の構築師』と呼ばれていたこともある」
「虹色の構築師・・・!俺のターン!ドロー!」
勢いよくカードをドローすると三日月のように口元を歪ませ、犬歯を剥き出した荒ぶる表情が露になる。
「ハァハハハァ!上等じゃねぇか、こういうのを待っていたんだ!俺の全てをぶつけられ、俺をより強くさせるようなデュエルを!!」
180度異なる凄まじい豹変。
強さへの渇望、勝ち続ける強さだけでなく、自分を高めることへの強い拘り。
厳密に言えば彼は戦闘狂ではない。
「自分フィールドにモンスターが存在しないため、手札から《異霊長 朧鬼》を墓地に送り、《異霊長 砂鬼》(ATK2500)を特殊召喚する。朧鬼の効果で異霊長カードの《異霊長の金棒》1枚を手札に加える。速攻魔法《禁じられた聖杯》を発動する。対象は《始祖竜ワイアーム》!」
始祖竜ワイアーム ATK2700→3100(効果無効)
《異霊長 砂鬼》
レベル6/地属性/悪魔族・効果/ATK2500/DEF0
①:自分フィールドにモンスターが存在しない場合、手札からモンスター1枚を墓地に送ることでこのカードを手札から特殊召喚する事ができる。
②:このカードが表側攻撃表示でフィールド上に存在する限り、このカードと相手フィールドの表側攻撃表示モンスターは戦闘・カードの効果では破壊されない。
「メインフェイズを終了する。この時、俺の手札は2枚!トリガーを満たしたレベル6の《異霊長 砂鬼》と手札のレベル1《バトルフェーダー》をアセンション!」
頭上の光球に2体のモンスターが吸い込まれると、光球が黒に染まり、内側から爆発する。
「全てを飲み込む漆黒の意思よ、我が前に現れよ!イノベイト召喚!永えの闇!レベル9《夜の支配者 ナイトメア・ナイト》!」
馬に跨がった黒騎士が降臨した。
《夜の支配者 ナイトメア・ナイト》
レベル9/闇属性/悪魔族・イノベイト/
ATK3200/DEF2800
レベル5以上のモンスター1体+手札またはフィールドのレベル3以下のモンスター1体
トリガー:自分の手札が2枚以下のメインフェイズ終了時
①:このカードが自分フィールドから離れる場合、代わりに手札2枚を墓地に送る。この効果は無効にならない。
②:このカードが攻撃宣言を行った時、自分のデッキからカードを1枚ドローする。
FI-P04C:L
「来たかプロト04、ナイトメア・ナイト・・・!」
リビングアーマーの大悪魔をモチーフにしたとイラストのデザインを担当したと田崎さんは言っていたか。
鎧の継ぎ目からはどす黒い暗黒が見える。鎧の物理的な固さと、闇が本体という非実在性がこのカードの耐性の強大さを物語っている。更にドロー効果も持ち、ロックが苦手なアドバンテージの確保までできる、まさに新時代のロックデッキの申し子。コードのC:L(コントロール:ロック)は伊達ではない。
「バトルだ。ナイトメア・ナイトで攻撃宣言を行った時、1枚ドロー!」
自身の供物である手札を自分で確保する悪魔というのはどうなんだろう?
田崎さんと小宮山は『一流の悪魔は供物すら自分で用意する!』って力説してたけど。
「ナイトメア・ナイトでワイアームを攻撃!『ダークサージェス』!」
手にした剣を横一文字に切り払うと真っ黒な闇の波涛が噴出する。
八重樫遊作 LP4000→3900
「悪魔族モンスターが戦闘ダメージを与えた事で、トラップカード発動!待望の《異霊長の襲撃》だ!悪魔族モンスターによって戦闘ダメージが発生した場合、手札からレベル7以下の異霊長モンスターを特殊召喚できる。来い!《異霊長 颪鬼》(ATK2700)!颪鬼で《インビンシブル・ジェネラル》を攻撃!」
八重樫遊作 LP3900→3700
《異霊長 颪鬼》
レベル7/風属性/悪魔族・効果/ATK2700/DEF0
①:自分フィールドにモンスターが存在しない場合、魔法カード1枚を墓地に送ることでこのカードを手札からリリースなしで召喚する事ができる。
②:このカードが表側攻撃表示でフィールド上に存在する限り、このカードと相手フィールドの表側攻撃表示モンスターは戦闘・カードの効果では破壊されない。
異霊長がいる限り、俺の攻撃表示モンスターは破壊されない。
やっかいな耐性をもつワイアームを処理しつつ、攻めこんでいる。さすがだ。
あの高打点を崩すにはあいつしかいない。
「バトルを終了し、颪鬼に《異霊長の金棒》を装備!」
《異霊長の金棒》
装備魔法
このカードは「異霊長」モンスターにのみ装備することができる。
①:装備モンスターは攻撃力が1500ポイントアップする。
②:このカードが手札から墓地に送られた場合、自分のデッキから「異霊長」罠カード1枚を手札に加えることができる。
「チェーンして《リビングデッドの呼び声》を発動。カウンターはないな?チェーンを逆処理する。《神聖なる球体》を特殊召喚!」
《異霊長 颪鬼》ATK2700→4200
突如、《神聖なる球体》が巨大化する。
「そして相手フィールドの攻撃力の合計5000を超えた状態が更新される!トリガーを満たした《神聖なる球体》をアセンション! 世界傾きし時 終焉の彼方から姿を現せ! イノベイト召喚!現れろ!レベル8《ラストモーメント・ドラゴン》!」
《ラストモーメント・ドラゴン》
レベル8/闇属性/ドラゴン族・イノベイト/
ATK2500/DEF2000
表側攻撃表示のレベル3以下の通常モンスター1体
トリガー:相手ターン中、相手フィールドのモンスターの攻撃力の合計が5000以上になった場合
「ラストモーメント・ドラゴン」の①の効果はデュエル中、1度しか適用できない。
①:このカードがイノベイト召喚に成功した場合、このターンを終了する。
②:1ターンに1度、自分フィールドの戦士族または魔法使い族のモンスター1体を選択して発動する。そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで2000ポイントアップする。この効果を発動したターン、このカードは攻撃できない。
FI-P06CA
光を食い破るように漆黒のドラゴンが姿を表し、身体中の黄金の幾何学模様の光が翼に集中する。
「《ラストモーメント・ドラゴン》がイノベイト召喚された場合、このターンを終了させる。『Moment at the Ragnarok』!」
一之瀬歩
LP1100 手札1枚
場:《夜の支配者 ナイトメア・ナイト》《異霊長 颪鬼》
魔法・罠:《異霊長の金棒》
「俺のターンだ、ドロー」
「《ラストモーメント・ドラゴン》の効果を発動する。《インビンシブル・ジェネラル》の攻撃力を2000ポイントアップさせる」
《インビンシブル・ジェネラル》が《ラストモーメント・ドラゴン》の背に跨がる。
《インビンシブル・ジェネラル》ATK2500→4500
一之瀬が視界に入る。
どうおかしい。
ラストモーメントのターンスキップに驚いていないし、今だって強化されたジェネラルの攻撃を受ければ敗北するはずなのに闘志が全く揺らいでない。
おそらく、この状況を乗り切る術があるはずだ。
「《インビンシブル・ジェネラル》で《夜の支配者 ナイトメア・ナイト》を攻撃!『ダイビング・グロリアスブレード』!」
「《クリボー》を墓地に捨て、この戦闘ダメージを0にする」
やはり。とにかく相手の防御札を削る事ができた。
「カードを1枚セットして、ターンエンド」
八重樫遊作
LP3700 手札2枚
場:《インビンシブル・ジェネラル》《ラストモーメント・ドラゴン》
魔法・罠:《リビングデッドの呼び声》、伏せカード1枚
「俺のターン、ドロー。マジックカード、《サイクロン》を発動。その伏せカードを破壊する!」
「ッチェーンして、俺も《サイクロン》を発動する。《異霊長の金棒》を破壊する」
なんて勘の良さだ。
「《異霊長 颪鬼》を守備表示に変更する。そして《団結の力》を《夜の支配者 ナイトメア・ナイト》に装備。攻撃力1600アップだ!」
《夜の支配者 ナイトメア・ナイト》ATK3200→4800
「ナイトメア・ナイトで《ラストモーメント・ドラゴン》を攻撃。『ダークサージェス』!」
一之瀬歩 手札0→1
洪水のような闇の奔流が《ラストモーメント・ドラゴン》を飲み込んだ。
「グッ!」
八重樫遊作LP3700→1400
「ターンエンド」
一之瀬歩
LP1300 手札1枚
場:《夜の支配者 ナイトメア・ナイト》《異霊長 颪鬼》
魔法・罠:《団結の力》
「俺のターン、ドロー!」
このカードは・・・!
「俺は《シャインメイジ》(ATK1400)を召喚。デッキから、フィールド魔法《シャインスパーク》を手札に加え、発動する。《シャインスパーク》の効果でフィールドの光属性モンスターの攻撃力は500ポイントアップする!そして、《簡易武装》を《インビンシブル・ジェネラル》に装備。更に攻撃力200アップだ!」
《インビンシブル・ジェネラル》ATK 2500→3000→3200
《シャインメイジ》ATK1400→1900
《シャインメイジ》
レベル3/光属性/魔法使い族・効果/ATK1400/DEF1300
①:このカード召喚・特殊召喚に成功した場合、自分のデッキから「シャインスパーク」1枚を手札に加える事ができる。
②:このカードがフィールドを離れた時、自分の墓地の「シャインスパーク」1枚をデッキに戻す事で、フィールドのエクストラデッキから特殊召喚されたモンスター1体を選択して発動する。そのモンスターの表示形式を変更する。
「攻撃力が上がったか、だがまだ届かない!」
「届く?いいや、近づいてもらうぞ。《進化する人類》を《夜の支配者ナイトメア・ナイト》に装備する!自分のライフが相手より高い場合、このカードが装備されたモンスターの元々の攻撃力は1000になる」
《夜の支配者 ナイトメア・ナイト》ATK 4800→2600
「何ぃ!」
「自分のモンスターの攻撃力が下がる事は予想外だったか?バトルだ。《シャインメイジ》で颪鬼を攻撃。守備表示のため戦闘破壊が可能。更に場のモンスターが減った事で、ナイトメア・ナイトの攻撃力が更にダウン!」
《夜の支配者 ナイトメア・ナイト》ATK2600→1800
「《インビンシブル・ジェネラル》で《夜の支配者 ナイトメア・ナイト》を攻撃!『グロリアスブレード』!」
「ッッツ!!」
一之瀬歩LP1300→0
《進化する人類》は《インビンシブル・ジェネラル》のトリガー用に入れていたカードだ。何が勝敗を左右するか分からないな。
「俺の負けだ。好きにしろ」
《夜の支配者 ナイトメア・ナイト》を差し出す。
「そうだな。そのカードはパックから引いたのか?」
「?いや、変なオッサンがくれたぜ。ついでにイノベイトモンスター同士のデュエルも見せてくれたぜ。ああ、本柳陽ともやってみたかったな」
陽のデュエル?彼がイノベイトモンスターを使うデュエルは社外秘だったはずだが・・・まさか!
「そのデュエル、2ヵ月前じゃなかったか?」
「そうだ。そういえば1人はあんたに似てた気がするな。確かに本柳陽とのデュエルだった」
「だからラストモーメントのターンスキップに驚かなかったのか」
大野チーフか。あのデュエルの時にカードを渡してたってことは事件に巻き込まれたんじゃないってことか。
「カードを渡した人は、何か言ってたか?」
「"それでデュエルするとおもしろいことが起きるぞ"って」
「なるほどな、あの人らしい。やっぱり回収するのは、やめておくよ。君らは良いコンビだ」
「良いのか?」
「まぁ良いさ。代わりに君もイノベイトモンスターのテストプレイヤーになってもらおう。今なら本柳陽とも何回でもデュエルできるぞ。君としてももっと強いプレイヤーと戦いたいだろう?」
「願ってもない、協力しよう」
ちょうどよかった。君に暴れ回られると色々と大変なんだよ。
それにしても、あと3枚か。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
一之瀬歩のキャラは難産でした。バトルジャンキー系は難しいです。他の作家さんのキャラと被ってそうです。
バトルも好きだけど、自分の力が高まる事を最も欲していることを表せることができたのかなあと思います。
6話以降は書くペースが落ちると思います。